介護サービスを必要とする高齢者が安心して生活を送るために重要な「特定施設」。 今回は、特定施設の特徴メリット・デメリットを紹介します。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、特定施設の入居者が受けられる介護保険サービスです。 入居者はサービスを受けるために、毎月利用料を支払う必要があります。 特定施設入居者生活介護には、「一般型」と「外部サービス利用型」の2種類があります。 一般型は、特定施設の事業者が介護サービスをすべて提供するものです。 外部サービス利用型は、マネジメントは事業者が行い、介護サービスは外部に委託します。 入居者が自立した生活ができるよう、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて介護サービスを提供します。 他にも、身体機能の回復を目的としたリハビリテーションなどの機能訓練家事や食事などの日常生活上の支援サービスを行います。 特定施設の入居対象 下の表に、特定施設の種類とそれぞれの入居対象に必要な条件を記載しています。 都道府県の指定種別 入居対象 特定施設入居者生活介護 介護専用型 要介護1〜5 特定施設入居者生活介護 混合型 自立・要支援1〜2、要介護1〜5 地域密着型特定施設入居者生活介護 同市区町村に住民票があり要介護1以上 介護予防特定施設入居者生活介護 要支援1〜2 出典:学研ココファン 特定施設には、「介護専用型」「混合型」「地域密着型」「介護予防型」の4種類があります。 混合型と介護予防型は、高齢者の入居施設の中でも要支援の方でも利用できる施設です。 都道府県からどの指定を受けているかによって、それぞれ入居対象者が異なります。 「要介護」や「要支援」は、介護をどのくらい必要とするかを7段階で表す要介護度状態区分で、以下の表のように区分されます。 介護度 状態 要支援1 家事などの身の回りの世話の一部に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に一部の介助を必要とすることがある。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 要支援2 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 要介護1 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 混乱や理解の低下が見られることがある。 要介護2 家事や整容などの身の回りの世話全般に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事に見守りや手助けを必要とすることがある。 混乱や理解の低下が見られることがある。 要介護3 家事や整容などの身の回りの世話をひとりで行えない。 立つ、歩くなどの動作をひとりで行えない。 排泄がひとりで行えない。 認知機能の低下が見られることがある。 要介護4 家事や整容などの身の回りの世話がほとんどできない。 立つ、歩くなどの動作がほとんどできない。 排泄がほとんどできない。 認知機能の低下が見られることがある。 要介護5 家事や整容などの身の回りの世話ができない。 立つ、歩くなどの動作ができない。 排泄や食事ができない。 認知機能の低下が見られることがある。 出典:パナソニックのエイジフリー 要支援1は、生活する上で見守りや一部の介助を必要とする方、要介護5は、ほぼ寝たきりの方と言えます。 介護度は、身体的な面だけではなく、認知機能や不安症状などの内面的、精神的な面も影響します。 特定施設に該当する施設 特定施設に該当する施設は以下の4つです。 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅(一部のみ) ケアハウス(経費老人ホーム) 養護老人ホーム 特定施設それぞれの特徴と、どのような人におすすめであるか解説します。 有料老人ホーム 有料老人ホームは、高齢者が心身の健康を維持しながら生活できるように配慮された住宅です。 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 主に要介護者向けの「介護付き」 自立から要介護者まで入居可能な「住宅型」 自立している方対象の「健康型」 食事、家事援助、介護、健康管理などのサービスを受けられます。 どのような高齢者におすすめ? 有料老人ホームは、共有スペースを設けている場合も多く、他者とコミュニケーションを取りたい人に向いている施設です。 レクリエーションなど他の入居者との交流の場が設けられるため、孤独を感じることなく生活できることが魅力です。 新しい人との繋がりも期待できます。 参考となる有料老人ホームはこちら サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) サ高住は、国土交通省・厚生労働省が所管する施設であり、バリアフリー設計で、高齢者が安心して住める環境が整っていることが魅力です。 施設によっては、日常の外出や買い物、旅行など自由な生活を送ることができます。 どのような高齢者におすすめ? サ高住は、一人で暮らすことに不安のある人、自宅と変わらない生活を送りたい人に向いている施設です。 家族や友人との外出や外泊などに関するルールが少なく、施設に入居しても家族や友人との関わりも十分に確保できます。 家族や友人との時間も大切にしたい人に最適です。 参考となるサ高住はこちら ケアハウス ケアハウスは、自治体の助成を受けて運営されている経費老人ホームであり、「自立型」と「介護型」の2種類があります。 「自立型」のケアハウスは60歳以上で、家族による支援が受けられない高齢者が対象となります。 また、介護が必要になると外部の事業者との契約が必要です。 「介護型」のケアハウスは、常駐する介護スタッフから食事・入浴・排泄などのサービスが受けられます。 どのような高齢者におすすめ? ケアハウスは、一人暮らしに不安があり費用を抑えて生活を送りたい人向けの施設です。 ケアハウスは自治体の助成を受けているため、比較的安価で入居できることが魅力です。 参考となるケアハウスはこちら 養護老人ホーム 養護老人ホームは、精神的・経済的な理由で在宅生活が困難な高齢者の社会復帰を促す施設です。 入居基準は自立している高齢者で、自治体による調査と判定が必要となります。 長期的な利用はできず、自立した生活が送れるようになると退去します。 どのような高齢者におすすめ? 収入がない、身寄りがいないなどの不安を抱えている高齢者に向いている施設です。 生活費は公費で賄われるため、費用面の負担も少なく、一時的に入居したいと考えている方に最適です。 参考になる養護老人ホームはこちら 特定施設に入居するとどう変わる? では、特定施設に入居するとどのような変化があるのでしょうか? 特定施設のメリット、デメリット 特定施設のメリットは以下の通りです。 毎月定額で介護サービスを利用できる。 施設によっては、一人暮らしと変わらない自由な生活を送ることができる。 24時間365日、身体介護や生活支援等の介護サービスを受けられる。 入居者に合わせた介護計画を立ててもらえる。 病気の進行や老化によって介護度が上がっても、継続して入居できる。 特定施設のデメリットは以下のことが考えられます。 外部のサービスを受けられなくなる。 毎月定額のため、自立しているなど介護度が低いと割高になる場合がある。 特定施設に入居すること 特定施設のメリットやデメリットを踏まえ、特定施設に入居するとどう変わるのか説明します。 家族と生活したり住み慣れた環境で暮らしていた高齢者が、突然知らない方たちと生活することは簡単なことではありません。 近くに家族がいないことや共同生活でのルールなど、不安は付き物です。 しかし、特定施設は人員基準により人員の配置が整っています。 看護や介護の専門スタッフが揃っており、日常生活をより安心して過ごせることが特徴です。 24時間の介護サービスも受けられるため、緊急時にも対応してもらえます。 入居者も家族も安心できる環境であることが特定施設の魅力です。 まとめ 今回は、特定施設の特徴や、メリット・デメリットについてお伝えしました。 利用者の介護度に応じて入居可能な特定施設が異なる。 特定施設には、有料老人ホーム、サ高住、ケアハウス、養護老人ホームの4種類がある。 特定施設は、24時間介護サービスを受けられるため長期的な入居が可能である。 特定施設に入居すると、入居者も家族も安心して生活できる。 最後までご覧くださり、ありがとうございます。
一人で生活することが難しい高齢者をサポートする住宅が「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。 今回は、サ高住の特徴や有料老人ホームとの違いを紹介します。 サービス付き高齢者向け住宅の特徴は? サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、国土交通省が管轄する賃貸住宅であり、「一般型」と「介護型」の2種類があります。 一般型のサ高住は、日中は介護スタッフが常駐、夜間は緊急通報システムが整備されています。 また、介護サービスが必要な場合、外部のサービスを利用しなければなりません。 そのため、要介護度が高くなると退去になる可能性があります。 一方、介護型のサ高住は、介護度に関係なく入居可能です。 施設には、看護師が常駐、介護スタッフは24時間常駐しており、さまざまなサービスを受けられます。 特に、安否確認サービス、生活支援サービスが特徴です。 安否確認サービスは、介護スタッフが定期的に各居室を巡回し安否の確認をします。 体調不良や転落、転倒などの急なトラブルにも対応でき、必要に応じて医療機関との連携を図ります。 生活支援サービスは、身の回りの介助を必要とする方に入浴や食事、買い物などのサービスを 提供することです。 自立している方から介護を必要とする方まで、自宅とほぼ変わらない生活ができます。 サービス付き高齢者向け住宅の入居条件や施設内容 次に、サ高住の入居条件や施設内容を解説します。 サービス付き高齢者向け住宅の入居条件 サ高住は、60歳以上の高齢者、または60歳未満で要介護者認定を受けた方が入居の対象となります。 配偶者や60歳以上の親族、要介護者認定を受けている方、特別な理由があると知事に認められた方であれば同居することも可能です。 ほとんどの施設では、連帯保証人・身元引受人が必要となります。 また、認知症ではない、感染症を持っていないなど独自の条件を設けている施設もあります。 サービス付き高齢者向け住宅の施設内容 サ高住の居室には、以下のようなポイントがあります。 各居住部分の床面積が最低18平方メートル、原則25平方メートル以上 キッチン、水洗トイレ、クローゼット、洗面設備、浴室が完備 段差がなく、手すりなどが設置されたバリアフリー設計 バリアフリー設計の広々とした居室であるため、高齢者の一人暮らしでも安心です。 自宅と同じように自分で料理や入浴をすることができます。 また、サ高住には共有スペースである入浴施設やカラオケルーム、レストランなどを設けている施設もあります。 レストランでの食事やカラオケなどのレクリエーションを行うことで、入居者同士で交流の機会を持つことも可能です。 レクリエーションや入居者同士のコミュニケーションは、認知機能や身体機能の低下を防ぐ役割を果たします。 サービス付き高齢者向け住宅の人員基準 また、サ高住には人員配置の基準があります。 社会福祉法人、医療法人、指定居宅サービス事業所等の職員 医師 看護師 介護福祉士やヘルパー2級以上の資格を持つスタッフ 介護支援専門員 以上のいずれかの者が日中に常駐しなければいけません。 医師や看護師が在籍する施設もあり、医療ケアが必要な方でも入居可能な施設があります。 施設内には専門の知識を持つスタッフがいるため安心です。 サービス付き高齢者向け住宅の費用は? 下の表は、サ高住の「一般型」と「介護型」それぞれの費用をまとめています。 一般型 介護型 契約形態 賃貸借契約 利用権契約 月額費用 約5万〜25万円 (家賃、管理費) 約15万〜40万円 (家賃、管理費、食費) サ高住の費用は、「一般型」と「介護型」で異なります。 一般型のサ高住は賃貸借契約であり、初期費用として敷金や保証金が必要となる場合があります。 一方、介護型のサ高住は、入居時に一時金を支払う利用権契約です。 そのため、初期費用は一時金として数十万円から数百万かかることもあります。 また、月額費用は一般型よりも高額です。 サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違いは? 下の表では、サ高住と有料老人ホームの特徴をまとめています。 サービス付き高齢者向け住宅 有料老人ホーム 入居条件 60歳以上または 介護者認定を受けた60歳未満 自立または軽度の要介護の60歳以上 サービス内容 安否確認、生活支援全般 食事提供、レクリエーション 自由度 低い 高い 管轄 国土交通省 厚生労働省 有料老人ホームは自立か軽度の要介護者が対象ですが、サ高住は介護度の高さに関係なく入居できます。 有料老人ホームのサービス内容は、食事の提供やレクリエーション活動がメインです。 サ高住のサービス内容には、安否確認や、入浴、食事、買い物など生活支援全般が含まれます。 サ高住は外出や外泊に関するルールがほとんどないため、自由度が高いです。 一方、有料老人ホームは、外出などには制限があり自由度は低くなります。 また、サ高住は国土交通省が管轄する賃貸住宅で、有料老人ホームは厚生労働省が管轄する介護施設です。 サービス付き高齢者向け住宅のメリット、デメリット サ高住のメリットは以下の通りです。 入浴や食事、買い物など必要に応じてサービスを受けられます。 バリアフリー設計であり、高齢者も生活しやすい環境です。 外泊や来客などの制限が緩く、自宅と変わらない生活ができます。 高齢者でも簡単に契約ができ、安心して一人暮らしができます。 日中は看護師や介護スタッフが常駐しているため、緊急時も安心です。 サ高住のデメリットは以下のことが考えられます。 入浴や食事は共用の住宅もあり、ストレスを感じることがあります。 住宅によって、夜間は専門スタッフがいない場合もあります。 賃貸住宅であるため、連帯保証人が必要です。 介護度の高さによっては、転居しなくてはいけない場合もあります。 まとめ 最後までご覧くださりありがとうございます。 今回は、サービス付き高齢者向け住宅の特徴や有料老人ホームとの違いについてお伝えしました。 サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリーであり安否確認や生活支援を受けられる賃貸住宅である。 サービス付き高齢者向け住宅は、60歳以上の高齢者と介護者認定を受けた60歳未満の方が入居可能である。 サービス付き高齢者向け住宅の入居は自由度が高く自宅と変わらない生活を送れるものである。 住宅の種類によって、常駐するスタッフが異なるものである。 ぜひ、参考にしてみてください。 最後までお読みいただきありがとうございます。
今まで生活していた自宅を離れて生活することには不安がつきものです。 入居者がより安心安全に生活を送るためにも、6つのチェックポイントを確認し、入居者の理想や条件に合ったサ高住を選びましょう。 サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ際のポイント サ高住を選ぶポイントは、以下の6つです。 立地・アクセス 費用 サービス内容 居室・設備 一般型か介護型か 夫婦での同居が可能か それぞれのポイントについて詳しく説明します。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方①立地・アクセス サ高住を選ぶポイント1つ目は、立地とアクセスです。 地域の中での自立した生活を送るために、立地やアクセスの良さには注意しましょう。 今までの人間関係や行動範囲を変えたくない場合は、住み慣れた地域にある施設がおすすめです。 同じ趣味や境遇を持つ人と新しい関係を築きたい場合は、条件に合ったエリアや施設を探すと良いでしょう。 生活環境や地域が大きく変わることでセカンドライフを楽しむきっかけとなります。 また、付近にバス停や駅があるかなどの利便性もチェックしましょう。 交通のアクセスが良ければ、一人での外出も安心です。 自由度の高いサ高住は、今まで通りの生活とほぼ変わらないことが特徴です。 そのため、家族や友人の自宅を訪問する機会も持てます。 近くに家族や友人がいるとより安心できるため、居住地が近い場所であるかも大事なポイントです。 ワンポイントアドバイス 行き慣れたスーパーや医療機関がサ高住の近くにあることは非常に大事です。 介護スタッフに買い物を代行してもらう場合には、スーパーの欲しい商品も的確に伝えることができます。 医療機関の混み具合や診療時間などを把握していると、通院時や緊急時の連絡がよりスムーズです。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方②費用 サ高住を選ぶポイントの2つ目は、費用です。 賃貸借契約であるサ高住は、一般的な賃貸マンションを契約する場合と同じように月々の家賃や光熱費が中心になります。 初期費用となる敷金・礼金は、施設により大きく異なるため注意しましょう。 食事など、サービスを追加することでかかる費用の確認も必要です。 また、介護サービスが必要になった場合には、さらに費用がプラスされます。 特定施設である介護型に入居する際は、利用権契約になる場合もあるため、一般型よりも高額になります。 費用の支払い方法には、月払いと前払いの方法があります。 月払い方法は、大きな初期費用がかからない代わりに長期になると支払額が多くなります。 前払い方法は、入居時の負担は大きいですが、長期利用であれば費用は割安です。 しかし、短期利用であれば割高になる可能性もあります。 自立して生活できる方ほど費用はやすくなり、手厚い介護サービスを必要とする方は費用が高くなる傾向にあります。 入居時の注意点 月々にかかる費用が高額にるため、受けられるサービスが限定されることやお金に制限がかかる入居者も多いです。 買い物代行や入浴の回数などのサービスに調製が必要になり、十分なサービスが受けられないこともあります。 自由に使用できるお金が少ないと、欲しい物を購入できなくなります。 ストレスが溜まることや施設とのトラブルの原因になるため、費用の確認には注意が必要です。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方③サービス内容 サ高住を選ぶポイントの3つ目は、サービス内容です。 サ高住には、安否確認サービスと生活相談サービスの2つがあります。 安否確認サービスは、定期的に医療や介護の専門スタッフが各居室を巡回し、入居者の状況を確認するサービスです。 その他の食事や介護、生活支援のサービスは施設によって対応が異なるため、入居者が必要とするサービスがカバーされているかチェックしましょう。 ①食事 施設が提供する食事サービスを利用する場合は、食事内容も確認しておきましょう。 味や見た目、季節のイベントに合わせた食事を味わえる施設もあります。 買い物代行や病院への付き添いの対応をするサービスもあり、一人暮らしをする入居者をサポートします。 ②認知症患者の受け入れ 近年は、認知症を患っている入居者も対応可能な施設も増えていますが、認知症患者を受け入れ可能な施設か確認が必要です。 また、介護保険サービスが必要になった場合のことを考えて介護事業所やデイサービスが併設されていると便利です。 ③夜間対応 サ高住では専門のスタッフが常駐していますが、夜間は緊急通報システムが導入されている施設もあります。 専門スタッフが24時間常駐している施設を選ぶとより安心です。 さらに、介護サービスと医療サービスの連携がしっかりしている施設であれば、緊急時もスムーズに医師や看護師による対応を受けられます。 ④レクリエーション イベントやレクリエーションなどを実施しているかも確認しましょう。 初詣やお花見クリスマス会などを実施する施設も多く、イベントに参加することで四季を感じられます。 レクリエーションでは、頭を使用するクイズ大会や身体を使用する運動が一般的です。 他の入居者とコミュニケーションが図れ、認知機能や身体機能の低下を防ぐ効果もあります。 ワンポイントアドバイス 食事は、入居者にとって毎日の楽しみでもあります。 実際には施設で提供する食事が美味しくないと言われ、徐々に食べる量が減り痩せて活気がなくなる高齢者もいます。 食事は一番の特効薬と言われるものでもあり、見た目の豪華さや入居者の口に合うかは非常に重要です。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方④居室・設備 サ高住を選ぶポイントの4つ目は、居室・設備です。 