親が弱くなってきた時に考えるのが、デイサービス利用です。 元気で過ごしてもらうためにも、デイサービスでの機能訓練は効果があります。 今回は、デイサービスの機能訓練についてご紹介します。 デイサービスとは? デイサービスは、利用者が家に閉じこもっているのを防いで、交流を広げることができる場所です。 家族の介護負担を軽くするという目的もあります。 利用者が家で暮らしを続けられるように、利用者に様々なサービスが提供されるからです。 日帰りかつ自宅までの送迎もあるので、本人も受け入れやすくなっているのもポイント。 ですので、デイサービスは閉じこもり予防ができ、交流の場になるのです。 デイサービスの提供サービスは、以下のようなものがあります。 食事 入浴 機能訓練 口腔機能向上サービス 「入浴」、「機能訓練」、「口腔機能向上サービス」を受けるためには、加算が算定されます。 加算が算定されますが、充実したサービスを受けることが可能です。 デイサービスの提供サービスの中でも、「機能訓練」について説明していきます。 デイサービスでの機能訓練の効果とは デイサービスで機能訓練を受けると、様々な効果があります。 本人だけでなく、家族にも効果があるのです。 自宅での暮らしを続けることができる 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる デイサービスでの機能訓練 機能訓練は、利用者が住みなれた家で元気に暮らしを続けられるように、アプローチするものです。 機能訓練は、デイサービスでは「個別機能訓練加算」という項目があり、大きな役割を担っています。 機能訓練とは? 機能訓練とは、生活していくために必要な動きを保ったり、改善を図るものです。 歳を重ねると身体機能が低下し、これまでできていたことが難しくなったりします。 例えば、家に閉じこもりがちになったり、ひどくなると寝たきりになります。 本人だけでなく、家族の介護量も増えます。 こういったことを防ぐ役割があるのが、機能訓練です。 機能訓練を行うことで、生活していくために必要な動きを保ったり、改善することが可能なのです。 機能訓練は、身体機能のみにアプローチするものではありません。 要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 ※指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第92条より 精神面や家族の介護負担軽減にも、アプローチする必要があるのが特徴です。 機能訓練の内容は? 機能訓練の内容として、大きく3つに分けることができます。 身体機能の改善 生活機能の改善 疾病や疾患の維持・予防 それぞれ紹介します。 身体機能の改善 関節や筋肉に、直接アプローチします。 例えば、「歩く時にフラフラしなくなった」、「腕があがるようになった」などです。 歩行訓練や関節可動域訓練、筋力増強訓練などです。 生活機能の改善 自立した生活を送るために、アプローチします。 例えば、「1人でトイレに行くことができる」、「1人でお風呂に入ることができる」などです。 ズボンの上げ下ろしの動作や、浴槽をまたぐ動作の練習を行います。 なれてきたら、実際に現場で行います。 疾病や疾患の維持・予防 加齢とともにさまざまな機能が低下して、疾病を引き起こします。 例えば、誤嚥性肺炎です。 誤嚥予防のために、摂食訓練や嚥下訓練を行います。 機能訓練を行う人は? デイサービスでの機能訓練は、医師の指示は必要ありません。 ですが、スタッフの誰もが機能訓練を実施するわけではありません。 国家資格保有者である「機能訓練指導員」が、機能訓練を担当します。 医療知識のある職種のスタッフが行うため、抱えている悩みも相談できます。 機能訓練を実施できる人 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師 准看護師 柔道整復師 あん摩マッサージ指圧師 実際に機能訓練をしよう デイサービスで機能訓練をするためには、流れがあります。 しっかり流れを踏んで、親に機能訓練に取り組んでもらいましょう。 すでにケアマネとデイサービスと契約した前提で、機能訓練実施の流れを紹介します。 機能訓練指導員の居宅訪問がある 機能訓練指導員が作成した「個別機能訓練計画書」に署名と捺印 機能訓練指導員が作成した「機能訓練メニュー」に取り組む 定期的に機能訓練の効果判定を受ける ※これを3ヶ月サイクルで繰り返す 居宅訪問 ケアマネージャーなどが自宅への訪問(居宅訪問)することがあります。 利用者の家での生活能力や問題点をしっかり把握するためです。 利用者の生活環境に合った機能訓練を実施するためにも、必要になっています。 このため、居宅訪問が必要になるのです。 個別機能訓練計画書、機能訓練メニュー 居宅訪問が終わると、機能訓練指導員が個別機能訓練計画書を作成します。 居宅訪問の結果を内容に反映しなければならないので、ひとりひとり内容が異なっているのです。 内容は、家での生活を続けていく上での目標や機能訓練メニューが設定されています。 説明を受け十分に納得してから、計画書に署名と捺印をしましょう。 これで、機能訓練がスタートです。 機能訓練メニューに沿って、取り組んでいきましょう。 気になることがあれば、機能訓練指導員に尋ねてください。 効果判定 機能訓練に取り組んだら、終わりではありません。 3ヶ月に1回、効果判定があります。 それぞれのデイサービスで内容は異なりますが、体力測定で身体機能を評価するところが多いです。 機能訓練に取り組んできた内容が正解だったのか、目標設定をクリアしたのかみるために、重要です。 まとめ ここまで、デイサービスでの機能訓練について、紹介してきました。 デイサービスは、利用者が家で暮らしを続けられるように、様々なサービスが提供されます。 機能訓練の効果には以下のものがあります。 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる 機能訓練は、身体機能のみでなく、精神面や家族の介護負担軽減にもアプローチする 機能訓練の内容は、「身体機能の改善」、「生活機能の改善」、「疾病や疾患の維持・予防」 機能訓練は、国家資格保有者の「機能訓練指導員」が担当する 機能訓練は、3ヶ月サイクルで効果判定があり、繰り返される 親が弱くなってきたなと感じたら、デイサービスで機能訓練に取り組むことを考えましょう。 親に機能訓練に取り組んでもらうことで、いつまでも元気で家で過ごしてもらえるからです。 デイサービスは体験利用があっているところも多く、お試しで1回利用してみるのも手です。 親が介護を必要とする状態になる前に、デイサービスで機能訓練を受けてみてください。 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
近年、高齢者の増加に伴う老老介護や障害や病気などで両親や兄弟姉妹の介護を担うヤングケアラーが社会的な問題になっています。 介護者は人に介護を話せず社会と孤立する可能性があり、年々その傾向が増加傾向にあります。 この記事は、ご家族の介護が必要になった場合や今後介護を担う家族に向けて、ぜひ知っておいてほしいポイントを紹介します。 介護を始める前の準備から介護を始めてから気をつける点など、家族に参考になる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。 介護を担う家族が知っておきたいポイント3つ 在宅介護は、これから介護者となる家族の気持ちだけでは続けられません。 介護に関する情報をしっかり確認しておかないと、介護する側もされる側も、ストレスを抱え、お互いが望んだ介護にはならないでしょう。 ここでは、これから介護者となる家族が知っておきたいポイントを3つ、紹介します。 ①介護のメリット・デメリットを知っておく はじめに、自宅で介護するメリット・デメリットを知っておきましょう。 まずは、大きなメリットとして、次の3つです。 自宅で過ごせる安心感が得られる 施設に比べて、介護費用が減らせる 自分なりの介護方法が見つかり、家族の不安が解消する 施設に預けている罪悪感を感じない 一方、デメリットとして次のようなものがあります。 家族の負担が大きい 社会からの孤立感を持ち、周囲に助けを求めず、一人で抱えてしまう可能性がある 肉体的、精神的な疲労が積み重なる 介護期間によっては経済的な負担が増え、先行きが不安になる このように、在宅介護には、メリットだけでなく、必ずデメリットも存在するのです。 ②介護保険、介護サービスの内容を知っておく 介護保険では、さまざまな介護サービスが利用できます。 介護保険を利用することで、介護者の支出が抑えられ、経済的な負担が軽減できるのです。 介護保険制度は、要介護者や介護者の介護を支える制度なので、事前に内容を知っておくことが大切です。 注意すべき点は、住民票がある市区町村の福祉課または地域包括センターに「要介護(要支援)認定」を申請して介護度の認定を受けてからの利用になるため、早めの対応が必要になります。 ③会社の就業規則や制度を知っておく 会社へお勤めの方は、介護を始める前に会社の就業規則や制度を知っておかなければ、仕事と介護の両立ができません。 一般的に介護に関する会社の制度は育児・介護休業法で定められており、「介護休暇」や「介護休業」が取得できます。 その他、会社によっては個別の福祉制度を持っていることもあるため、労務担当者へ確認しておくとよいでしょう。 介護休暇 介護休業 取得可能日数 介護対象家族1人で最大5日。 介護対象家族2名以上で最大10日。 介護対象家族1人で最大93日。 (3回まで分割取得可能) 賃金・給付金 原則、無給。 原則、無給。 但し、条件を満たせば、介護休業制度の利用により、決められた算出方法で受給可能。 申請方法 当日の申請も可能であるが、会社によっては事前申請が必要な場合もある 休業取得開始2週間前までに書面で申請する。 利用可能対象者 雇用期間6か月以上。(要介護の家族介護が条件) 同一の会社で雇用期間1年以上。 また介護休業93日取得後も、半年以上の雇用契約を約束できる人 (要介護の家族介護が条件) ここでいう介護対象家族とは、配偶者・実の父母(養父母含む)、子、義父母、祖父母、孫、兄弟姉妹です。 介護を始める前に確認しておくポイント6つ 家族の介護を決断しても、すぐに介護生活に入るとさまざまな課題が見つかるものです。 それでは安心できる介護ができません。 ここでは、介護を始める前に確認しておきたいポイントを6つ紹介します。 ①家族の中で主に介護を担う人を決める 初めに、家族の中で主に介護を担う人を決めておく必要があります。 また、できる限り家族にも協力を促し、役割分担も決めておきましょう。 介護者は、介護サービスや訪問医療、訪問看護の利用のためにさまざまな手続きやサポート体制の打合せが必要になります。 