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介護従事者向け情報

  • 「支援困難事例」の定義とは?ケアマネとして解決する方法をご紹介!

    在宅介護を受けながら暮らす高齢者が増えている中、支援困難な事例も比例して増加しています。 ケアマネとしては腕の見せどころでもありますが、解決の糸口が見つからないというケースも散見されるようです。 今回の記事では支援困難事例にぶつかったときにどのような解決方法があるのか見ていきましょう。  支援困難事例とは何か そもそも「支援困難事例」とは、どういうものなのでしょうか。 実は具体的な定義はありません。 対応に苦慮する事象や問題の特徴はさまざまですし、複数の要因が重複していることもあり得ます。 そして、問題に取り組むケアマネによって、感じ方・受け止め方が違います。 経験のあるケアマネなら対応できるケースでも、新人ケアマネが対応したときには戸惑う場合もあるでしょう。 言い換えれば、ケアマネとして経験を重ねることで、支援困難だと感じる事例が減ってくるといえます。  ほとんどのケアマネが支援困難事例を経験している 今から約10年前、大阪の社会福祉協議会がケアマネに行ったアンケート結果では、約90%のケアマネが「支援について困った経験がある」と答えています。 この結果から「10人中9人のケアマネが困難事例を担当したことがある」ということがわかります。  経験を積めば困難事例と感じなくなるケースも どんな職業であっても、すべてにおいて最初からうまくできることはありません。 経験を積んでいくことで、成長していきます。 ケアマネも同様で、いろいろなケースに対応していくことで、選択肢の引き出しも増え、心の余裕も生まれてくるものです。 特に対人援助については経験値が上がることで、より良い対応につながるケースは多いといえます。  困難事例を解決する方法 では実際に、自分一人の経験だけでは対処しきれないような困難事例に遭遇したとき、どのようにすればよいでしょうか。 対応の仕方にはいくつかのパターンがありますので、そちらをご紹介します。  似たような困難事例がなかったか事業所内で確認する まずは自分が所属している事業所内で、他のケアマネに相談してみましょう。 実際に、各ケアマネが支援に困っている例を相談する会議を定期的に設けているところもあります。 朝礼や夕礼の場で行う事業所もあるようです。 他のケアマネに相談することで、良い対応方法を教えてもらえたり、似たような事例に対応した経験を持つケアマネもいるかも知れません。  地域包括支援センターや基幹包括支援センターに相談する 地域包括支援センターや基幹包括支援センターは居宅ケアマネが対応に苦慮しているケースの相談に乗ってくれます。 他の事業所からの相談も受けていますので、過去に似たような相談が持ち込まれており、解決のきっかけを与えてくれることがあります。 場合によっては、相談にのってくれるだけでなく、解決に向けて一緒に動いてくれることもあり、とても心強い存在です。  問題解決にはケアマネ個人ではなく、チームで取り組む 自分一人で解決できない事例は、事業所内のケアマネや包括支援センターに相談することが重要ですが、ケアに取り組むチームで情報を共有することも大切です。 たとえば、訪問介護事業所のサービス提供責任者や、福祉用具担当者、デイサービスの責任者などが挙げられます。 対応に苦慮していることを共有し、多くの人から知恵を出してもらうことで、問題が解決に向かうこともあります。  ただし、デリケートな情報を必要以上の人数で共有することはやめましょう。 契約時に個人情報使用の許可を得ていても、必要最低限の人数にとどめるべきです。  相談が解決に結びついた実例4例 それでは、実際にチームケアや包括支援センターに相談することで、解決に向かった実例をご紹介します。  サービス担当者会議をきっかけに解決した例 Aさんはケアマネになってまだ2ヵ月です。 担当する利用者Bさんは認知症が進行してきました。 特に入浴を嫌がり、デイサービスには行くものの入浴は拒否が強く、体臭がするようになってきてしまいました。 他の利用者からも「Bさんが臭う」と苦情が出るようになってしまいました。 ケアマネやヘルパーが入浴するように何度説得しても、耳を貸してくれません。 このままではデイサービスも利用できなくなってしまいます。 どうすべきか、担当者会議を開催したところサービス提供責任者より、「昔、近所のCさんとよく銭湯に行っていたと話していたことがあります。Cさんに相談してみてはどうでしょう」と意見が出ました。 さっそくCさんに相談してみたところ、快く了承いてくれました。 Bさんに「これからはCさんと一緒に銭湯に行きませんか」と話したところ、思いのほか喜んでくれ、週に2回、一緒に銭湯に行ってくれることになりました。  包括支援センターに相談して解決した例 Dさんはケアマネージャーとして長年、介護施設で働いてきました。 担当している利用者Eさんの娘さんは、毎日のように電話をしてきます。 その電話の内容というのが、「なぜ母の部屋しか掃除してくれないのか。洗濯にしてもそう、一緒に住んでいる家族の分までやるのが当然じゃないか」というもので、いくら説明しても介護保険制度を理解してくれません。 困ったDさんは包括支援センターに相談し、括の職員からEさんの娘さんに介護保険制度について 改めて説明してもらうことにしました。 そうしたところ、介護保険制度について理解してくれたようで、その後電話がなることはなくなりました。 問題解決後も、包括支援センターの職員はDケアマネのことを気にかけてくれ、それからというもの、Dさんも相談がしやすくなりました。 事業所内で相談し、解決に向かった例 Eさんについて、近隣より「異臭がする」との情報が寄せられました。 室内は物が散乱している状況で、着衣には汚れが目立ち、尿臭もします。 Fケアマネは訪問介護を提案していますが、Eさんは他者の入室を拒みます。 身寄りはなく、30年以上お一人で暮らしている方です。  事業所内で話し合った結果、「入室を拒む」ということから、プラン立案の段階ではなく、まずはこまめに訪問し、信頼関係を築くことが必要と判断しました。 長年の独居生活から、「ご自分のペースがある」と判断、性急な生活改善はあえて避けました。 その間もちろん、近隣への配慮の連絡も欠かさないようにします。 支援が必要だと本人が判断した段階で、サービスを導入することができました。  弟妹とケースワーカーに協力を仰いだ例 Gさんは認知症が進行してきていました。 また、生活保護を受給されています。 会話をしている限りでは一見問題ないように思えますが、病識がなく、生活全般に困難が生じてきています。 特に食事や水分をきちんと摂れていないようです。 幻覚症状も出現し、気分に波があり、物忘れも多くなってきました。 通帳を紛失したり、身に覚えのない訪問販売の契約書もあります。 親族は高齢で疾病を抱えている弟妹がいます。 Gさんは不安な気持ちが大きくなると、弟妹や訪問介護事業所に電話をするそうです。  ケアマネは成年後見制度の必要性が高いと判断しました。 ただ、日常生活が成り立たないわけではなく、その進め方にも悩みます。 本人の不安な気持ちを解消するためにも、成年後見制度の活用を本人と弟妹に説明し、理解を求めました。 また、ケースワーカーからも話しをしてもらったところ、Gさんも納得され、後見制度の利用に結びつきました。 介護保険以外の他機関を活用も検討を 支援を困難にする要素の1つに、「介護保険サービスしか利用していない」という可能性があります。 その場合は、介護保険外サービスを利用することも検討すると幅が広がります。 ケアマネ研修でも「インフォーマルサービスの活用を」と何度も言われました。 インフォーマルサービスを活用することで、困難事例が解決に向かうことがあります。 行政機関はインフォーマルサービスの活用に長けていますので、相談することが重要なのです。 「ご利用者の経済状態と相談しながら」という条件が付きますが、金銭的に介護保険外のサービスが難しくても、無料で行政のサポートなどが受けられるケースもあります。  まとめ 最後に、今回の記事のまとめです。 約90%のケアマネが困難事例を経験している 困難事例は1人で抱え込まないことが重要。 困難事例の解決策として  事業所内で相談する  地域包括支援センターなど、行政機関にも相談・活用する  チームで解決に向けて動く  介護保険外のインフォーマルサービスを活用するなど、柔軟に対処する  支援困難な事例に1人で関わり続けるのは大変なことです。 多くの人に相談し、チームとしてうまく関わることで、解決の糸口が見つかることがあります。 最後までお読みいただきありがとうござます。

  • 介護従事者必見!いざという時身を守る記録の重要性について解説

    介護保険制度では、介護記録を残すことが定められています。 介護記録とは提供したサービス内容や、利用者の状態変化を記録したものです。 また、年々介護事故による訴訟や賠償なども増えてきています。 利用者や家族のために懸命に仕事に取り組んでいても、事故は起きてしまうものです。 そんなとき大切になってくるのが介護記録です。 今回は介護記録の目的や書き方についてご紹介します。  介護記録を書く目的 先述したとおり、提供したサービスを記録に残すことは、介護保険法で定められています。 それはなぜなのか、その目的について、考えたことはありますか? 目的はいくつかありますが、そこを理解しておくことで、記録も書きやすくなります。  スタッフ間の情報共有 介護現場では多くの方が一人の利用者に関わります。 ヘルパーや介護士も複数でケアに当たりますし、看護師や理学療法士など、多くの職種の方が関わり、その方の生活を支えてくれます。 しかし、関わる全員が同日同時刻に関与するわけではありません。 そのため、日々変化する状況を全員が共有する必要があるわけです。 利用者は日々の生活の中で、体調が安定しているときもあれば、そうでないこともあります。 「あまり食事を摂りたがらない」「微熱がある」等普段と変わったことがあれば、いつから、どういう状況なのかを記録に残すことによって、情報を共有し、統一した対応を行うことができます。 個人ではなく、組織として、より良いサービスを継続的に提供していくことができるのです。   利用者や家族とのコミュニケーションを深める 日常的に様子を記録しておくことで、家族から普段の様子を聞かれたときにも、的確に答えることができます。 また、利用者本人と話しをする際にも、自分が関わっていなかったときの記録に「膝の痛みを訴えていた」「頭痛を訴えていた」等とあれば、その情報を基に「体調はいかがですか?」などと声をかけ、コミュニケーションを深めていくことが可能になります。  ケアプランに反映させる 普段の様子を記録に残しておくことで、ケアプランの達成度合いが見えやすくなります。 「もう少し、違う角度からアプローチしてみようか」とチームでも検討しやすくなることでしょう。 また、新たなニーズについても発見しやすくなるというメリットもあります。  介護記録は事故が起きたときに身を守る証拠にもなる これまで見てきたように、介護記録は利用者や家族と事業所を信頼でつなぐツールになります。 日常的にいくら素晴らしいサービスを提供していたとしても、それが正確に記録されていなければ いざ事故が起きてしまい、訴訟となったときに不利な立場におかれてしまうことになりかねません。 事故が起きたときには、家族から記録の開示を求められることがあります。 その際に記録が不正確であったり、記録そのものがなかったりすると信頼を損なうだけでなく、社会的責任を追及される事態にもなってしまいます。 逆に言えば、万が一訴訟に発展してしまったような場合でも、適切な介護記録があれば、適切な介護サービスを提供しており、職員は適切な行動をとっていたという証明にすることができます。 事業所や職員を守る法的証拠となるのです。  介護事故から記録が守ってくれる例 たとえば、転倒事故であれば、利用者の普段の様子(歩行能力等)はどうだったのか。 「この1~2週間、膝の痛みを訴えていて転倒の危険性が高まっており、職員が側につきそうようにしていた」 それが記録にあるかどうかで、訴訟になった際の過失割合は変わってくる可能性が高いです。 「いざ」という時、正確な介護記録が身を守る武器となってくれる。 記録というのは、それほど大事なものなのです。  介護記録の書き方のルールとポイント ここからは、介護記録の書き方について解説していきます。 様式に決まりはありませんが、いくつかのルールが存在します。 それは以下の項目を必ず記載することです。 日時 記録者 事実を記載する  上記の3点を正確に記載するようにしてください。 次に記載するときのポイントを解説します。 以下のポイントを理解していることで、書きやすさが格段に変わります。  メモを残す サービス提供中や会議の最中にはこと細かく記録をする時間はありません。 そのため、要点や気が付いたことをメモしておくことで、後々記録を書く際に忘れてしまうのを防ぐことができます。 メモは忘備録のためですので、箇条書きでもよいでしょう。 メモを取ることを習慣にすると、「どうだったっけな」と思い悩むことも少なくなります。 結果的に記録の時間を短縮できる上、記録抜け・記録漏れを防ぐことができます。  5W1H 記録の基本は5W1Hです。 いつ(When) どこで(Where) 誰が(Who) 何を(What) なぜ(Why) どのように(How)  上記の6項目を網羅して記録すれば、読んだ人が「何を言っているのか、わからない」ということはありません。 常に5W1Hを意識して、記録をするよう心掛けてください。  である調で書く 記録は「である調」で記載します。 「ですます調」で記載してはいけないというものではありませんが、それこそ訴訟などになったときには公式の文書ともなるため、である調での記載が望ましいでしょう。  客観的事実を書く 記録には、客観的な事実のみを記載します。 提供したサービスの内容や、利用者の行動や発言、また、体調などです。 「私は○○と思ったが」という主観や感想、また憶測などは記載しないようにしましょう。  専門用語の使用は控える 介護記録は利用者や家族から提示を求められることもあり得ます。 「介護記録は開示されるもの」という意識でいた方がよいでしょう。 その際、専門用語やその事業所特有の略語などを使用していると、外部の方には理解することができません。 略語を使うと、記録の時間を短縮することができるように感じますが、実際には5分も10分も短縮できるわけではありません。 上記のような理由から、一般的にも馴染みのある言葉で記録をすることが望ましいといえます。  当然ながら利用者や家族が読んだときにも不快な気持ちを抱かせない表現を使用するようにしましょう。 「させた」などの命令表現や、人格を否定するような言葉を用いることは絶対に許されません。  また、介護職では当たり前のように使う表現でも家族はイヤな気持ちになるのが以下のことばです。 「認知」 「不穏」 「徘徊」 それぞれ「認知症」「落ち着かない」「一人歩き」などと言い換えるとよいでしょう。  【まとめ】 ・介護保険制度では、介護記録を残すことが義務付けられている  ・介護記録の目的  スタッフの情報共有  利用者、家族とのコミュニケーションのため  ケアプランに反映させ、ケアの質を高める  事故が起きて、訴訟などの際に正当性を主張する証拠となる ・介護記録のポイント 忘れないようにメモをとっておく 5W1Hを意識する である調で記載する 主観を交えず、客観的事実を記録に残す 専門用語、略語は控える 利用者や家族が読んだ時に、不快な念を抱かせない表現を使う 上記のポイントを頭に入れておくと、記録業務がスムーズにいきます。 また、「いざ」という時にも自分の身を守ってくれることとなります。 「記録業務も、立派な介護業務の一環」という気持ちで取り組むようにしましょう。

  • 介護業界で長く働けるような人間関係のコツとは?ストレス解消法や施設の選び方をご紹介

    介護業界は人間関係が悪く、離職率が高いというイメージがあります。 なぜ人間関係が悪いと言われるのか、介護業界で長く働ける人間関係のコツを紹介します。 介護業界は人間関係が悪い? 世間一般での介護職のイメージは、離職率が高く人間関係が悪いと言われています。 しかし人間関係の良し悪しは、【施設による】というのが現実です。 また、介護業界の人間関係が悪いのではなく、関わる人が多いので大変な一面があります。 介護に関わる人は「同僚」「上司」「専門職」「利用者」「ご家族」が基本です。 さらに職種によっては、ケアマネージャーや医師、役所関連などたくさんの人と関わる機会が多いです。 そのため、人間関係に疲れる人が多くなってしまいます。 介護業界で働く中で、以下の4つがストレスになりやすい人間関係です。 ①関わる人が多いのでストレスになりやすい 介護職は利用者を中心に、たくさんの人とコミュニケーションを図りながら仕事をすすめることが重要です。 時には、納得できないことや他人に振り回されることがあります。 自分の感情を表に出さないように、他者と関わることも多いので、非常にストレスが掛かりやすいです。 ②新人が馴染めない、先輩職員が強い 馴染みにくさや、強い先輩がいるのは介護業界だけでなく、一般業界もあります。 新人のうちは慣れず大変ですが、出来る範囲でコツコツと仕事をしていけば大丈夫です。 きちんと仕事していれば見ていてくれる人は必ずいます。 ③他職間での意見の食い違いがある 介護職と他職間では倫理観が異なったり、業務内容の違いなどですれ違うケースはよくあります。 本人の意向に沿いながら介護職、看護職、リハビリ、管理栄養士、ケアマネージャーはそれぞれに役割を担っているがゆえに、摩擦が生じてしまいます。 ④慢性的な人手不足でピリピリしている 人手が足りないと、業務をたくさん抱えながら事故を起こさないように細心の注意を図りながら仕事をしなければなりません。 なので精神的に余裕がなくなり、職場の雰囲気がピリピリしてしまいます。 言い換えると、上記の人間関係と上手く付き合っていくことで、介護業界で長く働くことができます。 次の章では、介護業界で長く働く人間関係のコツを紹介します。 介護業界で長く働く人間関係のコツは? 介護業界で約10年間働いた筆者が、スムーズな人間関係を築く上で意識して取り組んでいたこと5つを紹介します。 ①しっかり笑顔で挨拶する ②否定せずに相手の話を最後まで聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく 職場の人・利用者・ご家族など、どんな人にも対応でき、仕事以外でも役にたちます。 それぞれ具体的に紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。 ①しっかり笑顔で挨拶する 毎日、笑顔で挨拶するだけで信頼度があがります。 挨拶をしっかりすると、その後の会話がスムーズです。 お互いが気持ちよく挨拶できたらそれだけでいい一日のスタートが切れます。 ②否定せずに相手の話を最後まで聞く 「それは厳しい」などと否定せず、最後まで話をじっくり聞くことが大事です。 後輩・同僚などと話しているとついつい口出ししたくなりますが、最後まで聞くことでその人の想いや貴重な情報が聞き出せる可能性があります。 介護職として相手の情報を引き出すことはとても大事なスキルの一つです。 ③愚痴には参加しない 職場内での愚痴に参加してしまうと、意図しない噂が出てしまい、仕事がしにくくなることがあります。 職員同士での愚痴には参加せず、興味ないことを示しておくことが大事です。 ④相手の立場になって考える 介護の基本は「相手の気持ちに寄り添う」です。 利用者だけでなく、ご家族や職員の気持ちも想像することが大切です。 「なぜそのような行動をしたのか」「なぜそのような発言をしたのか」を考えると人間関係がうまくいきます。 ⑤キーポイントの人は押さえておく 職場には、上司以外にもキーポイントとなる人が必ずいます。 例えば、「利用者や職員に対しても丁寧な人」「仕事の回し方が上手い人」など自分が尊敬できる人がいます。 もちろんみんなと対等に接することが大前提ですが、キーポイントの人を押さえておくと仕事が円滑にすすみます。 上記の5点を少しでも意識しておくと、介護業界で長く働ける人間関係が作れます。 介護業界で長く働くコツとしてストレス解消も大事! 介護業界ではストレスと上手く付き合うことが大切です。 なぜなら、常に人との関わりが多く、「感情労働」だからです。 感情労働とは、自分の感情をコントロールしながら他人の感情に合わせることです。 常に感情をコントロールしながら仕事をするので、ストレスがかかりやすい職業なので発散が大切です。 ストレス解消法は人それぞれですが、以下6つは代表的なストレス解消法です。 ①しっかり休む、寝る ②おいしいものを食べる ③身体を動かす ④誰かに相談したり、アドバイスを求める ⑤ノートに気持ちを書き出す ⑥好きな事に没頭する ストレスと上手く付き合うと、心に余裕が生まれ人間関係がスムーズです。 人間関係が円滑になると介護業界で長く働きやすくなります。 しかし、人間関係を築く前に【環境】が大事です。 次の章ではその環境の選び方についてご紹介します。 介護業界で長く働くには人間関係がいい施設を選ぶのも大事! 仕事をするなら、いい人間関係の施設で働きたいですよね。 ここでは、人間関係のいい施設の選び方のポイントを4つご紹介します。 ①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意 ②福利厚生を確認する ③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか ④職員の表情や利用者への対応を見る それぞれどんな内容なのか具体的にご紹介します。 ①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意 例えば、給与欄に15万〜50万と記載されている求人票があります。 ここで働けば50万もらえるのではなく、50万が施設長の給与という場合があります。 手当が含まれた金額が記載されている場合もあり、相場より高めの給与に見えてしまいます。 給与を高く見せて、人手を呼ぶというほど深刻な状況とも捉えられます。 また、頻繁に求人が出ている施設は離職率が高い可能性があるので要注意です。 ②福利厚生を確認する 福利厚生が充実していると、働きやすい環境を考えてくれる施設なので、職員に余裕があります。 育児休暇や介護休暇、リフレッシュ休暇、年間休日120日、時短制度、住宅手当が導入されている施設もあります。 働く上で福利厚生はとても大事なので、しっかりチェックしましょう。 ③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか 施設の理念があり、実際にそれに従って業務が行われているかがポイントです。 どの施設にも素晴らしい理念がありますが、ただ掲げている施設が多いのも事実です。 理念に向かって取り組んでいると目標が明確なので仕事をすすめやすいので、職員間とのズレが少なくなります。 また、その理念に向かって一緒に介護をしていけるのか考えるのも重要です。 ④職員の表情や利用者の対応をみる 職員に余裕がないと表情が暗かったり、利用者さんに冷たい対応をしてしまいます。 施設全体の雰囲気が悪くないかなど、見学しないと感じ取れない部分があります。 働く前は施設見学は必ずチェックしましょう。 まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は介護業界で長く働く人間関係のコツについてお伝えしました。 ・介護業界の人間関係の良し悪しは施設によるが、人と関わる仕事のなので人間関係でストレスを感じる業界である ・介護業界の人間関係でストレス代表 ①関わる人が多い ②新人が馴染めない、先輩職員が強い ③他職間での意見の食い違いがある ④慢性的な人手不足 ・介護業界で長く働く人間関係のコツ ①笑顔で挨拶する ②否定せず話を聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく ・介護業界で長く働くコツはストレス解消も大事である ・介護業界で長く働くにはいい人間関係の施設を選ぶことも大事である 最後まで読んでいただきありがとうございました。