家具や家電を持ち込むスペースがあるか、キッチンや浴室が付いているか、収納場所が確保できているかなど自分の希望と照らし合わせましょう。 豊かな生活ができるようフィットネスジムやカラオケなどの娯楽スペースを設けた施設も多いです。 入居者の理想とするライフスタイルを考えながら入居する施設を選ぶことが重要です。 入居前の確認ポイント 共有スペースを利用する入居者の様子や、スタッフとの関わり方はどのような感じであるかなど、施設によって大きく異なります。 スタッフや入居者との関わりを大事にしたい方が、一人を好むような静かな施設に入居した場合は、退屈に感じるでしょう。 実際に足を運んで雰囲気などを確認しておきましょう。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方⑤一般型か介護型か サ高住を選ぶポイントの5つ目は、一般型か介護型であるかです。 一般型のサ高住は、介護が必要になった場合に外部のサービスを手配しなければいけません。 介護型のサ高住は特定施設の指定を受けているため介護保険の給付対象となり、施設スタッフから介護サービスを受けられます。 一般型は自立して生活できる方を対象としているため、介護度が高くなる認知症を患うなど、状況によっては退去しなければいけない施設もあります。 ニーズに合わせて訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを用意している施設もあるため 事前に確認が必要です。 ワンポイントアドバイス 最期の瞬間まで住み続けたいと考えている方は、特定施設の介護型であることを条件にしておきましょう。 看護師が常駐している施設であれば、看取りの対応も可能です。 親族がいない入居者でも、介護・医療スタッフのケアを受けられるため、寂しさや不安が軽減されるでしょう。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方⑥夫婦での同居が可能か サ高住を選ぶポイントの6つ目は、夫婦での居住が可能であるかです。 サ高住の中には、配偶者とともに入居できる施設もあります。 広めの夫婦部屋が完備されているケースもあり、夫婦で一緒に暮らしながら生活支援サービスを受けることができます。 二人で快適に生活を送ることができる環境であるかも大事なポイントです。 サ高住では、契約者が亡くなった場合でも、配偶者はそのまま住み続けられます。 トラブル回避のポイント 夫婦部屋は広い1部屋のみの施設が多く、24時間2人で過ごすことになります。 そのため、喧嘩や意見の違いがあった場合でも同じ部屋で生活します。 近くに住む安心感も欲しいが、一人の時間も確保したいという夫婦は隣同士の居室を用意してくれる施設を選びましょう。 まとめ 今回は、サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ6つのポイントを紹介しました。 サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ6つのポイントは、「立地・アクセス」「費用」 「サービス内容」「居室・設備」「一般型か介護型か」「夫婦での同居が可能か」である。 自宅と変わらない生活を送るために、入居者の希望に合わせた施設を選ぶことが重要である。 サービス付き高齢者向け住宅は、施設によって費用やサービス内容、設備が異なるものである。 ぜひ、参考にしてみてください。 最後までご覧いただきありがとうございます。
老人ホーム探しで「ユニット型特養」という言葉を良く見たりしませんか? しかし、ほとんどの方が「ユニット型特養」についての概要がよくわからないのではないでしょうか。 ここではユニット型特養とはどんなところなのか、ユニットケアとはどんなものなのかについてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。 ユニットケアとは?? 厚生労働省のユニットケアの定義では、「居宅に近い居住環境の下、居宅における生活に近い日常の生活の中でケアを行うこと、すなわち、生活単位と介護単位を一致させたケア」と定義しています。 こういう言い回しではわかりずらいので、具体的に説明します。 介護を必要とする方を10名から12名で1つのユニットとします。 お部屋は個別に提供し、そこにはその方にとってなじみのあるもの、例えば家具や仏壇などを置くことで、「アパートやマンション」に引っ越してきたという感覚で生活していただけます。 入居されている方は、自由に居室や食堂を行き来できますし、顔なじみになった介護スタッフが常時いるので、在宅にいた時と同じように安心して生活のサポートを受けられると言ったほうがしっくりくるかもしれません。 従来型とユニット型特養の違いとは? 今までは従来型として経営してきた特養が、どんどんユニット型特養に移行しています。 それは、個別での居室を求められる方が増えてきていることが影響しているのかもしれません。 それでは従来型とユニット型特養の違いとはなんでしょうか? 従来型特養の特長 従来型特養とは、入居者の居室の人数が2名から4名、1フロア40名〜50名の入居者の介護を集団で行う場所です。 1フロアでは最大6名から8名の介護職の皆さんがシフト制で動いていると言われています。 病院のような環境な為、以下のような問題点が挙げられます。 ・家族だけで面会するのが難しい。 ・カーテン1枚だけで仕切られているため、プライバシーがあまり保たれていない。 ・入居される方の好きなものが置けない。 ・常に職員が動いているので、家族が確認したいことをその場で聞けず解決できない。 ユニット型特養の特長 ユニット型は、10名から12名の入居者のグループになっています。 入居者の身体状況や自立具合によって、ユニットごとに異なったケアを行っている特養です。 従来型は、「集団」対応となりますが、ユニット型特養は「個別」対応を目指している施設となります。 例えば排泄介助を入居者さんのペースで行ったり、予め決まった時間に食事を摂る必要もありません。 食堂兼リビングで過ごしてもいいですし、居室でゆっくり過ごしていても問題ありません。 食事についてもごはんや味噌汁は、ユニットのキッチンで作り、入居者の皆さんの食欲を促す工夫をしている施設もあります。 また、職員の数が固定されていることは「入居者が気持ちを伝えやすい」という最大のメリットもあります。 ユニット型特養のデメリット ユニット型特養でもやはりデメリットはあります。 それは入居されている方同士の人間関係の問題です。 中には「ボス的存在」の入居者さんがいて、集団で特定の入居者さんへ攻撃したり、周りに迷惑をかけてクレームやケンカをしたりすることもあります。 また介護度の高い入居者さんや認知症の症状が強くて、周りを歩き回る方や大声を出したりする方もいます。 集団生活がもともと苦手という方で金銭的な余裕がある場合は、有料施設などの方が向いている場合もあるでしょう。 従来型とユニット型特養の値段の違いについて 従来型の特養の月々の費用は、全国平均で8〜9万円と言われています。 ユニット型特養ですと、月々の費用は全国平均で12万〜14万と言われています。 これは個室にかかる居住費・備品代・光熱費や電気代などが含まれている為です。 年金だけで入居したい、あるいはさせたいという場合の選択肢は従来型となりますが、そちらは希望される方も多く、入所の空き待ちに時間がかかっています。 その点、ユニット型では費用面の課題がクリアされれば比較的早く入所できる場合も多く、残された人生を快適に過ごさせたい、プライバシーを充実させてあげたいと思う場合におすすめです。 もちろんご本人の希望もありますから、よく話し合って決めることが大事です。 従来型特養とユニット型特養、どっちがおすすめ? 従来型特養とユニット型特養の費用や仕組みについてはお話ししてまいりました。 従来型とユニット型特養のどちらが良いかは、施設の特性がその方とマッチするのかが重要となります。 従来型特養というと、寝たきりの方が多く入居されるケースが多いのですが、ユニット型特養は、どちらかというとある程度自立で行動できる方が向いていると言えます。 ある程度自立されている人から寝たきりの方まで幅広く介護を必要とする人への受け入れ態勢のあるのがユニット型特養です。 ・手厚い介護を最期までしてもらいたい。 ・入居される方の自立に合わせた介護をしてもらいたい このようなご希望のある方にはユニット型特養のほうがオススメと言えそうです。 ユニット型特養へ入居の検討をされている方へ ユニット型特養は時間の流れがゆっくりなので、入居されてる方もゆっくり過ごせます。 そのため、決められた食事や入浴以外はリビングで他の入居者さんとおしゃべりしたり、お部屋でテレビを見て好きなように過ごすことが可能です。 実際に入居されている方のお部屋を見ますと、思い出の品や趣味などを楽しんで生活されている方もいらっしゃいます。 また、介護スタッフと簡単なレクレーションをしたり、普段は食べられないおやつを作って食べたりして楽しむ機会が多くあるのがユニット型特養の大きな特徴です。 また、従来型特養とは異なりユニット型特養はプライバシーが守られているので、家族の面会はお部屋でゆっくりできます。 中にはスタッフに助けてもらいながら携帯電話で家族に電話したり、好きなパソコンで家族との通話をする方もいらっしゃいます。 敷地が広いユニット型特養や自然に囲まれたユニット型特養だと、外を散歩できたりミニ家庭菜園を作って水やりをしたり成長を見たりしながら収穫を楽しみにしている入居者様もいらっしゃいます。 従来型特養に比べると月々の料金は上がってしまいますが、立地や入居条件、入居される方の希望などに沿ったユニット型特養を探してみてはいかがでしょうか? また、ユニット型特養には短期入所(ショートステイ)が併用されている施設や、最近では小規模多機能施設を併用している施設もあります。 まずはお試しという形で利用してみて、どんな生活ぶりか体験することも可能です。 実際にあるユニット型特養のショートステイでは、一度ロングステイとして長く入居体験して、そのまま入居されたという方もいらっしゃいます。 もちろん、入居希望の方には見学だけでもできます。 気になるユニット型特養があれば直接でも構いませんし、ケアマネージャーさんを通して問い合わせをしてみましょう。 まとめ ユニット型特養に実際に働いていて、気づいた点をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか? 近年、「集団ケア」から「個別ケア」への転換が行われております。 今まで従来型だった特養がユニット型特養に変わったり、グループホームや有料老人ホームでも個室化され、個別ケアが行われています。 ユニット型特養はこれからも色々な形で進化して介護施設の魁として業界を盛り上げてくれることでしょう。 老人ホームを探すに当たっては、立地や空きの有無、経済面など様々な課題をクリアしていかなければいけません。 しかし、介護が必要なご本人が納得して入居されることが一番重要です。 そのご本人の意向を良く聞き、実際に見学して様子を体験していただいたうえでその方にあったユニット型特養を探すための参考にしていただければと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございます。
介護予防支援としてのデイサービスとは具体的にどんな所なのでしょうか。 この記事では、介護予防のデイサービスの目的や利用する方法、対象者、種類や料金を紹介します。 介護予防としてのデイサービスとは? 介護予防のデイサービスとは、高齢者が集まり心身機能の回復または低下しないように訓練を日帰りで行う場所です。 高齢者が住み慣れた場所で生活できることを目的としています。 サービス内容は「生活機能の向上のための機能訓練」です。 生活機能とは人が暮らしていく上で必要な能力で、特に高齢者は自立した生活を送る為に欠かせません。 高齢者の生活機能は基本的日常生活動作と手段的日常生活動作と2つに分類されます。 基本的日常生活動作 【歩く】【食事】【着替え】【入浴】【整容】 手段的日常生活動作 【交通機関の利用】【電話対応】【買物】【家事】【服薬管理】 これらの機能の回復または維持をして在宅で自立した生活ができることを目的としています。 参考サイト:高齢者の生活機能|健康長寿ネット 介護予防のデイサービスを利用するには? 利用する方法は、住んでいる市町村窓口で介護保険申請をします。 以下が介護保険申請の流れです。 ①お住まいの市町村の窓口で介護保険認定申請 申請時に必要な物は「申請書」と「介護保険被保険証」になります。 介護保険被保険証とは、お住まいの市町村から65歳以上の方に発行される保険証です。 64歳から40歳以上の場合は「医療保険証」が必要です。 ②申請後は、認定調査が行われる 認定調査とは、市町村職員または市町村から委託を受けた職員が、自宅に来て現在の心身の状態や暮らしについて調査を行うことです。 ③市町村からの依頼でかかりつけ医が主治医意見書を作成 主治医意見書とは、かかりつけ医が病歴や治療した内容など身体に関することを記載したものです。 かかりつけ医がない場合は、市町村の医師または市町村が指定する医師に作成依頼ができます。 ④主治医意見書と認定調査を基に、コンピューターが判定を行う コンピューター判定のことを「一次判定」と言います。 目的は介護度の目安を出すことです。 ⑤それぞれの専門職が集まり「介護認定調査会」を行う 介護認定審査会とは、認定調査結果や主治医意見書により算出された一次判定をもとに、専門職が集まり審査を行うことです。 これを「二次判定」と言います。 専門職は、保健、医療、福祉の学識者で構成されています。 ここは審査の判定を行う場所なので、介護区分の決定をする権限はありません。 ⑥市町村が介護区分認定を決定・通知 市町村は介護認定結果を申請日から、原則30日以内に出さなければなりません。 そのため、介護認定が分かるまで1か月かかります。 サービスを受けたいと思っても、時間がかかってしまうので注意が必要です。 参考サイト:厚生労働省 サービス利用までの流れ|介護保険の解説 介護保険認定後は、以下のような区分に分けられます。 要支援1 基本的日常生活は自立しているが、手段的日常生活(公共交通機関の利用、電話対応、買物、家事、服薬管理)に介助が必要とする人 要支援2 要支援1の状態に加え、歩く状態が安定せず、介護が必要になる可能性がある人 要介護度1 基本的日常生活に介助が必要で、歩く状態が安定せず、加えて認知機能低下も見られる人 要介護度2 基本的日常生活と手段的日常生活のどちらとも介助が必要で、認知機能低下が見られる人。 要介護度3 自分で歩くことが出来ず、杖、歩行器、車いすを使用している人。 基本的日常生活と手段的日常生活の介助が必要な人。 要介護度4 思考力や判断能力が著しく低下している人。 日常生活の場で常に介助が必要な人。 要介護度5 寝たきり状態で会話も困難で常に介護が必要な人。 要介護度は数字が大きくなってくると、介護度が重くなるという判定になります。 参考サイト:介護保険の介護度とは|健康長寿ネット 【目安がわかる】要介護度とは?8段階の状態像と受けられる介護サービス|みんなの介護 介護予防のデイサービスを利用できる人は? 介護保険申請が非該当でも、事業対象者に該当すると介護予防のデイサービスは利用できます。 事業対象者とは、基本チェックリストに該当する方です。 基本チェックリストとは、25項目の質問に答えて身体状態をチェックできるツールになります。 ▼こちらが実際のチェックリストです。 厚生労働省 表4 基本チェックリスト 運動機能低下、低栄養状態、口腔機能の低下、閉じこもり、認知機能の低下、うつ病の可能性などが判断の基準になります。 基本チェックリストを実施できる場所は、地域包括支援センターや行政です。 地域包括支援センターとは、介護の相談窓口です。 専職員が集まり、住み慣れた地域で暮らしていけるようにサポートしています。 参考サイト:LIFULL介護【はじめての方へ】地域包括支援センターとは?その役割と賢い活用法 チェックリストは、介護保険申請に比べると面倒な手続きがなく5分〜10分で行えます。 参考サイト:基本チェックリストの概要 介護予防のデイサービスはどんな種類やサービスがあるのか 多様なサービスが受けられるように、デイサービスの種類は4つあります。 サービスの種類 サービスの内容 ①通所型介護 ・生活に関する支援 ・生活機能向上の為の機能訓練 ②通所型サービスA ・通所型介護より小さいデイサービス ・運動、レクレーション ③通所型サービスB ・利用者の自主的な通いの場 ・体操、運動 ④通所型サービスC ・3~6か月で生活機能向上を目指す ・運動や栄養改善のプログラムの実施 それぞれサービス内容に特徴があるので具体的に解説します。 ①通所型介護 入浴、排泄、食事、機能訓練、相談など日常生活に関する支援を受けられます。 一番の特徴は、在宅で暮らす上で必要な機能訓練サービスを行っていることです。 機能訓練とは、身体の維持と向上を目指す訓練です。 介護サービス提供者が利用者の身体状況に合わせて目標を設定しプランを作成します。 ②通所型サービスA 通所型サービスAでは、運動やレクリエーションが行われます。 レクリエーションとは、介護現場では娯楽や余暇ではなく心身の向上を目指すことが目的です。 レクリエーションの種類は、身体を使う、手先を使う、頭を使うなどがあります。 通所型介護と比べると小規模のデイサービスです。 ③通所型サービスB サービスの内容は、体操や運動で、利用者主体の通いの場となります。 サービスの提供がボランティアや町内会なので、職員もボランティア主体となります。 イメージとしては、いきいきサロンや町内会の集まりです。 ④通所型サービスC サービスの内容は、3〜6カ月の短期間で生活機能向上を目指します。 実施するプログラム内容は、運動機能や栄養改善などです。 提供が市町村の保健・医療の専門職になっています。 参考サイト:介護予防・日常生活支援総合事業 ガイドライン|厚生労働省 介護予防のデイサービス費用は? デイサービスの費用は市町村によって違います。 以下は2022年10月現在の熊本市の通所型サービスの利用料金です。 通所型介護 料金 要支援1 1,672円/月 要支援2 3,428円/月 基本料金に加え、必要に応じて加算がついてきます。 加算とは、サービスの提供体制や利用者の状況に応じて発生するお金のことです。 加算の内容は、運動器機能向上加算、栄養加算、口腔機能向上加算などがあります。 それぞれの加算は、必要なサービスであると判断された場合介護サービス提供者がプランを作成しサービス提供します。 参考サイト:【開業】介護報酬の構造、加算・減算とは? 通所型介護や通所型A.B.Cは、市町村事業になるので、詳しい金額は異なります。 上記金額は、目安になるのでお住まいの市町村にお問合せかホームページで確認をおすすめします。 【まとめ】 いかがでしたでしょうか。 介護予防のデイサービス利用についてお伝えしました。 ・介護予防のデイサービスは「生活機能の向上のための機能訓練を行う」場所である。 ・介護予防のデイサービスを利用するには、市町村で介護保険申請をする必要がある。 ・介護予防のデイサービスが利用できる対象者は要支援1.2と事業者対象者である。 ・事業対象者は、基本チェックリスト該当者である。 ・介護予防のデイサービスの種類は①通所型介護②通所型サービスA③通所型サービスB④通所型サービスCの4つである。 ・費用は市町村事業の為、金額が異なるので確認がおすすめである。 最後までお読みいただきありがとうございました。