手続きや申請などで中心となる介護者が不在になることも考慮しておくことも重要です。 そのため、家族の協力は欠かせません。 ②介護認定を受けておく 介護保険制度を利用するためには、要介護認定を受けるための申請が必要です。 要介護度によって利用できる介護サービスの内容が変わるため、各自治体の介護保険関係の窓口で申請書を受け取り、必要な書類を確認後要介護者の住民票がある市町村長の窓口で申請しておきましょう。 その際、介護認定審査日を決めて審査を受ければ、認定区分が決定し、通知されます。 ③利用する施設やサービスを決めておく 介護保険で受けられるサービスには、「通所サービス」「訪問サービス」「短期入所サービス」があります。 通所サービス・・・・デイサービス、通所リハビリテーション 訪問サービス・・・・訪問介護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション 短期入所サービス・・看護小規模多機能ホームなどショートステイ利用可能施設 また医療保険では、訪問診療や訪問看護、訪問介護サービスも利用できることを知っておきましょう。 ④介護を始める生活環境を確認しておく 介護は想像以上に生活環境が大切になるため、介護環境を確認し、整備することも必要です。 利用する施設が決まれば、担当するケアマネージャーも決まります。 介護ベッドの位置、車椅子への移乗や移動、福祉用具の設置位置など、介護に精通するケアマネージャーの存在は欠かせません。 ケアマネジャーの提案を尊重し、可能な限り快適な介護環境を作っておきましょう。 ⑤福祉用具を準備する ケアマネジャーから提案された福祉用具は、在宅介護を始めるまでの事前準備時間に余裕を持って準備しておきましよう。 介護する部屋に福祉用具を置き、ストレスを感じない配置になっているか確認しておくことも大切です。 また可能であれば、家族の意見を聞いておくことも考えてください。 ⑥家族の介護スキルを伸ばす 介護者に留まらず、協力できる家族の介護スキルを伸ばしておくことは少しでも楽な介護を続けるためには必要です。 介護者によって介護方法が変わると、要介護者にストレスを与えます。 最低限のスキルは持ち、場合によっては、介護当初は、訪問介護サービスを利用しながら 実際に介護方法を学ぶのも1つの方法です。 在宅介護当初に確認すべきポイント4つ 介護当初では、介護にかかわるさまざまな条件など、考慮しておきたい点があります。 ここでは、介護当初に確認すべきポイントを4つ、紹介します。 ①介護用品は買いだめしない 介護当初からおむつカバーや尿取りパッドなどの介護用品の買いだめはしないことをおすすめします。 病院や施設は介護者に負担感の少ない介護用品を使用しているとは限りません。 介護を始めてから徐々に身体の負担感の少ない介護用品に変えていくことも必要です。 ②健康状態に気を配る 要介護者の健康状態に気を配るようにしてください。 周囲の環境によって要介護者が変調をきたす場合もあります。 医療従事者やケアマネジャーなどに確認し、慌てずに対処することが大切です。 ③自宅内の動線を確保する 介護は朝から夜まで部屋の移動を繰り返しています。 部屋の移動の妨げになる介護用品は、部屋の隅などに移動、保管しておきましょう。 ④医療従事者や介護士とのコミュニケーションを大切にする 医療従事者や介護士とのコミュニケーションを大切にすることも在宅介護では必要です。 特に体調の変化は介護者の情報が頼りです。 医療や介護に関する情報は可能な限り連絡し、情報共有しておくことで、信頼関係が構築できます。 介護に慣れた時点で確認すべきポイント3つ 介護が生活の一部になってくるので、生活パターンを振り返る時間も必要です。 ここでは、介護に慣れた時点で確認しておきたいポイントを3つご紹介します。 ①自分なりの介護リズムを見つけたか? 自分なりの介護リズムを見つけていますか。 体調の変化に気づいた介護になっているか確認してください。 毎日時間どおりに確実に介護をしても、独りよがりの介護になっているかもしれません。 今までの介護のやり方がすべて正しいとは限りません。 時間に追われた介護になっていないか、形通りの介護になっていないか、時には振り返る時間も必要です。 ②福祉用具を見極めたか? 福祉用具を見極めていますか。 特に介護ベッドは、さまざまなタイプがあります。 介護度に合わせた福祉用具への変更を検討するタイミングを見逃さないでください。 ③積極的に介護サービスを利用しているか? 積極的に介護サービスを利用しているか、再度ケアプランなどの確認もしておきましょう。 在宅介護が続くと今の介護方法が当たり前のようになり、日頃の介護疲れの蓄積に意外と気づかないものです。 一度利用している介護サービスを確認し、介護者も気分転換できる時間が持てるように見直していきましょう。 まとめ 介護者には人それぞれ、自分なりの介護方法があります。 特に介護経験が長くなると、基本的なスキルは同じでも少しずつオリジナルな介護になっていくのです。 ただし、介護経験の浅い介護者は昨日の介護を反省し、今日は100%の介護を目指そうとします。 その介護はやがてはストレスとなり、介護疲れやストレスの蓄積につながるのです。 介護を担う人が疲れを感じた場合は、介護サービスを最大限に活用し、負担を感じない介護に変えるタイミングも時には必要です。
ディサービスに通う一番の目的といえば、認知症の改善や予防や健康寿命を伸ばすことではないでしょうか。 それにせっかくなら楽しくデイサービスに通いたいものです。 そこで今回は実際にディサービスで働いている私が、通ってみたくなるデイサービスのポイントを 5つご紹介します。 通ってみたくなるディサービス・ポイント5つ ディサービスには場所によりサービスの内容が異なります。 その中でも楽しいディサービスには以下のようなポイントがあります。 ぜひ参考にしてみてください。 (1)ディサービスで過ごす間、手の空く時間が少ない 注目したいのが「利用者の方が空き時間をどう過ごされているのか」ということです。 つまり職員もなるべく一緒に利用者の方が手持ち無沙汰にならないように意識しているのかどうか、が重要になります。 ここでは、認知症の改善を感じることができる、空き時間の使い方の例を紹介します。 そこでは模造紙に描かれたイラストに貼り絵を行っていました。 イラストの線を理解し色分けして貼り絵をすることは、認知症の方にとっては非常に難しいことです。 しかし何度も繰り返す中で上達して、最終的には職員と協力し素敵な作品が完成しました。 このように認知症の改善には空き時間を有効的に使うことはとても重要です。 認知症もあまりなく、周りとのコミュニケーションに心配のない利用者の方なら問題ありませんが、「認知症の改善や予防を重点的に」と考えている方は大切にしたいポイントです。 定員の多いディサービスの場合、利用者の方が手持ち無沙汰になってしまうことがよくあります。 施設に到着後、お風呂、食事、運動と忙しくはあるのですが、それらが済んでしまった後「さて、何をしようか」となってしまうことも少なくありません。 要介護度の低い方同士であればお話をされたり、オセロや囲碁などのテーブルゲームを楽しむこともできます。 ただそういったことが難しい利用者の方は、テレビを見たり、横になったりして時間を過ごします。 ご家族の方からすると、せっかく認知症の改善のためのディサービスなのになんだか物足りなく感じてしまいがちです。 だからこそ、空き時間のバリエーション豊かな解消法を知っているデイサービスは、通ってみたいデイサービスであると言えます。 (2)デイサービスでのレク活動やリハビリ設備が整っている リハビリ設備が整っていることや一日の中で運動の機会が多いことは、ディサービスで過ごす上で楽しめるポイントとなります。 ディサービスに通っている方の多くは身体を動かすことを目的にしています。 利用者の方には「これ以上身体が動かなくなったら・・・」と心配している方も非常に多いです。 でもせっかく身体を動かすなら楽しく行いたいものです。 レクリエーション活動を設けているディサービスもあります。 例えば棒を一本ずつ持ち球を転がしてチームでゴールを目指す棒サッカーや、スプーンでピンポン球を渡すスプーンリレーなどが挙げられます。 これらはあまり会話をしない利用者の方でも声を上げて楽しく参加できます。 しっかり笑って普段関わらない人と会話をするという体験は脳に刺激を与え、認知症の改善に有効です。 多くのディサービスはリハビリ設備が備わっていますが、どの程度力を入れているかは様々です。 自転車漕ぎなどの簡単なマシーンのみが置いてある施設もあれば、ウォーターべッドや酸素カプセルまで用意されてある施設もあったりと本当に十人十色です。 もちろんマシーンで身体を動かし、脳を活性化させることも大切です。 ですがウォーターベッドなどでリラックスし、副交感神経を優位にすることもまた認知症の改善には有効と言われています。 アロマテラピーでストレスの緩和や精神的ケアが得られることと同じです。 レクリエーションとリハビリ設備が充実していることは【通ってみたくなるディサービス】の外せないポイントです。 (3)認知症の改善に大切な”お風呂”に力を入れている お風呂に力を入れているというのは、脱衣所や浴室のデザインや清潔感を考慮しているということです。 例えば家族の誘いで初めてディサービスを利用される方の中には、「他の人と入浴するなんて抵抗がある」と仰る方も多くいらっしゃいます。 けれどご家族の方の多くは、ディサービスでの入浴を希望されています。 利用者の方とご家族の方の希望にずれがあったとしても、見学の際に旅館の大浴場をイメージさせるような清潔感のある浴室であれば、「ここのお風呂なら入ってもいいな」と家族の悩みの解消をしてくれる手助けとなります。 その後実際に来られた際には、快く入浴してくださるケースがほとんどです。 また認知症を患う利用者の方は日によって「今日はお風呂に入りたくない」という気分になり、一生懸命お話してもなかなか難しい場合があります。 そういう時にも「お風呂に入りたい!」と思えるようなステキな内装であれば、利用者の方がポジティブな気持ちに切り替えてくださることもあります。 私たちも普段「面倒だな」なんて思っていた入浴が旅館やホテルの大浴場だとテンションが上がったりしますよね。 またお風呂は認知症の改善や予防にとても大切で、入浴で得られるリラックス効果に期待ができます。 さらに清潔・不潔の意識は認知症かどうかの判断材料にもなり、≪お風呂に何日も入らない≫や≪着替えに対して意欲がない≫というのは心配です。 認知症の改善という面でもご自宅での負担軽減という面でも、デイサービスでの入浴はご家族の方にとって気になるところです。 清潔感があり少し非日常を感じさせるようなお風呂であれば、通ってみたいと思う条件の一つになります。 (4)ディサービスでの昼食が充実している 厨房が併設されているディサービスであれば温かい料理がそのまま運ばれてきますので、出来立ての昼食を食べることができます。 施設によって昼食は差がある部分で、厨房が併設されていない場合はお弁当を外部から取り寄せることがほとんどです。 外部のお弁当は少し冷えている場合も多く、やはり出来立ての料理と比較すると物足りない気持ちになる方もいます。 さらに利用者の方が急に腹痛など体調を崩されたとしても、すぐにその状況にあった昼食に対応できることもメリットです。 利用者の方の中にはお独りで住んでいる方や、一緒にお住まいの方もご高齢で宅配弁当のサービスを利用している場合も少なくありません。 だからこそ、利用者の方の中には本当にデイサービスの食事を楽しみに来ておられる方が多くいらっしゃいます。 美味しいものを食べるというのは脳が刺激されて、認知症の改善にとっても重要なポイントの一つです。 他の利用者の方と楽しく食事を摂ることは認知症の改善や予防にとても大切なこと。 歳を重ねるにつれてアクティブに活動することがどうしても難しくなります。 ”食事”という楽しみを大切にしているディサービスはそれだけでも高い満足感を得ることができます。 (5)ディサービスの利用者の方を大切にしている 最後の5つめは当たり前ではありますが、最も重要なポイントになります。 飲食店でも差があるのと同じように、実は施設によっても差が出やすい部分です。 まずは接遇やマナーの点です。 今でこそ注意されることの増えてきた接遇ですが、敬語を使わずサービスを提供している施設もあります。 人生の先輩であり、お客様である利用者の方に対して敬意を払って接しているディサービスに通いたいものです。 またもう一点がご家族に対して些細な報告もしっかり行っているかどうかです。 ご家族の方が一緒に住んでいたとしても、日々の介護に一生懸命で見落としてしまう変化が必ずあります。 しかしお風呂介助を行う職員がしっかりと注目していることで、小さなひっかき傷や痣、湿疹などが見つかる可能性があります。 もちろんお風呂だけではなく、その日の利用者の方の状態は多くの職員が日ごろから意識して見ています。 職員にとってそれが見覚えのないものであれば、ご家族の方に報告することで必要であれば通院して治療をすることができます。 認知症の方はそれが以前からあった傷かどうか覚えておらず、ご家族の方も気づかない場合も多いので、こういった些細な報告は大切です。 信頼のできるディサービスであれば、利用者の方にとってもご家族の方にとっても、安心して通うことができます。 まとめ いかがでしたでしょうか。 介護士の目線で通ってみたくなるディサービスをご紹介させていただきました。 ・入浴、昼食以外の時間にも認知症の改善を意識した時間づくりを行っており、利用者の方がなるべく手持ち無沙汰にならないよう意識している。 ・運動とリラックス、どちらの面でも対応できるリハビリ設備があったり、レクリエーションの時間を設けて他利用者の方とのコミュニケーションを大切にしている。 ・ただ入浴するためだけの施設ではなく、デザインや清潔感に手を抜かず、お風呂に入りたくなるような環境づくりをしている。 ・温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま提供が可能な厨房の併設しているディサービスだと食事も楽しめる。 ・接遇やマナーがきちんとしていることや、利用者の方の些細な変化に気づくことができていることで安心できる。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
要支援・要介護認定を受け、介護保険が利用できるようになったら、福祉用具を生活に取り入れることを検討してみましょう。 購入するとなると高額でも、介護保険を使って比較的安価でレンタルすることができる福祉用具も数多くあります。 今回は介護保険を使って福祉用具をレンタルする手順から、福祉用具の紹介、そして注意点までをご紹介します。 介護保険使用して福祉用具をレンタルする手順 介護保険を使って福祉用具をレンタルするには、要支援や要介護の認定を受けていることが必須条件です。 介護保険を使用した場合、福祉用具のレンタル料金は基本的に自己負担1割となります。 ただし所得に応じて、2割〜3割になることもありますので、自分は一体何割負担となるのかを、ケアマネージャーに事前に確認しておきましょう。 それでは、福祉用具をレンタルしたい場合、どのような手順で行うのかをご紹介します。 ①ケアマネージャーに相談しましょう。 福祉用具もその方にあったものを提供しなければなりません。 地域包括支援センターに相談する方法もありますが、普段からその方の身体の状態をよく理解してくれているケアマネージャーであれば安心です。 その後ケアマネージャーと共にケアプランを立てて、問題ないかを確認します。 ②福祉用具の選定 例えば車いすをレンタルするにしても、自分でも操作できる自走式かそうでないかを決めなければなりません。 このように福祉用具にはそれぞれ違いがあります。 その方の望む福祉用具と実際に使う福祉用具にギャップがないように確認します。 ③申し込みと契約の確認 使いたい福祉用具が決定したら、ケアマネージャーに連絡します。 その後、使用料金や契約内容に相違がないかを確認します。 ④いよいよレンタルの開始 福祉用具が手元に届きます。 組み立てが必要なものだったり、設置が必要なものは福祉用具貸与事業者にお願いします。 使用する上で確認したいことがあれば、この際に確認して下さい。 初めての福祉用具レンタルの場合、手順が分からず不安を感じる方もいるでしょう。 しかしケアマネージャーに不安点も相談すれば問題ありません。 実際使ってみて「思っていた福祉用具と違う」とならないように、自分の希望をしっかり伝えることを忘れずに、ケアマネージャーと一緒にケアプランをたてましょう。 介護保険を使用してレンタルされることの多い福祉用具 介護保険を使用して使える福祉用具にはかなり種類があります。 「こんなものまで!?」と驚くような福祉用具まであるかもしれません。 今回は在宅介護でよく使われるような福祉用具をご紹介します。 ①車いす 車いすは普段もよく目にしますし、レンタルされる福祉用具の中でもかなり上位です。 自走式と介助式があり、自走式は自分でも他人でも操作できるタイプ、介助式は他人しか操作できないタイプです。 また電動タイプのものもあります。 街で電動で車いすを操作している方を見かけたことがあるのではないでしょうか。 操作方法だけでなく、デザインや座り心地も多種多様で、好みが出る部分です。 座り心地に関しては長時間座っているとお尻や腰を痛めることもありますので、こだわりたい部分です。 ②歩行器・歩行車 こちらは比較的自立して歩くことのできる方が使用する福祉用具です。 歩行器はコマのついていない四つの脚がついているもの、歩行車はコマがついていてお買い物などの際によく使われる福祉用具です。 ここで注意したいのが歩行車は介護保険の対象ですが、シルバーカーは対象外であることです。 大きな違いはシルバーカーには座面がついていること、ハンドル部分が歩行車のようにコの字型ではなく真っすぐになっていることです。 レンタルする際はカタログを見て選んだりケアマネージャーと相談しながら決めますので、誤って対象外のシルバーカーを選んでしまうことは考えづらいですが、念のため注意しましょう。 ③手すり 手すりというと改修工事が必要だと思われがちですが、介護保険を使用すると置き型手すりや突っ張り型手すりをレンタルすることができます。 置いたり突っ張るだけで設置完了となり、設置できる場所に制限が少なく、居住スペースに取り入れやすいことが特徴です。 立ち上がったり起き上がったり室内では大きな動作が意外と多く、転倒リスクが高いと言われています。 形もバリエーション豊かなので、目的に合った手すりを選びましょう。 ④シャワーチェア 浴室用の福祉用具です。 普段私たちが入浴する際は小さな椅子を使用することが多いですが、高さが低いので高齢者の方では座ったり立ち上がったりすることが困難です。 シャワーチェアはリビングなどで使われる椅子と同じように、高さがあり肘置きもあるので動作しやすく、転倒のリスクが軽減されます。 また一人で入浴できず、誰かの介助を必要とする方も多くいらっしゃいます。 高さがあるため介助者も腰を痛めたりする心配も少なく、介助者にとっても取り入れたい福祉用具の一つです。 ⑤介護用ベッド 介護用ベッドも介護保険を使用してレンタルすることができます。 自動で背上げ機能で起き上がりのサポートをしたり、脚上げ機能でむくみ防止をサポートします。 気になるのがレンタルできる福祉用具の中で高価な点です。 しかし使用者の方だけでなく、介助者の負担軽減のためにも検討したい福祉用具です。 介護保険を使用できるレンタル福祉用具は今回ご紹介したものだけではありません。 ケアマネージャーや福祉用具専門相談員にアドバイスをもらいながら、目的にあった福祉用具を取り入れましょう。 介護保険を使用して福祉用具をレンタルする際の注意点 福祉用具をレンタルするときには、さまざまな注意点があります。 介護者に遭った福祉用具をレンタルするためにも、以下のことに気を付けるようにしましょう。 ①認定された介護度によってレンタルできる福祉用具に制限がある 介護度が低いとレンタルすることができない福祉用具があります。 車いす関連の福祉用具や老人徘徊感知機器は、要支援の方はレンタルすることができません。 要支援の方は自立度やADLが高いので必要ではないと判断されているためです。 ただし例外給付もあります。 例えばパーキンソン病を患っており、時間帯や日によって状態が大きく変わる場合です。 そうでなかったとしても上記の福祉用具が必要となれば、ひとまずはケアマネージャーの方に相談しましょう。 ②福祉用具によっては、購入は介護保険の適用外となる 介護保険を使用してレンタルすることはできても、購入する際は介護保険が適用できないものがあります。 今回紹介した中であれば、手すり、車いす、ベッド、歩行器・歩行車は使用できません。 シャワーチェアのみ適用内となります。 介護保険を使用して購入できる福祉用具は”特定福祉用具”と呼ばれており、その基準は直接肌が触れるかどうかとなっています。 長く利用するのであればレンタルではなく、購入した方がお得と感じる方もいらっしゃいますが、特定福祉用具以外を購入する際は自費負担となります。 慎重に検討しましょう。 ③定期的なメンテナンスが必要 福祉用具を使用する上で最も大切なことです。 日々使っていると、ネジがゆるんだり高さが合わなくなったり、不具合が出てきます。 不具合で事故が発生することもあります。 レンタルを開始して終わりではなく、不具合がないかどうか日ごろから意識して、万が一不具合があった場合はすぐに福祉用具専門相談員に連絡しましょう。 まとめ いかがでしたか? 福祉用具を取り入れることで、生活の質が上がりご本人にとっても、介助者にとっても負担が軽減されることとなります。 ・レンタル料金は原則1割負担。収入によっては2割〜3割となることもある。 ・介護保険を使用して福祉用具を使いたいと思ったら、まずは自身の身体のことをよく理解してくれているケアマネージャーに相談する。 ・どの福祉用具にも様々なバリエーションがあるため、ケアマネージャーや福祉用具専門相談員のアドバイスを受けながら選ぶ。 ・介護度によって介護保険適用内でレンタルできない福祉用具がある。 ・特定福祉用具以外は購入する際に介護保険は使用できない。 ・日々福祉用具を使用する中で不具合がないかどうかチェックし、定期的なメンテナンスを行う。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