  • 介護従事者の使えるアイテムとは?おすすめのアイテムを6選ご紹介!

    介護の仕事をしていると「これがあると便利なのにな」と考えることは少なくないのではないでしょうか。 また、介護の仕事をしていく上で必需品になるものも数多くあります。 この記事では、そんな介護従事者の人が仕事で使えるアイテムを紹介していきます。 介護従事者におすすめのアイテム では、介護従事者が持っていた方が良いアイテムを1つずつご紹介します。 ①メモ帳 これは介護従事者に限らず、どの職種においても使えるアイテムです。 他職員からの申し送りやその日の予定、さらに入居者や利用者の情報等、介護従事者は日々多くの情報を把握しながら業務を行わなければなりません。 しかし全部を覚えるのは、簡単ではありません。 重要なことから細かい情報等、書き留める為のメモ帳は常に持っていると便利です。 メモ帳のサイズは様々ありますが、おすすめはA6サイズです。 A6は、A4の4分の1のサイズになるため、A4の紙を4つに折って貼り付れば、いつでも見ることができます。 リングメモにすると記入するときにノートをめくるのが楽ですし、不要になった場合に綺麗に破けるのでおすすめです。 ウェアラブルメモ ウェアラブルメモのバンドタイプは腕に巻くメモ帳です。 介護の仕事をしていると、とっさにメモを取りたくなった場面になることがよくあります。 例えば、この後この作業をしてほしい、と他のスタッフから言われたり、利用者様から何かを頼まれるなど、日常茶飯事によくあることではないでしょうか。 そんなときにこのウェアラブルメモを身に着けていると、ペンさえ出せばすぐにメモをとれます。 また、身に着けるメモなので、見落とす可能性も低いです。 水に濡れても平気ですし、書いた内容は指で消すことができるのでメモだらけになることもありません。 ②ツールポーチ、ウエストポーチ 上記でメモ帳を使うことのメリットについてお伝えしました。 しかし「ズボンに入らず、メモ帳を持ち歩くことはできない」という人もいます。 そんな人におすすめなのが「ツールポーチ」です。 ツールポーチには以下のような特徴があります。 ・ペンやメモ帳、PHSが入る ・カラビナがついているので、ズボンに引っ掛けることができる ・チャックがついているので、薬等の小さいものを一時的に入れておくことができる 例えばデイサービスやショートステイで送迎をしたとき、家族から「連絡帳に入れ忘れた」と、薬や軟膏等を職員に渡すことがあります。 そのときズボンのポケットに入れておく人もいますが、送迎中や他のことをしている内に落としてしまい、問題になるケースが想定されます。 チャックのついているポーチがあれば、一時的に入れていても落とす心配がありません。 ユニフォームで働いている人は、ウエストポーチがおすすめです。 ウエストポーチの特徴には以下のようなことが考えられます。 ・ツールポーチに比べてポケットが多いので、小物を多く入れることができる ・腰につけることができるので、どんな服の人でも着用することができる どちらのバッグもホームセンターで購入することが可能です。 ただし施設によっては 「入居者や利用者にぶつかり、ケガをしてしまう可能性がある」 との点から使用を禁止している場合もあるので、使用前に確認しましょう。 ③手帳 介護従事者がシフトを把握する方法には ・写真に取る ・スマホのアプリに入力する という方法がありまし。 しかし手帳を使うことで、シフトの把握以外にも2つのメリットが生まれます。 ・急なシフト変更を頼まれたときにすぐ確認できる ・他の業務や進行具合も同時に把握することができる 仕事中に上司から、シフト変更の依頼が来た場合、その場で携帯を開いて確認するのは、気が引けてしまうものです。 その点手帳であれば、他者の前でも開くことができますし、すぐに予定を確認することができますまた、。 介護従事者は、現場での介護業務以外にも ・会議や委員会の参加 ・議事録作成 ・担当入居者のケアプラン更新の為の書類作成 ・行事の準備    等、多岐に渡る仕事があります。 これらを効率的に作業するのに欠かせないのが「スケジュール管理」です。 会議や行事、書類作成等は、事前に日時や期限が決められています。 スキマ時間に少しずつ書類作成や行事の準備をしたり、夜勤中に会議の議事録を作ったり等、「自分がどの時間であれば、作業を行うことができるか」を把握するために、手帳は有効活用できます。 手帳のサイズとしておすすめなのが、A5サイズです。 A5は、A4の2分の1サイズになります。シフトや他の予定の記入したり、さらにプライベートの予定まで、様々な情報を書き留められる余白があります。 A4に比べて小さいので、持ち歩くのにも便利です。 介護士用のケア手帳 上記の商品は、介護士向けに作られた手帳です。 「介護福祉士会監修」で作成されており、介護の仕事をしている方に向けたものとなっています。 ケア手帳には以下のような内容が記載されています。 ・月間スケジュール ・週刊スケジュール ・介護制度の情報 ・高齢者との会話に便利な資料 介護士に使いやすい内容になっているので、検討してみてはいかがでしょうか。 ④Googleカレンダ これはGoogleアカウントを持っている人であれば、是非利用してほしい機能です。 Googleカレンダーの特徴として「他の人と共有できる」というのがあります。 例えば在宅介護の場合、利用者のケアプラン更新に伴う会議を、他の事業所も交えて行うときがあります。 そのときに電話で予定を確認するのは、手間がかかってしまうのです。 Googleカレンダーで予定を共有しておけば、いつ会議ができるかすぐに決めることができます。 またリマインダー機能もついているので、重要な予定を通知設定しておけば忘れる心配はありません。 ⑤介護のための医学知識ハンドブック   介護従事者向けのハンドブックは多くありますが、新人職員向けにおすすめしたいのが「介護のための医学知識ハンドブック」です。 この本は、介護の現場で必要になる医学的な知識だけでなく、異変の状態についても記載されています。 なので、「なぜこの状態が起こっているのか」「この病気は、どんな症状なのか」を、いつでも確認することができます。 それからもう1つおすすめする理由があります。 それは「漢字が分からなくなっても、すぐ確認できる」という点です。 介護の仕事をしていると ・褥瘡(じょくそう) ・誤嚥(ごえん) ・軟膏(なんこう) 等、日常生活で使わない難しい漢字が出てきますよね。 手書きで記録を書くときに、漢字が分からず、時間がかかってしまうということもあります。 しかしこのハンドブックを持っていれば漢字をすぐに確認することができますし、他職員がいる前でも広げることが可能です。 ⑤ハンギングウォッチ ハンギングウォッチとは、鞄等に付けることができる時計のことです。 なぜハンギングウォッチがおすすめかというと、「どこにいても、時間を確認することができるから」です。 介護従事者という職業柄、腕時計を付けることはできません。 しかし仕事中、時間を確認しなければならない場面はいくつも出てきます。 例えば訪問介護で利用者の訪問した際、そのお宅に時計がなければ自分で時間を確認しなければいけません。 また施設内で介護業務を行うときでも、入浴介助中は時計が見えない場合があります。 ハンギングウォッチを身につけておけば、いつでも時間を確認することができます。 ハンギングウォッチはホームセンター以外にも100円ショップで売っていることもあります。 「試しに使ってみたい」という人は、最初に100円ショップで試してみるのも1つの方法です。 ハンギングウォッチも、仕事で使う前に職場で確認しておきましょう。 入居者や利用者の中には、ペースメーカーを使用している人もいます。 ハンギングウォッチの中には、ペースメーカーに支障をきたす場合もあるので、事前に取扱説明書等を読んでおきましょう。 まとめ いかがでしょうか。 この記事では、介護従事者が使えるアイテムとして、以下のアイテムと理由について紹介してきました。 ・「メモ帳」入居者や利用者の情報を書き留めるだけでなく、A6サイズのメモ帳を使うことで、A4サイズの紙を貼り付けることができ、より多くの情報をすぐに確認できる。 ・「ツールポーチ、ウエストポーチ」メモ帳や細かい物を入れることができる。  家族から急に物を渡されても、すぐに入れておくことができる。 ・「手帳」シフト把握だけでなく、予定変更や他の業務の進捗状況も把握できる ・「Googleカレンダー」予定の共有や、通知設定でうっかり忘れることを防止できる ・「介護のための医学知識ハンドブック」病気の症状だけでなく、 介護従事者がよく使う難しい漢字もすぐ調べることができる ・「ハンギングウォッチ」時計がない場所でも、すぐに時間を把握することができる 最後までお読みいただきありがとうございました。

  • 訪問介護経験者が語る!訪問介護のヘルパーに必要なスキルを5つ解説!

    訪問介護は利用者さんのお宅で介護を行うサービスです。 そんな訪問介護ヘルパーにとって重要なスキルとはいったいどのようなものなのでしょうか? 今回はそのスキルを5つご紹介していきます。 介護の知識 まず最初に欠かせないのは、「介護の知識」です。 これは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、介護を行う上でこの部分ができていない人が現場で意外に多い印象だったため、上げさせていただきました。 訪問介護の大きな特徴として「介護は基本1人で対応する」という状況があります。 どのお宅に行くにも、この条件はついて回ります。 最低限の介護の知識を持ち合わせていないと、その場その場でのとっさの状況判断に対応できないということが起こるかもしれません。 そのため、介護の知識は回り回って介護士であるあなた自身を守るために必要なものになると言えます。 状況判断力と介護 介護の知識を踏まえた上で必要なのが、状況判断力です。 訪問してまず最初に確認するのは、利用者様の状況把握と住環境の状況判断です。 利用者様の身体状況は安全かどうかの確認や、1人暮らしで生活している人は特に生活環境に変化はないかなどの観察が必要になります。 訪問介護は、基本的に利用者様へのサービス内容が契約時に決まっているので、その契約を超えるサービスを行うことはしません。 そのため、状況を把握し契約の中でサービスを行う必要があります。 もしご家族がお宅にいるのであれば、状況を伺い対応することもできますが、一人暮らしの場合、訪問介護員の判断に委ねられる場合が多いです。 観察力と介護 次に必要なスキルが観察力になります。 世間でよく言われる人間観察に近いものですが、介護の場合は少し独特です。 まず大前提として、高齢者の方々はお年を召されている分、体調の変化が激しい傾向があります。 わたしの経験談で例を上げます。 普段よくお話をして自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとする女性の利用者がいました。 年は87歳で車椅子で生活をされている方でしたが、とある天気のあまりすぐれない日にお話をした時のことでした。 「何だか話し方がおかしい、、、。」 舌の周りが悪い様子で普段はハキハキ喋るのに、スローモーションで話すようなゆっくりとした話し方なのです。 そう思い、すぐに看護師に報告をしました。 しばらくして看護師が到着し、その後すぐに救急車を呼ぶことになりました。 わたしは次のサービスがあったためその場を後にしましたが、後で看護師に聞いた話だと、その女性の利用者は軽い「脳梗塞」だったそうです。 幸いにも発見が早く大きな障害は残らなかったので、今でも元気に過ごされているようです。 この様に、ちょっとした違いで利用者様の命運を大きく分けることもあるため、観察力は訪問介護のヘルパーにとって欠かせないスキルになります。 臨機応変力と介護   次に必要なスキルは、臨機応変力です。 訪問介護では、それぞれの場所で介護環境が違います。 例えば介護ベットの作りや、部屋の作り、水を補給する場所や、介護用品の充実度も違います。 基本的に、訪問介護は訪問先のサービス手順書というものがあります。 こでは、各サービス先でどのようなサービスを行うのかという内容を記載している書類です。 この手順書に介護用品の場所、住環境の特徴などが記載されているのですが、いざ訪問するとそこにあるはずの介護用品がなかったり、聞いている情報と違う環境になっているということもしばしばあります。 しかしサービスをやらずに帰るわけにはいきません。 そのため、上司や責任者に指示を仰ぐこともありますが、その上司や責任者が音信不通の時、この臨機応変力が必要になります。 例えば、足りない介護用品は何で代用できるのかなどの課題もあるでしょう。 他にも、訪問した際に利用者様が玄関で倒れていることもありました。 そのため、利用者様がどのような状態なのかをよく観察して介護をする必要があります。 頭を打っていないか、流血をしていないか、話せるかどうかなどの確認をする必要があります。 上司に連絡をしてられる余裕があるならしたほうがいいですし、一刻を争う場合ですぐにでも動かなければ危ない時は動く必要があります。 このように、臨機応変力は訪問介護において重要な役割を担っていると言えます。 コミュニケーション力と介護 次に必要なスキルがコミュニケーション力です。 どのような仕事でもコミュニケーション力は必要ですが、訪問介護においては特に重要なスキルとなってきます。 介護という仕事は、主に利用者様の生活や身の回りのお世話をする仕事です。 つまり、訪問介護ヘルパーは利用者様のプライベートなところにお邪魔して、排泄介助や、入浴介助、居室の掃除などプライベートの空間を共有させてもらうことになります。 もしあなたが介護をされる側だった場合、全く何も言わず黙々と介助をされてどう思うでしょうか。 あまりいい気分はしないと思います。 なので、円滑なコミュニケーションはサービスの提供を円滑に行う上で必要なのです。 例えば訪問介護には買い物代行というサービスがあります。 この買い物代行サービスは、食品や、日用品、時には文房具などの購入依頼をされる時があります。 例えば、利用者様から牛肉と醤油、トイレットペーパーを買ってきてほしいという買い物代行サービスがあると仮定します。 この時、牛肉と言ってもどのようなお肉なのか聞く必要があります。 また醤油も好みのものが何なのかを聞かなければいけませんし、トイレットペーパーもブランドにこだわりがある場合は聞く必要があると思います。 渡された予算も、どこまで使用していいのか聞いてから買い物代行に行くことをオススメします。 以上のことから、訪問介護においてコミュニケーション力は重要になってきます。 今までは、実用的な部分でコミュニケーション力が必要であるとお伝えしてきましたが、訪問介護ヘルパーとして関わる上で利用者様の人格や尊厳を尊重しサービスを提供するということは外してはいけません。 まとめ 以下に訪問介護に必要なスキルをまとめました。 ①介助の知識 ・介助は基本1人で行うため、知識がないと何もできない ・介助は利用者様の体を守る上でも知識を必要とする ・介助の知識はあればあるほど、介護を行う自分自身を守ることにもつながる ②状況判断能力 ・介護の仕事は対人のため、毎回同じ状況とは限らない ・違う状況の際のとるべき行動を間違えないために状況を把握する必要がある ・状況を把握し、適切な介護を提供する ③観察力 ・介護の選択を誤らない ・なんとなく対応していると、場合によっては大きなトラブルも起こり得る ・何より利用者様と、ヘルパー自身の安全を守る ④臨機応変力 ・どの訪問先も同じ環境ではない ・サービスで必要な物品がない時など、何を代用しサービスを行うのかの臨機応変さが求められる ・この力を養うと、介護の知識以上にヘルパーの引き出しが増える ⑤コミュニケーション力 ・介護をする上で、利用者様の細やかな要望の聞き取りが必要 ・利用者様の意思を尊重し、事故なくサービスを提供する ・利用者様と円滑なコミュニケーションをとり、お互いが気分良くサービスを提供する 最後までお読みいただきありがとうございます。

  • ケアマネは介護が必要になった時に頼りになる存在!ケアマネの仕事内容をご紹介!