「自分の生活もあるけれど、親を施設には入れることに悩んでいる」と悩んでいる方に小規模多機能はおすすめのサービスです。 今回は小規模多機能について分かりやすく解説します。 そもそも小規模多機能ってどういう仕組み? 小規模多機能はご家族様の都合に合わせて「通い」「宿泊」「訪問」を利用できる介護保険のサービスです。 上手に活用すれば介護する側、される側にとって負担軽減になるおすすめのサービスです。 ここでは小規模多機能の3つの特徴と気になる料金形態を解説します。 1.通い(利用者様が事業所に行ってサービスを受けること) 通いは事業所で入浴や食事、レクリエーションなどを受けるサービスになります。 提供サービスは事業所により異なるので一度気になる事業所があったら相談してみましょう。 朝夕の送迎サービスもあるのでご本人もご家族も安心して利用できます。 2.泊り(事業所で泊まること) 事前に事業所へ連絡することで宿泊サービスを利用することが可能です。 ご家族様の急な予定で宿泊を利用したい場合も、定員に余裕があれば宿泊サービスを利用することができます。 ただ、ベッド数に限りがあるため事前に相談することをおすすめします。 3.訪問(介護職員がご自宅にお伺いしてサービス提供をすること) 介護職員がご自宅にお伺いして様々なニーズに応じたサービスを提供します。 サービス内容にはトイレ介助などの身体介助や服薬確認、買い物支援、家事のお手伝いなどがあります。 回数や時間をご家族様の状況にあわせて柔軟に変更できるのが特徴です。 小規模多機能の料金形態 小規模多機能の料金形態は①基本利用料(定額)+②加算+③日常生活費の3つから構成されます。 ①基本利用料(定額制) 基本利用料は利用者様の介護度に応じた定額制となります。 介護保険の自己負担は基本1割負担ですが、所得に応じて2~3割負担となる場合もあるため、事前に市区町壮の窓口に相談してみましょう 要介護度 単位数 1ヶ月の料金 介護保険1割負担 介護保険2割負担 介護保険3割負担 要支援1 3,418単位 34,180円 3,418円 6,836円 10,254円 要支援2 6,908単位 69,080円 6,908円 13,816円 20,724円 要介護1 10,364単位 103,640円 10,364円 20,728円 31,092円 要介護2 15,232単位 152,320円 15,232円 30,464円 45,696円 要介護3 22,157単位 221,570円 22,157円 44,314円 66,471円 要介護4 24,454単位 244,540円 24,454円 48,908円 73,362円 要介護5 26,964単位 269,640円 26,964円 53,928 80,892円 (1単位=10円) 介護保険サービスはお住まいの地域によって1単位あたりの単価に変動があります。 大きな変動はないですがお住まいの地域により自己負担額が異なるため、一度利用する事業所の負担額を確認しておきましょう。 ②加算 小規模多機能は事業所の体制により様々な加算があります。 加算とは専門的なケアの提供など質の高いサービス体制を整えている事業所への報酬になります。 加算があることは利用料の面では負担になりますが、質の高いケアを提供しているという証にもなります。 下記に主な加算を記載します。 初期加算 ⇒ 30円/日…サービスを利用する最初の段階で支払う加算になります。 認知症加算 ⇒ 500~800円/月…認知症の利用者様を介助する際の加算になります。 訪問体制強化加算 ⇒ 1,000円/月…訪問サービスを担当する職員の配置体制や、一月の訪問回数が一定の水準を満たした事業所に加算されます。 総合マネジメント加算 ⇒ 1,000円/月…介護計画を随時見直している事業所に加算されます。 看護職員配置加算 ⇒ 480~900円/月…看護職員の配置体制に応じて加算されます。 サービス提供体制加算 ⇒ 350~640円/月…職員数に対しての介護福祉士の割合や、勤続年数から質の高いサービスを提供する体制にあると判断された事業所に加算されます。 それぞれの事業所により取得している加算に違いがあるため、一度利用を検討している事業所に相談してみましょう。 ③日常生活費 日常生活費は介護保険給付の対象外の費用です。 給付対象外のため全額が自己負担となります。下記に主な日常生活費を記載します。 宿泊費 ⇒ 2,000~3,000円/1泊…事業所により宿泊費は異なります。 お食事代 ⇒朝食400円、昼食500円、おやつ100円、夕食500円…事業所により食事代は異なります。 おむつ代…おむつやパットなどの消耗品費になります。 ④料金のイメージ イメージしにくいと思うので事例を元にシュミレーションをしてみました。 (事例)…要介護度2、介護保険1割負担、月に5回宿泊を利用、通いを5回利用した場合 1.基本利用料(定額制)⇒ 15,232円 要介護度2、1割負担の場合15,232円となります。 2.加算 ⇒ 4,500円 今回のケースでは分かりやすいように4,500円で計算しました。 (実際は事業所により算定している加算にバラツキがあるので一度確認してみることをお勧めします。) 3.日常生活費 ⇒ 23,000円 宿泊費…3,000円(1泊)× 5日=15,000円 食事代…500円(1食)×15食分(5日分)=7,500円 おやつ代…500円(5日分) 事例のパターンで計算すると42,732円が1ヶ月の利用料になります。 実際に契約する前に利用料のシュミレーションを事業所に依頼するのもオススメです。 小規模多機能を利用するにはどうしたらいい? では、小規模多機能を利用するためには、どのようにすればよいのでしょうか。 まだ介護保険サービスを利用したことがない場合 小規模多機能を利用するには要介護認定の申請をすることが必要です。 まだ要介護認定を受けてない場合は市区町村の担当窓口で相談しましょう。 すでに他の介護保険サービスを利用している場合 小規模多機能の利用を検討している場合は担当のケアマネージャーにまずは相談してみましょう。 注意点は、新たに小規模多機能と契約するには小規模多機能のケアマネージャーに変更する必要があることです。 担当ケアマネージャーに相談しにくい場合は、地域の相談窓口である地域包括支援センターに相談してみましょう。 小規模多機能のメリット3つ 小規模多機能には以下の3つのメリットが考えられます。 1つの事業所で「通い」「訪問」「宿泊」のサービスが受けられる 小規模多機能は1つの事業所と契約することで3つのサービスを受けることができます。 顔なじみのスタッフが「通い」「訪問」「宿泊」の対応をするため、環境変化にストレスを抱えやすい利用者様にとって優しいサービスです。 1つの事業所に利用者様の情報が集約されるため、適切なケアができるのも特徴です。 柔軟な対応が可能 ご家族様の状況に応じて臨機応変にサービス内容を変えられるのが特徴です。 「日中は仕事だから通いを利用しよう」「明後日は急な出張だから宿泊を利用しよう」など、様々な状況に応じて臨機応変に対応することが可能です。 職員や利用者様との信頼が構築しやすい 3つのサービスを同じ事業所の職員が対応するため信頼関係の構築がしやすいです。 サービスを受ける利用者様も顔なじみの職員が対応してくれるため安心感が得られるでしょう。 また、小規模多機能は1日の通いの定員が概ね18人以下、宿泊は概ね9人以下と少人数になります。 そのため、利用者様間での関係性の構築もしやすいのが特徴です。 小規模多機能のデメリット3つ 小規模多機能を利用することは、メリットだけでなく以下のデメリットも考えられます。 ケアマネージャーが変わる 小規模多機能と契約する場合、馴染みのケアマネージャーから小規模多機能のケアマネージャーに変更する必要があります。 通い、宿泊が定員制 小規模多機能には定員があります。 もし利用したい時に定員が上限に達していたら利用できないこともあります。 事業所の登録人数にもよりますが、通いは概ね18人宿泊は9人が定員の上限値になるため注意が必要です。 別のサービスを利用できない 「小規模多機能便利だけど通いサービスは前のデイサービスが良かったな」という場合、通いだけ他の事業所と契約することはできません。 訪問や宿泊も同様に他のサービス事業との契約ができないので注意が必要です。 その他にも、訪問入浴介護、デイケア、居宅介護支援も併用が不可になります。 まとめ ここまで小規模多機能の特徴や料金形態、メリットデメリットを解説してきました。 小規模多機能は3つのサービス(通い、訪問、宿泊)を1つの事業所で提供するサービスである 利用料金が定額制であるため分かりやすいのが特徴である 急な通い、急な訪問、急な宿泊などにも臨機応変に対応してくれる頼りになる存在である 小規模多機能と契約する場合、ケアマネージャーが変わるため注意が必要である 併用できないサービスがあるため注意が必要である 小規模多機能にはメリットもあればデメリットもあります。 1人で悩まずにケアマネージャーや地域の相談窓口に相談してみましょう。 最後までお読みいただきありがとうございました。
「そろそろ親の為の介護施設を考えなくてはならない」 そんな時の為に、本記事では親の介護施設を探す上で安心して任せられるポイントを解説します。 介護施設とは 介護施設とは、介護を受けながら生活できる施設の総称です。 代表的な施設は、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム、グループホーム等があります。 介護保険の制度は複雑で介護施設は他にもたくさんありますが、介護を受けながら生活する施設として代表的なのは上記4施設です。 その人の要介護度や心身機能の状態、経済状況等によって選択肢が変わってきます。 親の為の介護施設を考えるタイミング 介護施設に自分から入りたいと考えている人はほとんどいないでしょう。 住み慣れた自宅でいつまでも暮らしたいと思うのは当然のことです。 しかし、病気や加齢によって身の回りのことが少しづつできなくなり、家族だけで介護していくのが難しい場合もあります。 在宅介護を続けられるかどうか見極めるポイントになるのは「排泄」と「移動」です。 この2つができなくなると、介護している家族の負担がとても大きくなります。 「排泄」と「移動」が難しくなった時には施設への入所を考えることになるでしょう。 今は核家族化が進み、家庭内での介護の担い手が極端に少ない状況です。 たいていのケースは、子や嫁といった「家庭内の誰か」に介護の負担が集中しています。 在宅介護を続けるか、施設入所を考えるかは、介護していく上で非常に大きな分岐点です。 これまでの人生で本人や家族が大切にしてきたこと、今の心身機能や経済的な状況、将来にわたって受けたい介護や医療をもとに在宅介護を続けるか施設入所を考えるかを検討します。 次からは、親の為の介護施設を探すときの安心して任せられるポイントについて説明します。 親の為の介護施設を探す時のポイント 施設に入所するには、施設選び→見学・申込み→必要書類の準備→面談→入所判定→契約というのが 一般的な流れです。 施設を選ぶ際に着目すべきポイントは以下の通りです。 費用 スタッフ 利用者 居室 医療体制 生活の様子 面会状況 一つずつ解説していきます。 ①費用 介護施設を利用する上で、費用面の確認は必須です。 年金内で収まるのか、月々どの程度の支援が必要なのかを確認します。 特別養護老人ホームや老人保健施設では、年金や預貯金、住民税の課税状況によって食費や居住費が段階的に減額される制度もあります。 介護施設にかかる費用をまずは確認しましょう。 ②スタッフ 自分の親を直接世話してくれるスタッフにどんな人がいるのかは大切なポイントです。 介護士の配置人数や資格保有者の割合、看護師は配置されているか、他にどのような職種のスタッフが配置されているのか。 また、介護の仕事は人手不足が叫ばれている為、外国人スタッフを 雇用している施設も多くあります。 スタッフの国籍や性別のバランス、どのような職種が配置されているのかを確認します。 見学の際にはスタッフの表情も見てみましょう。 挨拶は心地よい印象を与えているか、スタッフ間のコミュニケーションはとれているか、笑顔で働いているかどうかを見ることで、施設の雰囲気を感じ取ることができます。 ③利用者 親が施設へ入所したら他の利用者と一緒に暮らすことになります。 男女比や年齢層等は確認しておくとよいでしょう。 施設によってはフロアやユニット毎に認知症の症状の強い人や医療依存度の高い人を中心にしたグループを作っている場合もあります。 また、スタッフ同様笑顔で過ごせているかでケアの質や施設の雰囲気を感じ取れることもあります。 ④居室 居室は大きく個室か多床室に分かれます。 ユニット型の施設は基本的には全室個室です。 一部多床室を併設している施設もあります。 従来型の施設は4人部屋を基本に、個室や2人部屋もあります。 個室と多床室では利用料金の他、個人のスペースの広さや持ち込める家具家電も変わる為、必ず事前に確認しましょう。 ⑤医療体制 介護施設はあくまで生活の場です。 老人保健施設以外の介護施設では医師は常駐していないことが大半で、1〜2週間に一度の往診が基本です。 その為、施設によって対応できる医療行為が限られています。 場合によっては医療行為が必要になると退所しなければならないこともあります。 胃ろうや鼻腔栄養、バルーンカテーテルやインシュリン注射等、対応できる医療行為については入所前に確認が必要です。 また、看取り介護は行っているか、受診が必要になった時の家族の役割について確認しておくとよいでしょう。 ⑥生活の様子 生活の様子については入所する本人が一番気になるポイントです。 朝起きてから夜寝るまでの一日の流れや食事の内容、催し物やレクリエーションの頻度等、本人が気になりそうな点を確認しておきます。 新型コロナウィルスの流行に伴い、ボランティアや訪問マッサージ等の外部業者を受け入れていない施設も増えています。 少しでも本人が快適に過ごせるよう確認しておきましょう。 ⑦面会状況 新型コロナウィルスの流行によりほとんどの施設は何らかの面会制限をしているでしょう。 面会方法としては「窓越し面会」「アクリル板越しの面会」「zoomやLINEを活用したオンライン面会」等があります。 看取り介護の時期や今後の方針を決める上で必要な時等は直接会えるようにしている施設もあります。 いずれにせよ15分程度の時間制限はあることが多いので、見学の際に面会の体制について確認しましょう。 親が介護施設に入ったら家族の生活はこう変わる 介護施設に入所したら、本人だけでなく家族の生活にも変化があります。 まず一番大きな変化は日々の介護から解放されるということでしょう。 「転んでいないか」「体調の変化はないか」「火元は大丈夫か」という在宅介護ならではの心配はなくなります。 プロに任せている安心感もあります。 時間に余裕ができて体の負担も軽くなるでしょう。 逆に、施設生活に馴染めているか心配になったり、体調が急変して夜中に呼び出されたりといった負担はあります。 「施設から電話がかかってくると身構えてしまう」という声はよく聞きます。 メリットもデメリットもありますが身体的な負担は大きく軽減しますし、介護が理由で仕事ができないということはなくなります。 家族の生活を守ることも介護施設の大きな役目です。 プロに任せられることは任せて家族の生活を整えることも重要です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 親の為の介護施設を探す上で安心して任せられるポイントについて解説しました。 最後にまとめになりますが、ポイントは以下の7つです。 ①費用・・年金内で収まるか、費用を抑えるために使える制度はあるか ②スタッフ・・男女比、国籍、職種 ③利用者・・男女比、年齢構成、ユニットやフロア毎の利用者の属性 ④居室・・個室か多床室か、間取り、持ち込める家具家電 ⑤医療体制・・対応できる医療行為、看取り介護、緊急時の体制 ⑥生活の様子・・一日の流れ、行事等のプログラム、リハビリ、催し物 ⑦面会状況・・面会の実施状況、方法 これらの全てが理想通りの施設を探すのはとても難しいものです。 優先順位をつけて、どういう施設なら入所する本人やそれを支える家族が幸せに過ごせるかを考えることが大切です。 最後までお読みいただきありがとうございます。
親が弱くなってきた時に考えるのが、デイサービス利用です。 元気で過ごしてもらうためにも、デイサービスでの機能訓練は効果があります。 今回は、デイサービスの機能訓練についてご紹介します。 デイサービスとは? デイサービスは、利用者が家に閉じこもっているのを防いで、交流を広げることができる場所です。 家族の介護負担を軽くするという目的もあります。 利用者が家で暮らしを続けられるように、利用者に様々なサービスが提供されるからです。 日帰りかつ自宅までの送迎もあるので、本人も受け入れやすくなっているのもポイント。 ですので、デイサービスは閉じこもり予防ができ、交流の場になるのです。 デイサービスの提供サービスは、以下のようなものがあります。 食事 入浴 機能訓練 口腔機能向上サービス 「入浴」、「機能訓練」、「口腔機能向上サービス」を受けるためには、加算が算定されます。 加算が算定されますが、充実したサービスを受けることが可能です。 デイサービスの提供サービスの中でも、「機能訓練」について説明していきます。 デイサービスでの機能訓練の効果とは デイサービスで機能訓練を受けると、様々な効果があります。 本人だけでなく、家族にも効果があるのです。 自宅での暮らしを続けることができる 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる デイサービスでの機能訓練 機能訓練は、利用者が住みなれた家で元気に暮らしを続けられるように、アプローチするものです。 機能訓練は、デイサービスでは「個別機能訓練加算」という項目があり、大きな役割を担っています。 機能訓練とは? 機能訓練とは、生活していくために必要な動きを保ったり、改善を図るものです。 歳を重ねると身体機能が低下し、これまでできていたことが難しくなったりします。 例えば、家に閉じこもりがちになったり、ひどくなると寝たきりになります。 本人だけでなく、家族の介護量も増えます。 こういったことを防ぐ役割があるのが、機能訓練です。 機能訓練を行うことで、生活していくために必要な動きを保ったり、改善することが可能なのです。 機能訓練は、身体機能のみにアプローチするものではありません。 要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 ※指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第92条より 精神面や家族の介護負担軽減にも、アプローチする必要があるのが特徴です。 機能訓練の内容は? 機能訓練の内容として、大きく3つに分けることができます。 身体機能の改善 生活機能の改善 疾病や疾患の維持・予防 それぞれ紹介します。 身体機能の改善 関節や筋肉に、直接アプローチします。 例えば、「歩く時にフラフラしなくなった」、「腕があがるようになった」などです。 歩行訓練や関節可動域訓練、筋力増強訓練などです。 生活機能の改善 自立した生活を送るために、アプローチします。 例えば、「1人でトイレに行くことができる」、「1人でお風呂に入ることができる」などです。 ズボンの上げ下ろしの動作や、浴槽をまたぐ動作の練習を行います。 なれてきたら、実際に現場で行います。 疾病や疾患の維持・予防 加齢とともにさまざまな機能が低下して、疾病を引き起こします。 例えば、誤嚥性肺炎です。 誤嚥予防のために、摂食訓練や嚥下訓練を行います。 機能訓練を行う人は? デイサービスでの機能訓練は、医師の指示は必要ありません。 ですが、スタッフの誰もが機能訓練を実施するわけではありません。 国家資格保有者である「機能訓練指導員」が、機能訓練を担当します。 医療知識のある職種のスタッフが行うため、抱えている悩みも相談できます。 機能訓練を実施できる人 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師 准看護師 柔道整復師 あん摩マッサージ指圧師 実際に機能訓練をしよう デイサービスで機能訓練をするためには、流れがあります。 しっかり流れを踏んで、親に機能訓練に取り組んでもらいましょう。 すでにケアマネとデイサービスと契約した前提で、機能訓練実施の流れを紹介します。 機能訓練指導員の居宅訪問がある 機能訓練指導員が作成した「個別機能訓練計画書」に署名と捺印 機能訓練指導員が作成した「機能訓練メニュー」に取り組む 定期的に機能訓練の効果判定を受ける ※これを3ヶ月サイクルで繰り返す 居宅訪問 ケアマネージャーなどが自宅への訪問(居宅訪問)することがあります。 利用者の家での生活能力や問題点をしっかり把握するためです。 利用者の生活環境に合った機能訓練を実施するためにも、必要になっています。 このため、居宅訪問が必要になるのです。 個別機能訓練計画書、機能訓練メニュー 居宅訪問が終わると、機能訓練指導員が個別機能訓練計画書を作成します。 居宅訪問の結果を内容に反映しなければならないので、ひとりひとり内容が異なっているのです。 内容は、家での生活を続けていく上での目標や機能訓練メニューが設定されています。 説明を受け十分に納得してから、計画書に署名と捺印をしましょう。 これで、機能訓練がスタートです。 機能訓練メニューに沿って、取り組んでいきましょう。 気になることがあれば、機能訓練指導員に尋ねてください。 効果判定 機能訓練に取り組んだら、終わりではありません。 3ヶ月に1回、効果判定があります。 それぞれのデイサービスで内容は異なりますが、体力測定で身体機能を評価するところが多いです。 機能訓練に取り組んできた内容が正解だったのか、目標設定をクリアしたのかみるために、重要です。 まとめ ここまで、デイサービスでの機能訓練について、紹介してきました。 デイサービスは、利用者が家で暮らしを続けられるように、様々なサービスが提供されます。 機能訓練の効果には以下のものがあります。 