デイサービスには、一日のスケジュールの中にレクリエーションが組み込まれています。 レクリエーションは、ご利用者様の楽しみの一つでもあります。 また、身体機能の維持向上や認知症予防、QOL(生活の質)の向上、ストレス発散や精神安定など、さまざま効果が期待されるものです。今回はデイサービスでよく実施されるレクリエーションを紹介いたします。 デイサービスでのレクリエーション準備 まずは挨拶をしましょう。 声を出すことで意欲向上を測れ、やる気アップにつながります。そしてその日に行うレクリエーションの説明をしましょう。 内容によって、参加するかしないかを決められる方もいらっしゃいます。 急にレクリエーションを始めてしまうと、けがや事故につながりかねません。 ゆっくりと深呼吸をして、準備体操をしましょう。 また、朝のバイタルが安定しない方など、健康状態も把握しておきましょう。 デイサービスでのレクリエーション掴み! レクリエーションでいまいち盛り上がらなかったり、途中で席をたたれたりされることのないよう『心をつかむ』事ができると、ご利用者様もスタッフも楽しくレクリエーションに入ることができます。 笑いを取りに行く!という強者スタッフさんもいらっしゃいますが、写真を見ていただいたり(最近いった場所や、赤ちゃんや子供の写真季節の風景やおいしそうな食べ物等)すると場が和み緊張感が解けリラックス出来た状態でレクリエーションに入ることができるのでおすすめです。 アイスブレイクともいいます。 楽しい雰囲気作りも心がけましょう。 デイサービスでの定番レクリエーション7選 ここではデーサービスで良く行われるレクリエーションを7選ご紹介します。 ①お手玉入れ 中心に置いた箱の周りを円で囲むようにみんなで座り、制限時間内に多く入ったチームの勝ちです。運動会の玉入れと同じ要領です。 ②歌 歌詞カードをあらかじめ作成して高齢者に人気の歌をながしてみんなで歌います。 カラオケとは違い、一人で歌うのは苦手な方や、歌うより聞きたい方、意思疎通の測れない方でも参加できます。 ③カラオケ デイサービスにマイクは結構な確率であると思います。 テレビにつないで出来るので準備もさほどいりません。 ④風船バレー 椅子に座っていても出来る高さにネットをかけ、チーム対抗で戦います。 チーム戦にすることでやる気が出ます。 ネットがない場合は床に線があるだけでもいいです。 ⑤紐通しリレー やわらかい紐に飾りつけしたトイレットペーパーの芯を用意し、対面でチームが向かい合って横に並び、横一列に長い一本の紐を伸ばします。 先頭の人がトイレットペーパーの芯をいれ、隣の人に渡します。 先に最後の人までトイレットペーパーの芯を通して運べたチームの勝ちです。 対面に相手チームの進行状況が見えるため、とても白熱した戦いになります。 ⑥棒体操 棒の代わりにタオルでもかまいません。 スタッフの体操を見ながら真似して背中や方、普段使わない筋肉も伸ばしていきましょう。 ⑦リズム体操 音楽に合わせてリズミカルに体操をします。 デイサービスによっては曲を決めてオリジナルの体操を行っているところもあります。 オリジナルの振り付けをスタッフやご利用者様で考えながら作るのも楽しみの一つになりそうです。 デイサービスでの道具を使わないレクリエーション ほんの数分の空き時間でも、レクリエーションはできます。 集団のみではなく個人で出来る楽しいレクリエーションも沢山あります。 ①パタカラ体操 『パタカラ』をつかって発声練習をします。 食事前に行うと唾液分泌を良くし、飲み込む力の弱い高齢者の誤嚥を防ぐ効果もあります。 また、発声の練習にもなります。 ②ハンドマッサージ 手にはたくさんのツボがあります。ツボを刺激することで 感覚を養ったり、リラックス効果などを得られスタッフとのコミュニケーションにもなったり、ゆっくり話す機会を作ることもでき、ご利用者様に安心感を持っていただけます。 普段聞けない話が聞けたりするので、スタッフとの信頼関係も築く事ができます。 ③なぞなぞ 考えることで、認知症予防にもつながります。 解けた時の達成感はやる気にもなることでしょう。 ④チーム対抗ジェスチャーゲーム お題を先頭のご利用者様に伝え最後のご利用者様までジェスチャーのみで伝えていき、最後にお互いで答え合わせをします。 間にスタッフも入ることで更に盛り上がります。 一人一人伝えていくので、肩をたたかれるまでは各自後ろを向いて待ちます。 座って出来るレクリエーション 利用者の方には椅子から立ちああることが難しい方も多くいらっしゃいます。 そのため、椅子に座ったままできるレクリエーションも用意しておくようにしましょう。 ①体操 高齢者向けの体操は基本的にゆっくりなので足踏みなども座ったまま行える体操がよいでしょう。 ラジオ体操座ったまま行うことが可能ですし、インターネットで調べれば座ったままできる体操を数多く見つけることができます。 ②ボウリング 椅子に座ったままボールを転がします。 対応戦にすると盛り上がるかもしれません。 ③折り紙 出来たら作品として飾ることも出来ます。 ピョンピョン跳ねるカエルを折って誰が一番遠くに跳ねるか競うことも面白いのではないでしょうか。 ④じゃんけん大会 スタッフが前にたち、全員でじゃんけんをします。 勝った人だけ残りまたじゃんけんを繰り返して最後まで勝ち残った人が優勝です。 ⑤おはじき ご利用者様が懐かしがられますし、認知症療法にもなります。 その他にも昔懐かしい遊びをとりいれてみるのもよいでしょう。 ⑥トランプ スタッフも入って、ババ抜きや七並べを楽しみます。 新しくわかりやすいトランプゲームを教えてあげるのもよいでしょう。 ⑦塗り絵 季節の塗り絵をし、完成品は飾ったり持って帰ってご家族様に見せると喜ばれます。 また、作品として展示するのもご利用者様のやる気につながります。 ホワイトボードでレクリエーション 頭を使って脳トレをしよう!ホワイトボードを使って、計算式を書いて答えてもらいます。 難しい漢字を書いて答えてもらうことも脳の活性化になります。 魚の漢字や、花の漢字は頭を使って想像力も必要とするのでお勧めです。 (例・紫陽花→アジサイ。 海月→クラゲ。 海驢→あしか など また、47都道府県を出し合ったりするのも人気です。 レクリエーションのメリット デイサービスでレクリエーションをすることには数々のメリットがあります。 ▶脳が活性化され、認知症予防にも 考えたり、笑ったり、体を動かしたり、懐かしんだりとレクリエーションを行うことで認知症予防につながります。 特に回想法といって、昔を懐かしむ事で脳内の記憶を呼び覚まし認知症予防や進行防止につながるとされています。 積極的に参加しましょう。 ▶身体機能(ADI)の向上。維持。 高齢者の方は、何もしないと身体機能が著しく低下し、寝たきりや歩行困難等生活に支障をきたす場合も少なくありません。 レクリエーションに関わらずどんなこともご自分でしていただく事が大切です。 レクリエーションを通して筋肉や脳に刺激を送り、体を動かすことを積極的に行うことで、身体機能の維持・向上を測りご利用者様の生活を守ることにもつながります。 ▶生活の質(QOI)が高くなる レクリエーションを通して、『楽しみ』や『喜び』を引き出すことで笑顔になり、人間らしく生きる幸せを感じられることにより、生活の質(QOL)を向上させます。 人はこのような事を感じなくなると、生活の質が落ち、何事にも喜べなくなり、うつ病などの精神疾患や、認知症を引き起こす原因にもなりかねません。 生き生きと生きること。笑顔になることを引き出せるようなレクリエーションを心がけましょう。 ▶コミュニケーションの場となり、精神面での安定をはかれる 人と話したり、笑ったり、理解してもらったり、達成感を味わったりすることで社会とのつながりを持て、孤独感が軽減し、ストレスの発散にもなり精神の安定にもつながります。 ご近所さんとの付き合いも年々減ってしまっているので、デイサービスに来る時しか人と話さないご利用者様も増えてきています。 また核家族が主流となり、独居生活の方も多くいらっしゃいます。 話すだけでなく手を握ったり、目をしっかり見つめたり一歩踏み込んだコミュニケーションも大切になります。 レクリエーションを行う際の注意点 ご利用者様一人一人の性格や身体機能、認知症や麻痺の有無等はあらかじめ把握しておきましょう。 自尊心を傷つけたり、不快にさせることのないように配慮しましょう。 大きな声ではきはきとしゃべりましょう。 車いす上でレクリエーションに参加する場合は、必ずフットレストを下げ両方の足の裏が床につけ、ブレーキがかかっているのを確認しましょう。 周囲の人に手などが当たらないか確認しましょう。 転倒や転落等、くれぐれも事故のないように注意しましょう。 スタッフも楽しみましょう。ご利用者様もスタッフと一緒に楽しめるほうが喜ばれます。 デイサービスでのレクリエーションはご利用者様の楽しみの一つ。 デイサービスは、毎日通っている方から週に一日だけのかたもいらっしゃいます。 スタッフやご利用者様とお話するのも楽しみにしていらっしゃる方も多いです。 少しでも多くの笑顔と喜びを引き出し、満足していただけるようにレクリエーションを工夫しましょう。 デイサービスでのレクリエーションまとめ 様々なメリットが得られるレクリエーションを紹介しました。 デイサービスには、さまざまな疾患や病気、身体機能の差があり、平等に全ての人が同じ満足感を得ることは難しいのも事実です。 そんな時は二つのレクリエーションを行うことも対策の一つです。 体を動かすチームと塗り絵など作業を行うチームと別れて行ったり、午前と午後で内容を変えてみるのも方法の一つです。 中には個人で静かに絵を描きたいという方もいらっしゃいます。 無理強いはせず、それぞれのご利用者様のニーズにあった、臨機応変な対応をすることも大事です。 介護現場は人手不足で大変なお仕事だとは思いますが、いくつになっても人間が人間らしく生きるために、楽しみや喜びの多いレクリエーションを行うことは重要です。 スタッフも一社に楽しめるレクリエーションを提供できるように心がけましょう。