    「突然、家族に介護が必要になった」 このような可能性は誰にでもあります。 そうなったときに慌てないようにしたいものですが、いざ自分が直面したときには何から始めればよいのでしょうか。 こんな時に頼りになるのがケアマネージャー(以下ケアマネ)です。 今回の記事では、ケアマネが担っている仕事はどのようなものなのかをご紹介していきます。 ケアマネは介護保険を利用するのに必要な存在 介護保険制度は一般の方々にはわかりづらく、すべてを理解するのはかなり困難でもあります。 介護保険を利用したい場合、その道のプロにお願いするのが一番いい方法です。 介護保険の利用を、その方に一番合った形で提案してくれる存在、それがケアマネージャーです。 ケアマネージャーは居宅(きょたく)介護支援事業所というところに所属しています。 居宅と略されることも多いです。 それではここからケアマネの具体的な仕事を見てみましょう。 ケアプラン作成 実は毎月の保険料を払っているだけでは介護保険サービスを利用することができません。 介護保険サービスを利用するには、必ず「ケアプラン」というものが必要になります。 ケアマネの大きな役割の1つが、ケアプランの作成です。  ケアプランとは ケアプランとは、その方の課題を解決するためにどのようなサービスがどの程度必要なのかを盛り込んだ計画書のことです。 ケアプランに記載されていないサービスを利用しても保険給付は受けられないということに注意が必要です。  インテーク ケアプランを作成するために、利用者の現在の状態を把握する必要があります。 まず、電話や対面などで、本人や家族の悩みや課題、体調や環境などを聞きます。 この行為はインテークと呼ばれます。  アセスメント ケアプランを作成するためには「その利用者がどのような方なのか」「どういった価値観を持ち、現在はどのような生活環境にあるのか」といったことを知る必要があります。 そして「どのような生活を望んでいるのか」「それを実現するための課題や問題点は何か」を明確にしていきます。 このために必要な情報を利用者本人や家族から聞き取りし、解決すべき課題を抽出するその行為をアセスメントといいます。 インテークでは聞き出せなかった深い部分まで聞き出せるよう、細かい点まで質問していきます。  たとえば、脳梗塞で倒れて入院中のAさんが「以前のように自宅に戻って生活したい」という要望を持っていたとします。  ケアマネは以下の各項目について課題がないか、Aさんをチェックしていきます。 ・後遺症はあるのか ・リハビリは必要なのか ・自宅で入浴はできるか ・服薬の管理はできるのか ・リハビリ以外に必要なサービスはないか ・他に困り事はないか 等 なお、インテークもしくはアセスメントで経済状況を聞かれることがあります。 年金の受給額など、ケアマネとして知っておかなければならないことだからです。 それはショートステイの利用や、いざ施設に入所するとなったときに、支払いを抑えることができる給付を受けられるかどうかの判断材料にするためです。  しかし、経済的な事情を尋ねるというのはケアマネにとっても聞きづらいものです。 人間関係がしっかりと構築された後ではますます聞きづらくなってしまいます。 そのため、ケアマネも「経済事情は割り切って早めに聞いてしまおう」と決めている人も多いので、1度目もしくは2度目の面談で経済状況を質問されるケースがあります。  ケアプラン原案作成 アセスメントが終わったら、その方の課題を解決するために、またはその方のニーズに応えるためにケアプランを作成します。  先ほど例に挙げたAさんであれば、 ・リハビリが必要なら「訪問リハビリ」「デイケア」 ・自宅内での手すりの設置や段差解消が必要なら「福祉用具」 ・自宅で一人での入浴が難しければ「訪問介護」「訪問入浴」「デイサービス」  といった選択肢が浮かんできます。 それらを基にケアプランの原案が作成されます。  担当者会議 ケアプラン原案を基に、ケアマネや本人・家族、また利用するサービスを提供する業者や主治医等と担当者会議を行います。 ここで本人や家族、また関係者からプラン内容に問題がないか等の意見を聞き、ケアプランに修正の必要があれば、原案を修正し、利用者や家族に同意を得ます。 そうして出来上がったケアプランが利用者や家族に交付され、利用者、もしくは家族にはサインや押印をしてもらいます。  モニタリング ケアプランに基づいたサービスがきちんと提供されているか、また、提供されているサービスで問題はないか、過不足はないか等を確認するために、ケアマネは月に1回以上利用者宅を訪問します。 モニタリングの結果、ケアプランの再考が必要だと判断された場合には、再度、アセスメントから実施し、ケアプランを再度作成します。  以上がケアプラン作成の流れです。  ここで一つ注意点があります。 ケアマネは何十人も担当していますので、月に1度訪問するのがやっとです。 本当は相談したいことや伝えたいことがあるのに、そこで「特に問題ありません」と答えてしまうと、ケアマネが問題に気付くことができず、来月の訪問まで待たなければなりません。 何かあればモニタリング時に相談するようにしましょう。 もちろんモニタリングの時だけでなく、随時、電話で相談することは可能です。  ケアプランには有効期間がある ケアマネにプランを作成してもらっても、ケアプランには有効期間があります。 高齢者は状態も変わりやすいためです。 有効期間の終了日が近づいてくると、再度アセスメントからケアプラン交付までの流れを繰り返し、新たなプランの交付を受けます。   なお、有効期間はケアマネが管理するものですので、利用者や家族の方が気にしなければならないものではありません。 申請代行 ケアプラン作成以外にもケアマネにお願いする業務があります。 それが申請代行と呼ばれるものです。 申請代行とは、利用者の意思を踏まえて申請書の入手や記入(自署部分は除く)、提出を本人に代わって行うものです。  介護保険を利用するには認定を受けなければなりませんが、その認定を受けるためには申請が必要になります。 利用者本人や家族が役所へ行かなくても、ケアマネが代わりに行ってくれるのが申請代行です。  申請した書類が受理されると調査のために認定調査員がやってきます。 これは申請代行を行ったケアマネ以外の第三者となります。 調査員が生活状態や身体の状況、認知機能など聞き取り、介護度を決定する認定審査会に提出する資料を作成するのです。 調査には通常ですと、30分から1時間程度かかりますが、これはあくまでも目安です。 場合によってはもっと短いケースもありますし、長く時間がかかる場合もあります。 利用者本人だけでは質問の受け答えが難しい場合には、家族の方が同席するようにしてください。  なお、申請を行ってから認定が下りるまでは通常は一か月ほどかかります。 その他の相談にも乗ってくれる 申請を代行するのは介護保険関係だけではありません。 たとえば、生活に困っている方には生活保護の申請を行うこともあります。 行政から届く書類は難解なものも多いので、手続きの相談に乗ってくれます。 また、在宅生活を続けていくのが難しいという方も多くいらっしゃいますが、もちろん施設への入所の相談にも乗ってくれます。 まとめ 最後に、今回の記事の内容をまとめてみます。 ・介護保険サービスを利用するにはケアプランが必要 ・ケアプランを作成するのはケアマネ ・ケアプラン作成のスタンダードな流れは以下のとおり ①     インテーク ②     アセスメント ③     ケアプラン原案作成 ④     担当者会議開催 ⑤     モニタリング ・ケアプランは有効期間がある ・ケアマネは介護保険、その他の書類の申請業務を代行してくれる ・施設入所の相談もケアマネに ケアプランは「自分らしく生きるための大切な計画書」です。 作成してもらう際にはしっかりと希望を伝え、納得のいくプランを作成してもらうようにしてください。 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

  • 介護で役立つアンガーマネジメントとは?怒りのコントロール方法を解説

    あなたは、アンガーマネジメントという言葉を知っていますか? 介護者や介護現場で働く介護士は、怒りやストレスでメンタルが保てないこともあります。 この記事では、そのようなときに役立つアンガーマネジメントを紹介します。 このマネジメントを知り、実践すれば、安全で安心な介護につながるため 介護に携わる方は、ぜひご一読ください。 アンガーマネジメントとは? アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた「怒りと感情と上手に付き合うための心理トレーニング」です。 怒らなくすることが目的ではなく、怒る必要があるときは上手に怒り、怒る必要がないときは怒らなくする方法を知り、トレーニングを積んで日常で活かすことが目的です。 職場の上司や同僚、家族などの怒りに対応することで、イライラなどの感情に振り回されなくなり、ストレスの解消にもつながります。 特に怒りの感情を抱えたままの介護は、不健康なメンタルの介護となってしまい、利用者や介護士との人間関係を悪化させてしまうことがあります。 アンガーマネジメントで怒りをコントロールし、よりよい人間関係を築けるようになりましょう。 アンガーマネジメントを行うメリット アンガーマネジメントを行うことで、以下のメリットを得ることができます。 他人の印象を良くすることができる 「怒り」をコントロールできないと、周りに怒りをぶつけてしまうことになることがあります。 それは、利用者さんだけでなく、一緒に働いている同僚にも悪印象を持たれてしまいます。 アンガーマネジメントを行うことで、怒りをコントロールできるようになります。 そのため、周囲の人たちに怒りをぶつけることがなくなり、人間関係を円滑にすることは可能です。 また、自分の感情をコントロールできるようになることで、相手に自分の感情や考えを正確に伝えられるようになります。 冷静に判断ができる 介護の仕事をしていると、事故が起こったり、利用者さんの体調に異変が起きることがあります。 そのようなときには介護職員として慌てず冷静に判断することがとても重要です。 冷静になることで、誤った判断をすることが少なくなります。 時間を無駄にしなくなる 怒りに身を任せると、無駄な行動をしがちになります。 アンガーマネジメントができるようになると、時間を有効活用することができ、仕事の効率化につながります。 ストレスがなくなる ストレスはさまざまな病気の原因になります。怒りはストレスをためてしまう原因の1つです。 ストレスがたまらないようになれば仕事をスムーズにすすめることや、プライベートも有意義に過ごすことができます。 アンガーマネジメントの実践ポイント 怒りから脱出する方法はさまざまです。 ここでは、アンガーマネジメントの実践ポイントとなる自分なりの怒りからの切り抜け方を紹介します。 自分に合った怒りのコントロール方法を見つけてください。 怒りから脱出する方法5つ 職場でも家庭でも、怒りを感じたら、次の5つの方法を試してください。 すべてを実践する必要はありません。 自分の怒りの感情が少しでもコントロールできれば、あなたに合う怒りからの脱出方法です。 ①6秒ルール 怒りを感じたら、6秒待つルールで理性を取り戻す方法です。 6秒待てば、人は理性的になれると言われています。 心の中で6秒カウントする方法が一般的ですが、何も考えない、好きな歌のサビを心の中で思い出すなどの方法もあります。 ②グラウンディング 怒りとは別の方向に意識を集中させ、怒りから目をそらす方法です。 例えば、机にコップがあれば、きれいな白色で取っ手が小さいなどと感じるなど、別の所に意識を変え、観察する間に冷静さを取り戻す方法です。 ③コーピングマントラ 自分の気持ちを落ち着かせる言葉を準備しておき、怒りを感じたらその言葉を思い出し、頭の中で自分に言い聞かせる方法です。 例えば、「落ち着け、何とかなる」「大丈夫」という自己暗示的な言葉が効果的です。 ④ストップシンキング 怒りを感じたときに、思考を停止する方法です。 頭の中に「白い紙」や「ごみ箱に怒りを捨てる」などをイメージし、怒りの思考を停止する方法が効果的です。 ⑤その場から離れる どうしても我慢できない怒りで冷静になれない場合は、その場から一度離れ、気分転換する方法も効果的です。 急ぎの用事でなければ、他の場所に移動しひと呼吸おいてから元の場所に戻る方法が効果的です。 怒りについての4つの誤解 私たちは生きている限り、怒りの感情を捨て去ることはできません。 自分の感情に任せた怒りの表現は、相手にとってマイナスなイメージしか与えません。 ここでは、怒りに任せた自己表現となる怒りについての4つの誤解を解いていきます。 ①怒りは悪だ 怒りは本人が生命の危険や尊厳にかかわる危険信号を感じとり、その対処となる防衛反応との1つです。 そのため、怒りの感情と上手に付き合えば、自身のパワーアップにもなります。 怒りの感情を悪者と決めつければ、怒りのエネルギーを溜め込んだ状態が続き、心身に影響を及ぼす可能性もあるのです。 ②怒ればどうにかなる 相手を怒りで抑えつけることは、根本的な解決にはなりません。 怒りにまかせて、力ずくで相手を抑え込むことは、その場しのぎの対応でしかありません。 怒りだけで物事を解決する方法は、長期的にみれば、状況の悪化をまねくだけです。 ③怒りは吐き出すべき 怒りは吐き出すべきという考えの人は、怒りの最中にさまざまな出来事を思い出し、ますます怒りがパワーアップする可能性があります。 たとえ怒りを吐き出し、すっきりした気持ちになったとしても、相手には負の感情しか芽生えません。 人間関係に亀裂が入る可能性があります。 ④怒りは制御不能 怒りは、初めは1つの要素であったものが、最後にはあらゆる要素が積み重なることもあります。 一度、怒りを感じて相手を攻撃してしまえば、自分で感情を制御不能になることもあるのです。 怒りとの向き合い方 怒りとの向き合い方を知ることは、自分の怒りの度合いを確認するためにも必要です。 ここでは、怒りと向き合うための基準となる尺度や境界線、怒りのタイプ、怒り方について紹介します。 自分を客観視する方法なので、参考にしてください。 怒りの尺度を知る 怒りの尺度を知らないと、客観視できなくなってしまい、感情のコントロールは無理だと諦めてしまいます。 自分なりの怒りの尺度を決めて、客観視できるようになれば、状況に応じた怒りのレベルが分かるため、今後の対応の参考になるのです。 怒りのレベルを10段階に分け客観視すれば、今の状態が分かり、冷静さを保てるようになります。 【怒りのレベル】 0~1:穏やか(ストレス、イライラを感じない)          2~3:不愉快(イラつき、不愉快な気分)          4~6:腹が立つ(怒りを表していないが、相当な怒りを感じている)          7~9:爆発直前の怒り(我を忘れるほどの怒り)          10 :震えが止まらないほどの怒り、憤怒、爆発状態) 怒りの境界線を明確化する 自分自身または職場で「許せる」「何とか許せる」「全く許せない」の 3つのゾーンを決め、怒りの境界線を明確化します。 怒りをゾーン分けすることで、無駄なイライラが減り、怒りをコントロールできます。 怒りのタイプを知る 怒りのタイプを知ることで、怒りへの対処方法も考えやすくなります。 アンガーマネジメントでの怒りのタイプ5つと特長、対処方法は次のとおりです。 怒りのタイプ 特長 対処方法 ①熱血柴犬     タイプ 自分の信念を曲げない、自他ともに厳しい。 正義感が強い できる・できないの線引きする ②白黒パンダ    タイプ 何事も白黒をはっきりさせる、完璧主義者 主観、客観、事実を切り分ける ③俺様ライオン   タイプ リーダー的存在で責任感が強いが、自分本位 権利・義務・要求を混同せず 整理しておく ④頑固ヒツジ   タイプ 穏やかに見られるが、意外にかたくなで頑固 自分の常識ルールをポジティブに言い換える ⑤慎重ウサギ   タイプ 慎重派だが、他人を信用せず、 ストレスを溜め込む 上手くいった例外ケースを       解決策の糸口にする 【参照した書籍】 マンガでわかる・介護職のためのアンガーマネジメント(誠文堂新光社) 叱り方を変える 介護には、ついやってしまう4つの叱り方があります。 怒りに任せた叱り方では、相手を不快にさせるだけで何も伝わりません。 特にNGワードを使えば、利用者や職場の人間関係が悪化します。 NGワードに気をつけて叱れば、相手を不快にせず、自分の気持ちも伝えられるようになるため、意識して実践していきましょう。 4つの叱り方NGワードとNG例および改善例は次の表のとおりです。 叱り方NGワード NG例 改善例 ①過去を持ち出す 前から、何度も言っているのに! 今のやり方は、100点満点で60点ぐらいかな ②相手を責める なぜ、できない? 次からどうすれば良いか、一緒に考えよう ③強い口調 仕事がいつも遅いなぁ 他の業務もあるから、〇時までに終わらせるようにやってみて ④程度表現 ひどいな、しっかりしてよ! あいまいな表現は避け、具体的な内容で示す 【参照した書籍】 マンガでわかる・介護職のためのアンガーマネジメント(誠文堂新光社) アンガーマネジメントはトレーニングが必要 アンガーマネジメントには、トレーニングが必要です。 今日知ったから、明日から使えるという簡単なものではありません。 しかし、日々のトレーニングを積み重ねることで、自分の怒りや上司、同僚、家族の怒りにも上手に対応できるようになります。 アンガーマネジメントで、更によりよい介護の実現が可能です。 ケースバイケースで対応する知識を少しずつ増やして実践すれば さまざまなテクニックが習得でき、役立てられます。 まとめ 介護は、利用者と接する機会が多々あります。 特に身体に接する介助があるため、利用者や他の介護士からの言動に 怒りを覚えることもあるでしょう。 しかし、感情を押し殺す、または爆発させる態度は、お互いの信頼関係を築けません。 アンガーマネジメントは、怒りをコントロールするトレーニングです。 トレーニングを積むことで、不必要な怒りの感情に振り回されなくなります。 介護は、自分と相手の感情に常に向き合わなければなりません。 自分の怒りを抑えられないと感じた方は、この機会に一度、トレーニングしてみてはいかがでしょうか。 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

  • 介護の仕事の魅力とは?介護職に向いている人や働く方法をご紹介!

