介護業界は人間関係が悪く、離職率が高いというイメージがあります。
なぜ人間関係が悪いと言われるのか、介護業界で長く働ける人間関係のコツを紹介します。
介護業界は人間関係が悪い?
世間一般での介護職のイメージは、離職率が高く人間関係が悪いと言われています。
しかし人間関係の良し悪しは、【施設による】というのが現実です。
また、介護業界の人間関係が悪いのではなく、関わる人が多いので大変な一面があります。
介護に関わる人は「同僚」「上司」「専門職」「利用者」「ご家族」が基本です。
さらに職種によっては、ケアマネージャーや医師、役所関連などたくさんの人と関わる機会が多いです。
そのため、人間関係に疲れる人が多くなってしまいます。
介護業界で働く中で、以下の4つがストレスになりやすい人間関係です。
①関わる人が多いのでストレスになりやすい
介護職は利用者を中心に、たくさんの人とコミュニケーションを図りながら仕事をすすめることが重要です。
時には、納得できないことや他人に振り回されることがあります。
自分の感情を表に出さないように、他者と関わることも多いので、非常にストレスが掛かりやすいです。
②新人が馴染めない、先輩職員が強い
馴染みにくさや、強い先輩がいるのは介護業界だけでなく、一般業界もあります。
新人のうちは慣れず大変ですが、出来る範囲でコツコツと仕事をしていけば大丈夫です。
きちんと仕事していれば見ていてくれる人は必ずいます。
③他職間での意見の食い違いがある
介護職と他職間では倫理観が異なったり、業務内容の違いなどですれ違うケースはよくあります。
本人の意向に沿いながら介護職、看護職、リハビリ、管理栄養士、ケアマネージャーはそれぞれに役割を担っているがゆえに、摩擦が生じてしまいます。
④慢性的な人手不足でピリピリしている
人手が足りないと、業務をたくさん抱えながら事故を起こさないように細心の注意を図りながら仕事をしなければなりません。
なので精神的に余裕がなくなり、職場の雰囲気がピリピリしてしまいます。
言い換えると、上記の人間関係と上手く付き合っていくことで、介護業界で長く働くことができます。
次の章では、介護業界で長く働く人間関係のコツを紹介します。
介護業界で長く働く人間関係のコツは?
介護業界で約10年間働いた筆者が、スムーズな人間関係を築く上で意識して取り組んでいたこと5つを紹介します。
①しっかり笑顔で挨拶する ②否定せずに相手の話を最後まで聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく |
職場の人・利用者・ご家族など、どんな人にも対応でき、仕事以外でも役にたちます。
それぞれ具体的に紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。
①しっかり笑顔で挨拶する
毎日、笑顔で挨拶するだけで信頼度があがります。
挨拶をしっかりすると、その後の会話がスムーズです。
お互いが気持ちよく挨拶できたらそれだけでいい一日のスタートが切れます。
②否定せずに相手の話を最後まで聞く
「それは厳しい」などと否定せず、最後まで話をじっくり聞くことが大事です。
後輩・同僚などと話しているとついつい口出ししたくなりますが、最後まで聞くことでその人の想いや貴重な情報が聞き出せる可能性があります。
介護職として相手の情報を引き出すことはとても大事なスキルの一つです。
③愚痴には参加しない
職場内での愚痴に参加してしまうと、意図しない噂が出てしまい、仕事がしにくくなることがあります。
職員同士での愚痴には参加せず、興味ないことを示しておくことが大事です。
④相手の立場になって考える
介護の基本は「相手の気持ちに寄り添う」です。
利用者だけでなく、ご家族や職員の気持ちも想像することが大切です。
「なぜそのような行動をしたのか」「なぜそのような発言をしたのか」を考えると人間関係がうまくいきます。
⑤キーポイントの人は押さえておく
職場には、上司以外にもキーポイントとなる人が必ずいます。
例えば、「利用者や職員に対しても丁寧な人」「仕事の回し方が上手い人」など自分が尊敬できる人がいます。
もちろんみんなと対等に接することが大前提ですが、キーポイントの人を押さえておくと仕事が円滑にすすみます。
上記の5点を少しでも意識しておくと、介護業界で長く働ける人間関係が作れます。
介護業界で長く働くコツとしてストレス解消も大事!