親が弱くなってきた時に考えるのが、デイサービス利用です。 元気で過ごしてもらうためにも、デイサービスでの機能訓練は効果があります。 今回は、デイサービスの機能訓練についてご紹介します。 デイサービスとは? デイサービスは、利用者が家に閉じこもっているのを防いで、交流を広げることができる場所です。 家族の介護負担を軽くするという目的もあります。 利用者が家で暮らしを続けられるように、利用者に様々なサービスが提供されるからです。 日帰りかつ自宅までの送迎もあるので、本人も受け入れやすくなっているのもポイント。 ですので、デイサービスは閉じこもり予防ができ、交流の場になるのです。 デイサービスの提供サービスは、以下のようなものがあります。 食事 入浴 機能訓練 口腔機能向上サービス 「入浴」、「機能訓練」、「口腔機能向上サービス」を受けるためには、加算が算定されます。 加算が算定されますが、充実したサービスを受けることが可能です。 デイサービスの提供サービスの中でも、「機能訓練」について説明していきます。 デイサービスでの機能訓練の効果とは デイサービスで機能訓練を受けると、様々な効果があります。 本人だけでなく、家族にも効果があるのです。 自宅での暮らしを続けることができる 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる デイサービスでの機能訓練 機能訓練は、利用者が住みなれた家で元気に暮らしを続けられるように、アプローチするものです。 機能訓練は、デイサービスでは「個別機能訓練加算」という項目があり、大きな役割を担っています。 機能訓練とは? 機能訓練とは、生活していくために必要な動きを保ったり、改善を図るものです。 歳を重ねると身体機能が低下し、これまでできていたことが難しくなったりします。 例えば、家に閉じこもりがちになったり、ひどくなると寝たきりになります。 本人だけでなく、家族の介護量も増えます。 こういったことを防ぐ役割があるのが、機能訓練です。 機能訓練を行うことで、生活していくために必要な動きを保ったり、改善することが可能なのです。 機能訓練は、身体機能のみにアプローチするものではありません。 要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 ※指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第92条より 精神面や家族の介護負担軽減にも、アプローチする必要があるのが特徴です。 機能訓練の内容は? 機能訓練の内容として、大きく3つに分けることができます。 身体機能の改善 生活機能の改善 疾病や疾患の維持・予防 それぞれ紹介します。 身体機能の改善 関節や筋肉に、直接アプローチします。 例えば、「歩く時にフラフラしなくなった」、「腕があがるようになった」などです。 歩行訓練や関節可動域訓練、筋力増強訓練などです。 生活機能の改善 自立した生活を送るために、アプローチします。 例えば、「1人でトイレに行くことができる」、「1人でお風呂に入ることができる」などです。 ズボンの上げ下ろしの動作や、浴槽をまたぐ動作の練習を行います。 なれてきたら、実際に現場で行います。 疾病や疾患の維持・予防 加齢とともにさまざまな機能が低下して、疾病を引き起こします。 例えば、誤嚥性肺炎です。 誤嚥予防のために、摂食訓練や嚥下訓練を行います。 機能訓練を行う人は? デイサービスでの機能訓練は、医師の指示は必要ありません。 ですが、スタッフの誰もが機能訓練を実施するわけではありません。 国家資格保有者である「機能訓練指導員」が、機能訓練を担当します。 医療知識のある職種のスタッフが行うため、抱えている悩みも相談できます。 機能訓練を実施できる人 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師 准看護師 柔道整復師 あん摩マッサージ指圧師 実際に機能訓練をしよう デイサービスで機能訓練をするためには、流れがあります。 しっかり流れを踏んで、親に機能訓練に取り組んでもらいましょう。 すでにケアマネとデイサービスと契約した前提で、機能訓練実施の流れを紹介します。 機能訓練指導員の居宅訪問がある 機能訓練指導員が作成した「個別機能訓練計画書」に署名と捺印 機能訓練指導員が作成した「機能訓練メニュー」に取り組む 定期的に機能訓練の効果判定を受ける ※これを3ヶ月サイクルで繰り返す 居宅訪問 ケアマネージャーなどが自宅への訪問(居宅訪問)することがあります。 利用者の家での生活能力や問題点をしっかり把握するためです。 利用者の生活環境に合った機能訓練を実施するためにも、必要になっています。 このため、居宅訪問が必要になるのです。 個別機能訓練計画書、機能訓練メニュー 居宅訪問が終わると、機能訓練指導員が個別機能訓練計画書を作成します。 居宅訪問の結果を内容に反映しなければならないので、ひとりひとり内容が異なっているのです。 内容は、家での生活を続けていく上での目標や機能訓練メニューが設定されています。 説明を受け十分に納得してから、計画書に署名と捺印をしましょう。 これで、機能訓練がスタートです。 機能訓練メニューに沿って、取り組んでいきましょう。 気になることがあれば、機能訓練指導員に尋ねてください。 効果判定 機能訓練に取り組んだら、終わりではありません。 3ヶ月に1回、効果判定があります。 それぞれのデイサービスで内容は異なりますが、体力測定で身体機能を評価するところが多いです。 機能訓練に取り組んできた内容が正解だったのか、目標設定をクリアしたのかみるために、重要です。 まとめ ここまで、デイサービスでの機能訓練について、紹介してきました。 デイサービスは、利用者が家で暮らしを続けられるように、様々なサービスが提供されます。 機能訓練の効果には以下のものがあります。 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる 機能訓練は、身体機能のみでなく、精神面や家族の介護負担軽減にもアプローチする 機能訓練の内容は、「身体機能の改善」、「生活機能の改善」、「疾病や疾患の維持・予防」 機能訓練は、国家資格保有者の「機能訓練指導員」が担当する 機能訓練は、3ヶ月サイクルで効果判定があり、繰り返される 親が弱くなってきたなと感じたら、デイサービスで機能訓練に取り組むことを考えましょう。 親に機能訓練に取り組んでもらうことで、いつまでも元気で家で過ごしてもらえるからです。 デイサービスは体験利用があっているところも多く、お試しで1回利用してみるのも手です。 親が介護を必要とする状態になる前に、デイサービスで機能訓練を受けてみてください。 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
近年、高齢者の増加に伴う老老介護や障害や病気などで両親や兄弟姉妹の介護を担うヤングケアラーが社会的な問題になっています。 介護者は人に介護を話せず社会と孤立する可能性があり、年々その傾向が増加傾向にあります。 この記事は、ご家族の介護が必要になった場合や今後介護を担う家族に向けて、ぜひ知っておいてほしいポイントを紹介します。 介護を始める前の準備から介護を始めてから気をつける点など、家族に参考になる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。 介護を担う家族が知っておきたいポイント3つ 在宅介護は、これから介護者となる家族の気持ちだけでは続けられません。 介護に関する情報をしっかり確認しておかないと、介護する側もされる側も、ストレスを抱え、お互いが望んだ介護にはならないでしょう。 ここでは、これから介護者となる家族が知っておきたいポイントを3つ、紹介します。 ①介護のメリット・デメリットを知っておく はじめに、自宅で介護するメリット・デメリットを知っておきましょう。 まずは、大きなメリットとして、次の3つです。 自宅で過ごせる安心感が得られる 施設に比べて、介護費用が減らせる 自分なりの介護方法が見つかり、家族の不安が解消する 施設に預けている罪悪感を感じない 一方、デメリットとして次のようなものがあります。 家族の負担が大きい 社会からの孤立感を持ち、周囲に助けを求めず、一人で抱えてしまう可能性がある 肉体的、精神的な疲労が積み重なる 介護期間によっては経済的な負担が増え、先行きが不安になる このように、在宅介護には、メリットだけでなく、必ずデメリットも存在するのです。 ②介護保険、介護サービスの内容を知っておく 介護保険では、さまざまな介護サービスが利用できます。 介護保険を利用することで、介護者の支出が抑えられ、経済的な負担が軽減できるのです。 介護保険制度は、要介護者や介護者の介護を支える制度なので、事前に内容を知っておくことが大切です。 注意すべき点は、住民票がある市区町村の福祉課または地域包括センターに「要介護(要支援)認定」を申請して介護度の認定を受けてからの利用になるため、早めの対応が必要になります。 ③会社の就業規則や制度を知っておく 会社へお勤めの方は、介護を始める前に会社の就業規則や制度を知っておかなければ、仕事と介護の両立ができません。 一般的に介護に関する会社の制度は育児・介護休業法で定められており、「介護休暇」や「介護休業」が取得できます。 その他、会社によっては個別の福祉制度を持っていることもあるため、労務担当者へ確認しておくとよいでしょう。 介護休暇 介護休業 取得可能日数 介護対象家族1人で最大5日。 介護対象家族2名以上で最大10日。 介護対象家族1人で最大93日。 (3回まで分割取得可能) 賃金・給付金 原則、無給。 原則、無給。 但し、条件を満たせば、介護休業制度の利用により、決められた算出方法で受給可能。 申請方法 当日の申請も可能であるが、会社によっては事前申請が必要な場合もある 休業取得開始2週間前までに書面で申請する。 利用可能対象者 雇用期間6か月以上。(要介護の家族介護が条件) 同一の会社で雇用期間1年以上。 また介護休業93日取得後も、半年以上の雇用契約を約束できる人 (要介護の家族介護が条件) ここでいう介護対象家族とは、配偶者・実の父母(養父母含む)、子、義父母、祖父母、孫、兄弟姉妹です。 介護を始める前に確認しておくポイント6つ 家族の介護を決断しても、すぐに介護生活に入るとさまざまな課題が見つかるものです。 それでは安心できる介護ができません。 ここでは、介護を始める前に確認しておきたいポイントを6つ紹介します。 ①家族の中で主に介護を担う人を決める 初めに、家族の中で主に介護を担う人を決めておく必要があります。 また、できる限り家族にも協力を促し、役割分担も決めておきましょう。 介護者は、介護サービスや訪問医療、訪問看護の利用のためにさまざまな手続きやサポート体制の打合せが必要になります。 