特定施設に入居すると何がどう変わるの!?特徴やメリット・デメリットをご紹介!

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narumi

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介護サービスを必要とする高齢者が安心して生活を送るために重要な「特定施設」。

今回は、特定施設の特徴メリット・デメリットを紹介します。

特定施設入居者生活介護とは

特定施設入居者生活介護は、特定施設の入居者が受けられる介護保険サービスです。

入居者はサービスを受けるために、毎月利用料を支払う必要があります。

特定施設入居者生活介護には、「一般型」と「外部サービス利用型」の2種類があります。

一般型は、特定施設の事業者が介護サービスをすべて提供するものです。

外部サービス利用型は、マネジメントは事業者が行い、介護サービスは外部に委託します。

入居者が自立した生活ができるよう、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて介護サービスを提供します。

他にも、身体機能の回復を目的としたリハビリテーションなどの機能訓練家事や食事などの日常生活上の支援サービスを行います。

特定施設の入居対象

下の表に、特定施設の種類とそれぞれの入居対象に必要な条件を記載しています。

都道府県の指定種別入居対象
特定施設入居者生活介護 介護専用型要介護1〜5
特定施設入居者生活介護 混合型自立・要支援1〜2、要介護1〜5
地域密着型特定施設入居者生活介護同市区町村に住民票があり要介護1以上
介護予防特定施設入居者生活介護要支援1〜2

出典:学研ココファン

特定施設には、「介護専用型」「混合型」「地域密着型」「介護予防型」の4種類があります。

混合型と介護予防型は、高齢者の入居施設の中でも要支援の方でも利用できる施設です。

都道府県からどの指定を受けているかによって、それぞれ入居対象者が異なります。

「要介護」や「要支援」は、介護をどのくらい必要とするかを7段階で表す要介護度状態区分で、以下の表のように区分されます。

介護度状態
要支援1
  • 家事などの身の回りの世話の一部に見守りや手助けを必要とする。
  • 立つ、歩くなどの動作に一部の介助を必要とすることがある。
  • 排泄や食事はほとんどひとりで行える。
要支援2
  • 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。
  • 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。
  • 排泄や食事はほとんどひとりで行える。
要介護1
  • 家事や整容などの身の回りの世話に見守りや手助けを必要とする。
  • 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。
  • 排泄や食事はほとんどひとりで行える。
  • 混乱や理解の低下が見られることがある。
要介護2
  • 家事や整容などの身の回りの世話全般に見守りや手助けを必要とする。
  • 立つ、歩くなどの動作に支えを必要とする。
  • 排泄や食事に見守りや手助けを必要とすることがある。
  • 混乱や理解の低下が見られることがある。
要介護3
  • 家事や整容などの身の回りの世話をひとりで行えない。
  • 立つ、歩くなどの動作をひとりで行えない。
  • 排泄がひとりで行えない。
  • 認知機能の低下が見られることがある。
要介護4
  • 家事や整容などの身の回りの世話がほとんどできない。
  • 立つ、歩くなどの動作がほとんどできない。
  • 排泄がほとんどできない。
  • 認知機能の低下が見られることがある。
要介護5
  • 家事や整容などの身の回りの世話ができない。
  • 立つ、歩くなどの動作ができない。
  • 排泄や食事ができない。
  • 認知機能の低下が見られることがある。

出典:パナソニックのエイジフリー

要支援1は、生活する上で見守りや一部の介助を必要とする方、要介護5は、ほぼ寝たきりの方と言えます。

介護度は、身体的な面だけではなく、認知機能や不安症状などの内面的、精神的な面も影響します。

特定施設に該当する施設


特定施設に該当する施設は以下の4つです。

  • 有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅(一部のみ)
  • ケアハウス(経費老人ホーム)
  • 養護老人ホーム

特定施設それぞれの特徴と、どのような人におすすめであるか解説します。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、高齢者が心身の健康を維持しながら生活できるように配慮された住宅です。

有料老人ホームには、以下の3種類があります。

  • 主に要介護者向けの「介護付き」
  • 自立から要介護者まで入居可能な「住宅型」
  • 自立している方対象の「健康型」

食事、家事援助、介護、健康管理などのサービスを受けられます。

どのような高齢者におすすめ?

