訪問介護専用アプリを手掛けているColibri合同会社(東京都中央区)は、訪問介護に従事している人を対象にした「コロナ禍における訪問介護」に関する調査の結果を公表しました。それによると、訪問介護先への「直行直帰」を行っていないと答えた人の半数以上が、出社しないとできなかった業務に「記録の共有」を挙げていることがわかりました。
この調査は、現場で働いている人たちがコロナ禍での訪問介護にどのような変化や悩みを持っているのかを聞きたいとして、2022年6月に訪問介護従事者(ヘルパー)1014人を対象にインターネットで実施したものです。
「2020年当時、直行直帰をしていましたか」の問いでは、「はい」が74・5%だったのに対し、25・5%の人が「いいえ」と答えています。その理由では、最も多かったのが「事務所で出社退社の記録をする必要があった」で、次いで「仕事に必要な用具や車両などを事務所に取りに行く、または戻す必要があった」「報告書を事務所に提出する必要があった」の順となっています。
直行直帰していなかった人に「出社しないとできなかった業務は何か」を複数回答で尋ねたところ、「記録の共有(51.4%)」「勤務時間の管理(42.9%)」「引き継ぎ(40.2%)」が上位を占めました。
また、「直行直帰と出社、選べるとしたらどちらがいいですか?」との質問では、6割以上の人が直行直帰と回答しています。回答者への詳しい聞き取りをした同社は「出退勤の時間短縮を望んでいる方に加え、コロナ禍ということもあり、できるだけ人との接触を減らす工夫として直行直帰を望んでいる方もいるようです」と分析しています。
そのうえで、調査結果について「出退勤記録や情報の共有など、オンラインを利用して行える業務を増やすことで、出社する手間が減り、直行直帰がかなうようになるかもしれません。ヘルパーの方々の負担を少しでも軽減するために、こうしたシステムの構築を行っていくことがカギとなりそうです」とまとめています。
(Colibri合同会社のプレスリリースより)