介護予防支援としてのデイサービスとは?サービス内容や利用する方法を解説!

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narumi

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介護予防支援としてのデイサービスとは具体的にどんな所なのでしょうか。

この記事では、介護予防のデイサービスの目的や利用する方法、対象者、種類や料金を紹介します。

介護予防としてのデイサービスとは?

介護予防のデイサービスとは、高齢者が集まり心身機能の回復または低下しないように訓練を日帰りで行う場所です。

高齢者が住み慣れた場所で生活できることを目的としています。

サービス内容は「生活機能の向上のための機能訓練」です。

生活機能とは人が暮らしていく上で必要な能力で、特に高齢者は自立した生活を送る為に欠かせません。

高齢者の生活機能は基本的日常生活動作と手段的日常生活動作と2つに分類されます。

基本的日常生活動作【歩く】【食事】【着替え】【入浴】【整容】
手段的日常生活動作【交通機関の利用】【電話対応】【買物】【家事】【服薬管理】

これらの機能の回復または維持をして在宅で自立した生活ができることを目的としています。

参考サイト:高齢者の生活機能|健康長寿ネット

介護予防のデイサービスを利用するには?

利用する方法は、住んでいる市町村窓口で介護保険申請をします。

以下が介護保険申請の流れです。

①お住まいの市町村の窓口で介護保険認定申請

申請時に必要な物は「申請書」と「介護保険被保険証」になります。

介護保険被保険証とは、お住まいの市町村から65歳以上の方に発行される保険証です。

64歳から40歳以上の場合は「医療保険証」が必要です。

②申請後は、認定調査が行われる

認定調査とは、市町村職員または市町村から委託を受けた職員が、自宅に来て現在の心身の状態や暮らしについて調査を行うことです。

③市町村からの依頼でかかりつけ医が主治医意見書を作成

主治医意見書とは、かかりつけ医が病歴や治療した内容など身体に関することを記載したものです。

かかりつけ医がない場合は、市町村の医師または市町村が指定する医師に作成依頼ができます。

④主治医意見書と認定調査を基に、コンピューターが判定を行う

コンピューター判定のことを「一次判定」と言います。

目的は介護度の目安を出すことです。

⑤それぞれの専門職が集まり「介護認定調査会」を行う

介護認定審査会とは、認定調査結果や主治医意見書により算出された一次判定をもとに、専門職が集まり審査を行うことです。

これを「二次判定」と言います。

専門職は、保健、医療、福祉の学識者で構成されています。

ここは審査の判定を行う場所なので、介護区分の決定をする権限はありません。

⑥市町村が介護区分認定を決定・通知

市町村は介護認定結果を申請日から、原則30日以内に出さなければなりません。

そのため、介護認定が分かるまで1か月かかります。

サービスを受けたいと思っても、時間がかかってしまうので注意が必要です。

参考サイト:厚生労働省 サービス利用までの流れ|介護保険の解説

介護保険認定後は、以下のような区分に分けられます。

要支援1基本的日常生活は自立しているが、手段的日常生活(公共交通機関の利用、電話対応、買物、家事、服薬管理)に介助が必要とする人
要支援2要支援1の状態に加え、歩く状態が安定せず、介護が必要になる可能性がある人
要介護度1基本的日常生活に介助が必要で、歩く状態が安定せず、加えて認知機能低下も見られる人
要介護度2基本的日常生活と手段的日常生活のどちらとも介助が必要で、認知機能低下が見られる人。
要介護度3自分で歩くことが出来ず、杖、歩行器、車いすを使用している人。
基本的日常生活と手段的日常生活の介助が必要な人。
要介護度4思考力や判断能力が著しく低下している人。

日常生活の場で常に介助が必要な人。

要介護度5寝たきり状態で会話も困難で常に介護が必要な人。

要介護度は数字が大きくなってくると、介護度が重くなるという判定になります。

参考サイト:介護保険の介護度とは|健康長寿ネット

【目安がわかる】要介護度とは?8段階の状態像と受けられる介護サービス|みんなの介護     

介護予防のデイサービスを利用できる人は?