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる 機能訓練は、身体機能のみでなく、精神面や家族の介護負担軽減にもアプローチする 機能訓練の内容は、「身体機能の改善」、「生活機能の改善」、「疾病や疾患の維持・予防」 機能訓練は、国家資格保有者の「機能訓練指導員」が担当する 機能訓練は、3ヶ月サイクルで効果判定があり、繰り返される 親が弱くなってきたなと感じたら、デイサービスで機能訓練に取り組むことを考えましょう。 親に機能訓練に取り組んでもらうことで、いつまでも元気で家で過ごしてもらえるからです。 デイサービスは体験利用があっているところも多く、お試しで1回利用してみるのも手です。 親が介護を必要とする状態になる前に、デイサービスで機能訓練を受けてみてください。 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ディサービスに通う一番の目的といえば、認知症の改善や予防や健康寿命を伸ばすことではないでしょうか。 それにせっかくなら楽しくデイサービスに通いたいものです。 そこで今回は実際にディサービスで働いている私が、通ってみたくなるデイサービスのポイントを 5つご紹介します。 通ってみたくなるディサービス・ポイント5つ ディサービスには場所によりサービスの内容が異なります。 その中でも楽しいディサービスには以下のようなポイントがあります。 ぜひ参考にしてみてください。 (1)ディサービスで過ごす間、手の空く時間が少ない 注目したいのが「利用者の方が空き時間をどう過ごされているのか」ということです。 つまり職員もなるべく一緒に利用者の方が手持ち無沙汰にならないように意識しているのかどうか、が重要になります。 ここでは、認知症の改善を感じることができる、空き時間の使い方の例を紹介します。 そこでは模造紙に描かれたイラストに貼り絵を行っていました。 イラストの線を理解し色分けして貼り絵をすることは、認知症の方にとっては非常に難しいことです。 しかし何度も繰り返す中で上達して、最終的には職員と協力し素敵な作品が完成しました。 このように認知症の改善には空き時間を有効的に使うことはとても重要です。 認知症もあまりなく、周りとのコミュニケーションに心配のない利用者の方なら問題ありませんが、「認知症の改善や予防を重点的に」と考えている方は大切にしたいポイントです。 定員の多いディサービスの場合、利用者の方が手持ち無沙汰になってしまうことがよくあります。 施設に到着後、お風呂、食事、運動と忙しくはあるのですが、それらが済んでしまった後「さて、何をしようか」となってしまうことも少なくありません。 要介護度の低い方同士であればお話をされたり、オセロや囲碁などのテーブルゲームを楽しむこともできます。 ただそういったことが難しい利用者の方は、テレビを見たり、横になったりして時間を過ごします。 ご家族の方からすると、せっかく認知症の改善のためのディサービスなのになんだか物足りなく感じてしまいがちです。 だからこそ、空き時間のバリエーション豊かな解消法を知っているデイサービスは、通ってみたいデイサービスであると言えます。 (2)デイサービスでのレク活動やリハビリ設備が整っている リハビリ設備が整っていることや一日の中で運動の機会が多いことは、ディサービスで過ごす上で楽しめるポイントとなります。 ディサービスに通っている方の多くは身体を動かすことを目的にしています。 利用者の方には「これ以上身体が動かなくなったら・・・」と心配している方も非常に多いです。 でもせっかく身体を動かすなら楽しく行いたいものです。 レクリエーション活動を設けているディサービスもあります。 例えば棒を一本ずつ持ち球を転がしてチームでゴールを目指す棒サッカーや、スプーンでピンポン球を渡すスプーンリレーなどが挙げられます。 これらはあまり会話をしない利用者の方でも声を上げて楽しく参加できます。 しっかり笑って普段関わらない人と会話をするという体験は脳に刺激を与え、認知症の改善に有効です。 多くのディサービスはリハビリ設備が備わっていますが、どの程度力を入れているかは様々です。 自転車漕ぎなどの簡単なマシーンのみが置いてある施設もあれば、ウォーターべッドや酸素カプセルまで用意されてある施設もあったりと本当に十人十色です。 もちろんマシーンで身体を動かし、脳を活性化させることも大切です。 ですがウォーターベッドなどでリラックスし、副交感神経を優位にすることもまた認知症の改善には有効と言われています。 アロマテラピーでストレスの緩和や精神的ケアが得られることと同じです。 レクリエーションとリハビリ設備が充実していることは【通ってみたくなるディサービス】の外せないポイントです。 (3)認知症の改善に大切な”お風呂”に力を入れている お風呂に力を入れているというのは、脱衣所や浴室のデザインや清潔感を考慮しているということです。 例えば家族の誘いで初めてディサービスを利用される方の中には、「他の人と入浴するなんて抵抗がある」と仰る方も多くいらっしゃいます。 けれどご家族の方の多くは、ディサービスでの入浴を希望されています。 利用者の方とご家族の方の希望にずれがあったとしても、見学の際に旅館の大浴場をイメージさせるような清潔感のある浴室であれば、「ここのお風呂なら入ってもいいな」と家族の悩みの解消をしてくれる手助けとなります。 その後実際に来られた際には、快く入浴してくださるケースがほとんどです。 また認知症を患う利用者の方は日によって「今日はお風呂に入りたくない」という気分になり、一生懸命お話してもなかなか難しい場合があります。 そういう時にも「お風呂に入りたい!」と思えるようなステキな内装であれば、利用者の方がポジティブな気持ちに切り替えてくださることもあります。 私たちも普段「面倒だな」なんて思っていた入浴が旅館やホテルの大浴場だとテンションが上がったりしますよね。 またお風呂は認知症の改善や予防にとても大切で、入浴で得られるリラックス効果に期待ができます。 さらに清潔・不潔の意識は認知症かどうかの判断材料にもなり、≪お風呂に何日も入らない≫や≪着替えに対して意欲がない≫というのは心配です。 認知症の改善という面でもご自宅での負担軽減という面でも、デイサービスでの入浴はご家族の方にとって気になるところです。 清潔感があり少し非日常を感じさせるようなお風呂であれば、通ってみたいと思う条件の一つになります。 (4)ディサービスでの昼食が充実している 厨房が併設されているディサービスであれば温かい料理がそのまま運ばれてきますので、出来立ての昼食を食べることができます。 施設によって昼食は差がある部分で、厨房が併設されていない場合はお弁当を外部から取り寄せることがほとんどです。 外部のお弁当は少し冷えている場合も多く、やはり出来立ての料理と比較すると物足りない気持ちになる方もいます。 さらに利用者の方が急に腹痛など体調を崩されたとしても、すぐにその状況にあった昼食に対応できることもメリットです。 利用者の方の中にはお独りで住んでいる方や、一緒にお住まいの方もご高齢で宅配弁当のサービスを利用している場合も少なくありません。 だからこそ、利用者の方の中には本当にデイサービスの食事を楽しみに来ておられる方が多くいらっしゃいます。 美味しいものを食べるというのは脳が刺激されて、認知症の改善にとっても重要なポイントの一つです。 他の利用者の方と楽しく食事を摂ることは認知症の改善や予防にとても大切なこと。 歳を重ねるにつれてアクティブに活動することがどうしても難しくなります。 ”食事”という楽しみを大切にしているディサービスはそれだけでも高い満足感を得ることができます。 (5)ディサービスの利用者の方を大切にしている 最後の5つめは当たり前ではありますが、最も重要なポイントになります。 飲食店でも差があるのと同じように、実は施設によっても差が出やすい部分です。 まずは接遇やマナーの点です。 今でこそ注意されることの増えてきた接遇ですが、敬語を使わずサービスを提供している施設もあります。 人生の先輩であり、お客様である利用者の方に対して敬意を払って接しているディサービスに通いたいものです。 またもう一点がご家族に対して些細な報告もしっかり行っているかどうかです。 ご家族の方が一緒に住んでいたとしても、日々の介護に一生懸命で見落としてしまう変化が必ずあります。 しかしお風呂介助を行う職員がしっかりと注目していることで、小さなひっかき傷や痣、湿疹などが見つかる可能性があります。 もちろんお風呂だけではなく、その日の利用者の方の状態は多くの職員が日ごろから意識して見ています。 職員にとってそれが見覚えのないものであれば、ご家族の方に報告することで必要であれば通院して治療をすることができます。 認知症の方はそれが以前からあった傷かどうか覚えておらず、ご家族の方も気づかない場合も多いので、こういった些細な報告は大切です。 信頼のできるディサービスであれば、利用者の方にとってもご家族の方にとっても、安心して通うことができます。 まとめ いかがでしたでしょうか。 介護士の目線で通ってみたくなるディサービスをご紹介させていただきました。 ・入浴、昼食以外の時間にも認知症の改善を意識した時間づくりを行っており、利用者の方がなるべく手持ち無沙汰にならないよう意識している。 ・運動とリラックス、どちらの面でも対応できるリハビリ設備があったり、レクリエーションの時間を設けて他利用者の方とのコミュニケーションを大切にしている。 ・ただ入浴するためだけの施設ではなく、デザインや清潔感に手を抜かず、お風呂に入りたくなるような環境づくりをしている。 ・温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま提供が可能な厨房の併設しているディサービスだと食事も楽しめる。 ・接遇やマナーがきちんとしていることや、利用者の方の些細な変化に気づくことができていることで安心できる。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
グループホームは認知症の方が共同で生活される介護施設です。 施設入所を検討しているけど、実際費用はどのくらいなのか?払えなくなったときにどうすればよいか、などお悩みの方は多いのではないでしょうか。 今回はサービス内容や費用、万が一費用を支払えなくなった時の対処法などについてご紹介します。 グループホームとは グループホームは、認知症の高齢者が対象の介護施設です。 1ユニット5〜9名のご利用者様が、自分でできる家事などを分担して行いながら、専門のスタッフと一緒に共同生活をしています。 認知症の方は、徘徊や帰宅願望・被害妄想・物の収集癖の症状が強い場合、特別養護老人ホームやショートステイなど介護施設の集団生活が難しいケースもあります。 グループホームは、環境変化に合わない認知症の方でも少人数で慣れやすい生活環境で生活することができます。 また、少人数であることからスタッフの見守りが他のサービスに比べてしやすいこともメリットです。 そもそもグループホームはどのような方が入居することができるのでしょうか。 グループホームの入居条件 ①65歳以上の高齢者で「要支援2~要介護5」の認定を受けている方 ②65歳未満の若年性認知症、初老期認知症と診断された、「要支援2~要介護5」の認定 を受けている方 ③医師により認知症の診断を受けた方 ④施設と同じ市区町村に住民票がある方 ⑤その他、集団生活に支障のない方(感染症にかかっていない、共同生活に適応できる など、施設によって設定) 要支援2以上の方と認知症と医師から診断を受けていることが重要になります。 グルームホームの費用は? グループホームの費用についてご紹介します。 施設によって、費用は異なりますが以下の2つがあります。 ・「入居一時金または保証金」・・・入居する際に支払う費用。 ・「月額費用」・・・介護保険の負担や食費など生活に掛かる費用。 入居一時金または保証金 入居一時金または保証金の費用は施設によって異なります。0〜数十万円、高い施設だと100万円単位の費用が必要になります。 入居一時金または保証金は、グループホームを利用する権利をもらうのに必要な費用になります。具体的な金額は国に定められた基準がないことから、全ての施設で一定ではありません。 賃貸住宅の敷金として考えていただくとわかりやすいです。ただ、敷金と同じで退去する際に返金されますが、修繕費や清掃費で差し引かれたり、入居期間によって償却されるため、満額返金されるわけではないので注意してください。 償却率につきましても、施設によって異なりますので確認が必要になります。 月額費用 月額費用につきましては、平均的に15万円前後となります。 費用の内訳につきましてご紹介します。 ・介護保険の自己負担分 ・居住費 ・管理費 ・食費 ・水道光熱費 ・その他必要時に掛かった費用 グループホームの介護保険の自己負担分費用について グループホームでは、5〜9人までのご利用者様を1つのユニットで生活することが決められています。また1施設2ユニットまでと定められているため、施設のユニット数によって介護保険の自己負担分が異なります。併せて所得によって介護保険の負担割合が違う点と地域によって多少の負担額が異なります。 1ユニットのグループホーム 介護保険の自己負担分 要介護度 1割負担 2割負担 3割負担 要支援2 22,800円 45,600円 68,400円 要介護1 22,920円 45,840円 68,760円 要介護2 24,000円 48,000円 72,000円 要介護3 24,690円 49,380円 74,070円 要介護4 25,200円 50,400円 75,600円 要介護5 25,740円 51,480円 77,220円 2ユニットのグループホーム 介護保険の自己負担分 要介護度 1割負担 2割負担 3割負担 要支援2 22,440円 44,880円 67,320円 要介護1 22,560円 45,120円 67,680円 要介護2 23,610円 47,220円 70,830円 要介護3 24,330円 48,660円 72,990円 要介護4 24,810円 49,620円 74,430円 要介護5 25,320円 50,640円 75,960円 サービス加算 上記の介護保険の自己負担分と併せて、別途で加算も必要時に掛かります。 サービス加算とはサービス提供の時間帯や緊急性、スタッフの体制強化や保有している資格などに応じて追加で事業所が受け取ることができます。 グループホームの主な加算をご紹介します。 1日あたりの自己負担額 30日あたりの自己負担額 初期加算 30円 900円 夜間支援体制加算(1ユニット) 50円 1,500円 夜間支援体制加算(2ユニット) 25円 750円 医療連携体制加算(Ⅰ) 39円 1,170円 医療連携体制加算(Ⅱ) 49円 1,470円 医療連携体制加算(Ⅲ) 59円 1,770円 認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3円 90円 認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4円 120円 看取り介護加算(死亡日) 1,280円 看取り介護加算(死亡日前日および前々日) 680円 看取り介護加算(死亡日以前4日以上30日以下) 144円 初期加算 施設で慣れるためには様々な支援が必要なことから、初期費用として加算されます。 入所から30日を限度に適用されます。 また入所中に1ヶ月以上入院して退院された後、再度グループホームに入所した場合も適用されます。 夜間支援体制加算 グループホームか1ユニットか2ユニットによって費用が異なります。 夜間帯のスタッフの人数が基準より多く配置されている場合に加算されます。 夜間帯は、見守り対応はもちろんのこと緊急時の対応など、日中とは少ない人員体制で業務をしています。スタッフの配置が手厚ければ、転倒や急変時の際も未然に防いだり、早急に対応することができます。スタッフの体制が充実していると安心です。 医療連携体制加算 24時間対応可能な医療機関、訪問看護との連携や看護スタッフの配置など、看護や医療体制が整ったグループホームが加算の適用となります。 認知症専門ケア加算 認知症介護指導者研修を受けた介護スタッフの配置や認知症ケアに関する指導や研修などを行っているグループホームが加算の適用となります。 看取り介護加算 グループホームで看取りを希望されている際、必要時に加算されます。 ただ、終身で利用できるグループホームか事前に確認することが必要です。 看取り介護加算が適用されるのは、医療機関や訪問看護との24時間の連携と介護職員が看取りの研修等を行っていることが条件となります。 施設によって、職員の体制や医療機関の連携などによって加算内容は変わりますので確認が必要です。 グループホームの実費分の費用について 介護保険の自己負担分以外にも居住費等の費用が掛かります。 居住費 居住費は、お部屋の広さ、施設の設備、生活される地域によって費用は異なります。 居住費の目安は、約5〜7万円ほどです。 管理費 施設の維持や管理に必要な費用になります。 管理費の目安は、約1〜2万円ほどです。 食費 施設で提供される食事代になります。 食費の目安は、約5万円ほどです。 水道光熱費 施設で使用する水道代や電気・ガス代になります。 水道光熱費の目安は、約1万円ほどです。 その他必要時に掛かった費用とは? 理美容代やおむつ代など必要時の費用になります。 グループホームの費用が払えないときはどうすればよい? グループホームの費用が払えなくなったときは、まず施設のスタッフやケアマネージャーに相談をしましょう。 相談もせずに支払いを放置してはいけません。 それは施設からの信用を一気に無くす行動です。 施設側と話すことで様々な提案や制度を教えてもらえますし、他の低額の施設に移ることができることもあります。 また、グループホームの費用が払えないから、と言って、すぐに退去になることもありません。 分割で支払うことや猶予をもらうことも可能です。 グループホームの費用が払えないときに利用できる制度 グループホームに入所しても、費用が払えないのではと心配されるご家族様もみえます。 できれば在宅で介護を続けたいけど、認知症高齢者の介護は認知症状が大きいほど体力的にも精神的にもご家族様の負担が大きいです。 費用面でも安心できる助成制度をご紹介します。 ①高額介護サービス費 高額介護サービス費とは、1ヶ月の介護保険の自己負担分が限度額を越えた場合、越えた分の金額が戻ってきます。 ただし、高額介護サービス費は介護保険適用にかかるサービス費用のみです。居住費や水道光熱費などの実費分につきましては対象外になりますので注意してください。 高額介護サービス費の基準についてご紹介します。 区分 対象者 月額の自己負担上限 第4段階 課税所得690万円(年収約1,160万円)以上 14万100円(世帯) 課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1,160万円)未満 9万3,000円(世帯) 市町村民課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満 4万4,400円(世帯) 第3段階 全員が市町村民税非課税の世帯(第1段階・第2段階に該当しない方) 2万4,600円(世帯) 第2段階 全員が市町村民税非課税の世帯、かつ前年の公的年金等収入金額+その他の合計所得金額の合計が80万円以下の方等 2万4,600円(世帯) 1万5,000円(個人) 第1段階 生活保護を受給している方等 1万5,000円(個人) 対象となる方は、自治体から通知がきます。通知の内容を確認して申請することによって手続きができます。 高額介護サービス費は毎回申請する必要はありません。一度申請をすれば次回以降、自動的に払い戻しがされます。 ②家賃助成制度 家賃の助成制度とは、低所得世帯や生活保護受給者の方を対象としています。 家賃の月額1万円を上限とした家賃補助を受けられます。 対象は、グループホームの家賃のみです。 自治体ごとに必要な書類があります。申請方法は、お近くの自治体の窓口にお問合せください。 ③自治体ごとの助成 自治体によっては独自で助成制度があるところもあります。 家賃、食費、光熱費などの補助金を給付する制度もあるので、お近くの自治体の窓口にお問合せすることがおすすめです。 まとめ いかがでしたでしょうか、グループホームの内容、費用等についてご紹介させていただきました。 ・グループホームは、認知症の高齢者が対象の介護施設である。 ・グループホームの入所条件は、要支援2以上の方と認知症と医師から診断を受けている ことが重要である。 ・グループホームに入所するには、入居一時金または保証金が必要な施設もある。 ・毎月、介護保険の自己負担分と実費分が必要となる。 ・月額費用は、施設にもよるが毎月15万円ほどの費用が必要である。 ・グループホームに入所するにあたって、条件によるが助成制度を受けることができる。 最後まで読んでいただきありがとうございます。
