訪問介護事業所の気になる人間関係とは?関わる人たちや重要度をご紹介!

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介護サービスドットコム編集部

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この記事は約14分で読めます。

介護の仕事をしている人は優しい人が多いけれど、実際のところ人間関係ってどんな感じか気になりませんか?

今回は実際に訪問介護事業所で働いたことのある筆者が、その人間関係についてお伝えします。

訪問介護の人間関係

今回は訪問介護の人間関係について、筆者の経験を織り交ぜながらお伝えします。

中には人間関係の生々しい部分も出てくるかと思いますが、ぜひ最後まで読んで頂けると幸いです。

訪問介護で関わる人たち

訪問介護は仕事をするときに、基本的に1人で移動して介護サービスを提供しています。

そのため仕事をしている時は、自分1人だと思いがちです。

しかし、実際に仕事をしていると色々な人と関わっていることに気づきます。

今までの体験を元に、実際に関わったことのある人を振り返ってみようと思います。

①ご利用者様

まずはご利用者様です。

ご利用者様あっての、訪問介護なのでここは1番にあげました。

②ご利用者様の家族

次によく関わるのが、ご利用者様の家族です。

もっとも訪問介護は、家族が在宅で介護をしているけれど、仕事やプライベートの用事で面倒を見れないときに頼むことが多いです。

そのため、ご家庭によっては、ほとんど家族と合わないところもあります。

しかし、家族が利用を決定しているところが多いので2番目にあげました。

③事業所の管理者

訪問介護事業所の管理者へは、仕事をしている過程でも困った事があったときに相談することが多いです。

筆者は実際の現場で、会社貸与のスマホがあったため、常にスマホを使用し相談や解決策を聞いたりしていました。

その他にも、ご利用者様が行方不明になっていたり、自身がトラブルに遭って動けないときなど、困り事はすぐに相談する大切な存在でした。

④事業所の同僚

事業所には複数の人員が配置されています。

筆者が最初に配置された事業所は、女性管理者1人、その年に入職した新卒の男性職員、ベテランの40代女性職員、50代の男性ケアマネジャー1人の合計4人でした。

その事業所は、会社の中でも立ち上げたばかりの事業所で、筆者はそこで即戦力として働いていました。

この事業所は、1年後に15人ほどの職員が務める事業所になりますが、当初は人員が本当に少ない事業所でした。

⑤事業所の事務員

事業所運営において、職員のシフト管理や事業所の経費管理、現場の職員ができない影の部分で働いてくれる職員が事務員さんです。

この事務員さんがどのように動いてくれるかで、事業所の印象は大きく変わります。

基本的に大切な電話は、最初に事業所にかかってきます。

そのため、その事業所の窓口として、最初に対応してくれる大切なポジションです。

⑥事業所のケアマネジャー

事業所運営の上で、ケアマネジャーは絶対に必要な人員ではありません。

しかし筆者が勤めていたところには1人いました。

ケアマネジャーは介護の知識はもちろんのこと、介護における法律の部分などにも精通しているため、話をしていて勉強になります。

話した内容が、実際の現場で役立つこともあるため、重要な立場の1人です。

⑦訪問看護の看護師

訪問介護の現場で、ご利用者様の次によく会うのが訪問看護師です。

在宅介護では、医療的ケアを必要としている人も一定数います。

そのため、定期的に訪問看護のサービスを利用しているご利用者様のお宅では、定期的にバッティングする時があります。

その他にも、訪問看護師から訪問介護員に指導が必要となったときに立ち会う事があります。

自身の事業所にいる訪問看護師の時もありますが、他事業所の訪問看護師の時もあるので、筆者自身丁寧に対応することを心がけていました。

⑧他事業所のケアマネジャー

ご利用者様が介護を受けるときに、ケアプラン作成のために必要な職種がケアマネジャーです。

普段の仕事中はほとんど関わりませんが、介護ではサービスの見直しをするためにケアカンファレンスというものが開かれます。

そのときに各事業所がご利用者様の自宅に集まり、ケアプランの見直しを家族を交えて行います。

その際、あまりその回数は多くはありませんが他事業所のケアマネジャーと関わることもあります。

中でも重要なのは?