    高齢化社会が進む日本において重要になっている介護職ですが、まだまだ魅力が知られていません。 今回は、介護現場で働きたくなる介護職の魅力を紹介します。 介護職の魅力は? 介護職の魅力は、主に以下の5つがあります。 感謝される 性別や年齢に関係なく働ける 人間性を活かせる 職を失うリスクが低い キャリアアップがしやすい 約3年間介護職として働いた筆者の経験をもとに、5つのポイントを詳しく紹介します。 感謝される 介護職の魅力1つ目は「感謝される」ことです。 利用者である「人」に対してサービスを提供する仕事であるため、直接言葉で感謝される機会が多くあります。 「ありがとう」「助かったよ」と感謝の言葉を聞くと、モチベーションや、やりがいに繋がるものです。 介護を必要とする方は、一人で過ごす時間が多くなるため、介護職のスタッフが時間を共にする時間が増え、感謝される機会も増えます。 また、利用者以外に、家族など身内からも感謝されることも多いです。 実際、利用者が亡くなった後に、家族から「介護士の皆さんには良くしてもらっていると喜んでいました」という言葉をいただくこともあります。 家族の負担を減らすことも、介護において重要な仕事です。 性別や年齢に関係なく働ける 介護職の魅力2つ目は「性別や年齢に関係なく働ける」ことです。 基本的な介助の方法を身につければ、どなたでも介護職として働けます。 若者の体力や活気さ、中年者の経験からわかる介助方法など、年齢も性別も問いません。 お互いの足りないところを補いながら働けます。 また、さまざまな症状や病気を持つ利用者をサポートするためには、情報共有や話し合いが必須です。 介護現場では、介護スタッフが勤務時間で入れ替わるたび、利用者の状況を申し送る場が設けられます。 一人ひとりの利用者に合わせたケアを行うために、知識や経験だけではなく、利用者の立場になって考えなければいけないこともあります。 介護士同士で考えを出し合って協力することが最も重要であるため、性別や年齢は関係ありません。 人間性を活かせる 介護職の魅力3つ目は「人間性を活かせる」ことです。 介護職は、利用者とのコミュニケーションや信頼関係も重要になります。 そのため、人との関わりが好きな方や、思いやりの気持ちを大切にしたい方には最適な仕事です。 利用者は、スムーズにコミュニケーションが取れる方ばかりではありません。 認知症や精神的な疾患を持っている方に対しても丁寧な対応が必要です。 介護を受ける側の気持ちを汲み取れる優しさがある方は、十分に能力を発揮できます。 職を失うリスクが低い 介護職の魅力4つ目は「職を失うリスクが低い」ことです。 高齢化が進む日本では、ますます高齢者が増えて介護職の需要も高まります。 また、機械化が進む社会であっても、ロボットなどにより介護士の体力仕事は減るでしょう。 しかし、コミュニケーションや人間にしかできない繊細なケアの需要は失われません。 そのため、介護職は将来性のある仕事と言えます。 また、介護職は働く場所を選ばないことも大きなポイントです。 人が住んでいる地域であれば、利用者が住む家に訪問してお手伝いをする介護施設で勤務するなど、必ず介護スタッフが必要となります。 家庭の事情などで働く地域が変わったとしても、介護の仕事を見つけられます。 キャリアアップがしやすい 介護職の魅力5つ目は「キャリアアップがしやすい」ことです。 一般的には、男性の方がキャリアアップしやすいと言われていますが、介護現場では女性の割合が多くなります。 性別問わず、やる気があればキャリアアップできる環境です。 介護福祉士(国家資格)や、介護支援専門員(現在は公的資格ですが将来的には国家資格へとの声も多い)になるための資格を取得するサポートを行う会社も多いです。 また、資格手当を支給する会社もあるため、給与のアップも期待できます。 給与が上がれば、さらに仕事のモチベーションもアップし、良いことづくしです。 また、介護現場では、勤務時間も柔軟に対応可能です。 24時間365日介護スタッフを必要とする高齢者施設は多くあります。 そのため、正社員、パート、派遣、ダブルワークなどさまざまな仕事形態が存在します。 家事や育児、介護などのライフスタイルの変化に合わせて勤務時間を選べることが大きな魅力です。 介護職に向いている人は? 次に、介護職に向いている人の特徴を説明します。 人と接することが好きな人 お手伝いをすることが好きな人 思いやりがある人 身体が健康である人 主に、以上の4つがあります。 人と接することが好きな人 介護職に向いている人の特徴の1つ目は、「人と接することが好きな人」です。 介護職は、お客様は介護を必要とする「人」であり、コミュニケーションは欠かせない仕事です。 また、介護スタッフ同士での協力も必要な仕事であるため、人と接する場面が多くなります。 お手伝いをすることが好きな人 介護職に向いている人の特徴の2つ目は、「お手伝いをすることが好きな人」です。 介護職の仕事は、家事などの生活に関する介助、食事や入浴などの身体的な介助が主になります。 あくまでも自立に向けた介助が好ましく「できない部分を補う」ことが重要なため、困っている人を助けることが好きな人が向いている仕事です。 思いやりがある人 介護職に向いている人の特徴の3つ目は、「思いやりがある人」です。 介護サービスを提供する人は、人生の先輩である高齢者です。 言葉遣いはもちろん、相手がどう感じるかを考えてサービスを提供しなければなりません。 また、認知機能の低下が見られる利用者も多いため、相手の意思や要求に気付ける思いやりが重要です。 身体が健康である人 介護職に向いている人の特徴の4つ目は、「身体が健康である人」です。 介護職は、入浴介助などの体力仕事も多く、身体が資本となります。 また、日勤以外にも夜勤などの勤務形態があり、生活リズムが不規則になります。 そのため、健康や体力に自信のある人が向いていると言えます。 介護職として働くには? 介護職として働くためには、資格が必要です。 介護に関わる資格は、主に以下の4種類があります。 介護職員初任者研修 介護福祉士実務者研修 介護福祉士 介護支援専門員(ケアマネジャー) 次は、4つの資格をそれぞれ解説します。 介護職員初任者研修 介護職員初任者研修は、介護の基礎知識やスキルがあることを証明する資格です。 採用時に有利であり、介護現場で働きたいと考えている方には必須の資格となります。 最短1ヶ月間スクールに通い、修了試験に合格するだけでどなたでも受けられます。 介護福祉士実務者研修 介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位にあたる中級資格です。 介護士として3年間の実務経験を持つことで受験資格が得られます。 国家資格である「介護福祉士」を受験するために必要な資格のため、キャリアアップを目指す方には必須の資格です。 介護福祉士 介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。 介護福祉士を取得すると現場の責任者やリーダーの指導など、重要な仕事を任せてもらえるようになります。 スクールなどに通う必要はありませんが、難易度の高い国家試験に合格しなければなりません。 介護福祉士を受験するためには、実務者研修の資格が必要です。 介護支援専門員(ケアマネジャー) 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護を必要とする方の心身の状況や環境などに応じて介護サービスの計画を立てる役割を持ちます。 一般的には「ケアマネ」と呼ばれ、数ある介護サービスの中から利用者に合わせた選択をしなければいけないため、経験と専門性が必要な資格です。 まとめ 今回は、介護職の業務内容、魅力についてお伝えしました。 介護職の魅力は、直接感謝の言葉をいただけることである。 介護職は、性別や年齢を問わず働ける仕事である。 介護職は、キャリアアップがしやすく、働くエリアを選ばない仕事である。 介護職は、人との関わりが好きな人や思いやりがある人に向いている仕事である。 介護職には、主に4つの資格がある。 最後までご覧いただきありがとうございます。

  • 辛い介護の仕事を続ける理由ややりがいとは?モチベーションの保ち方もご紹介!

    介護の仕事は人手不足が叫ばれていて、スタッフの入れ替わりが激しいです。 本記事では辛いといわれている介護の仕事のやりがいや、長く続けていくための考え方について解説していきます。 介護の仕事が辛い理由 「きつい・汚い・危険・給料が低い」 介護の仕事は、上記のことから4Kと言われ、辛い仕事という認識を社会に持たれています。 介護労働安定センターが毎年行っている令和3年度 介護労働実態調査によると、介護職員が前職をやめた理由は以下の通りです。 ①職場の人間関係に問題があったため・・20.4% ②結婚・妊娠・出産・育児のため・・15.4% ③自分の将来の見込みが立たなかったため・・16.9% 一緒に働くスタッフとの人間関係が崩れたり、ライフステージの変化、身体的な負担や経済的な不安から将来が見通せなくなり退職に至るケースが多い傾向です。 介護の仕事を選んだ理由 [caption id="attachment_891" align="alignnone" width="512"] Check list and marker[/caption] 4Kと言われている介護の仕事をしている人たちはどのような理由でこの仕事を選んだのでしょうか。 前述の介護労働実態調査では、 働きがいのある仕事だと思ったから(49.2%) 資格・技能を活かせるから(35.4%) 人や社会に役立ちたいから(29.8%) 自分や家族の都合の良い時間に働けるから(27.6%) という結果でした。 無資格・未経験で始められ、経験年数や資格取得でキャリアアップが見込め、さらに社会貢献にもなる仕事だと考えて介護の仕事に就く人が多いようです。 非常勤であれば自身のライフスタイルに合わせた時間帯に仕事ができるのも魅力の一つです。 学校で資格をとって働き始める人、働きながら資格取得しキャリアアップを目指す人、子育てが一段落して、無資格でもできる仕事を探して介護の仕事にたどり着いた人等、仕事を始めた背景は様々なのが介護の仕事をしている人たちの特徴です。 介護の仕事のやりがい では、介護の仕事のやりがいとは、どのようなものがあるのでしょうか。 「ありがとう」からもらうパワー 介護の仕事は人から感謝される仕事です。 日常生活の中でその人のできない部分をサポートするので、ケアの度に「ありがとう」という言葉をもらいます。 ありがとうのパワーはとても大きく、それまでの疲れが一気に吹き飛ぶこともあります。。 困っている人の手助けをし、感謝された時にはやりがいを感じられる仕事です。 専門的な知識と技術が得られる 日常生活をサポートする介護の仕事は、様々な専門的な知識と技術が必要です。 介護技術や認知症ケア、医療的な知識や接遇マナー等、必要なスキルは多岐に渡ります。 現場での経験以外にも、研修や自己学習を通し成長していけるでしょう。 スキルアップすることで、今後のキャリアに大きく活きてきます。 自分の親の介護に活かそうと考えているスタッフもいるようです。 人生の学びを得られる 介護施設を利用している高齢者は、皆さん人生の大先輩です。 今はサポートが必要かもしれませんが、これまで立派な人生を送ってこられています。 人生の教訓や生活の知恵、子育てや家事の一工夫等、自分の生活に役立つ学びが得られます。 辛い介護の仕事を続けていく為の考え方 ひと昔前と比べると転職に対するハードルが低くなっている昨今ですが、なるべくなら今の仕事を辞めずに長く働きたいものです。 この辛いといわれる介護の仕事を長く続けている人は、仕事を続けるうえでどのように考えているのでしょうか。 以下をご覧ください。 ①目標をたてる ②一人で抱え込まずチームで取り組む ③オンとオフを切り替える ④5年後の働き方を考える ⑤転職も選択肢 一つずつ解説します。 目標をたてる 仕事をしていく上で、目標があるとモチベーションが上がります。 今月中に〇〇さんの移乗介助が一人でできるようになる。 実行委員として夏祭りを成功させる。 来年の介護福祉士の国家試験に合格する。 3年以内にフロア主任になる。 なんでも構いません。 目標を立てれば、そこに向かって自分の行動が変わります。 簡単すぎる目標ではすぐに達成できてしまうので、「少し背伸びすれば達成できる」程度の目標を設定すると良いでしょう。 一人で抱え込まずチームで取り組む 仕事を一人で抱え込まず、チームで取り組む環境作りはとても大切です。 理由は介護の仕事が一人で行うものではなくチームで行うものだからです。 自分が休日の時もその利用者へのケアは続きます。 「自分がいなくてはできない」状態は、利用者や他のチームメンバーに迷惑がかかり、自分自身の負担も大きくなります。 負担が大きくなればストレスがたまり、心身の不調に至ってしまう場合もあるでしょう。 自分がいなくてもケアを継続できるよう、一人で抱え込まず、チームで取り組む環境作りが大切です。 オンとオフを切り替える 介護の仕事をしている人はオンとオフの切り替えが苦手な人が多い傾向があります。 休日の会議や行事への参加、サービス残業等はよくある話です。 他にも勤務時間の1時間前に出勤し、記録を見たり必要物品を用意したり、リーダークラスが率先して早く出勤している施設もあるようです。 決められた時間の中で仕事をするのが本来の状態です。 休日まで仕事のことを考えていたら心も体も休まりません。 「勤務前に準備をしておかないと業務がまわらない」なんてことがないよう、リーダークラスのスタッフを中心に、勤務時間内で業務が回るよう考えていく必要があります。 休む時はリフレッシュして、前向きに次の勤務に迎えるよう、備えることも社会人のスキルの一つです。 オンとオフの切り替えをしっかりできるとよいですね。 働き方を考える 介護の仕事をしていると、変則勤務で体力的な負担を感じたり、ライフステージの変化によって働き方が合わなくなることがあるものです。 正規職員での働き方が合わなければ非常勤になるのも選択肢の一つですが、短時間正規職員を導入している施設もあります。 短時間正規職員は、正規職員と比較して1週間の所定労働時間が短い正規職員のことです。 労働時間が8割程度になる為その分給与も8割程度になりますが、社会保険への加入やその他の待遇面は正規職員と変わりません。 家庭との両立や健康面に不安のある人は検討してみるのも一つです。 自分のライフスタイルに合わせて働くことで、負担感が減り、長く働き続けられるようになります。 転職も選択肢 介護の仕事を続けることを考えたとき、一つの選択肢として転職を考えた方が良い場合もあります。 介護の仕事はチームで取り組むことがメリットと説明しましたが、逆に人間関係がストレスになることもあります。 介護職ができない医療行為の実施やサービス残業、給与が自分の想定と見合わないなど、自分が頑張っても改善できない職場は少なからずあります。 そこで頑張っても消耗するだけで何も解決はしません。 自分に合う職場は必ずあります。 介護の仕事を長く続ける為に、転職を考えることも一つの選択肢です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 辛いと言われる介護の仕事のやりがいと、続けていくための考え方についてお伝えしました。 やりがいについては、 ・利用者の「ありがとう」からパワーをもらえる。 ・専門的な知識と技術が得られる。 ・人生の学びを得られる。 介護の仕事を続けていく為の考え方については、 ・目標をたてる。 ・一人で抱え込まずチームで取り組む。 ・オンとオフを切り替える。 ・働き方を考える。 ・転職も選択肢に入れる。 最後まで読んでいただきありがとうございます。

  • 介護現場のIT化とは?介護現場の現状とIT化の重要性について解説

    世間ではさまざまな分野でIT化が進んでいます。 では、介護現場ではどのようになっているのでしょうか? ここでは介護現場のIT化の現状や介護現場のIT化を進めるにはどうすれば良いかについて、現役介護職の立場からお伝えしていきます。 これからITを導入したいという方の、お力になれれば幸いです。 介護のIT化は遅れている!! 介護現場のIT化について結論から言うと、他の業種に比べて非常に遅れています。 例を挙げると、以下のような内容です。 ・記録や議事録が手書き ・事業所間の書類のやり取りが、メールではなくFAX これには、下記の理由があります。 ・パソコンに慣れていない職員が多い ・「アナログなやり方が美徳」という考えを持つ職員が多い ・情報漏洩防止の為 しかし、世の中ではIT化の進んでいる業種が数多く存在しています。 なぜ介護のIT化は遅れているのか、その理由についてお伝えしていきます。 介護のIT化が遅れている理由 では、介護現場でIT化が進んでいない理由について、詳しく確認してみましょう。 1,パソコンに慣れていない職員が多い 介護現場のIT化が遅れている理由の1つとして、パソコン操作に慣れていないということが挙げられます。 自宅にパソコンがなく、触る機会がない ・WordやExcel等の使い方が分からない という理由から、パソコンに慣れておらず、記録や議事録作成に時間を取られてしまうのです。 例えば記録であれば、同一の文章であればコピー&ペーストすれば作業時間を短縮することができます。 また議事録を手書きで作成するとなると、膨大な時間がかかりますし、途中で間違えたら訂正印を押せば可能であっても、何回も訂正印を押してしまうと、見づらくなってしまいます。 パソコンで議事録を作れば、間違っても簡単に修正できますし、早い人であればその日の内に議事録を作成することが可能です。 しかし手書きの場合、数時間かかる人もおり、それでは効率が悪いといえます。 2,「アナログなやり方が美徳」という考えを持つ職員が多い ではなぜ、膨大な時間がかかってもアナログなやり方を行うのでしょうか。 それは「昔ながらのやり方が、良い」という古い考えを持つ職員が多いからです。 というのも、介護施設の上層部は、50代から60代の年配職員が多いからです。 その職員は書類作成等の事務仕事をほとんど行ってこなかったので、パソコン操作ができないのです。 でも、新しいやり方を覚えるのが苦手なので「今までこうしてきたから、良いんだ」という考えから離れられず、結果的に時間がかかってもアナログなやり方を続けているのです。 3,情報漏洩防止の為  例えば病院から施設に入居する時、病院は施設側に患者の情報をFAXで送ります。 「メールで送った方が効率的ではないの?」と思いますよね。 しかし病院や介護施設等で使われているパソコンやデバイスは、基本的にインターネットが繋がらないシステムになっているのです。 これは個人情報の漏洩防止という点もありますが、もう1つ理由があります。 それは「双方が受け取ったかどうかを確認できる」という点です。 FAXであれば、送受信履歴が残るので、お互い受け取ったかどうか分かります。 しかしメールの場合、アドレスによっては迷惑メールのフォルダに入ってしまう可能性があるので、確認できないのです。 なので、事業者間のやり取りは、FAXが主流になっているのです。 IT化を進めるにはどうすれば良いか 上記で、介護のIT化がなぜ遅れているのかについてお伝えしてきました。 ここからは、介護のIT化を進めるにはどうすれば良いか、その方法について紹介していきます。 やり方としては以下の通りになります。 ・介護業務の中で、時間がかかっているものは何か。   それをIT化で改善できないか分析する ・IT化を進めると、介護職員にとってどのようなメリットがあるのか理解してもらう ・誰でもパソコンやデバイスを使えるようにする、やり方や環境設定を行う では、それぞれの項目について詳しくお伝えしていきます。 1,介護業務の中で時間がかかっているものをIT化で改善できないか分析する 介護現場でIT化を進めようと考えたら、まず「今の介護業務」に着目しましょう。 介護職員が、何に時間がかかっているのかを把握します。 例を挙げると ・記録や議事録作成 ・巡視 ・入居者の情報収集 等があります。 多くの介護施設で時間がかかると感じているのは「記録や議事録作成」ですよね。 おすすめなのが「ほのぼの」というソフトウェアです。 ほのぼのは、介護記録や介護保険だけでなく、障がい福祉や財務、給与計算など幅広く活用できます。 またタイピングが苦手という人でも音声入力に対応しているので扱いやすいです。 2,IT化を進めることのメリットについて理解してもらう いくらパソコンを用意してソフトを入れたとしても、介護職員が使わなければ意味がありません。 介護現場のIT化を進める前に、現場で働く介護職員にメリットを伝えましょう。 ・パソコンで記録や議事録を作成することで、時間短縮にもなる。 ・数十人いる入居者や利用者の情報の中から、見たい情報だけを選んで確認することができる 等、具体的な例を交えて説明することで、納得する確率が高くなります。 3.誰でもパソコンやデバイスを使えるようにやり方や環境設定を行う メリットを伝えて介護職員がやる気になっても、やり方が分からなかったり、パソコンを使える環境が整っていないと、使いづらくなってしまいます。 また年配の職員の中には、「パソコン触らないから分からない」と使うのに消極的な人もいます。 そのような方でも使えるように以下の対応が必要です。 ・タイピングだけでなく、音声入力もできるよう設定する ・パソコンはステーションなど、誰でも使えるところに設置する  (事務所だと、職員によっては入りづらいと感じる人がいるので) IT化によって業務の負担が軽減した例を紹介 ここからは、IT化で作業時間の短縮や離職者が減った例について紹介していきます。 山形県酒田市にある「イデアルファーロ」という事業所では、情報共有が難しく、指示がいき渡りにくいという課題がありました。 事業所には訪問介護に従事する職員もいるのですが、利用者の情報を得るには本部まで行かなければならず、それが効率化を阻んでいました。 また以下のような事態が起こり、離職者も多いくなってしまったのです。 ・情報が次々に継ぎ足され、特定部署の人しか情報が分からない ・若手の職員が情報を把握しきれない そこで2017年に社内対話用にスマホから入力できるチャットツールを導入しました。 また書類や利用者の情報を本部のサーバーではなく、インターネット経由でいつでもどこでも閲覧できるクラウド上で共有できるようにしました。 これにより介護職員の移動時間が短縮されただけでなく、外出先でも書類を確認・作成できるようになった為、印刷費用も10分の1になったのです。 さらに業務上のストレスも少なくなったことで離職者が減り、人手不足も軽減されたそうです。 このように、IT化を進めることで人手不足も解消される例も数多く存在しています。 まとめ いかがでしょうか。 この記事では、以下のことについてお伝えしてきました。 ・介護現場のIT化は他業種に比べて非常に遅れている。 ・理由として「パソコンに慣れていない職員が多い」「アナログなやり方が美徳な考え方がある」「情報漏洩防止の為、メールではなくFAXを使わざるをえない」 IT化を進める方法 ・介護業務の中で何に一番時間がかかっているのか分析し、ITで改善できないか考える ・介護職員に、IT導入によるメリットを具体的に伝える ・介護職員が、パソコンやデバイスを使えるよう、使用方法を工夫したり、いつでも使える場所に配置する 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

  • 「支援困難事例」の定義とは?ケアマネとして解決する方法をご紹介!