介護保険申請が非該当でも、事業対象者に該当すると介護予防のデイサービスは利用できます。

事業対象者とは、基本チェックリストに該当する方です。

基本チェックリストとは、25項目の質問に答えて身体状態をチェックできるツールになります

▼こちらが実際のチェックリストです。

厚生労働省 表4 基本チェックリスト

運動機能低下、低栄養状態、口腔機能の低下、閉じこもり、認知機能の低下、うつ病の可能性などが判断の基準になります。

基本チェックリストを実施できる場所は、地域包括支援センターや行政です。

地域包括支援センターとは、介護の相談窓口です。

専職員が集まり、住み慣れた地域で暮らしていけるようにサポートしています。

参考サイト:LIFULL介護【はじめての方へ】地域包括支援センターとは?その役割と賢い活用法

チェックリストは、介護保険申請に比べると面倒な手続きがなく5分〜10分で行えます。

参考サイト:基本チェックリストの概要

介護予防のデイサービスはどんな種類やサービスがあるのか

多様なサービスが受けられるように、デイサービスの種類は4つあります。

サービスの種類サービスの内容
①通所型介護・生活に関する支援

・生活機能向上の為の機能訓練

②通所型サービスA・通所型介護より小さいデイサービス

・運動、レクレーション

③通所型サービスB・利用者の自主的な通いの場

・体操、運動

④通所型サービスC・3~6か月で生活機能向上を目指す

・運動や栄養改善のプログラムの実施

それぞれサービス内容に特徴があるので具体的に解説します。

①通所型介護

入浴、排泄、食事、機能訓練、相談など日常生活に関する支援を受けられます。

一番の特徴は、在宅で暮らす上で必要な機能訓練サービスを行っていることです。

機能訓練とは、身体の維持と向上を目指す訓練です。

介護サービス提供者が利用者の身体状況に合わせて目標を設定しプランを作成します。

②通所型サービスA

通所型サービスAでは、運動やレクリエーションが行われます。

レクリエーションとは、介護現場では娯楽や余暇ではなく心身の向上を目指すことが目的です。

レクリエーションの種類は、身体を使う、手先を使う、頭を使うなどがあります。

通所型介護と比べると小規模のデイサービスです。

③通所型サービスB

サービスの内容は、体操や運動で、利用者主体の通いの場となります。

サービスの提供がボランティアや町内会なので、職員もボランティア主体となります。

イメージとしては、いきいきサロンや町内会の集まりです。

④通所型サービスC

サービスの内容は、3〜6カ月の短期間で生活機能向上を目指します。

実施するプログラム内容は、運動機能や栄養改善などです。

提供が市町村の保健・医療の専門職になっています。

参考サイト:介護予防・日常生活支援総合事業 ガイドライン|厚生労働省

介護予防のデイサービス費用は?

デイサービスの費用は市町村によって違います。

以下は2022年10月現在の熊本市の通所型サービスの利用料金です。

通所型介護料金
要支援11,672円/月
要支援23,428円/月

基本料金に加え、必要に応じて加算がついてきます。

加算とは、サービスの提供体制や利用者の状況に応じて発生するお金のことです。

加算の内容は、運動器機能向上加算、栄養加算、口腔機能向上加算などがあります。

それぞれの加算は、必要なサービスであると判断された場合介護サービス提供者がプランを作成しサービス提供します。

参考サイト:【開業】介護報酬の構造、加算・減算とは?

通所型介護や通所型A.B.Cは、市町村事業になるので、詳しい金額は異なります。

上記金額は、目安になるのでお住まいの市町村にお問合せかホームページで確認をおすすめします。

【まとめ】


いかがでしたでしょうか。

介護予防のデイサービス利用についてお伝えしました。

・介護予防のデイサービスは「生活機能の向上のための機能訓練を行う」場所である。

・介護予防のデイサービスを利用するには、市町村で介護保険申請をする必要がある。

・介護予防のデイサービスが利用できる対象者は要支援1.2と事業者対象者である。

・事業対象者は、基本チェックリスト該当者である。

・介護予防のデイサービスの種類は①通所型介護②通所型サービスA③通所型サービスB④通所型サービスCの4つである。

・費用は市町村事業の為、金額が異なるので確認がおすすめである。

最後までお読みいただきありがとうございました。