介護サービスを必要とする高齢者が安心して生活を送るために重要な「特定施設」。 今回は、特定施設の特徴メリット・デメリットを紹介します。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、特定施設の入居者が受けられる介護保険サービスです。 入居者はサービスを受けるために、毎月利用料を支払う必要があります。 特定施設入居者生活介護には、「一般型」と「外部サービス利用型」の2種類があります。 一般型は、特定施設の事業者が介護サービスをすべて提供するものです。 外部サービス利用型は、マネジメントは事業者が行い、介護サービスは外部に委託します。 入居者が自立した生活ができるよう、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて介護サービスを提供します。 他にも、身体機能の回復を目的としたリハビリテーションなどの機能訓練家事や食事などの日常生活上の支援サービスを行います。 特定施設の入居対象 下の表に、特定施設の種類とそれぞれの入居対象に必要な条件を記載しています。 都道府県の指定種別 入居対象 特定施設入居者生活介護 介護専用型 要介護1〜5 特定施設入居者生活介護 混合型 自立・要支援1〜2、要介護1〜5 地域密着型特定施設入居者生活介護 同市区町村に住民票があり要介護1以上 介護予防特定施設入居者生活介護 要支援1〜2 出典:学研ココファン 特定施設には、「介護専用型」「混合型」「地域密着型」「介護予防型」の4種類があります。 混合型と介護予防型は、高齢者の入居施設の中でも要支援の方でも利用できる施設です。 都道府県からどの指定を受けているかによって、それぞれ入居対象者が異なります。 「要介護」や「要支援」は、介護をどのくらい必要とするかを7段階で表す要介護度状態区分で、以下の表のように区分されます。 介護度 状態 要支援1 家事などの身の回りの世話の一部に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に一部の介助を必要とすることがある。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 要支援2 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 要介護1 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事はほとんどひとりで行える。 混乱や理解の低下が見られることがある。 要介護2 家事や整容などの身の回りの世話全般に見守りや手助けを必要とする。 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。 排泄や食事に見守りや手助けを必要とすることがある。 混乱や理解の低下が見られることがある。 要介護3 家事や整容などの身の回りの世話をひとりで行えない。 立つ、歩くなどの動作をひとりで行えない。 排泄がひとりで行えない。 認知機能の低下が見られることがある。 要介護4 家事や整容などの身の回りの世話がほとんどできない。 立つ、歩くなどの動作がほとんどできない。 排泄がほとんどできない。 認知機能の低下が見られることがある。 要介護5 家事や整容などの身の回りの世話ができない。 立つ、歩くなどの動作ができない。 排泄や食事ができない。 認知機能の低下が見られることがある。 出典:パナソニックのエイジフリー 要支援1は、生活する上で見守りや一部の介助を必要とする方、要介護5は、ほぼ寝たきりの方と言えます。 介護度は、身体的な面だけではなく、認知機能や不安症状などの内面的、精神的な面も影響します。 特定施設に該当する施設 特定施設に該当する施設は以下の4つです。 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅(一部のみ) ケアハウス(経費老人ホーム) 養護老人ホーム 特定施設それぞれの特徴と、どのような人におすすめであるか解説します。 有料老人ホーム 有料老人ホームは、高齢者が心身の健康を維持しながら生活できるように配慮された住宅です。 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 主に要介護者向けの「介護付き」 自立から要介護者まで入居可能な「住宅型」 自立している方対象の「健康型」 食事、家事援助、介護、健康管理などのサービスを受けられます。 どのような高齢者におすすめ? 有料老人ホームは、共有スペースを設けている場合も多く、他者とコミュニケーションを取りたい人に向いている施設です。 レクリエーションなど他の入居者との交流の場が設けられるため、孤独を感じることなく生活できることが魅力です。 新しい人との繋がりも期待できます。 参考となる有料老人ホームはこちら サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) サ高住は、国土交通省・厚生労働省が所管する施設であり、バリアフリー設計で、高齢者が安心して住める環境が整っていることが魅力です。 施設によっては、日常の外出や買い物、旅行など自由な生活を送ることができます。 どのような高齢者におすすめ? サ高住は、一人で暮らすことに不安のある人、自宅と変わらない生活を送りたい人に向いている施設です。 家族や友人との外出や外泊などに関するルールが少なく、施設に入居しても家族や友人との関わりも十分に確保できます。 家族や友人との時間も大切にしたい人に最適です。 参考となるサ高住はこちら ケアハウス ケアハウスは、自治体の助成を受けて運営されている経費老人ホームであり、「自立型」と「介護型」の2種類があります。 「自立型」のケアハウスは60歳以上で、家族による支援が受けられない高齢者が対象となります。 また、介護が必要になると外部の事業者との契約が必要です。 「介護型」のケアハウスは、常駐する介護スタッフから食事・入浴・排泄などのサービスが受けられます。 どのような高齢者におすすめ? ケアハウスは、一人暮らしに不安があり費用を抑えて生活を送りたい人向けの施設です。 ケアハウスは自治体の助成を受けているため、比較的安価で入居できることが魅力です。 参考となるケアハウスはこちら 養護老人ホーム 養護老人ホームは、精神的・経済的な理由で在宅生活が困難な高齢者の社会復帰を促す施設です。 入居基準は自立している高齢者で、自治体による調査と判定が必要となります。 長期的な利用はできず、自立した生活が送れるようになると退去します。 どのような高齢者におすすめ? 収入がない、身寄りがいないなどの不安を抱えている高齢者に向いている施設です。 生活費は公費で賄われるため、費用面の負担も少なく、一時的に入居したいと考えている方に最適です。 参考になる養護老人ホームはこちら 特定施設に入居するとどう変わる? では、特定施設に入居するとどのような変化があるのでしょうか? 特定施設のメリット、デメリット 特定施設のメリットは以下の通りです。 毎月定額で介護サービスを利用できる。 施設によっては、一人暮らしと変わらない自由な生活を送ることができる。 24時間365日、身体介護や生活支援等の介護サービスを受けられる。 入居者に合わせた介護計画を立ててもらえる。 病気の進行や老化によって介護度が上がっても、継続して入居できる。 特定施設のデメリットは以下のことが考えられます。 外部のサービスを受けられなくなる。 毎月定額のため、自立しているなど介護度が低いと割高になる場合がある。 特定施設に入居すること 特定施設のメリットやデメリットを踏まえ、特定施設に入居するとどう変わるのか説明します。 家族と生活したり住み慣れた環境で暮らしていた高齢者が、突然知らない方たちと生活することは簡単なことではありません。 近くに家族がいないことや共同生活でのルールなど、不安は付き物です。 しかし、特定施設は人員基準により人員の配置が整っています。 看護や介護の専門スタッフが揃っており、日常生活をより安心して過ごせることが特徴です。 24時間の介護サービスも受けられるため、緊急時にも対応してもらえます。 入居者も家族も安心できる環境であることが特定施設の魅力です。 まとめ 今回は、特定施設の特徴や、メリット・デメリットについてお伝えしました。 利用者の介護度に応じて入居可能な特定施設が異なる。 特定施設には、有料老人ホーム、サ高住、ケアハウス、養護老人ホームの4種類がある。 特定施設は、24時間介護サービスを受けられるため長期的な入居が可能である。 特定施設に入居すると、入居者も家族も安心して生活できる。 最後までご覧くださり、ありがとうございます。
一人で生活することが難しい高齢者をサポートする住宅が「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。 今回は、サ高住の特徴や有料老人ホームとの違いを紹介します。 サービス付き高齢者向け住宅の特徴は? サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、国土交通省が管轄する賃貸住宅であり、「一般型」と「介護型」の2種類があります。 一般型のサ高住は、日中は介護スタッフが常駐、夜間は緊急通報システムが整備されています。 また、介護サービスが必要な場合、外部のサービスを利用しなければなりません。 そのため、要介護度が高くなると退去になる可能性があります。 一方、介護型のサ高住は、介護度に関係なく入居可能です。 施設には、看護師が常駐、介護スタッフは24時間常駐しており、さまざまなサービスを受けられます。 特に、安否確認サービス、生活支援サービスが特徴です。 安否確認サービスは、介護スタッフが定期的に各居室を巡回し安否の確認をします。 体調不良や転落、転倒などの急なトラブルにも対応でき、必要に応じて医療機関との連携を図ります。 生活支援サービスは、身の回りの介助を必要とする方に入浴や食事、買い物などのサービスを 提供することです。 自立している方から介護を必要とする方まで、自宅とほぼ変わらない生活ができます。 サービス付き高齢者向け住宅の入居条件や施設内容 次に、サ高住の入居条件や施設内容を解説します。 サービス付き高齢者向け住宅の入居条件 サ高住は、60歳以上の高齢者、または60歳未満で要介護者認定を受けた方が入居の対象となります。 配偶者や60歳以上の親族、要介護者認定を受けている方、特別な理由があると知事に認められた方であれば同居することも可能です。 ほとんどの施設では、連帯保証人・身元引受人が必要となります。 また、認知症ではない、感染症を持っていないなど独自の条件を設けている施設もあります。 サービス付き高齢者向け住宅の施設内容 サ高住の居室には、以下のようなポイントがあります。 各居住部分の床面積が最低18平方メートル、原則25平方メートル以上 キッチン、水洗トイレ、クローゼット、洗面設備、浴室が完備 段差がなく、手すりなどが設置されたバリアフリー設計 バリアフリー設計の広々とした居室であるため、高齢者の一人暮らしでも安心です。 自宅と同じように自分で料理や入浴をすることができます。 また、サ高住には共有スペースである入浴施設やカラオケルーム、レストランなどを設けている施設もあります。 レストランでの食事やカラオケなどのレクリエーションを行うことで、入居者同士で交流の機会を持つことも可能です。 レクリエーションや入居者同士のコミュニケーションは、認知機能や身体機能の低下を防ぐ役割を果たします。 サービス付き高齢者向け住宅の人員基準 また、サ高住には人員配置の基準があります。 社会福祉法人、医療法人、指定居宅サービス事業所等の職員 医師 看護師 介護福祉士やヘルパー2級以上の資格を持つスタッフ 介護支援専門員 以上のいずれかの者が日中に常駐しなければいけません。 医師や看護師が在籍する施設もあり、医療ケアが必要な方でも入居可能な施設があります。 施設内には専門の知識を持つスタッフがいるため安心です。 サービス付き高齢者向け住宅の費用は? 下の表は、サ高住の「一般型」と「介護型」それぞれの費用をまとめています。 一般型 介護型 契約形態 賃貸借契約 利用権契約 月額費用 約5万〜25万円 (家賃、管理費) 約15万〜40万円 (家賃、管理費、食費) サ高住の費用は、「一般型」と「介護型」で異なります。 一般型のサ高住は賃貸借契約であり、初期費用として敷金や保証金が必要となる場合があります。 一方、介護型のサ高住は、入居時に一時金を支払う利用権契約です。 そのため、初期費用は一時金として数十万円から数百万かかることもあります。 また、月額費用は一般型よりも高額です。 サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違いは? 下の表では、サ高住と有料老人ホームの特徴をまとめています。 サービス付き高齢者向け住宅 有料老人ホーム 入居条件 60歳以上または 介護者認定を受けた60歳未満 自立または軽度の要介護の60歳以上 サービス内容 安否確認、生活支援全般 食事提供、レクリエーション 自由度 低い 高い 管轄 国土交通省 厚生労働省 有料老人ホームは自立か軽度の要介護者が対象ですが、サ高住は介護度の高さに関係なく入居できます。 有料老人ホームのサービス内容は、食事の提供やレクリエーション活動がメインです。 サ高住のサービス内容には、安否確認や、入浴、食事、買い物など生活支援全般が含まれます。 サ高住は外出や外泊に関するルールがほとんどないため、自由度が高いです。 一方、有料老人ホームは、外出などには制限があり自由度は低くなります。 また、サ高住は国土交通省が管轄する賃貸住宅で、有料老人ホームは厚生労働省が管轄する介護施設です。 サービス付き高齢者向け住宅のメリット、デメリット サ高住のメリットは以下の通りです。 入浴や食事、買い物など必要に応じてサービスを受けられます。 バリアフリー設計であり、高齢者も生活しやすい環境です。 外泊や来客などの制限が緩く、自宅と変わらない生活ができます。 高齢者でも簡単に契約ができ、安心して一人暮らしができます。 日中は看護師や介護スタッフが常駐しているため、緊急時も安心です。 サ高住のデメリットは以下のことが考えられます。 入浴や食事は共用の住宅もあり、ストレスを感じることがあります。 住宅によって、夜間は専門スタッフがいない場合もあります。 賃貸住宅であるため、連帯保証人が必要です。 介護度の高さによっては、転居しなくてはいけない場合もあります。 まとめ 最後までご覧くださりありがとうございます。 今回は、サービス付き高齢者向け住宅の特徴や有料老人ホームとの違いについてお伝えしました。 サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリーであり安否確認や生活支援を受けられる賃貸住宅である。 サービス付き高齢者向け住宅は、60歳以上の高齢者と介護者認定を受けた60歳未満の方が入居可能である。 サービス付き高齢者向け住宅の入居は自由度が高く自宅と変わらない生活を送れるものである。 住宅の種類によって、常駐するスタッフが異なるものである。 ぜひ、参考にしてみてください。 最後までお読みいただきありがとうございます。
今まで生活していた自宅を離れて生活することには不安がつきものです。 入居者がより安心安全に生活を送るためにも、6つのチェックポイントを確認し、入居者の理想や条件に合ったサ高住を選びましょう。 サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ際のポイント サ高住を選ぶポイントは、以下の6つです。 立地・アクセス 費用 サービス内容 居室・設備 一般型か介護型か 夫婦での同居が可能か それぞれのポイントについて詳しく説明します。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方①立地・アクセス サ高住を選ぶポイント1つ目は、立地とアクセスです。 地域の中での自立した生活を送るために、立地やアクセスの良さには注意しましょう。 今までの人間関係や行動範囲を変えたくない場合は、住み慣れた地域にある施設がおすすめです。 同じ趣味や境遇を持つ人と新しい関係を築きたい場合は、条件に合ったエリアや施設を探すと良いでしょう。 生活環境や地域が大きく変わることでセカンドライフを楽しむきっかけとなります。 また、付近にバス停や駅があるかなどの利便性もチェックしましょう。 交通のアクセスが良ければ、一人での外出も安心です。 自由度の高いサ高住は、今まで通りの生活とほぼ変わらないことが特徴です。 そのため、家族や友人の自宅を訪問する機会も持てます。 近くに家族や友人がいるとより安心できるため、居住地が近い場所であるかも大事なポイントです。 ワンポイントアドバイス 行き慣れたスーパーや医療機関がサ高住の近くにあることは非常に大事です。 介護スタッフに買い物を代行してもらう場合には、スーパーの欲しい商品も的確に伝えることができます。 医療機関の混み具合や診療時間などを把握していると、通院時や緊急時の連絡がよりスムーズです。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方②費用 サ高住を選ぶポイントの2つ目は、費用です。 賃貸借契約であるサ高住は、一般的な賃貸マンションを契約する場合と同じように月々の家賃や光熱費が中心になります。 初期費用となる敷金・礼金は、施設により大きく異なるため注意しましょう。 食事など、サービスを追加することでかかる費用の確認も必要です。 また、介護サービスが必要になった場合には、さらに費用がプラスされます。 特定施設である介護型に入居する際は、利用権契約になる場合もあるため、一般型よりも高額になります。 費用の支払い方法には、月払いと前払いの方法があります。 月払い方法は、大きな初期費用がかからない代わりに長期になると支払額が多くなります。 前払い方法は、入居時の負担は大きいですが、長期利用であれば費用は割安です。 しかし、短期利用であれば割高になる可能性もあります。 自立して生活できる方ほど費用はやすくなり、手厚い介護サービスを必要とする方は費用が高くなる傾向にあります。 入居時の注意点 月々にかかる費用が高額にるため、受けられるサービスが限定されることやお金に制限がかかる入居者も多いです。 買い物代行や入浴の回数などのサービスに調製が必要になり、十分なサービスが受けられないこともあります。 自由に使用できるお金が少ないと、欲しい物を購入できなくなります。 ストレスが溜まることや施設とのトラブルの原因になるため、費用の確認には注意が必要です。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方③サービス内容 サ高住を選ぶポイントの3つ目は、サービス内容です。 サ高住には、安否確認サービスと生活相談サービスの2つがあります。 安否確認サービスは、定期的に医療や介護の専門スタッフが各居室を巡回し、入居者の状況を確認するサービスです。 その他の食事や介護、生活支援のサービスは施設によって対応が異なるため、入居者が必要とするサービスがカバーされているかチェックしましょう。 ①食事 施設が提供する食事サービスを利用する場合は、食事内容も確認しておきましょう。 味や見た目、季節のイベントに合わせた食事を味わえる施設もあります。 買い物代行や病院への付き添いの対応をするサービスもあり、一人暮らしをする入居者をサポートします。 ②認知症患者の受け入れ 近年は、認知症を患っている入居者も対応可能な施設も増えていますが、認知症患者を受け入れ可能な施設か確認が必要です。 また、介護保険サービスが必要になった場合のことを考えて介護事業所やデイサービスが併設されていると便利です。 ③夜間対応 サ高住では専門のスタッフが常駐していますが、夜間は緊急通報システムが導入されている施設もあります。 専門スタッフが24時間常駐している施設を選ぶとより安心です。 さらに、介護サービスと医療サービスの連携がしっかりしている施設であれば、緊急時もスムーズに医師や看護師による対応を受けられます。 ④レクリエーション イベントやレクリエーションなどを実施しているかも確認しましょう。 初詣やお花見クリスマス会などを実施する施設も多く、イベントに参加することで四季を感じられます。 レクリエーションでは、頭を使用するクイズ大会や身体を使用する運動が一般的です。 他の入居者とコミュニケーションが図れ、認知機能や身体機能の低下を防ぐ効果もあります。 ワンポイントアドバイス 食事は、入居者にとって毎日の楽しみでもあります。 実際には施設で提供する食事が美味しくないと言われ、徐々に食べる量が減り痩せて活気がなくなる高齢者もいます。 食事は一番の特効薬と言われるものでもあり、見た目の豪華さや入居者の口に合うかは非常に重要です。