    在宅介護を受けながら暮らす高齢者が増えている中、支援困難な事例も比例して増加しています。 ケアマネとしては腕の見せどころでもありますが、解決の糸口が見つからないというケースも散見されるようです。 今回の記事では支援困難事例にぶつかったときにどのような解決方法があるのか見ていきましょう。  支援困難事例とは何か そもそも「支援困難事例」とは、どういうものなのでしょうか。 実は具体的な定義はありません。 対応に苦慮する事象や問題の特徴はさまざまですし、複数の要因が重複していることもあり得ます。 そして、問題に取り組むケアマネによって、感じ方・受け止め方が違います。 経験のあるケアマネなら対応できるケースでも、新人ケアマネが対応したときには戸惑う場合もあるでしょう。 言い換えれば、ケアマネとして経験を重ねることで、支援困難だと感じる事例が減ってくるといえます。  ほとんどのケアマネが支援困難事例を経験している 今から約10年前、大阪の社会福祉協議会がケアマネに行ったアンケート結果では、約90%のケアマネが「支援について困った経験がある」と答えています。 この結果から「10人中9人のケアマネが困難事例を担当したことがある」ということがわかります。  経験を積めば困難事例と感じなくなるケースも どんな職業であっても、すべてにおいて最初からうまくできることはありません。 経験を積んでいくことで、成長していきます。 ケアマネも同様で、いろいろなケースに対応していくことで、選択肢の引き出しも増え、心の余裕も生まれてくるものです。 特に対人援助については経験値が上がることで、より良い対応につながるケースは多いといえます。  困難事例を解決する方法 では実際に、自分一人の経験だけでは対処しきれないような困難事例に遭遇したとき、どのようにすればよいでしょうか。 対応の仕方にはいくつかのパターンがありますので、そちらをご紹介します。  似たような困難事例がなかったか事業所内で確認する まずは自分が所属している事業所内で、他のケアマネに相談してみましょう。 実際に、各ケアマネが支援に困っている例を相談する会議を定期的に設けているところもあります。 朝礼や夕礼の場で行う事業所もあるようです。 他のケアマネに相談することで、良い対応方法を教えてもらえたり、似たような事例に対応した経験を持つケアマネもいるかも知れません。  地域包括支援センターや基幹包括支援センターに相談する 地域包括支援センターや基幹包括支援センターは居宅ケアマネが対応に苦慮しているケースの相談に乗ってくれます。 他の事業所からの相談も受けていますので、過去に似たような相談が持ち込まれており、解決のきっかけを与えてくれることがあります。 場合によっては、相談にのってくれるだけでなく、解決に向けて一緒に動いてくれることもあり、とても心強い存在です。  問題解決にはケアマネ個人ではなく、チームで取り組む 自分一人で解決できない事例は、事業所内のケアマネや包括支援センターに相談することが重要ですが、ケアに取り組むチームで情報を共有することも大切です。 たとえば、訪問介護事業所のサービス提供責任者や、福祉用具担当者、デイサービスの責任者などが挙げられます。 対応に苦慮していることを共有し、多くの人から知恵を出してもらうことで、問題が解決に向かうこともあります。  ただし、デリケートな情報を必要以上の人数で共有することはやめましょう。 契約時に個人情報使用の許可を得ていても、必要最低限の人数にとどめるべきです。  相談が解決に結びついた実例4例 それでは、実際にチームケアや包括支援センターに相談することで、解決に向かった実例をご紹介します。  サービス担当者会議をきっかけに解決した例 Aさんはケアマネになってまだ2ヵ月です。 担当する利用者Bさんは認知症が進行してきました。 特に入浴を嫌がり、デイサービスには行くものの入浴は拒否が強く、体臭がするようになってきてしまいました。 他の利用者からも「Bさんが臭う」と苦情が出るようになってしまいました。 ケアマネやヘルパーが入浴するように何度説得しても、耳を貸してくれません。 このままではデイサービスも利用できなくなってしまいます。 どうすべきか、担当者会議を開催したところサービス提供責任者より、「昔、近所のCさんとよく銭湯に行っていたと話していたことがあります。Cさんに相談してみてはどうでしょう」と意見が出ました。 さっそくCさんに相談してみたところ、快く了承いてくれました。 Bさんに「これからはCさんと一緒に銭湯に行きませんか」と話したところ、思いのほか喜んでくれ、週に2回、一緒に銭湯に行ってくれることになりました。  包括支援センターに相談して解決した例 Dさんはケアマネージャーとして長年、介護施設で働いてきました。 担当している利用者Eさんの娘さんは、毎日のように電話をしてきます。 その電話の内容というのが、「なぜ母の部屋しか掃除してくれないのか。洗濯にしてもそう、一緒に住んでいる家族の分までやるのが当然じゃないか」というもので、いくら説明しても介護保険制度を理解してくれません。 困ったDさんは包括支援センターに相談し、括の職員からEさんの娘さんに介護保険制度について 改めて説明してもらうことにしました。 そうしたところ、介護保険制度について理解してくれたようで、その後電話がなることはなくなりました。 問題解決後も、包括支援センターの職員はDケアマネのことを気にかけてくれ、それからというもの、Dさんも相談がしやすくなりました。 事業所内で相談し、解決に向かった例 Eさんについて、近隣より「異臭がする」との情報が寄せられました。 室内は物が散乱している状況で、着衣には汚れが目立ち、尿臭もします。 Fケアマネは訪問介護を提案していますが、Eさんは他者の入室を拒みます。 身寄りはなく、30年以上お一人で暮らしている方です。  事業所内で話し合った結果、「入室を拒む」ということから、プラン立案の段階ではなく、まずはこまめに訪問し、信頼関係を築くことが必要と判断しました。 長年の独居生活から、「ご自分のペースがある」と判断、性急な生活改善はあえて避けました。 その間もちろん、近隣への配慮の連絡も欠かさないようにします。 支援が必要だと本人が判断した段階で、サービスを導入することができました。  弟妹とケースワーカーに協力を仰いだ例 Gさんは認知症が進行してきていました。 また、生活保護を受給されています。 会話をしている限りでは一見問題ないように思えますが、病識がなく、生活全般に困難が生じてきています。 特に食事や水分をきちんと摂れていないようです。 幻覚症状も出現し、気分に波があり、物忘れも多くなってきました。 通帳を紛失したり、身に覚えのない訪問販売の契約書もあります。 親族は高齢で疾病を抱えている弟妹がいます。 Gさんは不安な気持ちが大きくなると、弟妹や訪問介護事業所に電話をするそうです。  ケアマネは成年後見制度の必要性が高いと判断しました。 ただ、日常生活が成り立たないわけではなく、その進め方にも悩みます。 本人の不安な気持ちを解消するためにも、成年後見制度の活用を本人と弟妹に説明し、理解を求めました。 また、ケースワーカーからも話しをしてもらったところ、Gさんも納得され、後見制度の利用に結びつきました。 介護保険以外の他機関を活用も検討を 支援を困難にする要素の1つに、「介護保険サービスしか利用していない」という可能性があります。 その場合は、介護保険外サービスを利用することも検討すると幅が広がります。 ケアマネ研修でも「インフォーマルサービスの活用を」と何度も言われました。 インフォーマルサービスを活用することで、困難事例が解決に向かうことがあります。 行政機関はインフォーマルサービスの活用に長けていますので、相談することが重要なのです。 「ご利用者の経済状態と相談しながら」という条件が付きますが、金銭的に介護保険外のサービスが難しくても、無料で行政のサポートなどが受けられるケースもあります。  まとめ 最後に、今回の記事のまとめです。 約90%のケアマネが困難事例を経験している 困難事例は1人で抱え込まないことが重要。 困難事例の解決策として  事業所内で相談する  地域包括支援センターなど、行政機関にも相談・活用する  チームで解決に向けて動く  介護保険外のインフォーマルサービスを活用するなど、柔軟に対処する  支援困難な事例に1人で関わり続けるのは大変なことです。 多くの人に相談し、チームとしてうまく関わることで、解決の糸口が見つかることがあります。 最後までお読みいただきありがとうござます。

  • 介護従事者必見!いざという時身を守る記録の重要性について解説

    介護保険制度では、介護記録を残すことが定められています。 介護記録とは提供したサービス内容や、利用者の状態変化を記録したものです。 また、年々介護事故による訴訟や賠償なども増えてきています。 利用者や家族のために懸命に仕事に取り組んでいても、事故は起きてしまうものです。 そんなとき大切になってくるのが介護記録です。 今回は介護記録の目的や書き方についてご紹介します。  介護記録を書く目的 先述したとおり、提供したサービスを記録に残すことは、介護保険法で定められています。 それはなぜなのか、その目的について、考えたことはありますか? 目的はいくつかありますが、そこを理解しておくことで、記録も書きやすくなります。  スタッフ間の情報共有 介護現場では多くの方が一人の利用者に関わります。 ヘルパーや介護士も複数でケアに当たりますし、看護師や理学療法士など、多くの職種の方が関わり、その方の生活を支えてくれます。 しかし、関わる全員が同日同時刻に関与するわけではありません。 そのため、日々変化する状況を全員が共有する必要があるわけです。 利用者は日々の生活の中で、体調が安定しているときもあれば、そうでないこともあります。 「あまり食事を摂りたがらない」「微熱がある」等普段と変わったことがあれば、いつから、どういう状況なのかを記録に残すことによって、情報を共有し、統一した対応を行うことができます。 個人ではなく、組織として、より良いサービスを継続的に提供していくことができるのです。   利用者や家族とのコミュニケーションを深める 日常的に様子を記録しておくことで、家族から普段の様子を聞かれたときにも、的確に答えることができます。 また、利用者本人と話しをする際にも、自分が関わっていなかったときの記録に「膝の痛みを訴えていた」「頭痛を訴えていた」等とあれば、その情報を基に「体調はいかがですか?」などと声をかけ、コミュニケーションを深めていくことが可能になります。  ケアプランに反映させる 普段の様子を記録に残しておくことで、ケアプランの達成度合いが見えやすくなります。 「もう少し、違う角度からアプローチしてみようか」とチームでも検討しやすくなることでしょう。 また、新たなニーズについても発見しやすくなるというメリットもあります。  介護記録は事故が起きたときに身を守る証拠にもなる これまで見てきたように、介護記録は利用者や家族と事業所を信頼でつなぐツールになります。 日常的にいくら素晴らしいサービスを提供していたとしても、それが正確に記録されていなければ いざ事故が起きてしまい、訴訟となったときに不利な立場におかれてしまうことになりかねません。 事故が起きたときには、家族から記録の開示を求められることがあります。 その際に記録が不正確であったり、記録そのものがなかったりすると信頼を損なうだけでなく、社会的責任を追及される事態にもなってしまいます。 逆に言えば、万が一訴訟に発展してしまったような場合でも、適切な介護記録があれば、適切な介護サービスを提供しており、職員は適切な行動をとっていたという証明にすることができます。 事業所や職員を守る法的証拠となるのです。  介護事故から記録が守ってくれる例 たとえば、転倒事故であれば、利用者の普段の様子(歩行能力等)はどうだったのか。 「この1~2週間、膝の痛みを訴えていて転倒の危険性が高まっており、職員が側につきそうようにしていた」 それが記録にあるかどうかで、訴訟になった際の過失割合は変わってくる可能性が高いです。 「いざ」という時、正確な介護記録が身を守る武器となってくれる。 記録というのは、それほど大事なものなのです。  介護記録の書き方のルールとポイント ここからは、介護記録の書き方について解説していきます。 様式に決まりはありませんが、いくつかのルールが存在します。 それは以下の項目を必ず記載することです。 日時 記録者 事実を記載する  上記の3点を正確に記載するようにしてください。 次に記載するときのポイントを解説します。 以下のポイントを理解していることで、書きやすさが格段に変わります。  メモを残す サービス提供中や会議の最中にはこと細かく記録をする時間はありません。 そのため、要点や気が付いたことをメモしておくことで、後々記録を書く際に忘れてしまうのを防ぐことができます。 メモは忘備録のためですので、箇条書きでもよいでしょう。 メモを取ることを習慣にすると、「どうだったっけな」と思い悩むことも少なくなります。 結果的に記録の時間を短縮できる上、記録抜け・記録漏れを防ぐことができます。  5W1H 記録の基本は5W1Hです。 いつ(When) どこで(Where) 誰が(Who) 何を(What) なぜ(Why) どのように(How)  上記の6項目を網羅して記録すれば、読んだ人が「何を言っているのか、わからない」ということはありません。 常に5W1Hを意識して、記録をするよう心掛けてください。  である調で書く 記録は「である調」で記載します。 「ですます調」で記載してはいけないというものではありませんが、それこそ訴訟などになったときには公式の文書ともなるため、である調での記載が望ましいでしょう。  客観的事実を書く 記録には、客観的な事実のみを記載します。 提供したサービスの内容や、利用者の行動や発言、また、体調などです。 「私は○○と思ったが」という主観や感想、また憶測などは記載しないようにしましょう。  専門用語の使用は控える 介護記録は利用者や家族から提示を求められることもあり得ます。 「介護記録は開示されるもの」という意識でいた方がよいでしょう。 その際、専門用語やその事業所特有の略語などを使用していると、外部の方には理解することができません。 略語を使うと、記録の時間を短縮することができるように感じますが、実際には5分も10分も短縮できるわけではありません。 上記のような理由から、一般的にも馴染みのある言葉で記録をすることが望ましいといえます。  当然ながら利用者や家族が読んだときにも不快な気持ちを抱かせない表現を使用するようにしましょう。 「させた」などの命令表現や、人格を否定するような言葉を用いることは絶対に許されません。  また、介護職では当たり前のように使う表現でも家族はイヤな気持ちになるのが以下のことばです。 「認知」 「不穏」 「徘徊」 それぞれ「認知症」「落ち着かない」「一人歩き」などと言い換えるとよいでしょう。  【まとめ】 ・介護保険制度では、介護記録を残すことが義務付けられている  ・介護記録の目的  スタッフの情報共有  利用者、家族とのコミュニケーションのため  ケアプランに反映させ、ケアの質を高める  事故が起きて、訴訟などの際に正当性を主張する証拠となる ・介護記録のポイント 忘れないようにメモをとっておく 5W1Hを意識する である調で記載する 主観を交えず、客観的事実を記録に残す 専門用語、略語は控える 利用者や家族が読んだ時に、不快な念を抱かせない表現を使う 上記のポイントを頭に入れておくと、記録業務がスムーズにいきます。 また、「いざ」という時にも自分の身を守ってくれることとなります。 「記録業務も、立派な介護業務の一環」という気持ちで取り組むようにしましょう。

  • 介護業界で長く働けるような人間関係のコツとは?ストレス解消法や施設の選び方をご紹介

    介護業界は人間関係が悪く、離職率が高いというイメージがあります。 なぜ人間関係が悪いと言われるのか、介護業界で長く働ける人間関係のコツを紹介します。 介護業界は人間関係が悪い? 世間一般での介護職のイメージは、離職率が高く人間関係が悪いと言われています。 しかし人間関係の良し悪しは、【施設による】というのが現実です。 また、介護業界の人間関係が悪いのではなく、関わる人が多いので大変な一面があります。 介護に関わる人は「同僚」「上司」「専門職」「利用者」「ご家族」が基本です。 さらに職種によっては、ケアマネージャーや医師、役所関連などたくさんの人と関わる機会が多いです。 そのため、人間関係に疲れる人が多くなってしまいます。 介護業界で働く中で、以下の4つがストレスになりやすい人間関係です。 ①関わる人が多いのでストレスになりやすい 介護職は利用者を中心に、たくさんの人とコミュニケーションを図りながら仕事をすすめることが重要です。 時には、納得できないことや他人に振り回されることがあります。 自分の感情を表に出さないように、他者と関わることも多いので、非常にストレスが掛かりやすいです。 ②新人が馴染めない、先輩職員が強い 馴染みにくさや、強い先輩がいるのは介護業界だけでなく、一般業界もあります。 新人のうちは慣れず大変ですが、出来る範囲でコツコツと仕事をしていけば大丈夫です。 きちんと仕事していれば見ていてくれる人は必ずいます。 ③他職間での意見の食い違いがある 介護職と他職間では倫理観が異なったり、業務内容の違いなどですれ違うケースはよくあります。 本人の意向に沿いながら介護職、看護職、リハビリ、管理栄養士、ケアマネージャーはそれぞれに役割を担っているがゆえに、摩擦が生じてしまいます。 ④慢性的な人手不足でピリピリしている 人手が足りないと、業務をたくさん抱えながら事故を起こさないように細心の注意を図りながら仕事をしなければなりません。 なので精神的に余裕がなくなり、職場の雰囲気がピリピリしてしまいます。 言い換えると、上記の人間関係と上手く付き合っていくことで、介護業界で長く働くことができます。 次の章では、介護業界で長く働く人間関係のコツを紹介します。 介護業界で長く働く人間関係のコツは? 介護業界で約10年間働いた筆者が、スムーズな人間関係を築く上で意識して取り組んでいたこと5つを紹介します。 ①しっかり笑顔で挨拶する ②否定せずに相手の話を最後まで聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく 職場の人・利用者・ご家族など、どんな人にも対応でき、仕事以外でも役にたちます。 それぞれ具体的に紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。 ①しっかり笑顔で挨拶する 毎日、笑顔で挨拶するだけで信頼度があがります。 挨拶をしっかりすると、その後の会話がスムーズです。 お互いが気持ちよく挨拶できたらそれだけでいい一日のスタートが切れます。 ②否定せずに相手の話を最後まで聞く 「それは厳しい」などと否定せず、最後まで話をじっくり聞くことが大事です。 後輩・同僚などと話しているとついつい口出ししたくなりますが、最後まで聞くことでその人の想いや貴重な情報が聞き出せる可能性があります。 介護職として相手の情報を引き出すことはとても大事なスキルの一つです。 ③愚痴には参加しない 職場内での愚痴に参加してしまうと、意図しない噂が出てしまい、仕事がしにくくなることがあります。 職員同士での愚痴には参加せず、興味ないことを示しておくことが大事です。 ④相手の立場になって考える 介護の基本は「相手の気持ちに寄り添う」です。 利用者だけでなく、ご家族や職員の気持ちも想像することが大切です。 「なぜそのような行動をしたのか」「なぜそのような発言をしたのか」を考えると人間関係がうまくいきます。 ⑤キーポイントの人は押さえておく 職場には、上司以外にもキーポイントとなる人が必ずいます。 例えば、「利用者や職員に対しても丁寧な人」「仕事の回し方が上手い人」など自分が尊敬できる人がいます。 もちろんみんなと対等に接することが大前提ですが、キーポイントの人を押さえておくと仕事が円滑にすすみます。 上記の5点を少しでも意識しておくと、介護業界で長く働ける人間関係が作れます。 介護業界で長く働くコツとしてストレス解消も大事! 介護業界ではストレスと上手く付き合うことが大切です。 なぜなら、常に人との関わりが多く、「感情労働」だからです。 感情労働とは、自分の感情をコントロールしながら他人の感情に合わせることです。 常に感情をコントロールしながら仕事をするので、ストレスがかかりやすい職業なので発散が大切です。 ストレス解消法は人それぞれですが、以下6つは代表的なストレス解消法です。 ①しっかり休む、寝る ②おいしいものを食べる ③身体を動かす ④誰かに相談したり、アドバイスを求める ⑤ノートに気持ちを書き出す ⑥好きな事に没頭する ストレスと上手く付き合うと、心に余裕が生まれ人間関係がスムーズです。 人間関係が円滑になると介護業界で長く働きやすくなります。 しかし、人間関係を築く前に【環境】が大事です。 次の章ではその環境の選び方についてご紹介します。 介護業界で長く働くには人間関係がいい施設を選ぶのも大事! 仕事をするなら、いい人間関係の施設で働きたいですよね。 ここでは、人間関係のいい施設の選び方のポイントを4つご紹介します。 ①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意 ②福利厚生を確認する ③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか ④職員の表情や利用者への対応を見る それぞれどんな内容なのか具体的にご紹介します。 ①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意 例えば、給与欄に15万〜50万と記載されている求人票があります。 ここで働けば50万もらえるのではなく、50万が施設長の給与という場合があります。 手当が含まれた金額が記載されている場合もあり、相場より高めの給与に見えてしまいます。 給与を高く見せて、人手を呼ぶというほど深刻な状況とも捉えられます。 また、頻繁に求人が出ている施設は離職率が高い可能性があるので要注意です。 ②福利厚生を確認する 福利厚生が充実していると、働きやすい環境を考えてくれる施設なので、職員に余裕があります。 育児休暇や介護休暇、リフレッシュ休暇、年間休日120日、時短制度、住宅手当が導入されている施設もあります。 働く上で福利厚生はとても大事なので、しっかりチェックしましょう。 ③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか 施設の理念があり、実際にそれに従って業務が行われているかがポイントです。 どの施設にも素晴らしい理念がありますが、ただ掲げている施設が多いのも事実です。 理念に向かって取り組んでいると目標が明確なので仕事をすすめやすいので、職員間とのズレが少なくなります。 また、その理念に向かって一緒に介護をしていけるのか考えるのも重要です。 ④職員の表情や利用者の対応をみる 職員に余裕がないと表情が暗かったり、利用者さんに冷たい対応をしてしまいます。 施設全体の雰囲気が悪くないかなど、見学しないと感じ取れない部分があります。 働く前は施設見学は必ずチェックしましょう。 まとめ いかがでしたでしょうか。 今回は介護業界で長く働く人間関係のコツについてお伝えしました。 ・介護業界の人間関係の良し悪しは施設によるが、人と関わる仕事のなので人間関係でストレスを感じる業界である ・介護業界の人間関係でストレス代表 ①関わる人が多い ②新人が馴染めない、先輩職員が強い ③他職間での意見の食い違いがある ④慢性的な人手不足 ・介護業界で長く働く人間関係のコツ ①笑顔で挨拶する ②否定せず話を聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく ・介護業界で長く働くコツはストレス解消も大事である ・介護業界で長く働くにはいい人間関係の施設を選ぶことも大事である 最後まで読んでいただきありがとうございました。