有料老人ホームは、共有スペースを設けている場合も多く、他者とコミュニケーションを取りたい人に向いている施設です。

レクリエーションなど他の入居者との交流の場が設けられるため、孤独を感じることなく生活できることが魅力です。

新しい人との繋がりも期待できます。

参考となる有料老人ホームはこちら

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サ高住は、国土交通省・厚生労働省が所管する施設であり、バリアフリー設計で、高齢者が安心して住める環境が整っていることが魅力です。

施設によっては、日常の外出や買い物、旅行など自由な生活を送ることができます。

どのような高齢者におすすめ?

サ高住は、一人で暮らすことに不安のある人、自宅と変わらない生活を送りたい人に向いている施設です。

家族や友人との外出や外泊などに関するルールが少なく、施設に入居しても家族や友人との関わりも十分に確保できます。

家族や友人との時間も大切にしたい人に最適です。

参考となるサ高住はこちら

ケアハウス

ケアハウスは、自治体の助成を受けて運営されている経費老人ホームであり、「自立型」と「介護型」の2種類があります。

「自立型」のケアハウスは60歳以上で、家族による支援が受けられない高齢者が対象となります。

また、介護が必要になると外部の事業者との契約が必要です。

「介護型」のケアハウスは、常駐する介護スタッフから食事・入浴・排泄などのサービスが受けられます。

どのような高齢者におすすめ?

ケアハウスは、一人暮らしに不安があり費用を抑えて生活を送りたい人向けの施設です。

ケアハウスは自治体の助成を受けているため、比較的安価で入居できることが魅力です。

参考となるケアハウスはこちら

養護老人ホーム

養護老人ホームは、精神的・経済的な理由で在宅生活が困難な高齢者の社会復帰を促す施設です。

入居基準は自立している高齢者で、自治体による調査と判定が必要となります。

長期的な利用はできず、自立した生活が送れるようになると退去します。

どのような高齢者におすすめ?

収入がない、身寄りがいないなどの不安を抱えている高齢者に向いている施設です。

生活費は公費で賄われるため、費用面の負担も少なく、一時的に入居したいと考えている方に最適です。

参考になる養護老人ホームはこちら

特定施設に入居するとどう変わる?

では、特定施設に入居するとどのような変化があるのでしょうか?

特定施設のメリット、デメリット

特定施設のメリットは以下の通りです。

  • 毎月定額で介護サービスを利用できる。
  • 施設によっては、一人暮らしと変わらない自由な生活を送ることができる。
  • 24時間365日、身体介護や生活支援等の介護サービスを受けられる。
  • 入居者に合わせた介護計画を立ててもらえる。
  • 病気の進行や老化によって介護度が上がっても、継続して入居できる。

特定施設のデメリットは以下のことが考えられます。

  • 外部のサービスを受けられなくなる。
  • 毎月定額のため、自立しているなど介護度が低いと割高になる場合がある。

特定施設に入居すること

特定施設のメリットやデメリットを踏まえ、特定施設に入居するとどう変わるのか説明します。

家族と生活したり住み慣れた環境で暮らしていた高齢者が、突然知らない方たちと生活することは簡単なことではありません。

近くに家族がいないことや共同生活でのルールなど、不安は付き物です。

しかし、特定施設は人員基準により人員の配置が整っています。

看護や介護の専門スタッフが揃っており、日常生活をより安心して過ごせることが特徴です。

24時間の介護サービスも受けられるため、緊急時にも対応してもらえます。

入居者も家族も安心できる環境であることが特定施設の魅力です。

まとめ


今回は、特定施設の特徴や、メリット・デメリットについてお伝えしました。

  • 利用者の介護度に応じて入居可能な特定施設が異なる。
  • 特定施設には、有料老人ホーム、サ高住、ケアハウス、養護老人ホームの4種類がある。
  • 特定施設は、24時間介護サービスを受けられるため長期的な入居が可能である。
  • 特定施設に入居すると、入居者も家族も安心して生活できる。

最後までご覧くださり、ありがとうございます。