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方④居室・設備 サ高住を選ぶポイントの4つ目は、居室・設備です。 家具や家電を持ち込むスペースがあるか、キッチンや浴室が付いているか、収納場所が確保できているかなど自分の希望と照らし合わせましょう。 豊かな生活ができるようフィットネスジムやカラオケなどの娯楽スペースを設けた施設も多いです。 入居者の理想とするライフスタイルを考えながら入居する施設を選ぶことが重要です。 入居前の確認ポイント 共有スペースを利用する入居者の様子や、スタッフとの関わり方はどのような感じであるかなど、施設によって大きく異なります。 スタッフや入居者との関わりを大事にしたい方が、一人を好むような静かな施設に入居した場合は、退屈に感じるでしょう。 実際に足を運んで雰囲気などを確認しておきましょう。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方⑤一般型か介護型か サ高住を選ぶポイントの5つ目は、一般型か介護型であるかです。 一般型のサ高住は、介護が必要になった場合に外部のサービスを手配しなければいけません。 介護型のサ高住は特定施設の指定を受けているため介護保険の給付対象となり、施設スタッフから介護サービスを受けられます。 一般型は自立して生活できる方を対象としているため、介護度が高くなる認知症を患うなど、状況によっては退去しなければいけない施設もあります。 ニーズに合わせて訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを用意している施設もあるため 事前に確認が必要です。 ワンポイントアドバイス 最期の瞬間まで住み続けたいと考えている方は、特定施設の介護型であることを条件にしておきましょう。 看護師が常駐している施設であれば、看取りの対応も可能です。 親族がいない入居者でも、介護・医療スタッフのケアを受けられるため、寂しさや不安が軽減されるでしょう。 サービス付き高齢者向け住宅の選び方⑥夫婦での同居が可能か サ高住を選ぶポイントの6つ目は、夫婦での居住が可能であるかです。 サ高住の中には、配偶者とともに入居できる施設もあります。 広めの夫婦部屋が完備されているケースもあり、夫婦で一緒に暮らしながら生活支援サービスを受けることができます。 二人で快適に生活を送ることができる環境であるかも大事なポイントです。 サ高住では、契約者が亡くなった場合でも、配偶者はそのまま住み続けられます。 トラブル回避のポイント 夫婦部屋は広い1部屋のみの施設が多く、24時間2人で過ごすことになります。 そのため、喧嘩や意見の違いがあった場合でも同じ部屋で生活します。 近くに住む安心感も欲しいが、一人の時間も確保したいという夫婦は隣同士の居室を用意してくれる施設を選びましょう。 まとめ 今回は、サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ6つのポイントを紹介しました。 サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ6つのポイントは、「立地・アクセス」「費用」 「サービス内容」「居室・設備」「一般型か介護型か」「夫婦での同居が可能か」である。 自宅と変わらない生活を送るために、入居者の希望に合わせた施設を選ぶことが重要である。 サービス付き高齢者向け住宅は、施設によって費用やサービス内容、設備が異なるものである。 ぜひ、参考にしてみてください。 最後までご覧いただきありがとうございます。
老人ホーム探しで「ユニット型特養」という言葉を良く見たりしませんか? しかし、ほとんどの方が「ユニット型特養」についての概要がよくわからないのではないでしょうか。 ここではユニット型特養とはどんなところなのか、ユニットケアとはどんなものなのかについてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。 ユニットケアとは?? 厚生労働省のユニットケアの定義では、「居宅に近い居住環境の下、居宅における生活に近い日常の生活の中でケアを行うこと、すなわち、生活単位と介護単位を一致させたケア」と定義しています。 こういう言い回しではわかりずらいので、具体的に説明します。 介護を必要とする方を10名から12名で1つのユニットとします。 お部屋は個別に提供し、そこにはその方にとってなじみのあるもの、例えば家具や仏壇などを置くことで、「アパートやマンション」に引っ越してきたという感覚で生活していただけます。 入居されている方は、自由に居室や食堂を行き来できますし、顔なじみになった介護スタッフが常時いるので、在宅にいた時と同じように安心して生活のサポートを受けられると言ったほうがしっくりくるかもしれません。 従来型とユニット型特養の違いとは? 今までは従来型として経営してきた特養が、どんどんユニット型特養に移行しています。 それは、個別での居室を求められる方が増えてきていることが影響しているのかもしれません。 それでは従来型とユニット型特養の違いとはなんでしょうか? 従来型特養の特長 従来型特養とは、入居者の居室の人数が2名から4名、1フロア40名〜50名の入居者の介護を集団で行う場所です。 1フロアでは最大6名から8名の介護職の皆さんがシフト制で動いていると言われています。 病院のような環境な為、以下のような問題点が挙げられます。 ・家族だけで面会するのが難しい。 ・カーテン1枚だけで仕切られているため、プライバシーがあまり保たれていない。 ・入居される方の好きなものが置けない。 ・常に職員が動いているので、家族が確認したいことをその場で聞けず解決できない。 ユニット型特養の特長 ユニット型は、10名から12名の入居者のグループになっています。 入居者の身体状況や自立具合によって、ユニットごとに異なったケアを行っている特養です。 従来型は、「集団」対応となりますが、ユニット型特養は「個別」対応を目指している施設となります。 例えば排泄介助を入居者さんのペースで行ったり、予め決まった時間に食事を摂る必要もありません。 食堂兼リビングで過ごしてもいいですし、居室でゆっくり過ごしていても問題ありません。 食事についてもごはんや味噌汁は、ユニットのキッチンで作り、入居者の皆さんの食欲を促す工夫をしている施設もあります。 また、職員の数が固定されていることは「入居者が気持ちを伝えやすい」という最大のメリットもあります。 ユニット型特養のデメリット ユニット型特養でもやはりデメリットはあります。 それは入居されている方同士の人間関係の問題です。 中には「ボス的存在」の入居者さんがいて、集団で特定の入居者さんへ攻撃したり、周りに迷惑をかけてクレームやケンカをしたりすることもあります。 また介護度の高い入居者さんや認知症の症状が強くて、周りを歩き回る方や大声を出したりする方もいます。 集団生活がもともと苦手という方で金銭的な余裕がある場合は、有料施設などの方が向いている場合もあるでしょう。 従来型とユニット型特養の値段の違いについて 従来型の特養の月々の費用は、全国平均で8〜9万円と言われています。 ユニット型特養ですと、月々の費用は全国平均で12万〜14万と言われています。 これは個室にかかる居住費・備品代・光熱費や電気代などが含まれている為です。 年金だけで入居したい、あるいはさせたいという場合の選択肢は従来型となりますが、そちらは希望される方も多く、入所の空き待ちに時間がかかっています。 その点、ユニット型では費用面の課題がクリアされれば比較的早く入所できる場合も多く、残された人生を快適に過ごさせたい、プライバシーを充実させてあげたいと思う場合におすすめです。 もちろんご本人の希望もありますから、よく話し合って決めることが大事です。 従来型特養とユニット型特養、どっちがおすすめ? 従来型特養とユニット型特養の費用や仕組みについてはお話ししてまいりました。 従来型とユニット型特養のどちらが良いかは、施設の特性がその方とマッチするのかが重要となります。 従来型特養というと、寝たきりの方が多く入居されるケースが多いのですが、ユニット型特養は、どちらかというとある程度自立で行動できる方が向いていると言えます。 ある程度自立されている人から寝たきりの方まで幅広く介護を必要とする人への受け入れ態勢のあるのがユニット型特養です。 ・手厚い介護を最期までしてもらいたい。 ・入居される方の自立に合わせた介護をしてもらいたい このようなご希望のある方にはユニット型特養のほうがオススメと言えそうです。 ユニット型特養へ入居の検討をされている方へ ユニット型特養は時間の流れがゆっくりなので、入居されてる方もゆっくり過ごせます。 そのため、決められた食事や入浴以外はリビングで他の入居者さんとおしゃべりしたり、お部屋でテレビを見て好きなように過ごすことが可能です。 実際に入居されている方のお部屋を見ますと、思い出の品や趣味などを楽しんで生活されている方もいらっしゃいます。 また、介護スタッフと簡単なレクレーションをしたり、普段は食べられないおやつを作って食べたりして楽しむ機会が多くあるのがユニット型特養の大きな特徴です。 また、従来型特養とは異なりユニット型特養はプライバシーが守られているので、家族の面会はお部屋でゆっくりできます。 中にはスタッフに助けてもらいながら携帯電話で家族に電話したり、好きなパソコンで家族との通話をする方もいらっしゃいます。 敷地が広いユニット型特養や自然に囲まれたユニット型特養だと、外を散歩できたりミニ家庭菜園を作って水やりをしたり成長を見たりしながら収穫を楽しみにしている入居者様もいらっしゃいます。 従来型特養に比べると月々の料金は上がってしまいますが、立地や入居条件、入居される方の希望などに沿ったユニット型特養を探してみてはいかがでしょうか? また、ユニット型特養には短期入所(ショートステイ)が併用されている施設や、最近では小規模多機能施設を併用している施設もあります。 まずはお試しという形で利用してみて、どんな生活ぶりか体験することも可能です。 実際にあるユニット型特養のショートステイでは、一度ロングステイとして長く入居体験して、そのまま入居されたという方もいらっしゃいます。 もちろん、入居希望の方には見学だけでもできます。 気になるユニット型特養があれば直接でも構いませんし、ケアマネージャーさんを通して問い合わせをしてみましょう。 まとめ ユニット型特養に実際に働いていて、気づいた点をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか? 近年、「集団ケア」から「個別ケア」への転換が行われております。 今まで従来型だった特養がユニット型特養に変わったり、グループホームや有料老人ホームでも個室化され、個別ケアが行われています。 ユニット型特養はこれからも色々な形で進化して介護施設の魁として業界を盛り上げてくれることでしょう。 老人ホームを探すに当たっては、立地や空きの有無、経済面など様々な課題をクリアしていかなければいけません。 しかし、介護が必要なご本人が納得して入居されることが一番重要です。 そのご本人の意向を良く聞き、実際に見学して様子を体験していただいたうえでその方にあったユニット型特養を探すための参考にしていただければと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございます。
介護予防支援としてのデイサービスとは具体的にどんな所なのでしょうか。 この記事では、介護予防のデイサービスの目的や利用する方法、対象者、種類や料金を紹介します。 介護予防としてのデイサービスとは? 介護予防のデイサービスとは、高齢者が集まり心身機能の回復または低下しないように訓練を日帰りで行う場所です。 高齢者が住み慣れた場所で生活できることを目的としています。 サービス内容は「生活機能の向上のための機能訓練」です。 生活機能とは人が暮らしていく上で必要な能力で、特に高齢者は自立した生活を送る為に欠かせません。 高齢者の生活機能は基本的日常生活動作と手段的日常生活動作と2つに分類されます。 基本的日常生活動作 【歩く】【食事】【着替え】【入浴】【整容】 手段的日常生活動作 【交通機関の利用】【電話対応】【買物】【家事】【服薬管理】 これらの機能の回復または維持をして在宅で自立した生活ができることを目的としています。 参考サイト:高齢者の生活機能|健康長寿ネット 介護予防のデイサービスを利用するには? 利用する方法は、住んでいる市町村窓口で介護保険申請をします。 以下が介護保険申請の流れです。 ①お住まいの市町村の窓口で介護保険認定申請 申請時に必要な物は「申請書」と「介護保険被保険証」になります。 介護保険被保険証とは、お住まいの市町村から65歳以上の方に発行される保険証です。 64歳から40歳以上の場合は「医療保険証」が必要です。 ②申請後は、認定調査が行われる 認定調査とは、市町村職員または市町村から委託を受けた職員が、自宅に来て現在の心身の状態や暮らしについて調査を行うことです。 ③市町村からの依頼でかかりつけ医が主治医意見書を作成 主治医意見書とは、かかりつけ医が病歴や治療した内容など身体に関することを記載したものです。 かかりつけ医がない場合は、市町村の医師または市町村が指定する医師に作成依頼ができます。 ④主治医意見書と認定調査を基に、コンピューターが判定を行う コンピューター判定のことを「一次判定」と言います。 目的は介護度の目安を出すことです。 ⑤それぞれの専門職が集まり「介護認定調査会」を行う 介護認定審査会とは、認定調査結果や主治医意見書により算出された一次判定をもとに、専門職が集まり審査を行うことです。 これを「二次判定」と言います。 専門職は、保健、医療、福祉の学識者で構成されています。 ここは審査の判定を行う場所なので、介護区分の決定をする権限はありません。 ⑥市町村が介護区分認定を決定・通知 市町村は介護認定結果を申請日から、原則30日以内に出さなければなりません。 そのため、介護認定が分かるまで1か月かかります。 サービスを受けたいと思っても、時間がかかってしまうので注意が必要です。 参考サイト:厚生労働省 サービス利用までの流れ|介護保険の解説 介護保険認定後は、以下のような区分に分けられます。 要支援1 基本的日常生活は自立しているが、手段的日常生活(公共交通機関の利用、電話対応、買物、家事、服薬管理)に介助が必要とする人 要支援2 要支援1の状態に加え、歩く状態が安定せず、介護が必要になる可能性がある人 要介護度1 基本的日常生活に介助が必要で、歩く状態が安定せず、加えて認知機能低下も見られる人 要介護度2 基本的日常生活と手段的日常生活のどちらとも介助が必要で、認知機能低下が見られる人。 要介護度3 自分で歩くことが出来ず、杖、歩行器、車いすを使用している人。 基本的日常生活と手段的日常生活の介助が必要な人。 要介護度4 思考力や判断能力が著しく低下している人。 日常生活の場で常に介助が必要な人。 要介護度5 寝たきり状態で会話も困難で常に介護が必要な人。 要介護度は数字が大きくなってくると、介護度が重くなるという判定になります。 参考サイト:介護保険の介護度とは|健康長寿ネット 【目安がわかる】要介護度とは?8段階の状態像と受けられる介護サービス|みんなの介護 介護予防のデイサービスを利用できる人は? 介護保険申請が非該当でも、事業対象者に該当すると介護予防のデイサービスは利用できます。 事業対象者とは、基本チェックリストに該当する方です。 基本チェックリストとは、25項目の質問に答えて身体状態をチェックできるツールになります。 ▼こちらが実際のチェックリストです。 厚生労働省 表4 基本チェックリスト 運動機能低下、低栄養状態、口腔機能の低下、閉じこもり、認知機能の低下、うつ病の可能性などが判断の基準になります。 基本チェックリストを実施できる場所は、地域包括支援センターや行政です。 地域包括支援センターとは、介護の相談窓口です。 専職員が集まり、住み慣れた地域で暮らしていけるようにサポートしています。 参考サイト:LIFULL介護【はじめての方へ】地域包括支援センターとは?その役割と賢い活用法 チェックリストは、介護保険申請に比べると面倒な手続きがなく5分〜10分で行えます。 参考サイト:基本チェックリストの概要 介護予防のデイサービスはどんな種類やサービスがあるのか 多様なサービスが受けられるように、デイサービスの種類は4つあります。 サービスの種類 サービスの内容 ①通所型介護 ・生活に関する支援 ・生活機能向上の為の機能訓練 ②通所型サービスA ・通所型介護より小さいデイサービス ・運動、レクレーション ③通所型サービスB ・利用者の自主的な通いの場 ・体操、運動 ④通所型サービスC ・3~6か月で生活機能向上を目指す ・運動や栄養改善のプログラムの実施 それぞれサービス内容に特徴があるので具体的に解説します。 ①通所型介護 入浴、排泄、食事、機能訓練、相談など日常生活に関する支援を受けられます。 一番の特徴は、在宅で暮らす上で必要な機能訓練サービスを行っていることです。 機能訓練とは、身体の維持と向上を目指す訓練です。 介護サービス提供者が利用者の身体状況に合わせて目標を設定しプランを作成します。 ②通所型サービスA 通所型サービスAでは、運動やレクリエーションが行われます。 レクリエーションとは、介護現場では娯楽や余暇ではなく心身の向上を目指すことが目的です。 レクリエーションの種類は、身体を使う、手先を使う、頭を使うなどがあります。 通所型介護と比べると小規模のデイサービスです。 ③通所型サービスB サービスの内容は、体操や運動で、利用者主体の通いの場となります。 サービスの提供がボランティアや町内会なので、職員もボランティア主体となります。 イメージとしては、いきいきサロンや町内会の集まりです。 ④通所型サービスC サービスの内容は、3〜6カ月の短期間で生活機能向上を目指します。 実施するプログラム内容は、運動機能や栄養改善などです。 提供が市町村の保健・医療の専門職になっています。 参考サイト:介護予防・日常生活支援総合事業 ガイドライン|厚生労働省 介護予防のデイサービス費用は? デイサービスの費用は市町村によって違います。 以下は2022年10月現在の熊本市の通所型サービスの利用料金です。 通所型介護 料金 要支援1 1,672円/月 要支援2 3,428円/月 基本料金に加え、必要に応じて加算がついてきます。 加算とは、サービスの提供体制や利用者の状況に応じて発生するお金のことです。 加算の内容は、運動器機能向上加算、栄養加算、口腔機能向上加算などがあります。 それぞれの加算は、必要なサービスであると判断された場合介護サービス提供者がプランを作成しサービス提供します。 参考サイト:【開業】介護報酬の構造、加算・減算とは? 通所型介護や通所型A.B.Cは、市町村事業になるので、詳しい金額は異なります。 上記金額は、目安になるのでお住まいの市町村にお問合せかホームページで確認をおすすめします。 【まとめ】 いかがでしたでしょうか。 介護予防のデイサービス利用についてお伝えしました。 ・介護予防のデイサービスは「生活機能の向上のための機能訓練を行う」場所である。 ・介護予防のデイサービスを利用するには、市町村で介護保険申請をする必要がある。 ・介護予防のデイサービスが利用できる対象者は要支援1.2と事業者対象者である。 ・事業対象者は、基本チェックリスト該当者である。 ・介護予防のデイサービスの種類は①通所型介護②通所型サービスA③通所型サービスB④通所型サービスCの4つである。 ・費用は市町村事業の為、金額が異なるので確認がおすすめである。 最後までお読みいただきありがとうございました。