  • 介護従事者の使えるアイテムとは?おすすめのアイテムを6選ご紹介!

    介護の仕事をしていると「これがあると便利なのにな」と考えることは少なくないのではないでしょうか。 また、介護の仕事をしていく上で必需品になるものも数多くあります。 この記事では、そんな介護従事者の人が仕事で使えるアイテムを紹介していきます。 介護従事者におすすめのアイテム では、介護従事者が持っていた方が良いアイテムを1つずつご紹介します。 ①メモ帳 これは介護従事者に限らず、どの職種においても使えるアイテムです。 他職員からの申し送りやその日の予定、さらに入居者や利用者の情報等、介護従事者は日々多くの情報を把握しながら業務を行わなければなりません。 しかし全部を覚えるのは、簡単ではありません。 重要なことから細かい情報等、書き留める為のメモ帳は常に持っていると便利です。 メモ帳のサイズは様々ありますが、おすすめはA6サイズです。 A6は、A4の4分の1のサイズになるため、A4の紙を4つに折って貼り付れば、いつでも見ることができます。 リングメモにすると記入するときにノートをめくるのが楽ですし、不要になった場合に綺麗に破けるのでおすすめです。 ウェアラブルメモ ウェアラブルメモのバンドタイプは腕に巻くメモ帳です。 介護の仕事をしていると、とっさにメモを取りたくなった場面になることがよくあります。 例えば、この後この作業をしてほしい、と他のスタッフから言われたり、利用者様から何かを頼まれるなど、日常茶飯事によくあることではないでしょうか。 そんなときにこのウェアラブルメモを身に着けていると、ペンさえ出せばすぐにメモをとれます。 また、身に着けるメモなので、見落とす可能性も低いです。 水に濡れても平気ですし、書いた内容は指で消すことができるのでメモだらけになることもありません。 ②ツールポーチ、ウエストポーチ 上記でメモ帳を使うことのメリットについてお伝えしました。 しかし「ズボンに入らず、メモ帳を持ち歩くことはできない」という人もいます。 そんな人におすすめなのが「ツールポーチ」です。 ツールポーチには以下のような特徴があります。 ・ペンやメモ帳、PHSが入る ・カラビナがついているので、ズボンに引っ掛けることができる ・チャックがついているので、薬等の小さいものを一時的に入れておくことができる 例えばデイサービスやショートステイで送迎をしたとき、家族から「連絡帳に入れ忘れた」と、薬や軟膏等を職員に渡すことがあります。 そのときズボンのポケットに入れておく人もいますが、送迎中や他のことをしている内に落としてしまい、問題になるケースが想定されます。 チャックのついているポーチがあれば、一時的に入れていても落とす心配がありません。 ユニフォームで働いている人は、ウエストポーチがおすすめです。 ウエストポーチの特徴には以下のようなことが考えられます。 ・ツールポーチに比べてポケットが多いので、小物を多く入れることができる ・腰につけることができるので、どんな服の人でも着用することができる どちらのバッグもホームセンターで購入することが可能です。 ただし施設によっては 「入居者や利用者にぶつかり、ケガをしてしまう可能性がある」 との点から使用を禁止している場合もあるので、使用前に確認しましょう。 ③手帳 介護従事者がシフトを把握する方法には ・写真に取る ・スマホのアプリに入力する という方法がありまし。 しかし手帳を使うことで、シフトの把握以外にも2つのメリットが生まれます。 ・急なシフト変更を頼まれたときにすぐ確認できる ・他の業務や進行具合も同時に把握することができる 仕事中に上司から、シフト変更の依頼が来た場合、その場で携帯を開いて確認するのは、気が引けてしまうものです。 その点手帳であれば、他者の前でも開くことができますし、すぐに予定を確認することができますまた、。 介護従事者は、現場での介護業務以外にも ・会議や委員会の参加 ・議事録作成 ・担当入居者のケアプラン更新の為の書類作成 ・行事の準備    等、多岐に渡る仕事があります。 これらを効率的に作業するのに欠かせないのが「スケジュール管理」です。 会議や行事、書類作成等は、事前に日時や期限が決められています。 スキマ時間に少しずつ書類作成や行事の準備をしたり、夜勤中に会議の議事録を作ったり等、「自分がどの時間であれば、作業を行うことができるか」を把握するために、手帳は有効活用できます。 手帳のサイズとしておすすめなのが、A5サイズです。 A5は、A4の2分の1サイズになります。シフトや他の予定の記入したり、さらにプライベートの予定まで、様々な情報を書き留められる余白があります。 A4に比べて小さいので、持ち歩くのにも便利です。 介護士用のケア手帳 上記の商品は、介護士向けに作られた手帳です。 「介護福祉士会監修」で作成されており、介護の仕事をしている方に向けたものとなっています。 ケア手帳には以下のような内容が記載されています。 ・月間スケジュール ・週刊スケジュール ・介護制度の情報 ・高齢者との会話に便利な資料 介護士に使いやすい内容になっているので、検討してみてはいかがでしょうか。 ④Googleカレンダ これはGoogleアカウントを持っている人であれば、是非利用してほしい機能です。 Googleカレンダーの特徴として「他の人と共有できる」というのがあります。 例えば在宅介護の場合、利用者のケアプラン更新に伴う会議を、他の事業所も交えて行うときがあります。 そのときに電話で予定を確認するのは、手間がかかってしまうのです。 Googleカレンダーで予定を共有しておけば、いつ会議ができるかすぐに決めることができます。 またリマインダー機能もついているので、重要な予定を通知設定しておけば忘れる心配はありません。 ⑤介護のための医学知識ハンドブック   介護従事者向けのハンドブックは多くありますが、新人職員向けにおすすめしたいのが「介護のための医学知識ハンドブック」です。 この本は、介護の現場で必要になる医学的な知識だけでなく、異変の状態についても記載されています。 なので、「なぜこの状態が起こっているのか」「この病気は、どんな症状なのか」を、いつでも確認することができます。 それからもう1つおすすめする理由があります。 それは「漢字が分からなくなっても、すぐ確認できる」という点です。 介護の仕事をしていると ・褥瘡(じょくそう) ・誤嚥(ごえん) ・軟膏(なんこう) 等、日常生活で使わない難しい漢字が出てきますよね。 手書きで記録を書くときに、漢字が分からず、時間がかかってしまうということもあります。 しかしこのハンドブックを持っていれば漢字をすぐに確認することができますし、他職員がいる前でも広げることが可能です。 ⑤ハンギングウォッチ ハンギングウォッチとは、鞄等に付けることができる時計のことです。 なぜハンギングウォッチがおすすめかというと、「どこにいても、時間を確認することができるから」です。 介護従事者という職業柄、腕時計を付けることはできません。 しかし仕事中、時間を確認しなければならない場面はいくつも出てきます。 例えば訪問介護で利用者の訪問した際、そのお宅に時計がなければ自分で時間を確認しなければいけません。 また施設内で介護業務を行うときでも、入浴介助中は時計が見えない場合があります。 ハンギングウォッチを身につけておけば、いつでも時間を確認することができます。 ハンギングウォッチはホームセンター以外にも100円ショップで売っていることもあります。 「試しに使ってみたい」という人は、最初に100円ショップで試してみるのも1つの方法です。 ハンギングウォッチも、仕事で使う前に職場で確認しておきましょう。 入居者や利用者の中には、ペースメーカーを使用している人もいます。 ハンギングウォッチの中には、ペースメーカーに支障をきたす場合もあるので、事前に取扱説明書等を読んでおきましょう。 まとめ いかがでしょうか。 この記事では、介護従事者が使えるアイテムとして、以下のアイテムと理由について紹介してきました。 ・「メモ帳」入居者や利用者の情報を書き留めるだけでなく、A6サイズのメモ帳を使うことで、A4サイズの紙を貼り付けることができ、より多くの情報をすぐに確認できる。 ・「ツールポーチ、ウエストポーチ」メモ帳や細かい物を入れることができる。  家族から急に物を渡されても、すぐに入れておくことができる。 ・「手帳」シフト把握だけでなく、予定変更や他の業務の進捗状況も把握できる ・「Googleカレンダー」予定の共有や、通知設定でうっかり忘れることを防止できる ・「介護のための医学知識ハンドブック」病気の症状だけでなく、 介護従事者がよく使う難しい漢字もすぐ調べることができる ・「ハンギングウォッチ」時計がない場所でも、すぐに時間を把握することができる 最後までお読みいただきありがとうございました。

  • 訪問介護経験者が語る!訪問介護のヘルパーに必要なスキルを5つ解説!

    訪問介護は利用者さんのお宅で介護を行うサービスです。 そんな訪問介護ヘルパーにとって重要なスキルとはいったいどのようなものなのでしょうか? 今回はそのスキルを5つご紹介していきます。 介護の知識 まず最初に欠かせないのは、「介護の知識」です。 これは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、介護を行う上でこの部分ができていない人が現場で意外に多い印象だったため、上げさせていただきました。 訪問介護の大きな特徴として「介護は基本1人で対応する」という状況があります。 どのお宅に行くにも、この条件はついて回ります。 最低限の介護の知識を持ち合わせていないと、その場その場でのとっさの状況判断に対応できないということが起こるかもしれません。 そのため、介護の知識は回り回って介護士であるあなた自身を守るために必要なものになると言えます。 状況判断力と介護 介護の知識を踏まえた上で必要なのが、状況判断力です。 訪問してまず最初に確認するのは、利用者様の状況把握と住環境の状況判断です。 利用者様の身体状況は安全かどうかの確認や、1人暮らしで生活している人は特に生活環境に変化はないかなどの観察が必要になります。 訪問介護は、基本的に利用者様へのサービス内容が契約時に決まっているので、その契約を超えるサービスを行うことはしません。 そのため、状況を把握し契約の中でサービスを行う必要があります。 もしご家族がお宅にいるのであれば、状況を伺い対応することもできますが、一人暮らしの場合、訪問介護員の判断に委ねられる場合が多いです。 観察力と介護 次に必要なスキルが観察力になります。 世間でよく言われる人間観察に近いものですが、介護の場合は少し独特です。 まず大前提として、高齢者の方々はお年を召されている分、体調の変化が激しい傾向があります。 わたしの経験談で例を上げます。 普段よくお話をして自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとする女性の利用者がいました。 年は87歳で車椅子で生活をされている方でしたが、とある天気のあまりすぐれない日にお話をした時のことでした。 「何だか話し方がおかしい、、、。」 舌の周りが悪い様子で普段はハキハキ喋るのに、スローモーションで話すようなゆっくりとした話し方なのです。 そう思い、すぐに看護師に報告をしました。 しばらくして看護師が到着し、その後すぐに救急車を呼ぶことになりました。 わたしは次のサービスがあったためその場を後にしましたが、後で看護師に聞いた話だと、その女性の利用者は軽い「脳梗塞」だったそうです。 幸いにも発見が早く大きな障害は残らなかったので、今でも元気に過ごされているようです。 この様に、ちょっとした違いで利用者様の命運を大きく分けることもあるため、観察力は訪問介護のヘルパーにとって欠かせないスキルになります。 臨機応変力と介護   次に必要なスキルは、臨機応変力です。 訪問介護では、それぞれの場所で介護環境が違います。 例えば介護ベットの作りや、部屋の作り、水を補給する場所や、介護用品の充実度も違います。 基本的に、訪問介護は訪問先のサービス手順書というものがあります。 こでは、各サービス先でどのようなサービスを行うのかという内容を記載している書類です。 この手順書に介護用品の場所、住環境の特徴などが記載されているのですが、いざ訪問するとそこにあるはずの介護用品がなかったり、聞いている情報と違う環境になっているということもしばしばあります。 しかしサービスをやらずに帰るわけにはいきません。 そのため、上司や責任者に指示を仰ぐこともありますが、その上司や責任者が音信不通の時、この臨機応変力が必要になります。 例えば、足りない介護用品は何で代用できるのかなどの課題もあるでしょう。 他にも、訪問した際に利用者様が玄関で倒れていることもありました。 そのため、利用者様がどのような状態なのかをよく観察して介護をする必要があります。 頭を打っていないか、流血をしていないか、話せるかどうかなどの確認をする必要があります。 上司に連絡をしてられる余裕があるならしたほうがいいですし、一刻を争う場合ですぐにでも動かなければ危ない時は動く必要があります。 このように、臨機応変力は訪問介護において重要な役割を担っていると言えます。 コミュニケーション力と介護 次に必要なスキルがコミュニケーション力です。 どのような仕事でもコミュニケーション力は必要ですが、訪問介護においては特に重要なスキルとなってきます。 介護という仕事は、主に利用者様の生活や身の回りのお世話をする仕事です。 つまり、訪問介護ヘルパーは利用者様のプライベートなところにお邪魔して、排泄介助や、入浴介助、居室の掃除などプライベートの空間を共有させてもらうことになります。 もしあなたが介護をされる側だった場合、全く何も言わず黙々と介助をされてどう思うでしょうか。 あまりいい気分はしないと思います。 なので、円滑なコミュニケーションはサービスの提供を円滑に行う上で必要なのです。 例えば訪問介護には買い物代行というサービスがあります。 この買い物代行サービスは、食品や、日用品、時には文房具などの購入依頼をされる時があります。 例えば、利用者様から牛肉と醤油、トイレットペーパーを買ってきてほしいという買い物代行サービスがあると仮定します。 この時、牛肉と言ってもどのようなお肉なのか聞く必要があります。 また醤油も好みのものが何なのかを聞かなければいけませんし、トイレットペーパーもブランドにこだわりがある場合は聞く必要があると思います。 渡された予算も、どこまで使用していいのか聞いてから買い物代行に行くことをオススメします。 以上のことから、訪問介護においてコミュニケーション力は重要になってきます。 今までは、実用的な部分でコミュニケーション力が必要であるとお伝えしてきましたが、訪問介護ヘルパーとして関わる上で利用者様の人格や尊厳を尊重しサービスを提供するということは外してはいけません。 まとめ 以下に訪問介護に必要なスキルをまとめました。 ①介助の知識 ・介助は基本1人で行うため、知識がないと何もできない ・介助は利用者様の体を守る上でも知識を必要とする ・介助の知識はあればあるほど、介護を行う自分自身を守ることにもつながる ②状況判断能力 ・介護の仕事は対人のため、毎回同じ状況とは限らない ・違う状況の際のとるべき行動を間違えないために状況を把握する必要がある ・状況を把握し、適切な介護を提供する ③観察力 ・介護の選択を誤らない ・なんとなく対応していると、場合によっては大きなトラブルも起こり得る ・何より利用者様と、ヘルパー自身の安全を守る ④臨機応変力 ・どの訪問先も同じ環境ではない ・サービスで必要な物品がない時など、何を代用しサービスを行うのかの臨機応変さが求められる ・この力を養うと、介護の知識以上にヘルパーの引き出しが増える ⑤コミュニケーション力 ・介護をする上で、利用者様の細やかな要望の聞き取りが必要 ・利用者様の意思を尊重し、事故なくサービスを提供する ・利用者様と円滑なコミュニケーションをとり、お互いが気分良くサービスを提供する 最後までお読みいただきありがとうございます。

  • ケアマネは介護が必要になった時に頼りになる存在!ケアマネの仕事内容をご紹介!