介護業界ではストレスと上手く付き合うことが大切です。
なぜなら、常に人との関わりが多く、「感情労働」だからです。
感情労働とは、自分の感情をコントロールしながら他人の感情に合わせることです。
常に感情をコントロールしながら仕事をするので、ストレスがかかりやすい職業なので発散が大切です。
ストレス解消法は人それぞれですが、以下6つは代表的なストレス解消法です。
①しっかり休む、寝る ②おいしいものを食べる ③身体を動かす ④誰かに相談したり、アドバイスを求める ⑤ノートに気持ちを書き出す ⑥好きな事に没頭する |
ストレスと上手く付き合うと、心に余裕が生まれ人間関係がスムーズです。
人間関係が円滑になると介護業界で長く働きやすくなります。
しかし、人間関係を築く前に【環境】が大事です。
次の章ではその環境の選び方についてご紹介します。
介護業界で長く働くには人間関係がいい施設を選ぶのも大事!
仕事をするなら、いい人間関係の施設で働きたいですよね。
ここでは、人間関係のいい施設の選び方のポイントを4つご紹介します。
①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意 ②福利厚生を確認する ③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか ④職員の表情や利用者への対応を見る |
それぞれどんな内容なのか具体的にご紹介します。
①給与が極端に高い・求人がいつもでている施設は要注意
例えば、給与欄に15万〜50万と記載されている求人票があります。
ここで働けば50万もらえるのではなく、50万が施設長の給与という場合があります。
手当が含まれた金額が記載されている場合もあり、相場より高めの給与に見えてしまいます。
給与を高く見せて、人手を呼ぶというほど深刻な状況とも捉えられます。
また、頻繁に求人が出ている施設は離職率が高い可能性があるので要注意です。
②福利厚生を確認する
福利厚生が充実していると、働きやすい環境を考えてくれる施設なので、職員に余裕があります。
育児休暇や介護休暇、リフレッシュ休暇、年間休日120日、時短制度、住宅手当が導入されている施設もあります。
働く上で福利厚生はとても大事なので、しっかりチェックしましょう。
③施設の理念や業務内容が自分のやりたい介護であるか
施設の理念があり、実際にそれに従って業務が行われているかがポイントです。
どの施設にも素晴らしい理念がありますが、ただ掲げている施設が多いのも事実です。
理念に向かって取り組んでいると目標が明確なので仕事をすすめやすいので、職員間とのズレが少なくなります。
また、その理念に向かって一緒に介護をしていけるのか考えるのも重要です。
④職員の表情や利用者の対応をみる
職員に余裕がないと表情が暗かったり、利用者さんに冷たい対応をしてしまいます。
施設全体の雰囲気が悪くないかなど、見学しないと感じ取れない部分があります。
働く前は施設見学は必ずチェックしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は介護業界で長く働く人間関係のコツについてお伝えしました。
・介護業界の人間関係の良し悪しは施設によるが、人と関わる仕事のなので人間関係でストレスを感じる業界である ・介護業界の人間関係でストレス代表 ①関わる人が多い ②新人が馴染めない、先輩職員が強い ③他職間での意見の食い違いがある ④慢性的な人手不足 ・介護業界で長く働く人間関係のコツ ①笑顔で挨拶する ②否定せず話を聞く ③愚痴には参加しない ④相手の立場になって考える ⑤キーポイントの人は押さえておく ・介護業界で長く働くコツはストレス解消も大事である ・介護業界で長く働くにはいい人間関係の施設を選ぶことも大事である |
最後まで読んでいただきありがとうございました。