「自分の生活もあるけれど、親を施設には入れることに悩んでいる」と悩んでいる方に小規模多機能はおすすめのサービスです。 今回は小規模多機能について分かりやすく解説します。 そもそも小規模多機能ってどういう仕組み? 小規模多機能はご家族様の都合に合わせて「通い」「宿泊」「訪問」を利用できる介護保険のサービスです。 上手に活用すれば介護する側、される側にとって負担軽減になるおすすめのサービスです。 ここでは小規模多機能の3つの特徴と気になる料金形態を解説します。 1.通い(利用者様が事業所に行ってサービスを受けること) 通いは事業所で入浴や食事、レクリエーションなどを受けるサービスになります。 提供サービスは事業所により異なるので一度気になる事業所があったら相談してみましょう。 朝夕の送迎サービスもあるのでご本人もご家族も安心して利用できます。 2.泊り(事業所で泊まること) 事前に事業所へ連絡することで宿泊サービスを利用することが可能です。 ご家族様の急な予定で宿泊を利用したい場合も、定員に余裕があれば宿泊サービスを利用することができます。 ただ、ベッド数に限りがあるため事前に相談することをおすすめします。 3.訪問(介護職員がご自宅にお伺いしてサービス提供をすること) 介護職員がご自宅にお伺いして様々なニーズに応じたサービスを提供します。 サービス内容にはトイレ介助などの身体介助や服薬確認、買い物支援、家事のお手伝いなどがあります。 回数や時間をご家族様の状況にあわせて柔軟に変更できるのが特徴です。 小規模多機能の料金形態 小規模多機能の料金形態は①基本利用料(定額)+②加算+③日常生活費の3つから構成されます。 ①基本利用料(定額制) 基本利用料は利用者様の介護度に応じた定額制となります。 介護保険の自己負担は基本1割負担ですが、所得に応じて2~3割負担となる場合もあるため、事前に市区町壮の窓口に相談してみましょう 要介護度 単位数 1ヶ月の料金 介護保険1割負担 介護保険2割負担 介護保険3割負担 要支援1 3,418単位 34,180円 3,418円 6,836円 10,254円 要支援2 6,908単位 69,080円 6,908円 13,816円 20,724円 要介護1 10,364単位 103,640円 10,364円 20,728円 31,092円 要介護2 15,232単位 152,320円 15,232円 30,464円 45,696円 要介護3 22,157単位 221,570円 22,157円 44,314円 66,471円 要介護4 24,454単位 244,540円 24,454円 48,908円 73,362円 要介護5 26,964単位 269,640円 26,964円 53,928 80,892円 (1単位=10円) 介護保険サービスはお住まいの地域によって1単位あたりの単価に変動があります。 大きな変動はないですがお住まいの地域により自己負担額が異なるため、一度利用する事業所の負担額を確認しておきましょう。 ②加算 小規模多機能は事業所の体制により様々な加算があります。 加算とは専門的なケアの提供など質の高いサービス体制を整えている事業所への報酬になります。 加算があることは利用料の面では負担になりますが、質の高いケアを提供しているという証にもなります。 下記に主な加算を記載します。 初期加算 ⇒ 30円/日…サービスを利用する最初の段階で支払う加算になります。 認知症加算 ⇒ 500~800円/月…認知症の利用者様を介助する際の加算になります。 訪問体制強化加算 ⇒ 1,000円/月…訪問サービスを担当する職員の配置体制や、一月の訪問回数が一定の水準を満たした事業所に加算されます。 総合マネジメント加算 ⇒ 1,000円/月…介護計画を随時見直している事業所に加算されます。 看護職員配置加算 ⇒ 480~900円/月…看護職員の配置体制に応じて加算されます。 サービス提供体制加算 ⇒ 350~640円/月…職員数に対しての介護福祉士の割合や、勤続年数から質の高いサービスを提供する体制にあると判断された事業所に加算されます。 それぞれの事業所により取得している加算に違いがあるため、一度利用を検討している事業所に相談してみましょう。 ③日常生活費 日常生活費は介護保険給付の対象外の費用です。 給付対象外のため全額が自己負担となります。下記に主な日常生活費を記載します。 宿泊費 ⇒ 2,000~3,000円/1泊…事業所により宿泊費は異なります。 お食事代 ⇒朝食400円、昼食500円、おやつ100円、夕食500円…事業所により食事代は異なります。 おむつ代…おむつやパットなどの消耗品費になります。 ④料金のイメージ イメージしにくいと思うので事例を元にシュミレーションをしてみました。 (事例)…要介護度2、介護保険1割負担、月に5回宿泊を利用、通いを5回利用した場合 1.基本利用料(定額制)⇒ 15,232円 要介護度2、1割負担の場合15,232円となります。 2.加算 ⇒ 4,500円 今回のケースでは分かりやすいように4,500円で計算しました。 (実際は事業所により算定している加算にバラツキがあるので一度確認してみることをお勧めします。) 3.日常生活費 ⇒ 23,000円 宿泊費…3,000円(1泊)× 5日=15,000円 食事代…500円(1食)×15食分(5日分)=7,500円 おやつ代…500円(5日分) 事例のパターンで計算すると42,732円が1ヶ月の利用料になります。 実際に契約する前に利用料のシュミレーションを事業所に依頼するのもオススメです。 小規模多機能を利用するにはどうしたらいい? では、小規模多機能を利用するためには、どのようにすればよいのでしょうか。 まだ介護保険サービスを利用したことがない場合 小規模多機能を利用するには要介護認定の申請をすることが必要です。 まだ要介護認定を受けてない場合は市区町村の担当窓口で相談しましょう。 すでに他の介護保険サービスを利用している場合 小規模多機能の利用を検討している場合は担当のケアマネージャーにまずは相談してみましょう。 注意点は、新たに小規模多機能と契約するには小規模多機能のケアマネージャーに変更する必要があることです。 担当ケアマネージャーに相談しにくい場合は、地域の相談窓口である地域包括支援センターに相談してみましょう。 小規模多機能のメリット3つ 小規模多機能には以下の3つのメリットが考えられます。 1つの事業所で「通い」「訪問」「宿泊」のサービスが受けられる 小規模多機能は1つの事業所と契約することで3つのサービスを受けることができます。 顔なじみのスタッフが「通い」「訪問」「宿泊」の対応をするため、環境変化にストレスを抱えやすい利用者様にとって優しいサービスです。 1つの事業所に利用者様の情報が集約されるため、適切なケアができるのも特徴です。 柔軟な対応が可能 ご家族様の状況に応じて臨機応変にサービス内容を変えられるのが特徴です。 「日中は仕事だから通いを利用しよう」「明後日は急な出張だから宿泊を利用しよう」など、様々な状況に応じて臨機応変に対応することが可能です。 職員や利用者様との信頼が構築しやすい 3つのサービスを同じ事業所の職員が対応するため信頼関係の構築がしやすいです。 サービスを受ける利用者様も顔なじみの職員が対応してくれるため安心感が得られるでしょう。 また、小規模多機能は1日の通いの定員が概ね18人以下、宿泊は概ね9人以下と少人数になります。 そのため、利用者様間での関係性の構築もしやすいのが特徴です。 小規模多機能のデメリット3つ 小規模多機能を利用することは、メリットだけでなく以下のデメリットも考えられます。 ケアマネージャーが変わる 小規模多機能と契約する場合、馴染みのケアマネージャーから小規模多機能のケアマネージャーに変更する必要があります。 通い、宿泊が定員制 小規模多機能には定員があります。 もし利用したい時に定員が上限に達していたら利用できないこともあります。 事業所の登録人数にもよりますが、通いは概ね18人宿泊は9人が定員の上限値になるため注意が必要です。 別のサービスを利用できない 「小規模多機能便利だけど通いサービスは前のデイサービスが良かったな」という場合、通いだけ他の事業所と契約することはできません。 訪問や宿泊も同様に他のサービス事業との契約ができないので注意が必要です。 その他にも、訪問入浴介護、デイケア、居宅介護支援も併用が不可になります。 まとめ ここまで小規模多機能の特徴や料金形態、メリットデメリットを解説してきました。 小規模多機能は3つのサービス(通い、訪問、宿泊)を1つの事業所で提供するサービスである 利用料金が定額制であるため分かりやすいのが特徴である 急な通い、急な訪問、急な宿泊などにも臨機応変に対応してくれる頼りになる存在である 小規模多機能と契約する場合、ケアマネージャーが変わるため注意が必要である 併用できないサービスがあるため注意が必要である 小規模多機能にはメリットもあればデメリットもあります。 1人で悩まずにケアマネージャーや地域の相談窓口に相談してみましょう。 最後までお読みいただきありがとうございました。
「そろそろ親の為の介護施設を考えなくてはならない」 そんな時の為に、本記事では親の介護施設を探す上で安心して任せられるポイントを解説します。 介護施設とは 介護施設とは、介護を受けながら生活できる施設の総称です。 代表的な施設は、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム、グループホーム等があります。 介護保険の制度は複雑で介護施設は他にもたくさんありますが、介護を受けながら生活する施設として代表的なのは上記4施設です。 その人の要介護度や心身機能の状態、経済状況等によって選択肢が変わってきます。 親の為の介護施設を考えるタイミング 介護施設に自分から入りたいと考えている人はほとんどいないでしょう。 住み慣れた自宅でいつまでも暮らしたいと思うのは当然のことです。 しかし、病気や加齢によって身の回りのことが少しづつできなくなり、家族だけで介護していくのが難しい場合もあります。 在宅介護を続けられるかどうか見極めるポイントになるのは「排泄」と「移動」です。 この2つができなくなると、介護している家族の負担がとても大きくなります。 「排泄」と「移動」が難しくなった時には施設への入所を考えることになるでしょう。 今は核家族化が進み、家庭内での介護の担い手が極端に少ない状況です。 たいていのケースは、子や嫁といった「家庭内の誰か」に介護の負担が集中しています。 在宅介護を続けるか、施設入所を考えるかは、介護していく上で非常に大きな分岐点です。 これまでの人生で本人や家族が大切にしてきたこと、今の心身機能や経済的な状況、将来にわたって受けたい介護や医療をもとに在宅介護を続けるか施設入所を考えるかを検討します。 次からは、親の為の介護施設を探すときの安心して任せられるポイントについて説明します。 親の為の介護施設を探す時のポイント 施設に入所するには、施設選び→見学・申込み→必要書類の準備→面談→入所判定→契約というのが 一般的な流れです。 施設を選ぶ際に着目すべきポイントは以下の通りです。 費用 スタッフ 利用者 居室 医療体制 生活の様子 面会状況 一つずつ解説していきます。 ①費用 介護施設を利用する上で、費用面の確認は必須です。 年金内で収まるのか、月々どの程度の支援が必要なのかを確認します。 特別養護老人ホームや老人保健施設では、年金や預貯金、住民税の課税状況によって食費や居住費が段階的に減額される制度もあります。 介護施設にかかる費用をまずは確認しましょう。 ②スタッフ 自分の親を直接世話してくれるスタッフにどんな人がいるのかは大切なポイントです。 介護士の配置人数や資格保有者の割合、看護師は配置されているか、他にどのような職種のスタッフが配置されているのか。 また、介護の仕事は人手不足が叫ばれている為、外国人スタッフを 雇用している施設も多くあります。 スタッフの国籍や性別のバランス、どのような職種が配置されているのかを確認します。 見学の際にはスタッフの表情も見てみましょう。 挨拶は心地よい印象を与えているか、スタッフ間のコミュニケーションはとれているか、笑顔で働いているかどうかを見ることで、施設の雰囲気を感じ取ることができます。 ③利用者 親が施設へ入所したら他の利用者と一緒に暮らすことになります。 男女比や年齢層等は確認しておくとよいでしょう。 施設によってはフロアやユニット毎に認知症の症状の強い人や医療依存度の高い人を中心にしたグループを作っている場合もあります。 また、スタッフ同様笑顔で過ごせているかでケアの質や施設の雰囲気を感じ取れることもあります。 ④居室 居室は大きく個室か多床室に分かれます。 ユニット型の施設は基本的には全室個室です。 一部多床室を併設している施設もあります。 従来型の施設は4人部屋を基本に、個室や2人部屋もあります。 個室と多床室では利用料金の他、個人のスペースの広さや持ち込める家具家電も変わる為、必ず事前に確認しましょう。 ⑤医療体制 介護施設はあくまで生活の場です。 老人保健施設以外の介護施設では医師は常駐していないことが大半で、1〜2週間に一度の往診が基本です。 その為、施設によって対応できる医療行為が限られています。 場合によっては医療行為が必要になると退所しなければならないこともあります。 胃ろうや鼻腔栄養、バルーンカテーテルやインシュリン注射等、対応できる医療行為については入所前に確認が必要です。 また、看取り介護は行っているか、受診が必要になった時の家族の役割について確認しておくとよいでしょう。 ⑥生活の様子 生活の様子については入所する本人が一番気になるポイントです。 朝起きてから夜寝るまでの一日の流れや食事の内容、催し物やレクリエーションの頻度等、本人が気になりそうな点を確認しておきます。 新型コロナウィルスの流行に伴い、ボランティアや訪問マッサージ等の外部業者を受け入れていない施設も増えています。 少しでも本人が快適に過ごせるよう確認しておきましょう。 ⑦面会状況 新型コロナウィルスの流行によりほとんどの施設は何らかの面会制限をしているでしょう。 面会方法としては「窓越し面会」「アクリル板越しの面会」「zoomやLINEを活用したオンライン面会」等があります。 看取り介護の時期や今後の方針を決める上で必要な時等は直接会えるようにしている施設もあります。 いずれにせよ15分程度の時間制限はあることが多いので、見学の際に面会の体制について確認しましょう。 親が介護施設に入ったら家族の生活はこう変わる 介護施設に入所したら、本人だけでなく家族の生活にも変化があります。 まず一番大きな変化は日々の介護から解放されるということでしょう。 「転んでいないか」「体調の変化はないか」「火元は大丈夫か」という在宅介護ならではの心配はなくなります。 プロに任せている安心感もあります。 時間に余裕ができて体の負担も軽くなるでしょう。 逆に、施設生活に馴染めているか心配になったり、体調が急変して夜中に呼び出されたりといった負担はあります。 「施設から電話がかかってくると身構えてしまう」という声はよく聞きます。 メリットもデメリットもありますが身体的な負担は大きく軽減しますし、介護が理由で仕事ができないということはなくなります。 家族の生活を守ることも介護施設の大きな役目です。 プロに任せられることは任せて家族の生活を整えることも重要です。 まとめ いかがでしたでしょうか。 親の為の介護施設を探す上で安心して任せられるポイントについて解説しました。 最後にまとめになりますが、ポイントは以下の7つです。 ①費用・・年金内で収まるか、費用を抑えるために使える制度はあるか ②スタッフ・・男女比、国籍、職種 ③利用者・・男女比、年齢構成、ユニットやフロア毎の利用者の属性 ④居室・・個室か多床室か、間取り、持ち込める家具家電 ⑤医療体制・・対応できる医療行為、看取り介護、緊急時の体制 ⑥生活の様子・・一日の流れ、行事等のプログラム、リハビリ、催し物 ⑦面会状況・・面会の実施状況、方法 これらの全てが理想通りの施設を探すのはとても難しいものです。 優先順位をつけて、どういう施設なら入所する本人やそれを支える家族が幸せに過ごせるかを考えることが大切です。 最後までお読みいただきありがとうございます。
親が弱くなってきた時に考えるのが、デイサービス利用です。 元気で過ごしてもらうためにも、デイサービスでの機能訓練は効果があります。 今回は、デイサービスの機能訓練についてご紹介します。 デイサービスとは? デイサービスは、利用者が家に閉じこもっているのを防いで、交流を広げることができる場所です。 家族の介護負担を軽くするという目的もあります。 利用者が家で暮らしを続けられるように、利用者に様々なサービスが提供されるからです。 日帰りかつ自宅までの送迎もあるので、本人も受け入れやすくなっているのもポイント。 ですので、デイサービスは閉じこもり予防ができ、交流の場になるのです。 デイサービスの提供サービスは、以下のようなものがあります。 食事 入浴 機能訓練 口腔機能向上サービス 「入浴」、「機能訓練」、「口腔機能向上サービス」を受けるためには、加算が算定されます。 加算が算定されますが、充実したサービスを受けることが可能です。 デイサービスの提供サービスの中でも、「機能訓練」について説明していきます。 デイサービスでの機能訓練の効果とは デイサービスで機能訓練を受けると、様々な効果があります。 本人だけでなく、家族にも効果があるのです。 自宅での暮らしを続けることができる 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる デイサービスでの機能訓練 機能訓練は、利用者が住みなれた家で元気に暮らしを続けられるように、アプローチするものです。 機能訓練は、デイサービスでは「個別機能訓練加算」という項目があり、大きな役割を担っています。 機能訓練とは? 機能訓練とは、生活していくために必要な動きを保ったり、改善を図るものです。 歳を重ねると身体機能が低下し、これまでできていたことが難しくなったりします。 例えば、家に閉じこもりがちになったり、ひどくなると寝たきりになります。 本人だけでなく、家族の介護量も増えます。 こういったことを防ぐ役割があるのが、機能訓練です。 機能訓練を行うことで、生活していくために必要な動きを保ったり、改善することが可能なのです。 機能訓練は、身体機能のみにアプローチするものではありません。 要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 ※指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第92条より 精神面や家族の介護負担軽減にも、アプローチする必要があるのが特徴です。 機能訓練の内容は? 機能訓練の内容として、大きく3つに分けることができます。 身体機能の改善 生活機能の改善 疾病や疾患の維持・予防 それぞれ紹介します。 身体機能の改善 関節や筋肉に、直接アプローチします。 例えば、「歩く時にフラフラしなくなった」、「腕があがるようになった」などです。 歩行訓練や関節可動域訓練、筋力増強訓練などです。 生活機能の改善 自立した生活を送るために、アプローチします。 例えば、「1人でトイレに行くことができる」、「1人でお風呂に入ることができる」などです。 ズボンの上げ下ろしの動作や、浴槽をまたぐ動作の練習を行います。 なれてきたら、実際に現場で行います。 疾病や疾患の維持・予防 加齢とともにさまざまな機能が低下して、疾病を引き起こします。 例えば、誤嚥性肺炎です。 誤嚥予防のために、摂食訓練や嚥下訓練を行います。 機能訓練を行う人は? デイサービスでの機能訓練は、医師の指示は必要ありません。 ですが、スタッフの誰もが機能訓練を実施するわけではありません。 国家資格保有者である「機能訓練指導員」が、機能訓練を担当します。 医療知識のある職種のスタッフが行うため、抱えている悩みも相談できます。 機能訓練を実施できる人 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師 准看護師 柔道整復師 あん摩マッサージ指圧師 実際に機能訓練をしよう デイサービスで機能訓練をするためには、流れがあります。 しっかり流れを踏んで、親に機能訓練に取り組んでもらいましょう。 すでにケアマネとデイサービスと契約した前提で、機能訓練実施の流れを紹介します。 機能訓練指導員の居宅訪問がある 機能訓練指導員が作成した「個別機能訓練計画書」に署名と捺印 機能訓練指導員が作成した「機能訓練メニュー」に取り組む 定期的に機能訓練の効果判定を受ける ※これを3ヶ月サイクルで繰り返す 居宅訪問 ケアマネージャーなどが自宅への訪問(居宅訪問)することがあります。 利用者の家での生活能力や問題点をしっかり把握するためです。 利用者の生活環境に合った機能訓練を実施するためにも、必要になっています。 このため、居宅訪問が必要になるのです。 個別機能訓練計画書、機能訓練メニュー 居宅訪問が終わると、機能訓練指導員が個別機能訓練計画書を作成します。 居宅訪問の結果を内容に反映しなければならないので、ひとりひとり内容が異なっているのです。 内容は、家での生活を続けていく上での目標や機能訓練メニューが設定されています。 説明を受け十分に納得してから、計画書に署名と捺印をしましょう。 これで、機能訓練がスタートです。 機能訓練メニューに沿って、取り組んでいきましょう。 気になることがあれば、機能訓練指導員に尋ねてください。 効果判定 機能訓練に取り組んだら、終わりではありません。 3ヶ月に1回、効果判定があります。 それぞれのデイサービスで内容は異なりますが、体力測定で身体機能を評価するところが多いです。 機能訓練に取り組んできた内容が正解だったのか、目標設定をクリアしたのかみるために、重要です。 まとめ ここまで、デイサービスでの機能訓練について、紹介してきました。 デイサービスは、利用者が家で暮らしを続けられるように、様々なサービスが提供されます。 機能訓練の効果には以下のものがあります。 