    「突然、家族に介護が必要になった」 このような可能性は誰にでもあります。 そうなったときに慌てないようにしたいものですが、いざ自分が直面したときには何から始めればよいのでしょうか。 こんな時に頼りになるのがケアマネージャー(以下ケアマネ)です。 今回の記事では、ケアマネが担っている仕事はどのようなものなのかをご紹介していきます。 ケアマネは介護保険を利用するのに必要な存在 介護保険制度は一般の方々にはわかりづらく、すべてを理解するのはかなり困難でもあります。 介護保険を利用したい場合、その道のプロにお願いするのが一番いい方法です。 介護保険の利用を、その方に一番合った形で提案してくれる存在、それがケアマネージャーです。 ケアマネージャーは居宅(きょたく)介護支援事業所というところに所属しています。 居宅と略されることも多いです。 それではここからケアマネの具体的な仕事を見てみましょう。 ケアプラン作成 実は毎月の保険料を払っているだけでは介護保険サービスを利用することができません。 介護保険サービスを利用するには、必ず「ケアプラン」というものが必要になります。 ケアマネの大きな役割の1つが、ケアプランの作成です。  ケアプランとは ケアプランとは、その方の課題を解決するためにどのようなサービスがどの程度必要なのかを盛り込んだ計画書のことです。 ケアプランに記載されていないサービスを利用しても保険給付は受けられないということに注意が必要です。  インテーク ケアプランを作成するために、利用者の現在の状態を把握する必要があります。 まず、電話や対面などで、本人や家族の悩みや課題、体調や環境などを聞きます。 この行為はインテークと呼ばれます。  アセスメント ケアプランを作成するためには「その利用者がどのような方なのか」「どういった価値観を持ち、現在はどのような生活環境にあるのか」といったことを知る必要があります。 そして「どのような生活を望んでいるのか」「それを実現するための課題や問題点は何か」を明確にしていきます。 このために必要な情報を利用者本人や家族から聞き取りし、解決すべき課題を抽出するその行為をアセスメントといいます。 インテークでは聞き出せなかった深い部分まで聞き出せるよう、細かい点まで質問していきます。  たとえば、脳梗塞で倒れて入院中のAさんが「以前のように自宅に戻って生活したい」という要望を持っていたとします。  ケアマネは以下の各項目について課題がないか、Aさんをチェックしていきます。 ・後遺症はあるのか ・リハビリは必要なのか ・自宅で入浴はできるか ・服薬の管理はできるのか ・リハビリ以外に必要なサービスはないか ・他に困り事はないか 等 なお、インテークもしくはアセスメントで経済状況を聞かれることがあります。 年金の受給額など、ケアマネとして知っておかなければならないことだからです。 それはショートステイの利用や、いざ施設に入所するとなったときに、支払いを抑えることができる給付を受けられるかどうかの判断材料にするためです。  しかし、経済的な事情を尋ねるというのはケアマネにとっても聞きづらいものです。 人間関係がしっかりと構築された後ではますます聞きづらくなってしまいます。 そのため、ケアマネも「経済事情は割り切って早めに聞いてしまおう」と決めている人も多いので、1度目もしくは2度目の面談で経済状況を質問されるケースがあります。  ケアプラン原案作成 アセスメントが終わったら、その方の課題を解決するために、またはその方のニーズに応えるためにケアプランを作成します。  先ほど例に挙げたAさんであれば、 ・リハビリが必要なら「訪問リハビリ」「デイケア」 ・自宅内での手すりの設置や段差解消が必要なら「福祉用具」 ・自宅で一人での入浴が難しければ「訪問介護」「訪問入浴」「デイサービス」  といった選択肢が浮かんできます。 それらを基にケアプランの原案が作成されます。  担当者会議 ケアプラン原案を基に、ケアマネや本人・家族、また利用するサービスを提供する業者や主治医等と担当者会議を行います。 ここで本人や家族、また関係者からプラン内容に問題がないか等の意見を聞き、ケアプランに修正の必要があれば、原案を修正し、利用者や家族に同意を得ます。 そうして出来上がったケアプランが利用者や家族に交付され、利用者、もしくは家族にはサインや押印をしてもらいます。  モニタリング ケアプランに基づいたサービスがきちんと提供されているか、また、提供されているサービスで問題はないか、過不足はないか等を確認するために、ケアマネは月に1回以上利用者宅を訪問します。 モニタリングの結果、ケアプランの再考が必要だと判断された場合には、再度、アセスメントから実施し、ケアプランを再度作成します。  以上がケアプラン作成の流れです。  ここで一つ注意点があります。 ケアマネは何十人も担当していますので、月に1度訪問するのがやっとです。 本当は相談したいことや伝えたいことがあるのに、そこで「特に問題ありません」と答えてしまうと、ケアマネが問題に気付くことができず、来月の訪問まで待たなければなりません。 何かあればモニタリング時に相談するようにしましょう。 もちろんモニタリングの時だけでなく、随時、電話で相談することは可能です。  ケアプランには有効期間がある ケアマネにプランを作成してもらっても、ケアプランには有効期間があります。 高齢者は状態も変わりやすいためです。 有効期間の終了日が近づいてくると、再度アセスメントからケアプラン交付までの流れを繰り返し、新たなプランの交付を受けます。   なお、有効期間はケアマネが管理するものですので、利用者や家族の方が気にしなければならないものではありません。 申請代行 ケアプラン作成以外にもケアマネにお願いする業務があります。 それが申請代行と呼ばれるものです。 申請代行とは、利用者の意思を踏まえて申請書の入手や記入(自署部分は除く)、提出を本人に代わって行うものです。  介護保険を利用するには認定を受けなければなりませんが、その認定を受けるためには申請が必要になります。 利用者本人や家族が役所へ行かなくても、ケアマネが代わりに行ってくれるのが申請代行です。  申請した書類が受理されると調査のために認定調査員がやってきます。 これは申請代行を行ったケアマネ以外の第三者となります。 調査員が生活状態や身体の状況、認知機能など聞き取り、介護度を決定する認定審査会に提出する資料を作成するのです。 調査には通常ですと、30分から1時間程度かかりますが、これはあくまでも目安です。 場合によってはもっと短いケースもありますし、長く時間がかかる場合もあります。 利用者本人だけでは質問の受け答えが難しい場合には、家族の方が同席するようにしてください。  なお、申請を行ってから認定が下りるまでは通常は一か月ほどかかります。 その他の相談にも乗ってくれる 申請を代行するのは介護保険関係だけではありません。 たとえば、生活に困っている方には生活保護の申請を行うこともあります。 行政から届く書類は難解なものも多いので、手続きの相談に乗ってくれます。 また、在宅生活を続けていくのが難しいという方も多くいらっしゃいますが、もちろん施設への入所の相談にも乗ってくれます。 まとめ 最後に、今回の記事の内容をまとめてみます。 ・介護保険サービスを利用するにはケアプランが必要 ・ケアプランを作成するのはケアマネ ・ケアプラン作成のスタンダードな流れは以下のとおり ①     インテーク ②     アセスメント ③     ケアプラン原案作成 ④     担当者会議開催 ⑤     モニタリング ・ケアプランは有効期間がある ・ケアマネは介護保険、その他の書類の申請業務を代行してくれる ・施設入所の相談もケアマネに ケアプランは「自分らしく生きるための大切な計画書」です。 作成してもらう際にはしっかりと希望を伝え、納得のいくプランを作成してもらうようにしてください。 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

  • 介護で役立つアンガーマネジメントとは?怒りのコントロール方法を解説

    あなたは、アンガーマネジメントという言葉を知っていますか? 介護者や介護現場で働く介護士は、怒りやストレスでメンタルが保てないこともあります。 この記事では、そのようなときに役立つアンガーマネジメントを紹介します。 このマネジメントを知り、実践すれば、安全で安心な介護につながるため 介護に携わる方は、ぜひご一読ください。 アンガーマネジメントとは? アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた「怒りと感情と上手に付き合うための心理トレーニング」です。 怒らなくすることが目的ではなく、怒る必要があるときは上手に怒り、怒る必要がないときは怒らなくする方法を知り、トレーニングを積んで日常で活かすことが目的です。 職場の上司や同僚、家族などの怒りに対応することで、イライラなどの感情に振り回されなくなり、ストレスの解消にもつながります。 特に怒りの感情を抱えたままの介護は、不健康なメンタルの介護となってしまい、利用者や介護士との人間関係を悪化させてしまうことがあります。 アンガーマネジメントで怒りをコントロールし、よりよい人間関係を築けるようになりましょう。 アンガーマネジメントを行うメリット アンガーマネジメントを行うことで、以下のメリットを得ることができます。 他人の印象を良くすることができる 「怒り」をコントロールできないと、周りに怒りをぶつけてしまうことになることがあります。 それは、利用者さんだけでなく、一緒に働いている同僚にも悪印象を持たれてしまいます。 アンガーマネジメントを行うことで、怒りをコントロールできるようになります。 そのため、周囲の人たちに怒りをぶつけることがなくなり、人間関係を円滑にすることは可能です。 また、自分の感情をコントロールできるようになることで、相手に自分の感情や考えを正確に伝えられるようになります。 冷静に判断ができる 介護の仕事をしていると、事故が起こったり、利用者さんの体調に異変が起きることがあります。 そのようなときには介護職員として慌てず冷静に判断することがとても重要です。 冷静になることで、誤った判断をすることが少なくなります。 時間を無駄にしなくなる 怒りに身を任せると、無駄な行動をしがちになります。 アンガーマネジメントができるようになると、時間を有効活用することができ、仕事の効率化につながります。 ストレスがなくなる ストレスはさまざまな病気の原因になります。怒りはストレスをためてしまう原因の1つです。 ストレスがたまらないようになれば仕事をスムーズにすすめることや、プライベートも有意義に過ごすことができます。 アンガーマネジメントの実践ポイント 怒りから脱出する方法はさまざまです。 ここでは、アンガーマネジメントの実践ポイントとなる自分なりの怒りからの切り抜け方を紹介します。 自分に合った怒りのコントロール方法を見つけてください。 怒りから脱出する方法5つ 職場でも家庭でも、怒りを感じたら、次の5つの方法を試してください。 すべてを実践する必要はありません。 自分の怒りの感情が少しでもコントロールできれば、あなたに合う怒りからの脱出方法です。 ①6秒ルール 怒りを感じたら、6秒待つルールで理性を取り戻す方法です。 6秒待てば、人は理性的になれると言われています。 心の中で6秒カウントする方法が一般的ですが、何も考えない、好きな歌のサビを心の中で思い出すなどの方法もあります。 ②グラウンディング 怒りとは別の方向に意識を集中させ、怒りから目をそらす方法です。 例えば、机にコップがあれば、きれいな白色で取っ手が小さいなどと感じるなど、別の所に意識を変え、観察する間に冷静さを取り戻す方法です。 ③コーピングマントラ 自分の気持ちを落ち着かせる言葉を準備しておき、怒りを感じたらその言葉を思い出し、頭の中で自分に言い聞かせる方法です。 例えば、「落ち着け、何とかなる」「大丈夫」という自己暗示的な言葉が効果的です。 ④ストップシンキング 怒りを感じたときに、思考を停止する方法です。 頭の中に「白い紙」や「ごみ箱に怒りを捨てる」などをイメージし、怒りの思考を停止する方法が効果的です。 ⑤その場から離れる どうしても我慢できない怒りで冷静になれない場合は、その場から一度離れ、気分転換する方法も効果的です。 急ぎの用事でなければ、他の場所に移動しひと呼吸おいてから元の場所に戻る方法が効果的です。 怒りについての4つの誤解 私たちは生きている限り、怒りの感情を捨て去ることはできません。 自分の感情に任せた怒りの表現は、相手にとってマイナスなイメージしか与えません。 ここでは、怒りに任せた自己表現となる怒りについての4つの誤解を解いていきます。 ①怒りは悪だ 怒りは本人が生命の危険や尊厳にかかわる危険信号を感じとり、その対処となる防衛反応との1つです。 そのため、怒りの感情と上手に付き合えば、自身のパワーアップにもなります。 怒りの感情を悪者と決めつければ、怒りのエネルギーを溜め込んだ状態が続き、心身に影響を及ぼす可能性もあるのです。 ②怒ればどうにかなる 相手を怒りで抑えつけることは、根本的な解決にはなりません。 怒りにまかせて、力ずくで相手を抑え込むことは、その場しのぎの対応でしかありません。 怒りだけで物事を解決する方法は、長期的にみれば、状況の悪化をまねくだけです。 ③怒りは吐き出すべき 怒りは吐き出すべきという考えの人は、怒りの最中にさまざまな出来事を思い出し、ますます怒りがパワーアップする可能性があります。 たとえ怒りを吐き出し、すっきりした気持ちになったとしても、相手には負の感情しか芽生えません。 人間関係に亀裂が入る可能性があります。 ④怒りは制御不能 怒りは、初めは1つの要素であったものが、最後にはあらゆる要素が積み重なることもあります。 一度、怒りを感じて相手を攻撃してしまえば、自分で感情を制御不能になることもあるのです。 怒りとの向き合い方 怒りとの向き合い方を知ることは、自分の怒りの度合いを確認するためにも必要です。 ここでは、怒りと向き合うための基準となる尺度や境界線、怒りのタイプ、怒り方について紹介します。 自分を客観視する方法なので、参考にしてください。 怒りの尺度を知る 怒りの尺度を知らないと、客観視できなくなってしまい、感情のコントロールは無理だと諦めてしまいます。 自分なりの怒りの尺度を決めて、客観視できるようになれば、状況に応じた怒りのレベルが分かるため、今後の対応の参考になるのです。 怒りのレベルを10段階に分け客観視すれば、今の状態が分かり、冷静さを保てるようになります。 【怒りのレベル】 0~1:穏やか(ストレス、イライラを感じない)          2~3:不愉快(イラつき、不愉快な気分)          4~6:腹が立つ(怒りを表していないが、相当な怒りを感じている)          7~9:爆発直前の怒り(我を忘れるほどの怒り)          10 :震えが止まらないほどの怒り、憤怒、爆発状態) 怒りの境界線を明確化する 自分自身または職場で「許せる」「何とか許せる」「全く許せない」の 3つのゾーンを決め、怒りの境界線を明確化します。 怒りをゾーン分けすることで、無駄なイライラが減り、怒りをコントロールできます。 怒りのタイプを知る 怒りのタイプを知ることで、怒りへの対処方法も考えやすくなります。 アンガーマネジメントでの怒りのタイプ5つと特長、対処方法は次のとおりです。 怒りのタイプ 特長 対処方法 ①熱血柴犬     タイプ 自分の信念を曲げない、自他ともに厳しい。 正義感が強い できる・できないの線引きする ②白黒パンダ    タイプ 何事も白黒をはっきりさせる、完璧主義者 主観、客観、事実を切り分ける ③俺様ライオン   タイプ リーダー的存在で責任感が強いが、自分本位 権利・義務・要求を混同せず 整理しておく ④頑固ヒツジ   タイプ 穏やかに見られるが、意外にかたくなで頑固 自分の常識ルールをポジティブに言い換える ⑤慎重ウサギ   タイプ 慎重派だが、他人を信用せず、 ストレスを溜め込む 上手くいった例外ケースを       解決策の糸口にする 【参照した書籍】 マンガでわかる・介護職のためのアンガーマネジメント(誠文堂新光社) 叱り方を変える 介護には、ついやってしまう4つの叱り方があります。 怒りに任せた叱り方では、相手を不快にさせるだけで何も伝わりません。 特にNGワードを使えば、利用者や職場の人間関係が悪化します。 NGワードに気をつけて叱れば、相手を不快にせず、自分の気持ちも伝えられるようになるため、意識して実践していきましょう。 4つの叱り方NGワードとNG例および改善例は次の表のとおりです。 叱り方NGワード NG例 改善例 ①過去を持ち出す 前から、何度も言っているのに! 今のやり方は、100点満点で60点ぐらいかな ②相手を責める なぜ、できない? 次からどうすれば良いか、一緒に考えよう ③強い口調 仕事がいつも遅いなぁ 他の業務もあるから、〇時までに終わらせるようにやってみて ④程度表現 ひどいな、しっかりしてよ! あいまいな表現は避け、具体的な内容で示す 【参照した書籍】 マンガでわかる・介護職のためのアンガーマネジメント(誠文堂新光社) アンガーマネジメントはトレーニングが必要 アンガーマネジメントには、トレーニングが必要です。 今日知ったから、明日から使えるという簡単なものではありません。 しかし、日々のトレーニングを積み重ねることで、自分の怒りや上司、同僚、家族の怒りにも上手に対応できるようになります。 アンガーマネジメントで、更によりよい介護の実現が可能です。 ケースバイケースで対応する知識を少しずつ増やして実践すれば さまざまなテクニックが習得でき、役立てられます。 まとめ 介護は、利用者と接する機会が多々あります。 特に身体に接する介助があるため、利用者や他の介護士からの言動に 怒りを覚えることもあるでしょう。 しかし、感情を押し殺す、または爆発させる態度は、お互いの信頼関係を築けません。 アンガーマネジメントは、怒りをコントロールするトレーニングです。 トレーニングを積むことで、不必要な怒りの感情に振り回されなくなります。 介護は、自分と相手の感情に常に向き合わなければなりません。 自分の怒りを抑えられないと感じた方は、この機会に一度、トレーニングしてみてはいかがでしょうか。 最後までお読みいただきましてありがとうございます。

  • 介護の仕事の魅力とは?介護職に向いている人や働く方法をご紹介!