上で挙げた中でも、重要なのはご利用者様と事業所の職員、そして訪問看護師さんです。

1日稼働していく中でも、よく関わるのがこの3つの方達です。

では実際の現場ではどうだったかをお伝えしていきます。

ご利用者様との関係

いうまでもなくご利用者様との関係は、関わる人たちの中で1番大切です。

ご利用者様との関わり方次第では、出禁になることもあります。

これは実際にあった体験ですが、筆者とは別の訪問介護員の話です。

とある男性職員が、あるお宅に介護に行った時の話です。

介護を受けているのは、そのお宅にいる娘さんのお母さんでした。

後で聞いた話によると、その娘さんはお母さんをすごく大切に介護してきていたようで、当時最初に訪問した男性職員の介護が雑で耐えられなかったそうです。

そもそも、ご利用者様とその家族とも関係性を築けていない中での訪問だった為、仕方のないところはあるものの、そのような出来事が実際に起こってしまいました。

筆者自身も、あまり聞いたことはありませんでしたが、以来そのようなこともあるのだと知り、仕事を改めて丁寧に行うきっかけになったことを覚えています。

事業所の職員との関係

次に重要なのが、事業所の職員です。

訪問介護は勤務時間によって、まる1日事業所の職員と関わらずに終わる日もあります。

つまり、訪問件数と勤務時間によっては事業所の職員と関わることなく業務を終える職員もいます。

基本的に、仲のいい同期や先輩などを中心にいい関係の人が多かったのですが、中には意地悪な職員もいたりします。

筆者が経験した事業所の職員で、事業所の窓口である事務員さんとの関係に悩んだ事がありました。

もちろん印象の悪い人ばかりではないですが、筆者が関わった事務員さんは訪問介護員に非協力的な方でした。

そのため、緊急時は苦労もしましたが上司などに相談をして困難を乗り越えた経験があります。

その時の経験から、訪問介護の空いている時間に事業所の職員と食事をしたり、仕事の後すこし話をする事が、普段の仕事に関わることもある事を学びました

訪問看護師との関係

訪問看護師は、介護士より知識があると言う自負からか、介護士を下に見る方もいます。

ありがたいことに筆者は、訪問看護師に恵まれたため苦労した経験はなく、悪い印象もありません。

しかし、他の職員の話だと馬鹿にされたり、本来看護師がするべき仕事を押し付けられたなどの話を聞いたことがあります。

本来介護は、看護師が行う仕事の一部を切り取り、看護師の負担を減らすのが目的で出来た仕事です。

両者ともに助け合って仕事をしたいものです。

人間関係が悪いのは本当?

介護の人間関係が大変だといわれるのは、関わる人が他の職場に比べて多いことです。

介護の仕事は上記に示した通り、数多くの人たちと関わりを持ちます。

年代も幅広く、さまざまな業種の人たちと関わることがあります。

お互いにきちんと理解しあわないと、人間関係がこじれてしまいます。

また、苦手な人と関わることもあるでしょう。

介護という仕事柄、さまざまな人たちと密なコミュニケーションを取らなくてはいけません。

介護士は人手不足であることが多く、数多くの業務を抱えています。

そのため精神的に余裕が無く、感情的になりやすいです。

したがって、人間関係で苦労する介護職の人たちが多いのは本当です。

人間関係をスムーズにするために

人間関係が悪化してしまうと、仕事へのストレスをさらに増やしてしまいます。

働きやすい職場にするためにも、人間関係をスムーズにし、職場の府に気を良くすることはとても重要です。

働きやすい職場することは、利用者へのサービスの向上や仕事の効率化にもつながります。

では、どのようにすれば人間関係を良くすることができるのでしょうか。

相手のことを考える

そもそも他人は自分と異なる意見を持っていることが多いです。

まずは反発せずに素直に相手の意見を聞いてみましょう。

反論がある場合は、その後に自分の考えを伝えればよいのです。

忙しくても感謝と笑顔を忘れない

笑顔や感謝のない職場は全体的にピリピリした雰囲気になりやすいです。

それが人間関係を悪化させることにもなってしまいます。

どんなに忙しくても、相手への感謝や笑顔を忘れないようにしましょう。

人間関係が辛いときは?

どうしても人間関係が辛いときは、誰でもよいので相談してみましょう。

ストレスがたまると仕事の効率が悪化するだけでなく、健康被害を起こすこともあります。

自分なりのストレス解消法を見つけることも重要です。

もしもどうにもならずに仕事が辛くなってしまったら、転職を考えるのも1つの手段です。

人間関係の良い職場を見つけるために

人間関係の良い職場を見つけるためには、いくつかコツがあります。

頻繁に求人をしているところは要注意

頻繁にしているところは頻繁に人が入れ替わっている可能性が高いので、職場の人間関係が悪いことが多いです。

求人の内容をよく確認し、職場見学するなどして十分にリサーチするようにしましょう。

全体的に元気がないところは要注意

気になる求人がある場合は、必ず職場見学に行きましょう。

利用者やスタッフに笑顔や会話がない場合、何かしらの問題があることが多いです。

雰囲気が嫌だと思ったら、そこで働くことはやめた方が良いかもしれません。

まとめ

訪問介護は1人で行える仕事として、施設型にはない魅力のある仕事です。

しかし実際は多くの人が関わって成り立っている仕事であり、助け合っていることを忘れてはいけません。

介護士に限らず、他の職種の人も介護職員が介護をして収入を得ている側面もあります。お互いが支え合い、いい事業所づくりをしてほしいです。