1人でできることが増える 自宅への閉じこもりを防げる 認知症予防になる 加齢による起こりやすい病気(誤嚥性肺炎など)を予防できる 家族の介護負担を軽くできる 機能訓練は、身体機能のみでなく、精神面や家族の介護負担軽減にもアプローチする 機能訓練の内容は、「身体機能の改善」、「生活機能の改善」、「疾病や疾患の維持・予防」 機能訓練は、国家資格保有者の「機能訓練指導員」が担当する 機能訓練は、3ヶ月サイクルで効果判定があり、繰り返される 親が弱くなってきたなと感じたら、デイサービスで機能訓練に取り組むことを考えましょう。 親に機能訓練に取り組んでもらうことで、いつまでも元気で家で過ごしてもらえるからです。 デイサービスは体験利用があっているところも多く、お試しで1回利用してみるのも手です。 親が介護を必要とする状態になる前に、デイサービスで機能訓練を受けてみてください。 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ディサービスに通う一番の目的といえば、認知症の改善や予防や健康寿命を伸ばすことではないでしょうか。 それにせっかくなら楽しくデイサービスに通いたいものです。 そこで今回は実際にディサービスで働いている私が、通ってみたくなるデイサービスのポイントを 5つご紹介します。 通ってみたくなるディサービス・ポイント5つ ディサービスには場所によりサービスの内容が異なります。 その中でも楽しいディサービスには以下のようなポイントがあります。 ぜひ参考にしてみてください。 (1)ディサービスで過ごす間、手の空く時間が少ない 注目したいのが「利用者の方が空き時間をどう過ごされているのか」ということです。 つまり職員もなるべく一緒に利用者の方が手持ち無沙汰にならないように意識しているのかどうか、が重要になります。 ここでは、認知症の改善を感じることができる、空き時間の使い方の例を紹介します。 そこでは模造紙に描かれたイラストに貼り絵を行っていました。 イラストの線を理解し色分けして貼り絵をすることは、認知症の方にとっては非常に難しいことです。 しかし何度も繰り返す中で上達して、最終的には職員と協力し素敵な作品が完成しました。 このように認知症の改善には空き時間を有効的に使うことはとても重要です。 認知症もあまりなく、周りとのコミュニケーションに心配のない利用者の方なら問題ありませんが、「認知症の改善や予防を重点的に」と考えている方は大切にしたいポイントです。 定員の多いディサービスの場合、利用者の方が手持ち無沙汰になってしまうことがよくあります。 施設に到着後、お風呂、食事、運動と忙しくはあるのですが、それらが済んでしまった後「さて、何をしようか」となってしまうことも少なくありません。 要介護度の低い方同士であればお話をされたり、オセロや囲碁などのテーブルゲームを楽しむこともできます。 ただそういったことが難しい利用者の方は、テレビを見たり、横になったりして時間を過ごします。 ご家族の方からすると、せっかく認知症の改善のためのディサービスなのになんだか物足りなく感じてしまいがちです。 だからこそ、空き時間のバリエーション豊かな解消法を知っているデイサービスは、通ってみたいデイサービスであると言えます。 (2)デイサービスでのレク活動やリハビリ設備が整っている リハビリ設備が整っていることや一日の中で運動の機会が多いことは、ディサービスで過ごす上で楽しめるポイントとなります。 ディサービスに通っている方の多くは身体を動かすことを目的にしています。 利用者の方には「これ以上身体が動かなくなったら・・・」と心配している方も非常に多いです。 でもせっかく身体を動かすなら楽しく行いたいものです。 レクリエーション活動を設けているディサービスもあります。 例えば棒を一本ずつ持ち球を転がしてチームでゴールを目指す棒サッカーや、スプーンでピンポン球を渡すスプーンリレーなどが挙げられます。 これらはあまり会話をしない利用者の方でも声を上げて楽しく参加できます。 しっかり笑って普段関わらない人と会話をするという体験は脳に刺激を与え、認知症の改善に有効です。 多くのディサービスはリハビリ設備が備わっていますが、どの程度力を入れているかは様々です。 自転車漕ぎなどの簡単なマシーンのみが置いてある施設もあれば、ウォーターべッドや酸素カプセルまで用意されてある施設もあったりと本当に十人十色です。 もちろんマシーンで身体を動かし、脳を活性化させることも大切です。 ですがウォーターベッドなどでリラックスし、副交感神経を優位にすることもまた認知症の改善には有効と言われています。 アロマテラピーでストレスの緩和や精神的ケアが得られることと同じです。 レクリエーションとリハビリ設備が充実していることは【通ってみたくなるディサービス】の外せないポイントです。 (3)認知症の改善に大切な”お風呂”に力を入れている お風呂に力を入れているというのは、脱衣所や浴室のデザインや清潔感を考慮しているということです。 例えば家族の誘いで初めてディサービスを利用される方の中には、「他の人と入浴するなんて抵抗がある」と仰る方も多くいらっしゃいます。 けれどご家族の方の多くは、ディサービスでの入浴を希望されています。 利用者の方とご家族の方の希望にずれがあったとしても、見学の際に旅館の大浴場をイメージさせるような清潔感のある浴室であれば、「ここのお風呂なら入ってもいいな」と家族の悩みの解消をしてくれる手助けとなります。 その後実際に来られた際には、快く入浴してくださるケースがほとんどです。 また認知症を患う利用者の方は日によって「今日はお風呂に入りたくない」という気分になり、一生懸命お話してもなかなか難しい場合があります。 そういう時にも「お風呂に入りたい!」と思えるようなステキな内装であれば、利用者の方がポジティブな気持ちに切り替えてくださることもあります。 私たちも普段「面倒だな」なんて思っていた入浴が旅館やホテルの大浴場だとテンションが上がったりしますよね。 またお風呂は認知症の改善や予防にとても大切で、入浴で得られるリラックス効果に期待ができます。 さらに清潔・不潔の意識は認知症かどうかの判断材料にもなり、≪お風呂に何日も入らない≫や≪着替えに対して意欲がない≫というのは心配です。 認知症の改善という面でもご自宅での負担軽減という面でも、デイサービスでの入浴はご家族の方にとって気になるところです。 清潔感があり少し非日常を感じさせるようなお風呂であれば、通ってみたいと思う条件の一つになります。 (4)ディサービスでの昼食が充実している 厨房が併設されているディサービスであれば温かい料理がそのまま運ばれてきますので、出来立ての昼食を食べることができます。 施設によって昼食は差がある部分で、厨房が併設されていない場合はお弁当を外部から取り寄せることがほとんどです。 外部のお弁当は少し冷えている場合も多く、やはり出来立ての料理と比較すると物足りない気持ちになる方もいます。 さらに利用者の方が急に腹痛など体調を崩されたとしても、すぐにその状況にあった昼食に対応できることもメリットです。 利用者の方の中にはお独りで住んでいる方や、一緒にお住まいの方もご高齢で宅配弁当のサービスを利用している場合も少なくありません。 だからこそ、利用者の方の中には本当にデイサービスの食事を楽しみに来ておられる方が多くいらっしゃいます。 美味しいものを食べるというのは脳が刺激されて、認知症の改善にとっても重要なポイントの一つです。 他の利用者の方と楽しく食事を摂ることは認知症の改善や予防にとても大切なこと。 歳を重ねるにつれてアクティブに活動することがどうしても難しくなります。 ”食事”という楽しみを大切にしているディサービスはそれだけでも高い満足感を得ることができます。 (5)ディサービスの利用者の方を大切にしている 最後の5つめは当たり前ではありますが、最も重要なポイントになります。 飲食店でも差があるのと同じように、実は施設によっても差が出やすい部分です。 まずは接遇やマナーの点です。 今でこそ注意されることの増えてきた接遇ですが、敬語を使わずサービスを提供している施設もあります。 人生の先輩であり、お客様である利用者の方に対して敬意を払って接しているディサービスに通いたいものです。 またもう一点がご家族に対して些細な報告もしっかり行っているかどうかです。 ご家族の方が一緒に住んでいたとしても、日々の介護に一生懸命で見落としてしまう変化が必ずあります。 しかしお風呂介助を行う職員がしっかりと注目していることで、小さなひっかき傷や痣、湿疹などが見つかる可能性があります。 もちろんお風呂だけではなく、その日の利用者の方の状態は多くの職員が日ごろから意識して見ています。 職員にとってそれが見覚えのないものであれば、ご家族の方に報告することで必要であれば通院して治療をすることができます。 認知症の方はそれが以前からあった傷かどうか覚えておらず、ご家族の方も気づかない場合も多いので、こういった些細な報告は大切です。 信頼のできるディサービスであれば、利用者の方にとってもご家族の方にとっても、安心して通うことができます。 まとめ いかがでしたでしょうか。 介護士の目線で通ってみたくなるディサービスをご紹介させていただきました。 ・入浴、昼食以外の時間にも認知症の改善を意識した時間づくりを行っており、利用者の方がなるべく手持ち無沙汰にならないよう意識している。 ・運動とリラックス、どちらの面でも対応できるリハビリ設備があったり、レクリエーションの時間を設けて他利用者の方とのコミュニケーションを大切にしている。 ・ただ入浴するためだけの施設ではなく、デザインや清潔感に手を抜かず、お風呂に入りたくなるような環境づくりをしている。 ・温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま提供が可能な厨房の併設しているディサービスだと食事も楽しめる。 ・接遇やマナーがきちんとしていることや、利用者の方の些細な変化に気づくことができていることで安心できる。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
グループホームは認知症の方が共同で生活される介護施設です。 施設入所を検討しているけど、実際費用はどのくらいなのか?払えなくなったときにどうすればよいか、などお悩みの方は多いのではないでしょうか。 今回はサービス内容や費用、万が一費用を支払えなくなった時の対処法などについてご紹介します。 グループホームとは グループホームは、認知症の高齢者が対象の介護施設です。 1ユニット5〜9名のご利用者様が、自分でできる家事などを分担して行いながら、専門のスタッフと一緒に共同生活をしています。 認知症の方は、徘徊や帰宅願望・被害妄想・物の収集癖の症状が強い場合、特別養護老人ホームやショートステイなど介護施設の集団生活が難しいケースもあります。 グループホームは、環境変化に合わない認知症の方でも少人数で慣れやすい生活環境で生活することができます。 また、少人数であることからスタッフの見守りが他のサービスに比べてしやすいこともメリットです。 そもそもグループホームはどのような方が入居することができるのでしょうか。 グループホームの入居条件 ①65歳以上の高齢者で「要支援2~要介護5」の認定を受けている方 ②65歳未満の若年性認知症、初老期認知症と診断された、「要支援2~要介護5」の認定 を受けている方 ③医師により認知症の診断を受けた方 ④施設と同じ市区町村に住民票がある方 ⑤その他、集団生活に支障のない方(感染症にかかっていない、共同生活に適応できる など、施設によって設定) 要支援2以上の方と認知症と医師から診断を受けていることが重要になります。 グルームホームの費用は? グループホームの費用についてご紹介します。 施設によって、費用は異なりますが以下の2つがあります。 ・「入居一時金または保証金」・・・入居する際に支払う費用。 ・「月額費用」・・・介護保険の負担や食費など生活に掛かる費用。 入居一時金または保証金 入居一時金または保証金の費用は施設によって異なります。0〜数十万円、高い施設だと100万円単位の費用が必要になります。 入居一時金または保証金は、グループホームを利用する権利をもらうのに必要な費用になります。具体的な金額は国に定められた基準がないことから、全ての施設で一定ではありません。 賃貸住宅の敷金として考えていただくとわかりやすいです。ただ、敷金と同じで退去する際に返金されますが、修繕費や清掃費で差し引かれたり、入居期間によって償却されるため、満額返金されるわけではないので注意してください。 償却率につきましても、施設によって異なりますので確認が必要になります。 月額費用 月額費用につきましては、平均的に15万円前後となります。 費用の内訳につきましてご紹介します。 ・介護保険の自己負担分 ・居住費 ・管理費 ・食費 ・水道光熱費 ・その他必要時に掛かった費用 グループホームの介護保険の自己負担分費用について グループホームでは、5〜9人までのご利用者様を1つのユニットで生活することが決められています。また1施設2ユニットまでと定められているため、施設のユニット数によって介護保険の自己負担分が異なります。併せて所得によって介護保険の負担割合が違う点と地域によって多少の負担額が異なります。 1ユニットのグループホーム 介護保険の自己負担分 要介護度 1割負担 2割負担 3割負担 要支援2 22,800円 45,600円 68,400円 要介護1 22,920円 45,840円 68,760円 要介護2 24,000円 48,000円 72,000円 要介護3 24,690円 49,380円 74,070円 要介護4 25,200円 50,400円 75,600円 要介護5 25,740円 51,480円 77,220円 2ユニットのグループホーム 介護保険の自己負担分 要介護度 1割負担 2割負担 3割負担 要支援2 22,440円 44,880円 67,320円 要介護1 22,560円 45,120円 67,680円 要介護2 23,610円 47,220円 70,830円 要介護3 24,330円 48,660円 72,990円 要介護4 24,810円 49,620円 74,430円 要介護5 25,320円 50,640円 75,960円 サービス加算 上記の介護保険の自己負担分と併せて、別途で加算も必要時に掛かります。 サービス加算とはサービス提供の時間帯や緊急性、スタッフの体制強化や保有している資格などに応じて追加で事業所が受け取ることができます。 グループホームの主な加算をご紹介します。 1日あたりの自己負担額 30日あたりの自己負担額 初期加算 30円 900円 夜間支援体制加算(1ユニット) 50円 1,500円 夜間支援体制加算(2ユニット) 25円 750円 医療連携体制加算(Ⅰ) 39円 1,170円 医療連携体制加算(Ⅱ) 49円 1,470円 医療連携体制加算(Ⅲ) 59円 1,770円 認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3円 90円 認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4円 120円 看取り介護加算(死亡日) 1,280円 看取り介護加算(死亡日前日および前々日) 680円 看取り介護加算(死亡日以前4日以上30日以下) 144円 初期加算 施設で慣れるためには様々な支援が必要なことから、初期費用として加算されます。 入所から30日を限度に適用されます。 また入所中に1ヶ月以上入院して退院された後、再度グループホームに入所した場合も適用されます。 夜間支援体制加算 グループホームか1ユニットか2ユニットによって費用が異なります。 夜間帯のスタッフの人数が基準より多く配置されている場合に加算されます。 夜間帯は、見守り対応はもちろんのこと緊急時の対応など、日中とは少ない人員体制で業務をしています。スタッフの配置が手厚ければ、転倒や急変時の際も未然に防いだり、早急に対応することができます。スタッフの体制が充実していると安心です。 医療連携体制加算 24時間対応可能な医療機関、訪問看護との連携や看護スタッフの配置など、看護や医療体制が整ったグループホームが加算の適用となります。 認知症専門ケア加算 認知症介護指導者研修を受けた介護スタッフの配置や認知症ケアに関する指導や研修などを行っているグループホームが加算の適用となります。 看取り介護加算 グループホームで看取りを希望されている際、必要時に加算されます。 ただ、終身で利用できるグループホームか事前に確認することが必要です。 看取り介護加算が適用されるのは、医療機関や訪問看護との24時間の連携と介護職員が看取りの研修等を行っていることが条件となります。 施設によって、職員の体制や医療機関の連携などによって加算内容は変わりますので確認が必要です。 グループホームの実費分の費用について 介護保険の自己負担分以外にも居住費等の費用が掛かります。 居住費 居住費は、お部屋の広さ、施設の設備、生活される地域によって費用は異なります。 居住費の目安は、約5〜7万円ほどです。 管理費 施設の維持や管理に必要な費用になります。 管理費の目安は、約1〜2万円ほどです。 食費 施設で提供される食事代になります。 食費の目安は、約5万円ほどです。 水道光熱費 施設で使用する水道代や電気・ガス代になります。 水道光熱費の目安は、約1万円ほどです。 その他必要時に掛かった費用とは? 理美容代やおむつ代など必要時の費用になります。 グループホームの費用が払えないときはどうすればよい? グループホームの費用が払えなくなったときは、まず施設のスタッフやケアマネージャーに相談をしましょう。 相談もせずに支払いを放置してはいけません。 それは施設からの信用を一気に無くす行動です。 施設側と話すことで様々な提案や制度を教えてもらえますし、他の低額の施設に移ることができることもあります。 また、グループホームの費用が払えないから、と言って、すぐに退去になることもありません。 分割で支払うことや猶予をもらうことも可能です。 グループホームの費用が払えないときに利用できる制度 グループホームに入所しても、費用が払えないのではと心配されるご家族様もみえます。 できれば在宅で介護を続けたいけど、認知症高齢者の介護は認知症状が大きいほど体力的にも精神的にもご家族様の負担が大きいです。 費用面でも安心できる助成制度をご紹介します。 ①高額介護サービス費 高額介護サービス費とは、1ヶ月の介護保険の自己負担分が限度額を越えた場合、越えた分の金額が戻ってきます。 ただし、高額介護サービス費は介護保険適用にかかるサービス費用のみです。居住費や水道光熱費などの実費分につきましては対象外になりますので注意してください。 高額介護サービス費の基準についてご紹介します。 区分 対象者 月額の自己負担上限 第4段階 課税所得690万円(年収約1,160万円)以上 14万100円(世帯) 課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1,160万円)未満 9万3,000円(世帯) 市町村民課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満 4万4,400円(世帯) 第3段階 全員が市町村民税非課税の世帯(第1段階・第2段階に該当しない方) 2万4,600円(世帯) 第2段階 全員が市町村民税非課税の世帯、かつ前年の公的年金等収入金額+その他の合計所得金額の合計が80万円以下の方等 2万4,600円(世帯) 1万5,000円(個人) 第1段階 生活保護を受給している方等 1万5,000円(個人) 対象となる方は、自治体から通知がきます。通知の内容を確認して申請することによって手続きができます。 高額介護サービス費は毎回申請する必要はありません。一度申請をすれば次回以降、自動的に払い戻しがされます。 ②家賃助成制度 家賃の助成制度とは、低所得世帯や生活保護受給者の方を対象としています。 家賃の月額1万円を上限とした家賃補助を受けられます。 対象は、グループホームの家賃のみです。 自治体ごとに必要な書類があります。申請方法は、お近くの自治体の窓口にお問合せください。 ③自治体ごとの助成 自治体によっては独自で助成制度があるところもあります。 家賃、食費、光熱費などの補助金を給付する制度もあるので、お近くの自治体の窓口にお問合せすることがおすすめです。 まとめ いかがでしたでしょうか、グループホームの内容、費用等についてご紹介させていただきました。 ・グループホームは、認知症の高齢者が対象の介護施設である。 ・グループホームの入所条件は、要支援2以上の方と認知症と医師から診断を受けている ことが重要である。 ・グループホームに入所するには、入居一時金または保証金が必要な施設もある。 ・毎月、介護保険の自己負担分と実費分が必要となる。 ・月額費用は、施設にもよるが毎月15万円ほどの費用が必要である。 ・グループホームに入所するにあたって、条件によるが助成制度を受けることができる。 最後まで読んでいただきありがとうございます。