    高齢化社会が進む日本において重要になっている介護職ですが、まだまだ魅力が知られていません。 今回は、介護現場で働きたくなる介護職の魅力を紹介します。 介護職の魅力は? 介護職の魅力は、主に以下の5つがあります。 感謝される 性別や年齢に関係なく働ける 人間性を活かせる 職を失うリスクが低い キャリアアップがしやすい 約3年間介護職として働いた筆者の経験をもとに、5つのポイントを詳しく紹介します。 感謝される 介護職の魅力1つ目は「感謝される」ことです。 利用者である「人」に対してサービスを提供する仕事であるため、直接言葉で感謝される機会が多くあります。 「ありがとう」「助かったよ」と感謝の言葉を聞くと、モチベーションや、やりがいに繋がるものです。 介護を必要とする方は、一人で過ごす時間が多くなるため、介護職のスタッフが時間を共にする時間が増え、感謝される機会も増えます。 また、利用者以外に、家族など身内からも感謝されることも多いです。 実際、利用者が亡くなった後に、家族から「介護士の皆さんには良くしてもらっていると喜んでいました」という言葉をいただくこともあります。 家族の負担を減らすことも、介護において重要な仕事です。 性別や年齢に関係なく働ける 介護職の魅力2つ目は「性別や年齢に関係なく働ける」ことです。 基本的な介助の方法を身につければ、どなたでも介護職として働けます。 若者の体力や活気さ、中年者の経験からわかる介助方法など、年齢も性別も問いません。 お互いの足りないところを補いながら働けます。 また、さまざまな症状や病気を持つ利用者をサポートするためには、情報共有や話し合いが必須です。 介護現場では、介護スタッフが勤務時間で入れ替わるたび、利用者の状況を申し送る場が設けられます。 一人ひとりの利用者に合わせたケアを行うために、知識や経験だけではなく、利用者の立場になって考えなければいけないこともあります。 介護士同士で考えを出し合って協力することが最も重要であるため、性別や年齢は関係ありません。 人間性を活かせる 介護職の魅力3つ目は「人間性を活かせる」ことです。 介護職は、利用者とのコミュニケーションや信頼関係も重要になります。 そのため、人との関わりが好きな方や、思いやりの気持ちを大切にしたい方には最適な仕事です。 利用者は、スムーズにコミュニケーションが取れる方ばかりではありません。 認知症や精神的な疾患を持っている方に対しても丁寧な対応が必要です。 介護を受ける側の気持ちを汲み取れる優しさがある方は、十分に能力を発揮できます。 職を失うリスクが低い 介護職の魅力4つ目は「職を失うリスクが低い」ことです。 高齢化が進む日本では、ますます高齢者が増えて介護職の需要も高まります。 また、機械化が進む社会であっても、ロボットなどにより介護士の体力仕事は減るでしょう。 しかし、コミュニケーションや人間にしかできない繊細なケアの需要は失われません。 そのため、介護職は将来性のある仕事と言えます。 また、介護職は働く場所を選ばないことも大きなポイントです。 人が住んでいる地域であれば、利用者が住む家に訪問してお手伝いをする介護施設で勤務するなど、必ず介護スタッフが必要となります。 家庭の事情などで働く地域が変わったとしても、介護の仕事を見つけられます。 キャリアアップがしやすい 介護職の魅力5つ目は「キャリアアップがしやすい」ことです。 一般的には、男性の方がキャリアアップしやすいと言われていますが、介護現場では女性の割合が多くなります。 性別問わず、やる気があればキャリアアップできる環境です。 介護福祉士(国家資格)や、介護支援専門員(現在は公的資格ですが将来的には国家資格へとの声も多い)になるための資格を取得するサポートを行う会社も多いです。 また、資格手当を支給する会社もあるため、給与のアップも期待できます。 給与が上がれば、さらに仕事のモチベーションもアップし、良いことづくしです。 また、介護現場では、勤務時間も柔軟に対応可能です。 24時間365日介護スタッフを必要とする高齢者施設は多くあります。 そのため、正社員、パート、派遣、ダブルワークなどさまざまな仕事形態が存在します。 家事や育児、介護などのライフスタイルの変化に合わせて勤務時間を選べることが大きな魅力です。 介護職に向いている人は? 次に、介護職に向いている人の特徴を説明します。 人と接することが好きな人 お手伝いをすることが好きな人 思いやりがある人 身体が健康である人 主に、以上の4つがあります。 人と接することが好きな人 介護職に向いている人の特徴の1つ目は、「人と接することが好きな人」です。 介護職は、お客様は介護を必要とする「人」であり、コミュニケーションは欠かせない仕事です。 また、介護スタッフ同士での協力も必要な仕事であるため、人と接する場面が多くなります。 お手伝いをすることが好きな人 介護職に向いている人の特徴の2つ目は、「お手伝いをすることが好きな人」です。 介護職の仕事は、家事などの生活に関する介助、食事や入浴などの身体的な介助が主になります。 あくまでも自立に向けた介助が好ましく「できない部分を補う」ことが重要なため、困っている人を助けることが好きな人が向いている仕事です。 思いやりがある人 介護職に向いている人の特徴の3つ目は、「思いやりがある人」です。 介護サービスを提供する人は、人生の先輩である高齢者です。 言葉遣いはもちろん、相手がどう感じるかを考えてサービスを提供しなければなりません。 また、認知機能の低下が見られる利用者も多いため、相手の意思や要求に気付ける思いやりが重要です。 身体が健康である人 介護職に向いている人の特徴の4つ目は、「身体が健康である人」です。 介護職は、入浴介助などの体力仕事も多く、身体が資本となります。 また、日勤以外にも夜勤などの勤務形態があり、生活リズムが不規則になります。 そのため、健康や体力に自信のある人が向いていると言えます。 介護職として働くには? 介護職として働くためには、資格が必要です。 介護に関わる資格は、主に以下の4種類があります。 介護職員初任者研修 介護福祉士実務者研修 介護福祉士 介護支援専門員(ケアマネジャー) 次は、4つの資格をそれぞれ解説します。 介護職員初任者研修 介護職員初任者研修は、介護の基礎知識やスキルがあることを証明する資格です。 採用時に有利であり、介護現場で働きたいと考えている方には必須の資格となります。 最短1ヶ月間スクールに通い、修了試験に合格するだけでどなたでも受けられます。 介護福祉士実務者研修 介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位にあたる中級資格です。 介護士として3年間の実務経験を持つことで受験資格が得られます。 国家資格である「介護福祉士」を受験するために必要な資格のため、キャリアアップを目指す方には必須の資格です。 介護福祉士 介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。 介護福祉士を取得すると現場の責任者やリーダーの指導など、重要な仕事を任せてもらえるようになります。 スクールなどに通う必要はありませんが、難易度の高い国家試験に合格しなければなりません。 介護福祉士を受験するためには、実務者研修の資格が必要です。 介護支援専門員(ケアマネジャー) 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護を必要とする方の心身の状況や環境などに応じて介護サービスの計画を立てる役割を持ちます。 一般的には「ケアマネ」と呼ばれ、数ある介護サービスの中から利用者に合わせた選択をしなければいけないため、経験と専門性が必要な資格です。 まとめ 今回は、介護職の業務内容、魅力についてお伝えしました。 介護職の魅力は、直接感謝の言葉をいただけることである。 介護職は、性別や年齢を問わず働ける仕事である。 介護職は、キャリアアップがしやすく、働くエリアを選ばない仕事である。 介護職は、人との関わりが好きな人や思いやりがある人に向いている仕事である。 介護職には、主に4つの資格がある。 最後までご覧いただきありがとうございます。

  • 辛い介護の仕事を続ける理由ややりがいとは?モチベーションの保ち方もご紹介!

    介護の仕事は人手不足が叫ばれていて、スタッフの入れ替わりが激しいです。 本記事では辛いといわれている介護の仕事のやりがいや、長く続けていくための考え方について解説していきます。 介護の仕事が辛い理由 「きつい・汚い・危険・給料が低い」 介護の仕事は、上記のことから4Kと言われ、辛い仕事という認識を社会に持たれています。 介護労働安定センターが毎年行っている令和3年度 介護労働実態調査によると、介護職員が前職をやめた理由は以下の通りです。 ①職場の人間関係に問題があったため・・20.4% ②結婚・妊娠・出産・育児のため・・15.4% ③自分の将来の見込みが立たなかったため・・16.9% 一緒に働くスタッフとの人間関係が崩れたり、ライフステージの変化、身体的な負担や経済的な不安から将来が見通せなくなり退職に至るケースが多い傾向です。 介護の仕事を選んだ理由 [caption id="attachment_891" align="alignnone" width="512"] Check list and marker[/caption] 4Kと言われている介護の仕事をしている人たちはどのような理由でこの仕事を選んだのでしょうか。 前述の介護労働実態調査では、 働きがいのある仕事だと思ったから(49.2%) 資格・技能を活かせるから(35.4%) 人や社会に役立ちたいから(29.8%) 自分や家族の都合の良い時間に働けるから(27.6%) という結果でした。 無資格・未経験で始められ、経験年数や資格取得でキャリアアップが見込め、さらに社会貢献にもなる仕事だと考えて介護の仕事に就く人が多いようです。 非常勤であれば自身のライフスタイルに合わせた時間帯に仕事ができるのも魅力の一つです。 学校で資格をとって働き始める人、働きながら資格取得しキャリアアップを目指す人、子育てが一段落して、無資格でもできる仕事を探して介護の仕事にたどり着いた人等、仕事を始めた背景は様々なのが介護の仕事をしている人たちの特徴です。 介護の仕事のやりがい では、介護の仕事のやりがいとは、どのようなものがあるのでしょうか。 「ありがとう」からもらうパワー 介護の仕事は人から感謝される仕事です。 日常生活の中でその人のできない部分をサポートするので、ケアの度に「ありがとう」という言葉をもらいます。 ありがとうのパワーはとても大きく、それまでの疲れが一気に吹き飛ぶこともあります。。 困っている人の手助けをし、感謝された時にはやりがいを感じられる仕事です。 専門的な知識と技術が得られる 日常生活をサポートする介護の仕事は、様々な専門的な知識と技術が必要です。 介護技術や認知症ケア、医療的な知識や接遇マナー等、必要なスキルは多岐に渡ります。 現場での経験以外にも、研修や自己学習を通し成長していけるでしょう。 スキルアップすることで、今後のキャリアに大きく活きてきます。 自分の親の介護に活かそうと考えているスタッフもいるようです。 人生の学びを得られる 介護施設を利用している高齢者は、皆さん人生の大先輩です。 今はサポートが必要かもしれませんが、これまで立派な人生を送ってこられています。 人生の教訓や生活の知恵、子育てや家事の一工夫等、自分の生活に役立つ学びが得られます。 辛い介護の仕事を続けていく為の考え方 ひと昔前と比べると転職に対するハードルが低くなっている昨今ですが、なるべくなら今の仕事を辞めずに長く働きたいものです。 この辛いといわれる介護の仕事を長く続けている人は、仕事を続けるうえでどのように考えているのでしょうか。 以下をご覧ください。 ①目標をたてる ②一人で抱え込まずチームで取り組む ③オンとオフを切り替える ④5年後の働き方を考える ⑤転職も選択肢 一つずつ解説します。 目標をたてる 仕事をしていく上で、目標があるとモチベーションが上がります。 今月中に〇〇さんの移乗介助が一人でできるようになる。 実行委員として夏祭りを成功させる。 来年の介護福祉士の国家試験に合格する。 3年以内にフロア主任になる。 なんでも構いません。 目標を立てれば、そこに向かって自分の行動が変わります。 簡単すぎる目標ではすぐに達成できてしまうので、「少し背伸びすれば達成できる」程度の目標を設定すると良いでしょう。 一人で抱え込まずチームで取り組む 仕事を一人で抱え込まず、チームで取り組む環境作りはとても大切です。 理由は介護の仕事が一人で行うものではなくチームで行うものだからです。 自分が休日の時もその利用者へのケアは続きます。 「自分がいなくてはできない」状態は、利用者や他のチームメンバーに迷惑がかかり、自分自身の負担も大きくなります。 負担が大きくなればストレスがたまり、心身の不調に至ってしまう場合もあるでしょう。 自分がいなくてもケアを継続できるよう、一人で抱え込まず、チームで取り組む環境作りが大切です。 オンとオフを切り替える 介護の仕事をしている人はオンとオフの切り替えが苦手な人が多い傾向があります。 休日の会議や行事への参加、サービス残業等はよくある話です。 他にも勤務時間の1時間前に出勤し、記録を見たり必要物品を用意したり、リーダークラスが率先して早く出勤している施設もあるようです。 決められた時間の中で仕事をするのが本来の状態です。 休日まで仕事のことを考えていたら心も体も休まりません。 「勤務前に準備をしておかないと業務がまわらない」なんてことがないよう、リーダークラスのスタッフを中心に、勤務時間内で業務が回るよう考えていく必要があります。 休む時はリフレッシュして、前向きに次の勤務に迎えるよう、備えることも社会人のスキルの一つです。 オンとオフの切り替えをしっかりできるとよいですね。 働き方を考える 介護の仕事をしていると、変則勤務で体力的な負担を感じたり、ライフステージの変化によって働き方が合わなくなることがあるものです。 正規職員での働き方が合わなければ非常勤になるのも選択肢の一つですが、短時間正規職員を導入している施設もあります。 短時間正規職員は、正規職員と比較して1週間の所定労働時間が短い正規職員のことです。 労働時間が8割程度になる為その分給与も8割程度になりますが、社会保険への加入やその他の待遇面は正規職員と変わりません。 家庭との両立や健康面に不安のある人は検討してみるのも一つです。 自分のライフスタイルに合わせて働くことで、負担感が減り、長く働き続けられるようになります。 転職も選択肢 介護の仕事を続けることを考えたとき、一つの選択肢として転職を考えた方が良い場合もあります。 介護の仕事はチームで取り組むことがメリットと説明しましたが、逆に人間関係がストレスになることもあります。 介護職ができない医療行為の実施やサービス残業、給与が自分の想定と見合わないなど、自分が頑張っても改善できない職場は少なからずあります。 そこで頑張っても消耗するだけで何も解決はしません。 自分に合う職場は必ずあります。 介護の仕事を長く続ける為に、転職を考えることも一つの選択肢です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 辛いと言われる介護の仕事のやりがいと、続けていくための考え方についてお伝えしました。 やりがいについては、 ・利用者の「ありがとう」からパワーをもらえる。 ・専門的な知識と技術が得られる。 ・人生の学びを得られる。 介護の仕事を続けていく為の考え方については、 ・目標をたてる。 ・一人で抱え込まずチームで取り組む。 ・オンとオフを切り替える。 ・働き方を考える。 ・転職も選択肢に入れる。 最後まで読んでいただきありがとうございます。

  • 介護現場のIT化とは?介護現場の現状とIT化の重要性について解説

    世間ではさまざまな分野でIT化が進んでいます。 では、介護現場ではどのようになっているのでしょうか? ここでは介護現場のIT化の現状や介護現場のIT化を進めるにはどうすれば良いかについて、現役介護職の立場からお伝えしていきます。 これからITを導入したいという方の、お力になれれば幸いです。 介護のIT化は遅れている!! 介護現場のIT化について結論から言うと、他の業種に比べて非常に遅れています。 例を挙げると、以下のような内容です。 ・記録や議事録が手書き ・事業所間の書類のやり取りが、メールではなくFAX これには、下記の理由があります。 ・パソコンに慣れていない職員が多い ・「アナログなやり方が美徳」という考えを持つ職員が多い ・情報漏洩防止の為 しかし、世の中ではIT化の進んでいる業種が数多く存在しています。 なぜ介護のIT化は遅れているのか、その理由についてお伝えしていきます。 介護のIT化が遅れている理由 では、介護現場でIT化が進んでいない理由について、詳しく確認してみましょう。 1,パソコンに慣れていない職員が多い 介護現場のIT化が遅れている理由の1つとして、パソコン操作に慣れていないということが挙げられます。 自宅にパソコンがなく、触る機会がない ・WordやExcel等の使い方が分からない という理由から、パソコンに慣れておらず、記録や議事録作成に時間を取られてしまうのです。 例えば記録であれば、同一の文章であればコピー&ペーストすれば作業時間を短縮することができます。 また議事録を手書きで作成するとなると、膨大な時間がかかりますし、途中で間違えたら訂正印を押せば可能であっても、何回も訂正印を押してしまうと、見づらくなってしまいます。 パソコンで議事録を作れば、間違っても簡単に修正できますし、早い人であればその日の内に議事録を作成することが可能です。 しかし手書きの場合、数時間かかる人もおり、それでは効率が悪いといえます。 2,「アナログなやり方が美徳」という考えを持つ職員が多い ではなぜ、膨大な時間がかかってもアナログなやり方を行うのでしょうか。 それは「昔ながらのやり方が、良い」という古い考えを持つ職員が多いからです。 というのも、介護施設の上層部は、50代から60代の年配職員が多いからです。 その職員は書類作成等の事務仕事をほとんど行ってこなかったので、パソコン操作ができないのです。 でも、新しいやり方を覚えるのが苦手なので「今までこうしてきたから、良いんだ」という考えから離れられず、結果的に時間がかかってもアナログなやり方を続けているのです。 3,情報漏洩防止の為  例えば病院から施設に入居する時、病院は施設側に患者の情報をFAXで送ります。 「メールで送った方が効率的ではないの?」と思いますよね。 しかし病院や介護施設等で使われているパソコンやデバイスは、基本的にインターネットが繋がらないシステムになっているのです。 これは個人情報の漏洩防止という点もありますが、もう1つ理由があります。 それは「双方が受け取ったかどうかを確認できる」という点です。 FAXであれば、送受信履歴が残るので、お互い受け取ったかどうか分かります。 しかしメールの場合、アドレスによっては迷惑メールのフォルダに入ってしまう可能性があるので、確認できないのです。 なので、事業者間のやり取りは、FAXが主流になっているのです。 IT化を進めるにはどうすれば良いか 上記で、介護のIT化がなぜ遅れているのかについてお伝えしてきました。 ここからは、介護のIT化を進めるにはどうすれば良いか、その方法について紹介していきます。 やり方としては以下の通りになります。 ・介護業務の中で、時間がかかっているものは何か。   それをIT化で改善できないか分析する ・IT化を進めると、介護職員にとってどのようなメリットがあるのか理解してもらう ・誰でもパソコンやデバイスを使えるようにする、やり方や環境設定を行う では、それぞれの項目について詳しくお伝えしていきます。 1,介護業務の中で時間がかかっているものをIT化で改善できないか分析する 介護現場でIT化を進めようと考えたら、まず「今の介護業務」に着目しましょう。 介護職員が、何に時間がかかっているのかを把握します。 例を挙げると ・記録や議事録作成 ・巡視 ・入居者の情報収集 等があります。 多くの介護施設で時間がかかると感じているのは「記録や議事録作成」ですよね。 おすすめなのが「ほのぼの」というソフトウェアです。 ほのぼのは、介護記録や介護保険だけでなく、障がい福祉や財務、給与計算など幅広く活用できます。 またタイピングが苦手という人でも音声入力に対応しているので扱いやすいです。 2,IT化を進めることのメリットについて理解してもらう いくらパソコンを用意してソフトを入れたとしても、介護職員が使わなければ意味がありません。 介護現場のIT化を進める前に、現場で働く介護職員にメリットを伝えましょう。 ・パソコンで記録や議事録を作成することで、時間短縮にもなる。 ・数十人いる入居者や利用者の情報の中から、見たい情報だけを選んで確認することができる 等、具体的な例を交えて説明することで、納得する確率が高くなります。 3.誰でもパソコンやデバイスを使えるようにやり方や環境設定を行う メリットを伝えて介護職員がやる気になっても、やり方が分からなかったり、パソコンを使える環境が整っていないと、使いづらくなってしまいます。 また年配の職員の中には、「パソコン触らないから分からない」と使うのに消極的な人もいます。 そのような方でも使えるように以下の対応が必要です。 ・タイピングだけでなく、音声入力もできるよう設定する ・パソコンはステーションなど、誰でも使えるところに設置する  (事務所だと、職員によっては入りづらいと感じる人がいるので) IT化によって業務の負担が軽減した例を紹介 ここからは、IT化で作業時間の短縮や離職者が減った例について紹介していきます。 山形県酒田市にある「イデアルファーロ」という事業所では、情報共有が難しく、指示がいき渡りにくいという課題がありました。 事業所には訪問介護に従事する職員もいるのですが、利用者の情報を得るには本部まで行かなければならず、それが効率化を阻んでいました。 また以下のような事態が起こり、離職者も多いくなってしまったのです。 ・情報が次々に継ぎ足され、特定部署の人しか情報が分からない ・若手の職員が情報を把握しきれない そこで2017年に社内対話用にスマホから入力できるチャットツールを導入しました。 また書類や利用者の情報を本部のサーバーではなく、インターネット経由でいつでもどこでも閲覧できるクラウド上で共有できるようにしました。 これにより介護職員の移動時間が短縮されただけでなく、外出先でも書類を確認・作成できるようになった為、印刷費用も10分の1になったのです。 さらに業務上のストレスも少なくなったことで離職者が減り、人手不足も軽減されたそうです。 このように、IT化を進めることで人手不足も解消される例も数多く存在しています。 まとめ いかがでしょうか。 この記事では、以下のことについてお伝えしてきました。 ・介護現場のIT化は他業種に比べて非常に遅れている。 ・理由として「パソコンに慣れていない職員が多い」「アナログなやり方が美徳な考え方がある」「情報漏洩防止の為、メールではなくFAXを使わざるをえない」 IT化を進める方法 ・介護業務の中で何に一番時間がかかっているのか分析し、ITで改善できないか考える ・介護職員に、IT導入によるメリットを具体的に伝える ・介護職員が、パソコンやデバイスを使えるよう、使用方法を工夫したり、いつでも使える場所に配置する 最後までお読みいただきましてありがとうございます。