手続きや申請などで中心となる介護者が不在になることも考慮しておくことも重要です。 そのため、家族の協力は欠かせません。 ②介護認定を受けておく 介護保険制度を利用するためには、要介護認定を受けるための申請が必要です。 要介護度によって利用できる介護サービスの内容が変わるため、各自治体の介護保険関係の窓口で申請書を受け取り、必要な書類を確認後要介護者の住民票がある市町村長の窓口で申請しておきましょう。 その際、介護認定審査日を決めて審査を受ければ、認定区分が決定し、通知されます。 ③利用する施設やサービスを決めておく 介護保険で受けられるサービスには、「通所サービス」「訪問サービス」「短期入所サービス」があります。 通所サービス・・・・デイサービス、通所リハビリテーション 訪問サービス・・・・訪問介護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション 短期入所サービス・・看護小規模多機能ホームなどショートステイ利用可能施設 また医療保険では、訪問診療や訪問看護、訪問介護サービスも利用できることを知っておきましょう。 ④介護を始める生活環境を確認しておく 介護は想像以上に生活環境が大切になるため、介護環境を確認し、整備することも必要です。 利用する施設が決まれば、担当するケアマネージャーも決まります。 介護ベッドの位置、車椅子への移乗や移動、福祉用具の設置位置など、介護に精通するケアマネージャーの存在は欠かせません。 ケアマネジャーの提案を尊重し、可能な限り快適な介護環境を作っておきましょう。 ⑤福祉用具を準備する ケアマネジャーから提案された福祉用具は、在宅介護を始めるまでの事前準備時間に余裕を持って準備しておきましよう。 介護する部屋に福祉用具を置き、ストレスを感じない配置になっているか確認しておくことも大切です。 また可能であれば、家族の意見を聞いておくことも考えてください。 ⑥家族の介護スキルを伸ばす 介護者に留まらず、協力できる家族の介護スキルを伸ばしておくことは少しでも楽な介護を続けるためには必要です。 介護者によって介護方法が変わると、要介護者にストレスを与えます。 最低限のスキルは持ち、場合によっては、介護当初は、訪問介護サービスを利用しながら 実際に介護方法を学ぶのも1つの方法です。 在宅介護当初に確認すべきポイント4つ 介護当初では、介護にかかわるさまざまな条件など、考慮しておきたい点があります。 ここでは、介護当初に確認すべきポイントを4つ、紹介します。 ①介護用品は買いだめしない 介護当初からおむつカバーや尿取りパッドなどの介護用品の買いだめはしないことをおすすめします。 病院や施設は介護者に負担感の少ない介護用品を使用しているとは限りません。 介護を始めてから徐々に身体の負担感の少ない介護用品に変えていくことも必要です。 ②健康状態に気を配る 要介護者の健康状態に気を配るようにしてください。 周囲の環境によって要介護者が変調をきたす場合もあります。 医療従事者やケアマネジャーなどに確認し、慌てずに対処することが大切です。 ③自宅内の動線を確保する 介護は朝から夜まで部屋の移動を繰り返しています。 部屋の移動の妨げになる介護用品は、部屋の隅などに移動、保管しておきましょう。 ④医療従事者や介護士とのコミュニケーションを大切にする 医療従事者や介護士とのコミュニケーションを大切にすることも在宅介護では必要です。 特に体調の変化は介護者の情報が頼りです。 医療や介護に関する情報は可能な限り連絡し、情報共有しておくことで、信頼関係が構築できます。 介護に慣れた時点で確認すべきポイント3つ 介護が生活の一部になってくるので、生活パターンを振り返る時間も必要です。 ここでは、介護に慣れた時点で確認しておきたいポイントを3つご紹介します。 ①自分なりの介護リズムを見つけたか? 自分なりの介護リズムを見つけていますか。 体調の変化に気づいた介護になっているか確認してください。 毎日時間どおりに確実に介護をしても、独りよがりの介護になっているかもしれません。 今までの介護のやり方がすべて正しいとは限りません。 時間に追われた介護になっていないか、形通りの介護になっていないか、時には振り返る時間も必要です。 ②福祉用具を見極めたか? 福祉用具を見極めていますか。 特に介護ベッドは、さまざまなタイプがあります。 介護度に合わせた福祉用具への変更を検討するタイミングを見逃さないでください。 ③積極的に介護サービスを利用しているか? 積極的に介護サービスを利用しているか、再度ケアプランなどの確認もしておきましょう。 在宅介護が続くと今の介護方法が当たり前のようになり、日頃の介護疲れの蓄積に意外と気づかないものです。 一度利用している介護サービスを確認し、介護者も気分転換できる時間が持てるように見直していきましょう。 まとめ 介護者には人それぞれ、自分なりの介護方法があります。 特に介護経験が長くなると、基本的なスキルは同じでも少しずつオリジナルな介護になっていくのです。 ただし、介護経験の浅い介護者は昨日の介護を反省し、今日は100%の介護を目指そうとします。 その介護はやがてはストレスとなり、介護疲れやストレスの蓄積につながるのです。 介護を担う人が疲れを感じた場合は、介護サービスを最大限に活用し、負担を感じない介護に変えるタイミングも時には必要です。
ディサービスに通う一番の目的といえば、認知症の改善や予防や健康寿命を伸ばすことではないでしょうか。 それにせっかくなら楽しくデイサービスに通いたいものです。 そこで今回は実際にディサービスで働いている私が、通ってみたくなるデイサービスのポイントを 5つご紹介します。 通ってみたくなるディサービス・ポイント5つ ディサービスには場所によりサービスの内容が異なります。 その中でも楽しいディサービスには以下のようなポイントがあります。 ぜひ参考にしてみてください。 (1)ディサービスで過ごす間、手の空く時間が少ない 注目したいのが「利用者の方が空き時間をどう過ごされているのか」ということです。 つまり職員もなるべく一緒に利用者の方が手持ち無沙汰にならないように意識しているのかどうか、が重要になります。 ここでは、認知症の改善を感じることができる、空き時間の使い方の例を紹介します。 そこでは模造紙に描かれたイラストに貼り絵を行っていました。 イラストの線を理解し色分けして貼り絵をすることは、認知症の方にとっては非常に難しいことです。 しかし何度も繰り返す中で上達して、最終的には職員と協力し素敵な作品が完成しました。 このように認知症の改善には空き時間を有効的に使うことはとても重要です。 認知症もあまりなく、周りとのコミュニケーションに心配のない利用者の方なら問題ありませんが、「認知症の改善や予防を重点的に」と考えている方は大切にしたいポイントです。 定員の多いディサービスの場合、利用者の方が手持ち無沙汰になってしまうことがよくあります。 施設に到着後、お風呂、食事、運動と忙しくはあるのですが、それらが済んでしまった後「さて、何をしようか」となってしまうことも少なくありません。 要介護度の低い方同士であればお話をされたり、オセロや囲碁などのテーブルゲームを楽しむこともできます。 ただそういったことが難しい利用者の方は、テレビを見たり、横になったりして時間を過ごします。 ご家族の方からすると、せっかく認知症の改善のためのディサービスなのになんだか物足りなく感じてしまいがちです。 だからこそ、空き時間のバリエーション豊かな解消法を知っているデイサービスは、通ってみたいデイサービスであると言えます。 (2)デイサービスでのレク活動やリハビリ設備が整っている リハビリ設備が整っていることや一日の中で運動の機会が多いことは、ディサービスで過ごす上で楽しめるポイントとなります。 ディサービスに通っている方の多くは身体を動かすことを目的にしています。 利用者の方には「これ以上身体が動かなくなったら・・・」と心配している方も非常に多いです。 でもせっかく身体を動かすなら楽しく行いたいものです。 レクリエーション活動を設けているディサービスもあります。 例えば棒を一本ずつ持ち球を転がしてチームでゴールを目指す棒サッカーや、スプーンでピンポン球を渡すスプーンリレーなどが挙げられます。 これらはあまり会話をしない利用者の方でも声を上げて楽しく参加できます。 しっかり笑って普段関わらない人と会話をするという体験は脳に刺激を与え、認知症の改善に有効です。 多くのディサービスはリハビリ設備が備わっていますが、どの程度力を入れているかは様々です。 自転車漕ぎなどの簡単なマシーンのみが置いてある施設もあれば、ウォーターべッドや酸素カプセルまで用意されてある施設もあったりと本当に十人十色です。 もちろんマシーンで身体を動かし、脳を活性化させることも大切です。 ですがウォーターベッドなどでリラックスし、副交感神経を優位にすることもまた認知症の改善には有効と言われています。 アロマテラピーでストレスの緩和や精神的ケアが得られることと同じです。 レクリエーションとリハビリ設備が充実していることは【通ってみたくなるディサービス】の外せないポイントです。 (3)認知症の改善に大切な”お風呂”に力を入れている お風呂に力を入れているというのは、脱衣所や浴室のデザインや清潔感を考慮しているということです。 例えば家族の誘いで初めてディサービスを利用される方の中には、「他の人と入浴するなんて抵抗がある」と仰る方も多くいらっしゃいます。 けれどご家族の方の多くは、ディサービスでの入浴を希望されています。 利用者の方とご家族の方の希望にずれがあったとしても、見学の際に旅館の大浴場をイメージさせるような清潔感のある浴室であれば、「ここのお風呂なら入ってもいいな」と家族の悩みの解消をしてくれる手助けとなります。 その後実際に来られた際には、快く入浴してくださるケースがほとんどです。 また認知症を患う利用者の方は日によって「今日はお風呂に入りたくない」という気分になり、一生懸命お話してもなかなか難しい場合があります。 そういう時にも「お風呂に入りたい!」と思えるようなステキな内装であれば、利用者の方がポジティブな気持ちに切り替えてくださることもあります。 私たちも普段「面倒だな」なんて思っていた入浴が旅館やホテルの大浴場だとテンションが上がったりしますよね。 またお風呂は認知症の改善や予防にとても大切で、入浴で得られるリラックス効果に期待ができます。 さらに清潔・不潔の意識は認知症かどうかの判断材料にもなり、≪お風呂に何日も入らない≫や≪着替えに対して意欲がない≫というのは心配です。 認知症の改善という面でもご自宅での負担軽減という面でも、デイサービスでの入浴はご家族の方にとって気になるところです。 清潔感があり少し非日常を感じさせるようなお風呂であれば、通ってみたいと思う条件の一つになります。 (4)ディサービスでの昼食が充実している 厨房が併設されているディサービスであれば温かい料理がそのまま運ばれてきますので、出来立ての昼食を食べることができます。 施設によって昼食は差がある部分で、厨房が併設されていない場合はお弁当を外部から取り寄せることがほとんどです。 外部のお弁当は少し冷えている場合も多く、やはり出来立ての料理と比較すると物足りない気持ちになる方もいます。 さらに利用者の方が急に腹痛など体調を崩されたとしても、すぐにその状況にあった昼食に対応できることもメリットです。 利用者の方の中にはお独りで住んでいる方や、一緒にお住まいの方もご高齢で宅配弁当のサービスを利用している場合も少なくありません。 だからこそ、利用者の方の中には本当にデイサービスの食事を楽しみに来ておられる方が多くいらっしゃいます。 美味しいものを食べるというのは脳が刺激されて、認知症の改善にとっても重要なポイントの一つです。 他の利用者の方と楽しく食事を摂ることは認知症の改善や予防にとても大切なこと。 歳を重ねるにつれてアクティブに活動することがどうしても難しくなります。 ”食事”という楽しみを大切にしているディサービスはそれだけでも高い満足感を得ることができます。 (5)ディサービスの利用者の方を大切にしている 最後の5つめは当たり前ではありますが、最も重要なポイントになります。 飲食店でも差があるのと同じように、実は施設によっても差が出やすい部分です。 まずは接遇やマナーの点です。 今でこそ注意されることの増えてきた接遇ですが、敬語を使わずサービスを提供している施設もあります。 人生の先輩であり、お客様である利用者の方に対して敬意を払って接しているディサービスに通いたいものです。 またもう一点がご家族に対して些細な報告もしっかり行っているかどうかです。 ご家族の方が一緒に住んでいたとしても、日々の介護に一生懸命で見落としてしまう変化が必ずあります。 しかしお風呂介助を行う職員がしっかりと注目していることで、小さなひっかき傷や痣、湿疹などが見つかる可能性があります。 もちろんお風呂だけではなく、その日の利用者の方の状態は多くの職員が日ごろから意識して見ています。 職員にとってそれが見覚えのないものであれば、ご家族の方に報告することで必要であれば通院して治療をすることができます。 認知症の方はそれが以前からあった傷かどうか覚えておらず、ご家族の方も気づかない場合も多いので、こういった些細な報告は大切です。 信頼のできるディサービスであれば、利用者の方にとってもご家族の方にとっても、安心して通うことができます。 まとめ いかがでしたでしょうか。 介護士の目線で通ってみたくなるディサービスをご紹介させていただきました。 ・入浴、昼食以外の時間にも認知症の改善を意識した時間づくりを行っており、利用者の方がなるべく手持ち無沙汰にならないよう意識している。 ・運動とリラックス、どちらの面でも対応できるリハビリ設備があったり、レクリエーションの時間を設けて他利用者の方とのコミュニケーションを大切にしている。 ・ただ入浴するためだけの施設ではなく、デザインや清潔感に手を抜かず、お風呂に入りたくなるような環境づくりをしている。 ・温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま提供が可能な厨房の併設しているディサービスだと食事も楽しめる。 ・接遇やマナーがきちんとしていることや、利用者の方の些細な変化に気づくことができていることで安心できる。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
要支援・要介護認定を受け、介護保険が利用できるようになったら、福祉用具を生活に取り入れることを検討してみましょう。 購入するとなると高額でも、介護保険を使って比較的安価でレンタルすることができる福祉用具も数多くあります。 今回は介護保険を使って福祉用具をレンタルする手順から、福祉用具の紹介、そして注意点までをご紹介します。 介護保険使用して福祉用具をレンタルする手順 介護保険を使って福祉用具をレンタルするには、要支援や要介護の認定を受けていることが必須条件です。 介護保険を使用した場合、福祉用具のレンタル料金は基本的に自己負担1割となります。 ただし所得に応じて、2割〜3割になることもありますので、自分は一体何割負担となるのかを、ケアマネージャーに事前に確認しておきましょう。 それでは、福祉用具をレンタルしたい場合、どのような手順で行うのかをご紹介します。 ①ケアマネージャーに相談しましょう。 福祉用具もその方にあったものを提供しなければなりません。 地域包括支援センターに相談する方法もありますが、普段からその方の身体の状態をよく理解してくれているケアマネージャーであれば安心です。 その後ケアマネージャーと共にケアプランを立てて、問題ないかを確認します。 ②福祉用具の選定 例えば車いすをレンタルするにしても、自分でも操作できる自走式かそうでないかを決めなければなりません。 このように福祉用具にはそれぞれ違いがあります。 その方の望む福祉用具と実際に使う福祉用具にギャップがないように確認します。 ③申し込みと契約の確認 使いたい福祉用具が決定したら、ケアマネージャーに連絡します。 その後、使用料金や契約内容に相違がないかを確認します。 ④いよいよレンタルの開始 福祉用具が手元に届きます。 組み立てが必要なものだったり、設置が必要なものは福祉用具貸与事業者にお願いします。 使用する上で確認したいことがあれば、この際に確認して下さい。 初めての福祉用具レンタルの場合、手順が分からず不安を感じる方もいるでしょう。 しかしケアマネージャーに不安点も相談すれば問題ありません。 実際使ってみて「思っていた福祉用具と違う」とならないように、自分の希望をしっかり伝えることを忘れずに、ケアマネージャーと一緒にケアプランをたてましょう。 介護保険を使用してレンタルされることの多い福祉用具 介護保険を使用して使える福祉用具にはかなり種類があります。 「こんなものまで!?」と驚くような福祉用具まであるかもしれません。 今回は在宅介護でよく使われるような福祉用具をご紹介します。 ①車いす 車いすは普段もよく目にしますし、レンタルされる福祉用具の中でもかなり上位です。 自走式と介助式があり、自走式は自分でも他人でも操作できるタイプ、介助式は他人しか操作できないタイプです。 また電動タイプのものもあります。 街で電動で車いすを操作している方を見かけたことがあるのではないでしょうか。 操作方法だけでなく、デザインや座り心地も多種多様で、好みが出る部分です。 座り心地に関しては長時間座っているとお尻や腰を痛めることもありますので、こだわりたい部分です。 ②歩行器・歩行車 こちらは比較的自立して歩くことのできる方が使用する福祉用具です。 歩行器はコマのついていない四つの脚がついているもの、歩行車はコマがついていてお買い物などの際によく使われる福祉用具です。 ここで注意したいのが歩行車は介護保険の対象ですが、シルバーカーは対象外であることです。 大きな違いはシルバーカーには座面がついていること、ハンドル部分が歩行車のようにコの字型ではなく真っすぐになっていることです。 レンタルする際はカタログを見て選んだりケアマネージャーと相談しながら決めますので、誤って対象外のシルバーカーを選んでしまうことは考えづらいですが、念のため注意しましょう。 ③手すり 手すりというと改修工事が必要だと思われがちですが、介護保険を使用すると置き型手すりや突っ張り型手すりをレンタルすることができます。 置いたり突っ張るだけで設置完了となり、設置できる場所に制限が少なく、居住スペースに取り入れやすいことが特徴です。 立ち上がったり起き上がったり室内では大きな動作が意外と多く、転倒リスクが高いと言われています。 形もバリエーション豊かなので、目的に合った手すりを選びましょう。 ④シャワーチェア 浴室用の福祉用具です。 普段私たちが入浴する際は小さな椅子を使用することが多いですが、高さが低いので高齢者の方では座ったり立ち上がったりすることが困難です。 シャワーチェアはリビングなどで使われる椅子と同じように、高さがあり肘置きもあるので動作しやすく、転倒のリスクが軽減されます。 また一人で入浴できず、誰かの介助を必要とする方も多くいらっしゃいます。 高さがあるため介助者も腰を痛めたりする心配も少なく、介助者にとっても取り入れたい福祉用具の一つです。 ⑤介護用ベッド 介護用ベッドも介護保険を使用してレンタルすることができます。 自動で背上げ機能で起き上がりのサポートをしたり、脚上げ機能でむくみ防止をサポートします。 気になるのがレンタルできる福祉用具の中で高価な点です。 しかし使用者の方だけでなく、介助者の負担軽減のためにも検討したい福祉用具です。 介護保険を使用できるレンタル福祉用具は今回ご紹介したものだけではありません。 ケアマネージャーや福祉用具専門相談員にアドバイスをもらいながら、目的にあった福祉用具を取り入れましょう。 介護保険を使用して福祉用具をレンタルする際の注意点 福祉用具をレンタルするときには、さまざまな注意点があります。 介護者に遭った福祉用具をレンタルするためにも、以下のことに気を付けるようにしましょう。 ①認定された介護度によってレンタルできる福祉用具に制限がある 介護度が低いとレンタルすることができない福祉用具があります。 車いす関連の福祉用具や老人徘徊感知機器は、要支援の方はレンタルすることができません。 要支援の方は自立度やADLが高いので必要ではないと判断されているためです。 ただし例外給付もあります。 例えばパーキンソン病を患っており、時間帯や日によって状態が大きく変わる場合です。 そうでなかったとしても上記の福祉用具が必要となれば、ひとまずはケアマネージャーの方に相談しましょう。 ②福祉用具によっては、購入は介護保険の適用外となる 介護保険を使用してレンタルすることはできても、購入する際は介護保険が適用できないものがあります。 今回紹介した中であれば、手すり、車いす、ベッド、歩行器・歩行車は使用できません。 シャワーチェアのみ適用内となります。 介護保険を使用して購入できる福祉用具は”特定福祉用具”と呼ばれており、その基準は直接肌が触れるかどうかとなっています。 長く利用するのであればレンタルではなく、購入した方がお得と感じる方もいらっしゃいますが、特定福祉用具以外を購入する際は自費負担となります。 慎重に検討しましょう。 ③定期的なメンテナンスが必要 福祉用具を使用する上で最も大切なことです。 日々使っていると、ネジがゆるんだり高さが合わなくなったり、不具合が出てきます。 不具合で事故が発生することもあります。 レンタルを開始して終わりではなく、不具合がないかどうか日ごろから意識して、万が一不具合があった場合はすぐに福祉用具専門相談員に連絡しましょう。 まとめ いかがでしたか? 福祉用具を取り入れることで、生活の質が上がりご本人にとっても、介助者にとっても負担が軽減されることとなります。 ・レンタル料金は原則1割負担。収入によっては2割〜3割となることもある。 ・介護保険を使用して福祉用具を使いたいと思ったら、まずは自身の身体のことをよく理解してくれているケアマネージャーに相談する。 ・どの福祉用具にも様々なバリエーションがあるため、ケアマネージャーや福祉用具専門相談員のアドバイスを受けながら選ぶ。 ・介護度によって介護保険適用内でレンタルできない福祉用具がある。 ・特定福祉用具以外は購入する際に介護保険は使用できない。 ・日々福祉用具を使用する中で不具合がないかどうかチェックし、定期的なメンテナンスを行う。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
デイサービスには、一日のスケジュールの中にレクリエーションが組み込まれています。 レクリエーションは、ご利用者様の楽しみの一つでもあります。 また、身体機能の維持向上や認知症予防、QOL(生活の質)の向上、ストレス発散や精神安定など、さまざま効果が期待されるものです。今回はデイサービスでよく実施されるレクリエーションを紹介いたします。 デイサービスでのレクリエーション準備 まずは挨拶をしましょう。 声を出すことで意欲向上を測れ、やる気アップにつながります。そしてその日に行うレクリエーションの説明をしましょう。 内容によって、参加するかしないかを決められる方もいらっしゃいます。 急にレクリエーションを始めてしまうと、けがや事故につながりかねません。 ゆっくりと深呼吸をして、準備体操をしましょう。 また、朝のバイタルが安定しない方など、健康状態も把握しておきましょう。 デイサービスでのレクリエーション掴み! レクリエーションでいまいち盛り上がらなかったり、途中で席をたたれたりされることのないよう『心をつかむ』事ができると、ご利用者様もスタッフも楽しくレクリエーションに入ることができます。 笑いを取りに行く!という強者スタッフさんもいらっしゃいますが、写真を見ていただいたり(最近いった場所や、赤ちゃんや子供の写真季節の風景やおいしそうな食べ物等)すると場が和み緊張感が解けリラックス出来た状態でレクリエーションに入ることができるのでおすすめです。 アイスブレイクともいいます。 楽しい雰囲気作りも心がけましょう。 デイサービスでの定番レクリエーション7選 ここではデーサービスで良く行われるレクリエーションを7選ご紹介します。 ①お手玉入れ 中心に置いた箱の周りを円で囲むようにみんなで座り、制限時間内に多く入ったチームの勝ちです。運動会の玉入れと同じ要領です。 ②歌 歌詞カードをあらかじめ作成して高齢者に人気の歌をながしてみんなで歌います。 カラオケとは違い、一人で歌うのは苦手な方や、歌うより聞きたい方、意思疎通の測れない方でも参加できます。 ③カラオケ デイサービスにマイクは結構な確率であると思います。 テレビにつないで出来るので準備もさほどいりません。 ④風船バレー 椅子に座っていても出来る高さにネットをかけ、チーム対抗で戦います。 チーム戦にすることでやる気が出ます。 ネットがない場合は床に線があるだけでもいいです。 ⑤紐通しリレー やわらかい紐に飾りつけしたトイレットペーパーの芯を用意し、対面でチームが向かい合って横に並び、横一列に長い一本の紐を伸ばします。 先頭の人がトイレットペーパーの芯をいれ、隣の人に渡します。 先に最後の人までトイレットペーパーの芯を通して運べたチームの勝ちです。 対面に相手チームの進行状況が見えるため、とても白熱した戦いになります。 ⑥棒体操 棒の代わりにタオルでもかまいません。 スタッフの体操を見ながら真似して背中や方、普段使わない筋肉も伸ばしていきましょう。 ⑦リズム体操 音楽に合わせてリズミカルに体操をします。 デイサービスによっては曲を決めてオリジナルの体操を行っているところもあります。 オリジナルの振り付けをスタッフやご利用者様で考えながら作るのも楽しみの一つになりそうです。 デイサービスでの道具を使わないレクリエーション ほんの数分の空き時間でも、レクリエーションはできます。 集団のみではなく個人で出来る楽しいレクリエーションも沢山あります。 ①パタカラ体操 『パタカラ』をつかって発声練習をします。 食事前に行うと唾液分泌を良くし、飲み込む力の弱い高齢者の誤嚥を防ぐ効果もあります。 また、発声の練習にもなります。 ②ハンドマッサージ 手にはたくさんのツボがあります。ツボを刺激することで 感覚を養ったり、リラックス効果などを得られスタッフとのコミュニケーションにもなったり、ゆっくり話す機会を作ることもでき、ご利用者様に安心感を持っていただけます。 普段聞けない話が聞けたりするので、スタッフとの信頼関係も築く事ができます。 ③なぞなぞ 考えることで、認知症予防にもつながります。 解けた時の達成感はやる気にもなることでしょう。 ④チーム対抗ジェスチャーゲーム お題を先頭のご利用者様に伝え最後のご利用者様までジェスチャーのみで伝えていき、最後にお互いで答え合わせをします。 間にスタッフも入ることで更に盛り上がります。 一人一人伝えていくので、肩をたたかれるまでは各自後ろを向いて待ちます。 座って出来るレクリエーション 利用者の方には椅子から立ちああることが難しい方も多くいらっしゃいます。 そのため、椅子に座ったままできるレクリエーションも用意しておくようにしましょう。 ①体操 高齢者向けの体操は基本的にゆっくりなので足踏みなども座ったまま行える体操がよいでしょう。 ラジオ体操座ったまま行うことが可能ですし、インターネットで調べれば座ったままできる体操を数多く見つけることができます。 ②ボウリング 椅子に座ったままボールを転がします。 対応戦にすると盛り上がるかもしれません。 ③折り紙 出来たら作品として飾ることも出来ます。 ピョンピョン跳ねるカエルを折って誰が一番遠くに跳ねるか競うことも面白いのではないでしょうか。 ④じゃんけん大会 スタッフが前にたち、全員でじゃんけんをします。 勝った人だけ残りまたじゃんけんを繰り返して最後まで勝ち残った人が優勝です。 ⑤おはじき ご利用者様が懐かしがられますし、認知症療法にもなります。 その他にも昔懐かしい遊びをとりいれてみるのもよいでしょう。 ⑥トランプ スタッフも入って、ババ抜きや七並べを楽しみます。 新しくわかりやすいトランプゲームを教えてあげるのもよいでしょう。 ⑦塗り絵 季節の塗り絵をし、完成品は飾ったり持って帰ってご家族様に見せると喜ばれます。 また、作品として展示するのもご利用者様のやる気につながります。 ホワイトボードでレクリエーション 頭を使って脳トレをしよう!ホワイトボードを使って、計算式を書いて答えてもらいます。 難しい漢字を書いて答えてもらうことも脳の活性化になります。 魚の漢字や、花の漢字は頭を使って想像力も必要とするのでお勧めです。 (例・紫陽花→アジサイ。 海月→クラゲ。 海驢→あしか など また、47都道府県を出し合ったりするのも人気です。 レクリエーションのメリット デイサービスでレクリエーションをすることには数々のメリットがあります。 ▶脳が活性化され、認知症予防にも 考えたり、笑ったり、体を動かしたり、懐かしんだりとレクリエーションを行うことで認知症予防につながります。 特に回想法といって、昔を懐かしむ事で脳内の記憶を呼び覚まし認知症予防や進行防止につながるとされています。 積極的に参加しましょう。 ▶身体機能(ADI)の向上。維持。 高齢者の方は、何もしないと身体機能が著しく低下し、寝たきりや歩行困難等生活に支障をきたす場合も少なくありません。 レクリエーションに関わらずどんなこともご自分でしていただく事が大切です。 レクリエーションを通して筋肉や脳に刺激を送り、体を動かすことを積極的に行うことで、身体機能の維持・向上を測りご利用者様の生活を守ることにもつながります。 ▶生活の質(QOI)が高くなる レクリエーションを通して、『楽しみ』や『喜び』を引き出すことで笑顔になり、人間らしく生きる幸せを感じられることにより、生活の質(QOL)を向上させます。 人はこのような事を感じなくなると、生活の質が落ち、何事にも喜べなくなり、うつ病などの精神疾患や、認知症を引き起こす原因にもなりかねません。 生き生きと生きること。笑顔になることを引き出せるようなレクリエーションを心がけましょう。 ▶コミュニケーションの場となり、精神面での安定をはかれる 人と話したり、笑ったり、理解してもらったり、達成感を味わったりすることで社会とのつながりを持て、孤独感が軽減し、ストレスの発散にもなり精神の安定にもつながります。 ご近所さんとの付き合いも年々減ってしまっているので、デイサービスに来る時しか人と話さないご利用者様も増えてきています。 また核家族が主流となり、独居生活の方も多くいらっしゃいます。 話すだけでなく手を握ったり、目をしっかり見つめたり一歩踏み込んだコミュニケーションも大切になります。 レクリエーションを行う際の注意点 ご利用者様一人一人の性格や身体機能、認知症や麻痺の有無等はあらかじめ把握しておきましょう。 自尊心を傷つけたり、不快にさせることのないように配慮しましょう。 大きな声ではきはきとしゃべりましょう。 車いす上でレクリエーションに参加する場合は、必ずフットレストを下げ両方の足の裏が床につけ、ブレーキがかかっているのを確認しましょう。 周囲の人に手などが当たらないか確認しましょう。 転倒や転落等、くれぐれも事故のないように注意しましょう。 スタッフも楽しみましょう。ご利用者様もスタッフと一緒に楽しめるほうが喜ばれます。 デイサービスでのレクリエーションはご利用者様の楽しみの一つ。 デイサービスは、毎日通っている方から週に一日だけのかたもいらっしゃいます。 スタッフやご利用者様とお話するのも楽しみにしていらっしゃる方も多いです。 少しでも多くの笑顔と喜びを引き出し、満足していただけるようにレクリエーションを工夫しましょう。 デイサービスでのレクリエーションまとめ 様々なメリットが得られるレクリエーションを紹介しました。 デイサービスには、さまざまな疾患や病気、身体機能の差があり、平等に全ての人が同じ満足感を得ることは難しいのも事実です。 そんな時は二つのレクリエーションを行うことも対策の一つです。 体を動かすチームと塗り絵など作業を行うチームと別れて行ったり、午前と午後で内容を変えてみるのも方法の一つです。 中には個人で静かに絵を描きたいという方もいらっしゃいます。 無理強いはせず、それぞれのご利用者様のニーズにあった、臨機応変な対応をすることも大事です。 介護現場は人手不足で大変なお仕事だとは思いますが、いくつになっても人間が人間らしく生きるために、楽しみや喜びの多いレクリエーションを行うことは重要です。 スタッフも一社に楽しめるレクリエーションを提供できるように心がけましょう。